(11年2月号掲載)
当初から小川氏を推しているとされたのは、麻生太郎元総理や北九州市選出のN県議。県連内では特にN県議への反発が強く、そのため昨年末、小川氏擁立がいったん白紙となった経緯がある。
こうしたことから、蔵内氏は、自民に推薦願を出した小川氏の擁立を阻止するために自ら汚れ役を買って出たのでは─との見方がもっぱらだった。
だが、ある自民関係者は「蔵内氏は、かなり本気だった。要するに知事の座に目がくらんだんだよ」
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(11年2月号掲載)
当初から小川氏を推しているとされたのは、麻生太郎元総理や北九州市選出のN県議。県連内では特にN県議への反発が強く、そのため昨年末、小川氏擁立がいったん白紙となった経緯がある。
こうしたことから、蔵内氏は、自民に推薦願を出した小川氏の擁立を阻止するために自ら汚れ役を買って出たのでは─との見方がもっぱらだった。
だが、ある自民関係者は「蔵内氏は、かなり本気だった。要するに知事の座に目がくらんだんだよ」
(11年1月号掲載)
K県議の取る手法は、かつて「天皇」とさえ呼ばれたM県議(故人)のそれと重なる部分も多い。
「共通するのはよく金を集め、よく金を撒くということ。やっぱり資金力のある人間のところに、権力も人も集まるんですよ」(県職員OB)。
県議会を取材してきたマスコミ記者の1人は「K県議のやり方は非常にクレバー。地元に何か利益を誘導しようとする時は、まずはまったく別の県政の重要案件に関して、下っ端議員に無理難題を言わせて県執行部を困らせる。
行き詰った執行部はK県議に相談を持ちかける。すると『分かりました。何とかしましょう』と言って、下っ端議員に無理難題を引っ込めさせる。
その見返りに、裏でしっかり地元への利益誘導を認めさせるという寸法です」
(11年1月号掲載)
ハローハロー!読者の皆さん、お元気ですか? 昨年から県民新聞HP「福岡政界虎の穴」にて、政治・選挙の裏話を連載しております私ナベちゃん。紙面では1年ぶりの登場です!
さて、今年は春に統一地方選を迎えます。まずは知事選の行方が気になるところ。一方で最近、全国的な傾向として、地方議会のあり方があらためて問われているんですな。
そこで今回は、現在最も力があるとされるK県議を中心に、わが福岡県議会の実態についてご紹介したいと思います。
★本稿は1月号紙面に掲載された記事を一般読者用にアップしたものです。
(10年12月号掲載)
関係者の証言を総合すると、常幹の冒頭、ある国会議員から福岡市長選に関して古賀一成氏の責任を問う動議が出され、多くの出席者がこれに賛同。辞任を迫られた古賀氏はこれを受け入れざるをえなかったという。
その上で後任を誰にするか話し合いが持たれた。古賀氏と近いとされる2人の国会議員から楠田大蔵衆院議員の名が挙がったが、その他は野田国義氏を支持。
事前に周到な根回しが行われていた模様で、問題なく同氏が選ばれたという。
(10年12月号掲載)
昨年11月の福岡市長選で推薦した現職が惨敗した民主党。同党福岡県連の新代表にこのほど、野田国義衆院議員が就任した。
前代表の古賀一成衆院議員は市長選敗北の責任を取って辞意を表明、全員一致で新代表を決めたとされるが、それはあくまで表向きにすぎない。
昨年秋の発足直後から燻っていた古賀執行部に対する県連内の不満が爆発した、いわばクーデターというのが実態で、「古賀氏は政治生命の危機だ」と見る関係者も。
一方、来春の統一地方選での躍進が至上命題となる新執行部に、辣腕で知られる元県連幹事長S県議が「再登板」。菅内閣の不人気などで低迷する現状からの巻き返しを目論むが─。
麻生渡知事の5選不出馬で、16年に渡った長期政権は幕を閉じる。福岡県政は来春から、新たな1ページを刻むことになるわけです o(^-^)o
県庁や県議会では、早くも次期知事選をめぐって有象無象の情報が飛び交い、「これぞ千載一遇のチャンス」とばかりにハイエナのごとき輩(-.-;)が勝ち馬に乗るべく動き始めてる。降って湧いた「久々の県政界政局」に、博多区千代・馬出の県庁周辺一帯はにわかに活況を帯びてるんですなぁ (*_*)
それでは民主、自民両党を中心とする各党の後継候補選びは今後どう展開していくのでありましょうか? ここからは私ナベちゃんが拾い集めた情報を元に、現時点での動きを紹介しましょうかな (o~-‘)b
(10年9月号掲載)
8月28日の臨時常幹終盤。ある若手国会議員はこう言い切った。「江藤市議が常任幹事を辞任するなら現職の推薦に同意する」
また別の若手国会議員は「(吉田陣営が借りた中央区春吉の事務所について)どうして自民党の山崎拓氏(09年衆院選)、大家敏志氏(10年参院選)が使った場所なのか。そんな事務所に出入りできるわけがない」と怒りを爆発させた。
現職支持派と反現職派の溝は結局埋まらず、執行部は
(1)現職推薦を決定する
(2)9月11日に政策協定を結ぶ
(3)政策については協定調印までにすり合わせる
(4)江藤市議らを中心に選挙態勢を構築する
─などと提案、了承されて「一件落着」となった。
いやいや熱い夏ですな~(^◇^;)
もちろんプロ野球ですよ、わがタイガース&ホークスですがな(*^m^*) ムフッ
現在、セ・パともに激しい首位争いが繰り広げられており、ファンにとってはたまらない展開ですよ。タイガース、ホークスいずれも優勝をねらえる位置に付けていて、03年以来となる日本シリーズでの激突も、十分期待できそうですo(^O^)o
(10年5月号掲載)
民主と連立を組む国民新からは、自民を離党した現職の吉村剛太郎氏が出馬することになり、そのため与党の3人が2議席を争う格好に。
ある民主関係者は「ただでさえ厳しい状況なのに与党候補同士が争うなどナンセンス。古賀代表が国民新側と話をつけて候補者を調整すればいいだけの話だったのに」と語る。
こうしたことから県連内には「現執行部では選挙に勝てない」と不満や批判が渦巻き、辣腕で知られた前幹事長S県議の復帰待望論すら出る始末。
しわ寄せは初めて選挙に臨む堤氏に押し付けられる形になりそうで「陣営内は素人ばかりで、はっきり言って選挙を戦える体制ではない」(前出マスコミ記者)。
(10年4月号掲載)
「民主県連執行部が刷新されたことも影響するかもしれない」。こう見るのは別の民主関係者である。
昨年11月、衆院議員の松本龍県連会長(当時)が突然辞任を表明。これに伴う形でS幹事長も交代し執行部は刷新された。
「一部の反対を押し切って吉田氏を担ぎ出したのは“辣腕”で知られた前幹事長のS県議。だが昨秋に交代して以降、糸島市長選をはじめ選挙で結果が出ていない。実際に支持率が低下している以上、前回のような追い風は望めない。参院選も含め厳しい戦いになると覚悟している」
(10年4月号掲載)
現職の吉田宏市長はまだ正式表明はしていないものの、政治パーティーを初めて開催するなど、出馬へ向けすでに始動。
これに対し、市議会の野党保守系会派ではいまだに対抗馬として誰を立てるか決まっていない。だが水面下では、一部関係者が擁立を画策する、あるいは立候補に意欲的とされる人物の名前が現段階で複数、取りざたされている。
前回、民主などの推薦を受けて初挑戦し、大方の予想を覆して当選を果たした吉田市長。対抗馬となるのは誰なのか、各政党の思惑、内情は─。市長選へ向けた動きを探った。
(10年3月号掲載)
06年の福岡市長選に勝利し、翌年の北九州市長選、統一地方選でも結果を出して「わが世の春」を謳歌したS県議。
だが昨年11月に松本龍・民主県連会長(当時)の辞任に伴う形でS県議も幹事長を辞任。執行部の顔ぶれは大幅に刷新された。
「吉村幹事長はS県議の盟友でいわば『傀儡(かいらい)』。S県議は、たとえ幹事長職を離れても影響力を維持できると考えていたのではないでしょうか。
ところが一部国会議員ら『反対勢力』に屈したことで、逆にS県議の凋落ぶりをさらけ出す結果となってしまいましたね」(前出記者)。
(10年3月号掲載)
激戦必至とされる今夏の第22回参議院選挙福岡選挙区(定数2議席)で、各党の予定候補者がこのほど、ほぼ出そろった。
民主・社民両党の統一推薦候補は事前の予想を覆し、NPO法人役員の堤かなめ氏に決定。関係者からは「民主県連前幹事長の凋落ぶりをさらけ出した」との指摘が出ている。
さらには一部の財界関係者などから現執行部に対する批判の声も上がっており、選挙戦への影響が懸念される。
一方、「台風の目になるのでは」と動向が注目されていた公明党現職・弘友和夫氏は、現段階では出馬しない可能性が高いとみられており、その場合、公明票の行方が結果を大きく左右することになりそうだ。
(10年1月号掲載)
上場予定のない未公開株を購入する名目で出資させられ損害を被ったとして、福岡県などの13人が大阪市の経営コンサルタント会社「人間と産業開発研究所」(H&M研究所、倉原忠夫代表)側に賠償を求めた訴訟の判決が昨年12月末、福岡地裁(写真)であった。高野裕裁判長は、ほぼ請求通りの計約2億4800万円の支払いを命じた。
H&Mをめぐっては名古屋地裁などでも同様の訴訟が起こされているが、一連の裁判で判決が出されたのは初めて。
判決によると、同社側は各地でセミナーを開催。未公開株の価格が上場時に数百倍に高騰した例を示すなどして、未公開株の購入名目や、非上場企業への株投資を目的とした匿名組合への出資で、213人に1人当たり約1100万円から約30万円を拠出させた。
(09年12月号掲載)
「吉田宏氏は当初、北九州市長選への出馬を目指していた。ところが、これとは別に北橋健治氏も出馬の意向を固めており、現職との三つどもえになれば新人2候補が不利になる。
そこでS県議は吉田氏を福岡市長選の候補にするという『ウルトラC』を編み出し、北橋氏の出馬へ道筋を付けた。結果、両ポストを押さえたわけですから、確かに彼の功績は大きい」(民主関係者)。
両市長選に勝利した民主は続く統一地方選挙(07年4月)でも議員を大幅に増やした。
「S県議は保守系議員とのパイプを持つなど民主では珍しい辣腕タイプ。一部関係者の反発は根強かったが選挙戦での勝利という形で結果が出ている以上、表立っては誰も何も言えなかった」(前出マスコミ記者)。
(09年12月号掲載)
09年夏の衆院選で与党となった民主党。事業仕分けや沖縄の基地問題が大きく報じられるなど、どのような舵取りを行うか依然、国民の注目度は高い。
そんな中、民主党福岡県連はこのほど、古賀一成衆院議員を会長とする新体制をスタートさせた。前会長の松本龍衆院議員が辞任を表明したことを受けたもので、福岡・北九州両市長選での推薦候補勝利など、民主躍進の立役者とされるS県議も幹事長を辞任、新幹事長には吉村敏男県議が就任した。
先の衆院選で国会議員が大幅に増えたことなどから一見、体制刷新も当然と思われるが、県連内外からは「事実上のS県議はずしだ」との指摘が上がっている。
幹部交代劇の裏にある、真の狙いとは─。
(09年9月号掲載)
事前の予想通り民主党の圧勝に終わった総選挙。その余韻も冷めやらぬ9月4日、稲富修二氏(2区)が県知事選に出馬した際の資金が使途不明になっていることを西日本新聞が報じた。
稲富氏と当時の陣営幹部が釈明したものの、真相は闇の中。一部の党関係者の間では「選対幹部らが私的に流用したのでは」との疑念が渦巻いている。
福岡市長選以来、急速に力を伸ばした民主。それだけに「政権与党としての資質が問われる」「今後のためにも“大掃除”すべき」との声も上がっている。
今回の総選挙ではご承知の通り、民主党が300を超える議席を獲得。福岡都市圏を形成する1から5区までの小選挙区でもすべて民主候補が当選するという、過去に例を見ない圧勝で終わった。
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(09年5月号掲載)
須崎埠頭の名を聞いて、06年に福岡市が展開し、市民の間で賛否両論が巻き起こったオリンピック(五輪)招致運動を思い出した方も多いはずである。
山崎広太郎市長(当時)が先頭に立って進めた、2016年開催の夏期五輪招致運動。この時山崎市長は、都心にほど近い須崎地区にメインスタジアムを建設、ここを中心とするエリアに各種施設を集中させるという「時代に合ったコンパクトな五輪」を掲げた。
(09年5月号掲載)
福岡県が中心となって進めているコンベンションセンター建設構想。人工島(福岡市東区)を候補地とする内容で昨夏に表面化したが、その後は特段の進展を見せていなかった。
ところがここへ来て、構想そのものを別の場所へ移そうという動きがあることが明らかになった。その移転先とはずばり、須崎埠頭(同中央区)。3年前の五輪招致で名前が挙がったことを覚えている方も多いだろう。
なぜ今、須崎埠頭なのか。関係者の思惑とは? 水面下で進められている候補地変更、そこでうごめく有力県議らの狙いや経緯を探った。
大規模な国際展示会などのイベントを行う会場とするため、福岡市内にコンベンションセンターを建設してホテルなどの関連施設や周辺の交通網を整備。センターを中心とするエリア一帯を再開発する-こんな構想を県が進めていることが明らかになったのは、昨年夏のことである。
(08年4月号掲載)
地方分権を旗印に、全国知事会の会長として活躍している麻生渡知事。昨年4月の知事選では、多選批判から自民党の推薦が得られない中、「県民党」なる看板を掲げて見事4期目の当選を果たした。
前原IC南地区にリサーチパークを建設するために県が取得した土地から、基準値を上回る鉛やヒ素が検出されたことについて、福岡県3月議会で民主党県議が質問することになった。これを事前に察知した自民党サイドは、内容についてあまり知識のない所属議員に、早めの質問を行わせるという「作戦」を採った。
福岡市中央区の警固小学校前にある城東ビル。初代の所有者は福岡市の市議会議員で、30数年前に幹線道路沿いに建ち、建築当初はデザインも優れた賃貸ビルであった。
ある時、所有者が市議選に出馬する際、選挙資金を悪名高い高利貸しのM氏から借りた。市議は落選し借金は返済できず、ビルの所有権はM氏に移り、前所有者はショックで病に倒れ他界したと聞いている。
福岡市・吉田宏市長の公約であった留守家庭子ども会(学童保育)の無料化問題。3月議会の最大の争点となり、市長案に対して野党である自民党・みらい福岡が対案を提出。ガップリ四つに組んだ与野党双方の議員が譲らず、久し振りに議会は緊張感が漂っている。
(07年5月号掲載)
4月の統一地方選で新たな顔触れとなった県議会(88人)は、改選後初めて開かれる臨時議会を前に、副議長ポストをめぐる駆け引きに明け暮れた。
4年前に分裂しこのほど再統一を果たした自民党系会派は、過半数割れしたものの第1党を維持し、「野党にポストを渡すな」と指定席の議長に加え新たに副議長のイスも要求。一方、選挙戦で躍進した民主党系会派は「第2勢力が副議長を出すのが常道だ」と譲らない。この両者に加え第3勢力の思惑も絡んだ、政策論争そっちのけの「泥仕合」の舞台裏を、レポートする。
本記事掲載時にはすでに決まっているはずの副議長ポスト。はたして、結果はいかに?
(写真=福岡県議会棟)