(10年3月号掲載) 例えば旧大和、三橋両町役場。現在、両庁舎には「庁舎長」というポストがあるのだが「どの書類を見ても庁舎長の決済印が見当たらない」(ベテラン市議)。また市立図書館(柳川あめんぼセンター)には館長とは別に「施設長」が。「これも、実態として必要とは思えない」(前出柳川市民)。 これらのポストは石田前市長が親しい人物を据えるために残した、あるいは作った─と囁かれている。 行政組織の中で必要性・重要性の低いポストや部署を縮小・統廃合するのは経費削減策の常道。新体制発足後すぐに検討を始めるべき事案のはずだが、一向にその気配がない。また、前市長時代からその意義が疑問視されていた事業(漁業団地建設など)の見直しも事実上、手付かずだ。 これまで本紙が何度も指摘してきた公共工事の談合疑惑。昨年12月号でも報じたが、その後も落札率は変わることなくほとんどが97~98%で一定している。 上の図をご覧いただきたい。競争入札の場合、入札額の上限である予定価格と下限である最低制限価格(予定価格の70%前後)の間で最も安い価格を入れた業者が選ばれる。通常であれば業者は他の競争相手に負けまいと下限により近い額を入れるよう努力する(グラフ左)。 ところが各社が事前に話し合い落札者を決め、入札額を調整─これが談合─して、出来る限り上限に近付けることで、より高い金額で工事を請け負うことができる(グラフ右)。 例えば「柳河小学校プール改修工事」(2月17日入札)には7社が参加。予定価格約5195円、契約金額約5092万円で落札率は98%。これが柳川では普通なのだ。 談合を許す限り、単純に計算すれば、公共工事を発注するたびに落札額の30%近くの税金がむだに支出されることに。それが年間で一体いくらに上るのか、誰か市議あたりに調べてほしいものだが。 「柳川を変える」。金子市長の言葉に市民が期待したものとは何か。厳しい財政状況にも関わらず、特定の業界や支持者らに便宜を図るために税金を無駄遣いしているとしか思えない、前市政のあり方そのものを変えることではないのか。 P社の問題は相手があることだから、とりあえず置いておこう。行政機構の改革や談合排除のための制度改正などは、すぐさま着手することで「私は柳川をこう変えるのだ」という意志を示せたはずである。これらの問題を放置して「総合運動公園を作る」では、市民の理解は到底得られまい。 「市長も問題だが議会もだらしない、ただの寄り合い所帯だ」(ある市民)。かつては前市長と激しくやりやい、市政の問題点を市民に広く知らしめた議会。だが選挙戦で「議会との融和」を唱えた金子市長が就任したとたん、本来の役割を忘れてすっかり「総与党化」してしまったようだ。 今からでも遅くない。前市長の「負の遺産」を解消して税金の無駄遣いをなくすべく執行部、そして議会は危機感とスピード感を持って対応すべきだ。その上で柳川が進むべき方向を早急に示さなければ、近い将来市民の厳しい批判にさらされるのは間違いない。
「むだな事業や契約を見直したり、必要ない行政ポストを削減するよう、市議を通じてお願いしてきた。けれども議題にすら上りません」。こうため息をつくのは、ある柳川市民だ。
柳川新体制 来月で1年(2)機構改革、事業見直し 手付かず [2010年4月2日10:06更新]
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談合は税金のむだ 市民の意識低く
執行部、市議会は危機感とスピード感を

