(10年1月号掲載) 疑惑を否定しながらもすぐさま表舞台から消えた中島氏をはじめ、麻生渡知事や町村会の対応ぶりはまさに「県民不在」。麻生県政の体質を如実に示している─こう指摘せざるをえない。 注:中島前副知事と山本会長は2日、福岡県警にそれぞれ収賄・贈賄容疑で逮捕された。 「裏金や接待疑惑に関する質問や報道について、知事周辺は相当ピリピリしていますね」。こう語るのはある県政担当記者だ。 昨年11月に摘発された詐欺事件。その直後から、不正に捻出した裏金で接待されたとして、中島氏らの名が取りざたされていた(本紙HP既報)。 同12月17日にマスコミ各社が一斉に報道、中島氏は疑惑を否定しながらも同21日付で辞任した。「この突然の辞任劇も、県政への影響を最小限に抑えたいという知事の意向が強く働いた結果と見ていいでしょうね」(前出記者)。 県側の一連の動きに「疑惑に対する説明責任を果たしていない」との批判が噴出。同24日、知事は職員倫理調査委員会を設置したが「批判を抑えたいとの思惑が見え見えです」(同)。 今月8日には県町村会が事件後初の理事会を開いたが、山本会長らはマスコミの取材を拒否。「県民への説明や疑惑追及よりも事態の収拾や責任回避を優先する彼らの姿勢は、徹底していると言えますね(笑)」(同)。 「実は、かつて08年に前原リサーチパークに絡む問題が表面化した際も、中島氏が捜査対象として挙がっていた」。こう話すのはある捜査当局関係者である。 本紙がこれまで報じてきた前原RP問題。県有地との等価交換で民間会社から取得した土地から産廃が見付かり、取得の経緯や妥当性が大きな問題となった。 本紙は08年7月号で、一連のスキームを描いたのは「知事側近のX氏」と指摘。このX氏こそ、中島前副知事である。「この問題は時間が経過していたこともあり本格捜査にはいたらなかったが、同氏の名は一部の関係者に刻み込まれた」(前出捜査当局関係者)。 少なくとも前原RP問題発覚以降、中島氏が密かに当局のターゲットになっていたのは間違いない。このためか、詐欺事件の内偵段階で中島氏が浮上した際、捜査当局は「かなり盛り上がった」(同)という。 前原RP問題をめぐって県側は曖昧な説明に終始。県企画振興部長、前原市長として直接関わった松本嶺男氏にいたっては、市議会の追及に対し「県の事業だから答える立場にない」と逃げ回るだけ。本紙はこうした行政側の姿勢を批判してきた。 裏金接待疑惑が浮き彫りにした麻生県政の体質は、この頃とまったく変わっていない─こう述べたとしても、多くの読者に納得していただけるはずだ。 県警は中島氏ら関係者から事情を聴くなどして捜査を進めるとみられるが、県は今後、裏金接待疑惑についてどんな対応を見せるのか。徹底して事実究明に当たるのか、それとも・・。
「福岡県町村会」(会長・山本文男添田町長)をめぐる詐欺事件に絡み、県幹部らによる裏金接待疑惑が表面化。中島孝之前副知事が辞任する事態となり、麻生県政は大きく揺れている。
“県民不在” 麻生県政の体質象徴 前副知事の接待疑惑めぐる対応 [2010年2月5日12:38更新]
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前原RP問題でも中島氏の名前が

