高速道路SA・PA「管理会社が私物化」(1)テナントから批判噴出 [2010年3月8日09:40更新]

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(10年2月号掲載)

NEXCO西日本SHDのあるビル(大阪市)政権交代によって利用料無料化が実現へ向け動き出し、その推移が注目を集めている高速道路運営。

そんな状況の中、近畿以西の高速道路サービスエリア(SA)とパーキングエリア(PA)を管理運営する「西日本高速道路サービス・ホールディングス(NEXCO西日本SHD、大阪市=写真)」に対し、一部のテナント業者から「SA、PAを私物化している」と、怒りや不満が噴出している。

SA、PA運営をめぐるこの騒動は、旧道路関係4公団民営化で新たに生じた「暗部」を浮かび上がらせていると同時に、利用料無料化の行方とも密接に関連している。

今後の高速道路運営のあり方をめぐる議論に大きな影響を与えそうだ。



「独禁法に抵触」 テナント業者 公取に駆け込む  

 「今のSHDのやっていることはSA、PAの私物化に他ならない」。こう言って憤るのは、九州の高速道路にある12のPAなどで営業する「クレッセ」(福岡市博多区)のある幹部である。 

SA、PAは高速道路などに設けられた休憩施設。05年の道路公団民営化に伴って設立した特殊会社「西日本高速道路」(大阪市)管内のSAとPA計180店舗はSHDが管理運営する。

SA92店舗では約50社の民間会社が、またPA88店舗ではクレッセ、「ハープス」(大阪市)、「ボーチェ」(岡山市)のPA運営3社を含む約20社がSHDとテナント契約を結び飲食店などを営業している(下図参照)。 

高速道路SA・PA管理の概略図

同幹部によると昨年9月ごろ、SHD福岡支店長から知人が仲介する農家のミカンを仕入れて販売するよう要請され、了承した。「ところがそれまでの商品と比べて質が低い上、仕入れ先に支払う金額の、売値に対する割合(仕入れ率)が大きくなり利益が減った」 

同幹部はSHD側の行為が「独占禁止法が定めた優越的な地位の乱用だ」として昨年12月、公正取引委員会に事情を説明。「これまで何度も同じようなことがあった。もうがまんできない」

「なぜ今さら?」子会社化の動きに反発も  

クレッセなど前出のPA運営3社は道路公団民営化と同時に、一部のファミリー企業を取り込み民間会社として再スタートした。ところが現在、SHD側が3社に対し、子会社になるよう求めているのだという。 

ハープス幹部によると、SHDが最初に子会社化を持ち掛けたのは昨年9月ごろ。SHDが出資して各社に役員を送り込む内容で、2月3日には3社幹部を集めてSHD側から正式な要請があったという。

だが「この段階でわれわれを子会社化するのは民営化の主旨に反する」(同幹部)として、各社とも反発を強めている。 

(続く)