高島市長は「愚か者」になれるか(1) [2011年6月16日11:14更新]

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(11年5月号掲載)


報告書を受け取る高島市長(5月15日)

「就任半年を迎える6月7日までに結論を出す」

新こども病院はどこに建設するのか。この極めて難しい問題について調査委が明確な指針を示せなかったこともあり、すべての責任は若き高島宗一郎市長(写真右)の両肩にのしかかることになった。 

本紙はすでに今年2月号で「市長の英断を望みたい」としながらも「現実的には人工島への移転を中止し別の案を検討するのは難しいだろう」と述べている。

ここで再度、その理由について説明したい。 

【編注】本稿は5月16日時点。高島市長は5月24日、新病院は人工島で整備することを正式に発表した



人工島移転を撤回する場合にまず障害となるのは、すでに新病院整備地として取得した土地(3.5ha)の問題だ。 

土地取得費約44億円は新病院を整備する目的で、市債(市の借金)で全額まかなわれている。それを病院用地以外の目的で使用しようとすれば、原則として税金などから速やかに返済しなければならない。

その上、利用目的が白紙となった広大な土地が人工島に残る。ここをどうするのか、何を誘致するのか。この問いに対する答えが用意できなければ、議会や市民の理解を得るには厳しい。市長が設定した期限までわずか3週間、土地利用の代替案を用意するにはあまりに短い。 

また人工島以外の場所に整備地を移せば、土地取得や施設設計など新たにやりなおさなければならない。現病院施設の老朽化と狭さは深刻なだけに、新病院開院までの時間がさらに延びれば医療関係者や利用者の反発を招く恐れもある。

 

人工島移転計画の撤回は「通常の行政感覚」からすれば極めて困難。高島市長の結論は「既定路線」に落ち着く可能性が極めて高い─こう言わざるをえない。

それを承知の上で、高島市長には次の点について、ぜひ考えていただきたい。 

(続く)