若い力に期待・県議補選(八女市・八女郡選挙区)

4月2日告示、4月11日投開票の 県議補選(八女市・八女郡選挙区)に出馬を表明している新人の栗原悠次氏(44)にお会いしたが、たいへん好感の持てる青年だった。

今から25年ほど前、八女農業高校在学中には「(矢部村の)村長になりたい」と語っていたと聞く。
卒業後は東京農業大学へ進学し、農学博士の学位を取得、その後 八女市に戻り、実家の製茶業に励む傍ら、商工会やJA、消防団、観光協会等 地域活動に積極的に取り組んできた。

ここ数年で地元の矢部村は過疎化が進行し、地域の担い手が急減、危機感を 強く肌で感じるようになった。
また、緑茶消費の減少による茶価の低迷で、離農者が増えており、八女地区の農業を何とかしていかなければならないと思ったという。
このチャンスを生かして、県政に対し、自らの言葉で 中山間地域の危機、農業の現状、災害対策等を訴えていきたいと、熱く意気込みを語ってくれた。

思いの強い人こそ政治家になるべき、必ず県政に新しい風を起こしてくれると思った。 

つまづいた「国道3号線広川~八女バイパス」

2月10日に福岡県都市計画審議会(折登美紀委員長・福岡大学法学部教授)が開催され、弊社が報じてきた「国道3号八女~広川バイパス」のルートについての議案が審査されたが、採決が見送られる異例の事態となった。

審議会の委員は28名(県議会議員8名)、代理出席や公務による欠席で、規定の過半数ぎりぎりで開催されることが通例で、今回も「シャンシャン」で終わるものと思われたが、自民党の県議から異論が出た。

「広川町では数年前に、バイパスを小学校に当てて建て替えると言った方がいるがその通りになり、バイパスルートが随分前に決まっていたのではないか?」
「小学校の建て替えや盛土による道路建設で用地買収の範囲も広くなる等、県の財政負担が大きくなるが、ルート決定に小川知事は了解していたか?」
等の質問があったが、県の担当者からは明確な答弁が得られなかった。

また、別の県議からは、「地元県議から住民に十分な説明がされていないと聞いており、今日採決すべきでない」との意見が出され、最後は委員長が審議保留を提案し 了承された。

過去の選挙において、現職国会議員が「K先生が持ってきてくれた」、また広川町長が「学校の上を通して 建て替える」と吹聴したバイパス計画だったが、県議会が待ったをかけたことで、関係者の間に動揺が広がっている。

今回の保留を受けて、国・県・八女市・広川町がどういう対応をするか、注視していきたい。

シャンシャンで終われない都市計画審議会 ④

 

国道の整備は国の直轄事業で、事業費の3分の2を国が、3分の1を県がそれぞれ負担、国が事業化を決定し予算化すると、県も併せて3分の1を予算化し議会に提案、議会は 原則 反対できない仕組みになっている。
財政が逼迫する福岡県、コロナ禍で更に予算が窮屈になることが想定される中、県議会はどう考えるのだろうか。

今回事業化の検討が進められている 国道3号広川~八女バイパスの総事業費は300億円、地元の国会議員は600億円になると吹聴していると聞くが、そうなると県は100~200億円の負担を余儀なくされる。
そうであれば、県はどこかの時点で国と協議していなければおかしい。

過去の会議を辿ると、2018年(平成30年)9月に、八女市と広川町が共同で要望書を提出した後、市と町の代表者を交え、国と県が2回に亘って幹線道路に関する検討会を開催していることが判った。
それ以前に 県と国が正式な協議をしたという記録はない。

検討会は、福岡国道事務所長、福岡県道路建設課長、八女県土整備事務所長、八女副市長、広川副町長の5名で構成され、1回目で八女市・広川町がバイパスの必要性を説明し、2回目で国がバイパスの概略ルート・構造等検討に着手する準備を進めることが決定している。



1市1町が初めて出した要望に対し、わずか2回の会議で 国が いとも簡単に事業化のテーブルに乗せたことに驚いたが、2名の県職員が予算の裏づけもなく同意していることはもっと驚きだ。

福岡県全域から、毎年数多くの国・県道整備の要望が届けられている中で、小川県知事は2名の部下に、将来100億円以上の負担となる道路事業を「優先的に選択する」ことを許容していることになる。
100億円あれば、どれだけ県民の要望に応えられるだろう。

都市計画審議会委員28名中8名は県議会議員の先生だ。
今回の審議会で都市計画決定の承認となれば、次に県議の先生がこのバイパスと向き合うのは、国が事業化を決定した後、3分の1の負担金が予算で上がってくるときである。

― 了 ―

シャンシャンで終われない都市計画審議会 ③

 

 昨年12月9日~22日、都市計画道路(国道3号広川~八女バイパス)の縦覧が行われた後、160通の意見書が県に届いたが、そのうち1枚を紹介させて頂く。





国から八女市に対し、道路の詳細ルート(原案)が初めて示されたのが、令和2年6月中旬でした。
その後、八女市から福岡県に「筑後中央広域都市計画道路の変更について(申し出)」という文書で、都市計画決定手続きの依頼が提出されたのが7月上旬と聞いています。
福岡県都市計画課は「八女市の総意」として、手続きに入ったということです。

確かに、昨年はバイパス計画そのものについてのアンケート調査はあったみたいですが、それは「3案のうちどれにするか」「山側ルートの帯でいいか」というものに過ぎません。
付け加えるなら地元忠見地区にはアンケート調査は一切ありませんでした。
詳細ルート(原案)が示された6月中旬以降、八女市が住民の意見を聴く、質問を聴くという手続きは一切行われていません。

八女市長名で申し出文書が出されたことで「総意」ということかもしれませんが、意見聴取をしていないことから、総意の根拠になるものが存在しません。
八女市が行った手続きには重大な瑕疵があり、今の計画で進めていけば「大きな問題」「住民の後悔」につながるのではないでしょうか。

よって、住民の声をもっと聞き 不安を払拭するためにも、ルートの再検討をお願いします。






八女市の都市計画審議会では、こういった地元の声の紹介すらなかった。
福岡県の都市計画審議会も同じだろうか。





ー 続く ー

シャンシャンで終われない都市計画審議会 ②

情報公開の本来の趣旨に照らせば、行政は開催が決まった時点で、2週間でも3週間でも前もって公表することができる。
実際、福岡県の都市計画審議会、前回は令和2年7月28日に開催されているが、開催予定をホームページで公表したのは、1ヶ月以上前の6月17日だった。
しかし、今回の審議会については、都市計画課は内規に照らして1週間前までには公表すると消極的で、基準がよく分からない。

ところで、福岡県の都市計画審議会の委員は、学識経験者、行政、市長、県議会議員ら合計28名で構成されているが、欠席や代理出席で過半数ぎりぎりで開催されていることが多い。
また、会議録を見る限り、執行部からの説明に対して委員からは何の意見も出されず、「シャンシャン」で終わる形式的な会議だ。

今回の新バイパスは、弊社が「歪んだ3号線広川~八女バイパス」で報じてきたように、利権絡みの道路ということが判っている。
また、地元住民からも小川知事宛に、嘆願書まで提出されたと聞く。

委員になっている県議の先生方から質疑が飛び交う場面があってもいいと思われる。



- 続く -

シャンシャンで終われない都市計画審議会 ①

 

都市計画法は、国・地方公共団体の責務として、「国及び地方公共団体は、都市の住民に対し、都市計画に関する知識の普及及び情報の提供に努めなければならない。」と定めているが、県や市町村からの情報提供はお茶を濁す程度で、住民への周知されているとは言い難いのが実情だ。

福岡県都市計画審議会が、2月10日に開催される予定だが、10日前になってもまだ県は公表していない。
今回は 「国道3号広川~八女バイパス(筑後中央広域都市計画道路)」が都市計画道路として承認されるか注目されているが、この道路について行政はあまり傍聴を歓迎していないようだ。

その証拠に、県に先んじて1月7日に開催された八女市都市計画審議会では、開催予定が市のホームページに掲載されたのが1月1日、年末年始休暇中で審議会の6日前である。
年末年始の休暇中の公表は姑息という指摘もあるが、「八女市附属機関等の会議の公開に関する規則」第三条において、1週間前までに公表すると定められており、それならば遅くとも12月31日に公表しなければならない。
内規違反の審議会が成立するかという問題もあるが、聞くところによると、同審議会では今回160通程の 意見書が提出されている報告はあったが、その内容については触れることもなく、委員からは何も質問も出なかったという。

都市計画道路に地元から160通もの意見書が出るのは異例中の異例だが、意見書に込めた住民の思いは何一つ汲み取られておらず、怒りの声が上がっている。



ー 続く ー

歪んだ3号線広川~八女バイパス「広川町編⑨」

今から10年以上前、八女市本地区在住の一人の不動産ブローカーが市長に要求して始まったと言われるバイパス構想、市長が道路族の元国会議員にお願いして水面下で事業化を検討、ついに平成29年に内定した。

住民が本当に望んでいた 国道3号久留米市上津方面のバイパスは、だいぶ先の話になった。
今回のバイパス案は県道久留米立花線と並行する不要不急のルート、更に八女市本地区と広川町の上広川小学校の2ヵ所を通ることが必須条件であるがゆえ、住民のニーズを無視した歪んだルートになってしまった。


この事業費は最低でも300億円、国が200億円、県が100億円の負担をすることになっている。
県は事業化が決定すれば、予算が逼迫する中でも支出しなければならない。
住民の皆さんは、八女市と広川町が毎年、国と県に道路整備の要望を出しているのをご存知だろうか。



直近の要望を下表にまとめたが、事故の多い箇所、狭隘な箇所、過疎化の進む地域へのアクセス向上のための道路など、整備を急がねばならない事業が多数ある。
限られた予算の中から不要不急のバイパス事業に300億円を使えば、これら国・県道の整備は後回しになるのは確実だ。
バイパス建設を推進している 市長、町長、国会議員、地方議員ら政治家の先生は、この点についてどう考えるのか、支持している政治家に是非尋ねて頂きたい。

現在、県の都市計画決定手続きの最中で、遅くとも2月中には都市計画審議会が開催され、承認されれば、国の方で事業化に向けての最終手続きに入っていく。
この段階で、事業化にストップをかけることは通常は不可能と思われるが、弊社の記事は現地に足を運び取材に基づいたものということを申し添えておく。

仮に事業化が決定した場合、住民が刑事告発やそ行政訴訟を起こすこともじゅうぶん考えられ、その場合には証言してもいいという関係者が複数いることも事実、弊社としても今後の経過を見守っていきたい。

今回で「歪んだ3号線広川~八女バイパス『広川町編』」の連載は終了するが、今後ニュースや事件があれば随時掲載していく。



― 了 ―

歪んだ3号線広川~八女バイパス「広川町編⑧」

上広川小学校の移転・建て替えとなるルートの要望を、なぜ国が受け入れたか謎だった。
だが、「渡邊町長が『ルートは国に頼まなくても K先生に言えばいい』と述べたのを聞いて、国や県が怒っている」
という話を聞いて納得した。

K先生とは元衆議院議員、辞して尚 権勢を誇っている道路族のドンだ。
同氏の東京都千代田区の事務所には、今でも国交省の役人が並んでいるとの噂もある。

そう言えば、K先生の名前は別のところでも出てきた。
平成29年10月の衆議院議員選挙、選挙前や選挙中の集会で 現職の国会議員が、
「K先生が3号線バイパスを持ってきてくれました~」
と声高に叫んだのを多くの参加者が耳にしている。
口が滑ったのではなく、各地の集会で同じ話をしているので 聴衆に向けて K先生の功績を印象付けたかったものと思われる。

当時は、バイパスの話は水面下であったかもしれないが、表ではバイパスのバの字もない状況だった。
ようやく平成30年11月から 国・県・八女市・広川町で3号線の渋滞解消について正式に協議を始め、翌令和元年5月に 国がその整備方法について検討を始め、同11月に「3号線の4車線拡幅化」、「バイパス化(最短ルート)」、「バイパス化(山側ルート)」 の3案を提示、そして令和2年5月に 「山側ルートのバイパス化」に決定している。
この間、国は2度に亘り、アンケートなど住民の意見聴取を行ったが、これらは結論に持っていくための帳面消しだったということになり、参加した住民を馬鹿にするものだ。

地元町長と現職国会議員から出たK先生の名前、これは偶然ではなく、バイパス計画とそのルート決定に、力添えがあったと考えるのが自然だろう。



ー 続く ー

歪んだ3号線広川~八女バイパス「広川町編⑦」

国土交通省が道路を新設する際の、ルート選定について考え方に「既成市街地、人家連担地域は極力避ける」「学校、病院など公共施設への影響を極力避ける」とあるが、上広川小学校の上を通るというのはこれに反している。

国交省の会議で、初めて「国道3号 広川~八女」の渋滞解消が議題に上がったのが令和元年(2019年)5月、それまでは対策として何が考えられるか、バイパスを通すのか、国道3号の現道拡幅か、全く白紙の状態だった。
そして、住民の意見聴取等を経て1年後の令和2年5月、国交省の会議で最終的に山側ルートに決定後、福岡国道事務所と広川町がルートの調整で協議をしている。

当初、国が提示して来たのは、少しプールに掛かる程度のルートだったが、町が校舎の上を通すよう要望したという。
広川町役場の担当課によると、「バイパスによって集落が分断されるのを避けたい」「学校の真横に盛土のバイパスが走ると、教育環境としてよくない」というのが理由だ。
その要望を受け入れ、同年6月中旬に国が小学校の上を通るルートを決定したということだ。
それはそれで事実だと思うが、実際は小学校を壊して建て替えるという結論は、1年以上前から決まっていたようだ。

平成31年(2019年)4月に広川町長選挙が行なわれた際、選挙前の各地の集会で、渡邊町長が「バイパスを通して上広川小学校を建て替える」と話していたのを、多くの町民が聞いている。
4期目にして初の選挙、地元建設業界からも積極的に支援をしてもらっている。
できもしないことを言えば信頼を失う。
ましてや、3期務めたベテラン町長、余程確信がないとそういった発言はできない。
この時点で決まっていたと考えるのが自然だ。

校舎を壊すとなると、学校の移転、建て替えで 最低でも30億円は掛かるだろう。
バイパス事業では、土木工事の関連業者には しばらくの間収入が約束されるが、建築業にとってはあまり美味しい話はない。
バイパスを少しずらして学校を建て替えとなると、建築業も恩恵を受けることになる。
町の金は一切使わず、町内の建設業全体が潤う素晴らしいアイデアだ。

しかし、上広川小学校は平成6年に全面改築された鉄筋コンクリート造り、まだじゅうぶん使える。
通常、小学校建設に掛かる費用は、国と地方自治体は折半するが、国の都合で学校を壊す場合は、地方自治体の負担はなくなる。
上広川小学校の移転建て替え費用を負担するのは国と県、20億円を国民、10億円を県民が負担することになる。



ー 続く ー

歪んだ3号線広川~八女バイパス「広川町編⑤」

TY氏が動き出した平成29年、もう一人動いた人物がいた。
製材業を経営するW氏であるが、平成29年7月31日付で土地6筆約3785㎡(下図の緑色の2ヶ所)を購入、その3年後にバイパスが通ることが決まった。



この場所は農地で、農業委員会の許可を得て購入している。
農地の売買は営農意欲の高い人に許されるのが前提で、広川町農業委員会の内規では、「所有権移転後3年間は農業を行う」とされているが、現地(写真)を見る限りW氏にそのような意欲はなさそうだ。

土地を売った方の話によると、「相続した土地だが、遠方に住んでいて管理できないので売却した」ということだった。
購入して3年でバイパスが通る、W氏は買い物上手の様だ。


W氏が購入した農地(田)

ー 続く ー

歪んだ3号線広川~八女バイパス「広川町編④」

ところで、広川ICの供用開始が平成10年(1998年)、もう20年以上も前だ。
IC出口から3号線を突っ切って東に約1.8km、県道82号(久留米立花線)に突き当った場所、利便性の高い地点で、実際に県道84号(三潴上陽線)のバイパスの話もあったようだ。
今回、国道3号線のバイパスの起点になることがほぼ決定しているが、TY氏の「目の付け所」はさすがだったと言える。

二人の地権者の話を合わせると、TY氏が国道3号線のバイパスの話が出てくるずっと前から、バイパスが走ることを確信しており、計画が確実になればTY氏が法定手続きを代行し、開発行為に入るつもりだったと思われる。

問題は今回の開発行為を始めた時期だ。
平成28年11月、一般国道3号線改良促進期成会(久留米市・鳥栖市・小郡市・八女市・広川町・基山町)の要望書が国に提出されたが、この年までは、「未整備区間の整備(久留米市・広川町・八女市)久留米市上津町~八女市立花町」と記述されている。
だが、翌29年に、国交省福岡国道事務所が八女市と広川町のバイパスで検討するという考え方を取りまとめており、同年11月に提出された同要望書では、久留米市が分離され、バイパス新設(広川・八女東部地域)という記述に変更されている。
そして、農地を平地にする申請書が出され、開発行為の手続きが始まったのが同年9月20日のことだ。

このタイミング、偶然と言えるだろうか。
八女市編でお伝えしたように、T氏やJ氏が新会社を作って土地開発に動き出す時期とほぼ一致する。
バイパスの話は漏れたら大変なことになり、自治体の幹部と所管課の担当職員以外は知り得ない情報だ。
TY氏が何らかの方法で情報を掴んだと考えて間違いないだろう。





 

ー 続く ー

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歪んだ3号線広川~八女バイパス「広川町編③」

今回開発行為が行なわれた場所の地権者お二人から話を伺った。
一人は80歳は過ぎておられるようにお見受けしたが、
「あの場所は、土採取業者の営業が来て土砂を取りたいと言ってきた。平地になったら梨の栽培を始めたい。土砂の費用はもらってない。」
とのことだった。
ご高齢とは言え、農業に対する意欲は感じられた。
造成費用は全体で約1200万円とされているが、実際は土採取業者に無料で土砂を提供することで造成費を相殺、「Win Win」の取り引きが成立したようだ。

もう一人の地権者(久留米市在住)の方は、電話での取材となった。
「あそこの土地を、バイパスが走るというのはもう随分昔からの話、当時不動産会社の社長(現在は会長)TYさんがまとめて計画している。あの場所を何とかするということで、地権者みんなで集まって印鑑を押して任せている。」
と、TY氏が絵を描いていたことが判った。
計画では梅の木15本を植えることになっているので尋ねたところ、
「それもどうなるか分からない。何年か前に、どっかの差し金で、農地がどうのこうのという話になった。何が目的で何がどうなっているのか自分は分からない。」
と、ご自分で農業を始める気はないらしい。

農地改良の目的で開発行為を行なった場所は、その後農業をすることが前提だが、農業を行う期間の法的縛りはないため、地権者が望めば農地を宅地に転用することは手続き上可能という。
デベロッパーが宅地開発する際によく使う手ということで、近い将来、地権者から宅地への農地転用の申請の書類が提出されることだろう。



ー 続く ー

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歪んだ3号線広川~八女バイパス「広川町編①」

平成31年4月に行われた統一地方選挙、広川町では32年ぶりとなる町長選挙が行われた。
1期目から3期連続無投票で当選を続けていた現職の渡邉元喜町長(71)であったが、元航空自衛官将補の竹下英治氏他1名が立候補、厳しい選挙が予想される中、渡邉陣営は必死に支持拡大を訴えた。
その結果、農業団体から土木業界まで幅広い支持を得た渡邉氏が勝利を収めた。

同町で建設会社を経営するTY氏も渡邉氏を積極的に支援した一人、選挙前にTY氏の夫人が町長の引き回しをしたことで、地元では話題になっていた。
TY氏が経営する建設会社の売上は、毎期2億円台から7億円台と大口案件の有無で波があるが、同町では滅多に出ない1億円以上の町発注建設工事に過去10年の間に、JVで4回挑んで見事に4回落札と、強運ぶりを発揮している。

ところで、そのTY氏の会社から直線距離で約200m東に進んだところが、「八女~広川3号線バイパス」の起点(予定)である。
九州自動車道広川インターチェンジから国道3号を直進し、県道82号久留米立花線(通称藤山線)に突き当たったT字路の箇所である。

そのT字路に面した土地は、以前は小高い丘(地目は田・山林)で草木が生い茂っていたが、平成29年9月から大規模な造成が始まった。

3年前の航空写真はこちら

平成29年というと、「歪んだ3号線広川~八女バイパス『八女市編』」で伝えたように、久留米市を分離して広川から八女のバイパスという考え方が取りまとめられた年である。
そして、国交省が八女市・広川町に詳細ルートを示したのが今年6月、造成のスピードにギアが入った。
下は、今年10月2日と12月7日に撮った写真だが、いかに急いだかが見て取れる。
その土地について取材していくうちに、興味深い話を耳にした。



― 続く ―

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空想物語「八芽市の鷹羽氏」

舞台はお茶の産地として知られる八芽市、主人公は「鷹羽氏」、凄腕の不動産ブローカーだ。
八芽市の北側には弘川町が隣接、さらに北に行くと中核都市の久留目市がある。
幹線道路となる国道は2車線で、慢性的な渋滞区間となっている。
通勤通学や流通に時間が掛かり、かなりの経済的な損失が生じていることから、長年に亘り住民や商工関係者からは早期のバイパス建設の要望がなされていたが、事業化に向けて動き出すことはなかった。

ところで、今から約30年前、八芽市の彩藤市長(1977年~1993年)は、企業誘致を進めるために八芽市翻地区の山林や農地を開発する「八芽東部開発構想」を掲げた。
同構想を受け、鷹羽氏は山林や農地の買収、及び工場、産業廃棄物処理施設等の誘致を始め、着実に実現させていく。
しかし、彩藤市長退任後、乃田市長(1993年~2008年)になって同構想は立ち消えになる。

一方その頃、1994年に総事業費約42億円で「八芽東部土地改良事業」が始まったが、鷹羽氏は土地の売買交渉に参加、一部地権者や行政手続きで難航するも、見田村県議(当時)の献身的な力添えもあって、同事業は2004年に無事完了した。
見田村氏に恩義を感じた土地改良事業組合理事長は、以前から万年金欠病で名高い見田村氏に合計700万円を貸し出した。
2007
年に理事長は亡くなり、見田村氏は借りた700万円を返済すべきところだったが、理事長と親しかった鷹羽氏が返済するは必要ないと進言し、返済されないまま現在に至っている。


2008年には、乃田市長の国政進出を受けて、見田村氏が県議を辞し市長選に出馬、初当選を果たす。
見田村市長の借金未返済の事実を知る鷹羽氏は、過去に「八芽東部開発構想」で買収した土地が無駄にならないよう、地元の翻地区にバイパスを走らせるよう市長に強く求めた。

国道の渋滞解消のために県道の整備が行なわれているところで、バイパスの必要性は全くなかったが、見田村市長は道路族の地元国会議員に頼み込んで了解をもらった。
2010
年に八芽市は、鷹羽氏の要望に沿って、弘川町から翻地区を経由して橘までのルートを作成、トップシークレットとされた。
弘川町から橘、つまりこの時点で、最も渋滞の激しい弘川町から久留目市方面は分離されていたが、八芽市の独断で分離できるはずはなく、地元国会議員と国が同意の上だったと思われる。

バイパスの他にも、鷹羽氏は見田村市長との関係を盾に、市役所職員への要求は続けていく。
翻地区の市道整備を強引に実現させるために、時には職員を恫喝するなどエスカレートしていった。
終いには、鷹羽氏の対応を続けてきた市の幹部が、恐怖と心労で年度途中に退職、その後も鷹羽氏から自宅にまで電話が掛かってきたことから、東南アジアに移住を余儀なくされてしまった。
上司が部下を守れない組織では、職員の士気は下がる一方、まさに「やりっぱなし」を地で行く鷹羽氏は、誰も手を付けられない状況を築き上げたのである。


2013年、国が正式に、但し、水面下で動き出した。
久留目市・八芽市・弘川町の担当職員と問題点の整理から始め、2017年に「久留目市を分離して八芽市と弘川町のバイパスで検討する」という考え方を取りまとめる。
このことを知っていたのは、市の幹部と一部の職員だけだったが、さすが情報通の鷹羽氏、部外秘の情報をやすやす入手し、3号線バイパスが予算化されることを確認、そこから素早く行動に打って出た。

長年、市役所内部から鷹羽氏の支援を続けてきた職員を20183月に早期退職させ、5月に八芽北部開発㈱を設立、6月にはホームページの不動産物件情報に「八芽北部工業団地」と題し、翻地区の山林4.3haを売却する旨を記載した。

その後は積極的に用地買収を進め、農業委員会に「農地転用の許可申請」の手続きを踏むことなく、今でも農地の大規模な造成に取り組んでいる。


国は道路建設の手順に従って、自治体や住民の意見聴取を行う手続を進め、20205月、3案の中から山側の帯を通るルートを決めたが、見事に鷹羽氏が造成中の翻地区を通ることになった。
来年度中には事業化が決定し、鷹羽氏の懐には大金が転がって来ることが確実である。

「あの道路は俺が引っ張ってきた。」
近しい人に自慢げに話す鷹羽氏、晩年に夢が叶ってハッピーエンド、凄腕ブローカー人生に1ミリの悔いも残していない。

 おしまい 

八女市・広川町の皆さん、明日から2週間「縦覧」期間です

昨日の記事でお伝えした、福岡県の都市計画決定手続きにおける、2週間の縦覧期間ですが、まだ随分先になると思っていたら、何と明日12月9日から始まるという話を聞いて大変驚いてるところです。

八女市のホームページに11月30日付で「筑後中央広域都市計画道路の変更(案)の縦覧について」というページが掲載されています。
筑後中央広域都市計画道路という名称になっていますが、「国道3号線広川~八女バイパス」です。

12月9日(水)から12月22日(火)までの2週間のうちに、都市計画案を縦覧し、意見書を提出するとされていますが、行政手続きに慣れていない一般の方に、簡単にできるようなものではありません。
しかし、これを逃すと「住民の同意を得た証拠」が積み上げられ、粛々と行政手続は進められていきます。

公式に意見や疑問を伝える数少ない機会ですので、行政OBや有識者に相談され、早急に意見書を提出することをお勧めします。

八女市の場合、八女市役所内で縦覧できます。
リンク 八女市ホームページ、筑後中央広域都市計画道路の変更(案)について

広川町の場合、広川町役場内で縦覧できます。
リンク 広川町役場ホームページ 筑後中央広域都市計画道路の変更案の縦覧



歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ⑯」

今後のバイパス計画についてだが、事業化に至るまでの工程の中で、今年5月に国の計画段階評価を終え、詳細ルートの原案が6月中旬に八女市・広川町に示され、現在は県の「都市計画決定の手続き」中、これが終わると「新規事業採択時評価」、事業着手決定は目前に迫っている。

県の都市計画課によると、原案に対し「八女市の総意」で手続を進めているところだという。
「八女市の総意」と聞いて、特に忠見校区の皆さんは驚かれるのではないだろうか。

確かに、昨年はバイパス計画そのものについてのアンケート調査はあった。
しかし、それは3案のうちどれにするか、山側ルートの帯でいいか、というものに過ぎない。
国からバイパスルートの原案が八女市に示された今年6月中旬以降、八女市・広川町が主体的に住民の意見を聴くという手続きは一切行われていない。
これを「総意」と呼んでいいものだろうか。

県は都市計画決定の手続の中で、今年9月11日、住民意見を反映させるための公聴会を「おりなす八女」で開催し、公述人20名、傍聴人40名が参加した。
反対の立場の8名からは、「市民の98%がこのバイパス計画を認識していない中で決まっている」「ルートが住宅地を通り住民を無視している」「市からは住民に説明がされていない」「村中を分断するルートは疑問」などの声が聞かれた。
一方で、賛成の立場の12名からは、「3号線の渋滞解消になる」「見崎校区の活性化になる」「東部地域の過疎化対策でインフラ整備は必要」などの意見があった。

これらの意見が原案にどう反映されたか不明で、県に確認したところ、この公聴会後に国の原案に対する見直しは一切行われていないという。
そこで、国交省福岡国道事務所に尋ねたが、「都市計画決定手続きの段階でルートの変更は考えていない」という回答だった。

今後の手続では、都市計画案について2週間の「縦覧」という期間が設定される。

ー 続く ー

 

歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ⑬」

U氏の父親は立花町の顔役で、矢部川の漁業者の権利を訴え、「漁業権」を全国に知らしめた人物と言われる。
U氏は亡くなる前、親交の深かったT氏に「息子のことを宜しく頼む」と伝えたという。
その言葉通りT氏とU氏は手を携えてきたが、行政を歪めてきた2人の行動を 天国のU氏の父親はどう思うだろうか。

U氏が用地買収を巡る「贈賄申し込み」で実刑判決を受けたのは前述の通りだが、「U氏の親族が渡そうとした200万円は、土地を買ってもらった『謝礼』だった」という話を聞いた。
「贈賄申し込み」という言葉からすると、「便宜を図る」ことが未然に防げた印象を受ける。
しかし、地元メディアは、「贈賄申し込み」は移転補償費に対するもので、その前に「余分な土地の買収」があり土地代が既に支払われていたことを伝えている。
問題となった土地は、市が計画していた公園用地に含まれていない土地、今でもストリートビューで同地を確認できるが、廃屋で周囲に雑草が生い茂っている。
U氏は同地を平成22年(2010年)に取得し、同24年(2012年)に同居の娘に売却という形を取っている。
その後、市は「市道改良工事」の目的で平成27年(2015年)8月、12月、同28年(2016年)4月と3回に分けて売買契約を結び同地を買収、その1ヵ月後の5月に贈賄事件が起こった。
時系列で見れば「謝礼」である。



贈収賄事件に詳しいマスコミ関係者は、「これから便宜を図ってもらうための賄賂なら本人が持参する。娘に持って行かせたのであれば謝礼だろう」と話す。
「謝礼」ということなら、やはり市が便宜を図ったということになるが…。

いずれにしても、土地買収後に現金が市の幹部に手渡されようとした事実が、これまでもU氏に対して便宜供与があったことを思わせ、市民の間に不信感が募る要因となっている。

ー 続く ー

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間もなく、広川町新庁舎建設工事入札

只今11月26日午前8時、本日あと2時間後の午前10時から広川町新庁舎建築工事の入札が行われる。
地上4階建となる新庁舎建設は、予定価格20億6521万円(税抜)とあって、地場企業は眠れない夜が続いたと思いきや、何故か諦めムード一色だ。

同町では過去10年間の建設工事で、1億円以上の指名競争入札が6回行われているが、そのうちC社(広川町)が参加するJVは4戦4勝の素晴らしい戦績を残している。
いずれも最低制限価格制度であったが、事後公表の3回の入札では、制限価格ギリギリ上の数字を読む冷静さと、事前公表となった1回は5JVの同額抽選となり、見事に当たりを引き寄せる運の強さを見せつけた。



今回の入札は、条件付き一般競争入札で2~3社のJVで代表企業は経営審査の総合評定値が1500点以上、代表以外の企業は1000㎡以上の新築工事の施工実績のある地場ゼネコン、ハードルが高い中で、地元の参加企業も絞られてくる。

一足先に落札予想をすると、大本命はC社が参加するJV、対抗はI社(八女市)が参加するJV、またはO社(筑後市)が参加するJV、応札は多くて3JVくらいか。
これまでのC社参加のJVが強いというのは、業界でも知られており、大手や中堅ゼネコンは二の足を踏むと想像する。
初めて適用されるという低入札価格調査制度も、C社参加JVにとって影響はないと思われるが、事前に情報が入り何らかの事情が生じた場合は、参加を見送ることも有り得る。

歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ⑫」

バイパス情報をいち早く掴み、共有していたT氏とU氏の武勇伝をもう少し。
T氏は、このシリーズ①②で紹介した土地改良区事業をはじめ、これまで数多くの土地取引に関わり、案件をまとめ上げてきた。
その間、工場や介護施設、産廃施設の誘致を成功させ、ある意味、雇用や税収を増やした凄腕のブローカーだ。
しかし、それらが法的手続きや手順を無視した強引な手法によるもので、その過程において地域住民とトラブルになったことも多く、市や県の職員が対応に頭を痛めてきたのも事実である。

現在造成中の場所から約500m離れた地点にT氏が所有する山林があり、大きく削られ土砂の採掘が行なわれているが、林地開発許可制度では「隣り合って開発したり、はじめは1ヘクタール以下でも将来的に1ヘクタールをこえて開発する場合は許可を要する」とされている。
監督官庁の県に確認したところT氏は林地開発の許可を受けておらず、2ヶ月程前に行政指導を行ったという。



また、「市道」からT氏宅までの「私道」約130mの区間が、「市道」になった話も興味深い。
往来の市道から、脇に30m入ったところに、「〇〇㈱(工場名) ↑100m これより関係者以外立入禁止」という立札があり、普通に読むとその先は工場敷地内と思う。
しかし、そこから先100mは市道だ。

平成9年(1997年)、八女市は約130mを地権者から寄付を受けて公衆用道路(市道)とした。
市は道路を所有すると維持管理のコストがかかるため、市道として認定するには基準をクリアする必要があり、一般的に、①市道間を連絡するもの、②国道、県道、他市町村道に連絡するもの、③主要地と連絡するもの、④都市計画上必要と認めたもの、のいずれかに該当すれば、購入または寄付を受けて用地を取得し、市道認定という流れになる。



その立札から100m先には工場とT氏の私邸があり、その先に住宅は1軒もない。
市が購入する前までは、地目は「田」となっており、工場関係者とT氏は、田の上に作った約130mの私道を通って市道に出ていた。
つまり、田んぼの真ん中に工場の入口と私邸があったことになる。
地権者(T氏とは別の人物)から、その私道を寄付して市道にするよう申し出があったということだが、市道認定基準に合致するものは見当たらない。
ちなみに、工場が現在地に作られたのが平成7年11月、T氏が自宅の所有権を取得したのが同8年5月、八女市が市道に認定したのが同9年12月となっている。
現在、この公衆用道路を使用しているのは1工場と1軒の家だけであるが、つい4年程前も、市は数百万円かけてこの区間の舗装工事をしたばかりだ。

これらはほんの一例だが、他にもT氏が17年前に誘致してきた産業廃棄物処理施設に係る問題は、未だに解決しておらず、住民を苦しませている。

とにかく「やりっぱなし」の人物像が浮かぶが、T氏は勉強熱心で法律に明るく、また、行政内部にも人脈を持ち、様々な方法で上手く使うツボを心得ている様だ。
もちろん、三田村市長とも旧知の仲、腐れ縁と呼ぶ人もいる。
先週弊社に届いたT氏を知る方からの手紙には、これまでT氏の行為に近隣住民が迷惑してきたこと、T氏自身の口から「行政は自分の言う通りに動く」という言葉が出ることなどが綴られていた。

ー 続く ー

 

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歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ⑪」

平成28年(2016年)5月、八女市の用地買収を巡る贈賄申し込みの疑いで、元立花町議のU氏とその親族が逮捕され、翌年12月にU氏には懲役2年保護観察付き執行猶予4年の判決が言い渡されている。
同27年(2015年)12月、U氏の親族が市役所内で市幹部K氏に現金200万円を渡そうとしたという、ある意味 昭和なニュースだ。
T氏とU氏、八女市にはもう1人、行政を歪める「ぶっ飛んだ」人物がいると聞くが、本題に戻る。

そのU氏からバイパス建設で土地の先行取得の誘いを受けたことがある、という貴重な情報を八女市在住のA氏から頂いた。
それは8年前、平成24年(2012年)頃、国交省福岡国道事務所が動き出す直前のことだ。

U氏の話は、
「久留米市国分に陸上自衛隊久留米駐屯地があるが、国道3号線の八女市方面が慢性的に渋滞しており、有事の際に駐屯地からのアクセスは国防上の課題がある。そのため、久留米市国分から八女市にかけてバイパスを作ることが決まった。既にルートが決まっている。土地を買わないか。」
という内容だった。
なんと、A氏の部屋のホワイトボードには、その時のメモが今でも記されていた。



そこには、
藤山線バイパス 広川信号→ 忠見
一念寺 → 山内まごころ、6~7年のうち
国防省、緊急整備事業、図面
極小数者しか知らない、広川→立花町
と書かれている。

一念寺は八女市豊福地区、山内まごころとはJA八女葬祭センターのことで同市山内地区、まさに今回のルートの脇に存在しているし、時期的にも符合する。
U氏が掴んだ情報は正確だったと言えるのではなかろうか。

A氏はこの誘いには乗らなかったそうだが、「極小数者」の情報を得た者のうち、実際に行動に移した者もいる。
そのうちの1人がT氏、U氏と昵懇の中というのは周知の事実、情報を共有していたことは間違いないだろう。

ー 続く ー

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歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ⑩」

下の図は、国が示した広川町の起点から八女市立花の終点までのルートで、浸水想定地域、土砂災害想定地域、矢部川などの地形を考慮しながら引かれている。
だが、過度の蛇行を見る限り、それだけかと勘ぐりたくなる。
このルート、広川町については「広川町編」で後述するが、「敢えて上広川小学校を壊すこと」、そして「T氏の売却物件情報の真ん中を通ること」、この2つが必須条件として線引きされた可能性が高いという関係者の声もある。



現在、福岡県が県道久留米立花線を整備中、国が示したバイパス案はそれより山側を並行し、しかも蛇行して走る予定で、費用対効果に疑問が残る。
ちなみに、バイパスの建設費の負担割合は国が3分の2,県が3分の1で、総工費300億円として100億円は県の負担、県道久留米立花線の整備費合わせて二重の支出となる。
県財政がひっ迫している中で、果たして県議会が同意するのかも疑問だ。
バイパスらしく、蛇行の少ない無駄のない、しかもより山側に近い曲線を描くと下図(青線)のようになる。
もちろん、諸条件はあってこの通りにはいかないだろうが、少なくとも上広川小学校とT氏の売り物件情報の円上を通る必要はないのではなかろうか。



上広川小学校とT氏の売り物件情報の円上を通ることで、煽りを食うのが八女市忠見・大籠地区の住民だ。
ルートは忠見地区の見崎中学校付近で急にカーブする。



広川町の起点からここまでは、山側の民家の少ないルートだが、なぜか忠見地区から民家の上を通過することになる。
少なくとも20軒以上の家を壊すことになり、移転補償のコストや、立ち退き拒否で工程が思った通りに進まない可能性も十分考えられる。

※国が示したルートと住宅地図を参考に作成した図、青色は民家

航空写真と住宅地図で確認すると、もう少し山側を走ると民家の通過を最小限に抑えるルートも十分考えられる。
本来であれば、移転しなくてもよかった住民の方が、ルートが歪められたことで移転を余儀なくされようとしている。
突然降って沸いたバイパス建設に、忠見・大籠地区の住民の多くから悲鳴が上がっている。

ー 続く ー

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歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ⑨」

八女市農業委員会事務局から、農地から農地への造成の場合、正確には都市計画法上の開発許可ではなく、農地法上の「農地造成の一時転用」の許可を得る必要があると教えて頂いた。

その手続は、工事着工前までに農業委員会へ「農地造成届出書」が必要で、同委員会と関係課による確認後の許可になる。
提出書類には、造成完了後は必ず農地として利用する旨の誓約書や、造成図面、土砂の搬出入経路図、それに隣接農地所有者等の同意書などがあり、ハードルが高い。

T氏の会社がバイパス予定地で大規模な農地の造成中というのは前述の通りだが、実はその周辺の農地について数年前から造成されていることが窺われる。
全体で1.5万㎡以上の農地だが、遠目から土色一色で何かが栽培されているようには見えない。
同委員会の事務局では今後の対応を協議中とのことだが、コンクリートを入れている場合は現状に復帰させる等の指導を行っていくとのことだ。

2018年(平成30年)5月に設立されたT氏の会社で当初代表取締役だったJ氏は、2013年(平成25年)~ 2014年(平成26年)頃は、八女市農業委員会の事務局に在籍していた。
当時、J氏がT氏に対し農業委員会の手続きで便宜を図っていた疑いがあるという情報も聞いたが、そう言われればT氏が農地の造成を始めた時期と符合するかもしれない。

J氏はその後、別の課の課長になるが、2018年(平成30年)3月、定年前に早期退職をした。
その際、「バイパスの仕事をする」と話していたということを、元同僚から聞くことができた。
市役所内で、バイパスの話は初耳だったので驚いたそうだ。

退職して2ヵ月後、新会社の社長の名刺を持って挨拶に回っていたという。
T氏とJ氏が遅くともその時点で、(実際にはもっと早い段階で)バイパスが通るという確証を得ていて、行動に出たと考えるのが自然だろう。



― 続く ―

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歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ⑧」

11月8日投開票の八女市長選挙が告示され、熱戦の火蓋が切られた。
広大な面積の中山間地域を擁する八女市は、高齢化が進み多くの課題を抱えている。
過疎化対策、経済振興策、防災ほか、新病院建設や庁舎の建て替え、そして3号線バイパスについて、候補者それぞれ主張が異なる。
八女市の未来が大きく変わってくるので、投票の行方に注目したい。

3号線バイパスは、計画段階に入っておりもう止めることはできないと思われる。
当然だが、必要な道路なら建設するべきだ。
300億円と言われている建設費、ある国会議員が600億円と言ったという話もある。
地元建設業はしばらく仕事には困らないだろうし、公共事業で雇用が増え消費が増えれば、それなりの経済効果が得られる。
ただし、「未曾有」の自然災害が毎年のように起こり、国土強靭化を求める声が大きい中で限られた国家予算をここに充てていいのか、少し立ち止まって考えるべきではなかろうか。

このバイパスが、「奥八女(黒木町・上陽町・星野村・矢部村)の発展のために必要」と声高に話す政治家がいるそうだが、それは少しピントがずれた意見だ。
あくまで3号線の渋滞解消が目的、百歩譲って過疎化対策というなら、もっと山側のルートを主張するべきでは?
3号線の渋滞解消を考えると、現在の広川町から八女市立花のルートより、むしろ久留米市から広川町を優先するべきという声が大きい。
また、3号線では「道の駅たちばな」から熊本方面、辺春付近は事故が多発し一日中渋滞することが多く、むしろそこにバイパスを付けてほしいとの声も聞いた。

それともうひとつ、道路建設は大きな利権を生む。
情報をいち早く掴んだ一部の者だけが、得をすることがあってはならない。
必要な場所に 「脱利権」、公正に作る道路なら賛成だ。

ー 続く ー



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歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ⑦」

新設道路の計画は、内容が合理的で計画策定のプロセスが適切であることが求められる。
そのため、構想段階から事業化まで、様々な形で委員会や検討会、住民の意見聴取等が盛り込まれ、透明性や公正性において、クレームが出ないようにする必要がある。
しかし、道路行政に詳しい某市役所OBから、「道路建設をするかしないかは政治が決める。計画が表に出た時は全て終わっていて、その前にルートは決まっている。役所は後付けで文句の出ないプロセス作りに奔走するだけ。」という話を聞いた。

八女市では、上陽町・黒木町・立花町・矢部村・星野村との合併後、平成22年(2010年)に「第4次八女市総合計画」が策定され、その中に「国道3号線のバイパスの整備」という言葉がある。
もともとバイパス整備の構想はあったもので、道路建設に関係のある業界にとって、いつ実現に向けて動き出すかが最大の関心事で、政治家や行政関係者からの情報収集に努めていたことと思われる。

役所が動いたのが平成25年(2013年)10月、国交省福岡国道事務所が 久留米市・八女市、広川町の担当者から個別にヒアリングを始め、課題を整理するという作業を始めた。
この段階で、バイパス建設について、政治的にゴーサインが出ていたと想像される。
ただこの動きは役所の内部の人間しか知らないことだ。
仮に外に漏れれば、何かしら工作を始める輩が出てくることが考えられる。
少なくとも八女市に限っては、そのようなことは決してないと信じたい。



― 続く ―

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歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ⑥」

地元の人から、T氏が10年以上前に農地に無許可で自宅を建築し、農業委員会とトラブルになるも最後は押し切ったという話を聞いた。
随分前から、行政も手を焼く存在だったことは間違いなさそうだ。

T氏が不動産会社の代表とこれまで書いたが、国土交通省の建設業者・宅建業者等企業情報検索システムで社名を検索したが、建設業、宅建業、いずれも福岡県知事の許可は確認できなかった。
通常、不動産会社のホームページには宅建業免許の番号が掲載されているが、T氏の会社の不動産物件情報のページには免許についての表記は見当たらない。
T氏の会社は宅建業の許可がない状態で、他人の土地の物件情報を掲載している可能性があり、仮にそうだとしたら 法令違反の疑いもある。

また、会社の登記簿謄本を確認したところ、設立が平成30年(2018年)5月9日、設立されて2年6ヵ月、目的には「不動産の売買・賃貸・賃貸借の斡旋・管理・保有・運用」「地域開発、企業誘致等の開発造成事業」「農作物の生産・加工・販売業」と、今 進めている状況が記されている。

役員の欄に、J氏という人物が出てくる。
設立当初はT氏とJ氏がそれぞれ代表取締役だったが、平成30年(2018年)12月30日、わずか8ヵ月でJ氏は解任されている。

そのJ氏の前職が公務員、早期退職をして新会社設立と同時に代表に就いたということが判った。



ー 続く ー

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