福岡市長選 現職再選に暗雲!?(1)民主県連 一枚岩にはほど遠く [2010年10月6日13:03更新]

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(10年9月号掲載)

握手する古賀一成民主県連代表(左)と吉田宏・福岡市長(9月11日)11月の福岡市長選挙で再選を目指す吉田宏市長の行く手に暗雲が漂っている。

前回市長選では吉田氏を擁立、推薦した民主党県連(古賀一成代表)で、今回も推薦するかどうかをめぐって現職支持派と反現職派が激しく争っていることが表面化。両者の関係は修正不能の状態となり、市長・市議団が孤立してしまったからだ。

県連は最終的には現職推薦を決めたものの、多くの国会議員から「勝手にすればいい」「嫌気が差した」といった声が漏れ、県連の言う「一枚岩」からはほど遠い。

一連の騒動をあらためて振り返ってみると、そこには「市民・政策不在」としか言いようがない民主福岡市議団の姿が浮かび上がって来る。こんな状態で吉田市長は選挙を戦えるのだろうか・・。  



 

9月11日、福岡市内のホテルで行われた会合。吉田市長と、現職推薦を決めていた民主県連がようやく政策協定を結んた。晴れやかな表情で「皆さんとは手と手を携えてしっかりと戦っていきたい」と述べた吉田氏は、古賀代表とがっちり握手を交わした(写真)。 

この後、吉田氏は会場を回って各国会議員に挨拶。去り際、記者団から「(対応した国会議員に)温度差があったようだが」と問われると「私はそんなことは感じなかった」とかわした。 

吉田氏が推薦願を出してから約1カ月半に渡った民主県連の「お家騒動」。通常なら問題なく現職を推薦するはずの同県連で、一体何が起こっているのか。複数の県連関係者の証言から騒動の経緯と、常任幹事会(常幹)で展開されたやり取りをまとめてみたい。

常幹では「同意できない」大勢占める  

元佐賀市長の木下敏之氏の一件が報じられたことで民主県連内に木下氏を担ごうとする勢力があることが表面化。その直後、江藤博美市議を中心とする市議団はいち早く現職支持を決定、これを受け吉田氏は再選出馬表明を7月末に行い、同時に県連に推薦願を提出した。

「留守家庭こども会の無料化を除き概ねすべて達成された」などとする市議団の吉田市政総括も踏まえ、県連は推薦の可否について8月9日の常幹で話し合った。  

常幹では吉田氏が上京した際、枝野幸男幹事長と単独で会談した件が取り上げられ「手続き・組織の軽視だ」などと江藤博美市議らに対する批判が出た。さらに市議団の総括について検証、「この内容では県連全体としては同意できない」との声が大勢を占めた。 

このため、県内に11ある衆院小選挙区などに置かれた総支部から吉田市政への総括を提出してもらい、県連としての総括案を作成することを決定。あらためて同15日の臨時常幹で話し合われることになった。

 

一部マスコミが事前に「9日にも現職推薦決定へ」などと報道しており、この日の会場には多数の記者が詰め掛け緊張感を持って臨んでいた。

だがある国会議員は常幹の直前、「マスコミは江藤市議らの『今日決まる』とのリークに乗ったのだろう。メディアを使って誘導したいのだろうが、そうは問屋が卸さんよ」。実際、この日の会議では市政の総括まで話が進まず、やっと検討の入り口に立てたというのが正確なところだった。

常幹後の記者会見で吉村敏男幹事長は「15日に推薦の可否を決める」と語り、多くのマスコミがそのまま報じたが「そんなことはありえない、絶対に決めさせない」(前出国会議員)。この言葉通り15日の常幹は荒れに荒れた。

(続く)