介護、バリアフリー、社会性・・ 超高齢時代に求められる住宅とは?(1) [2011年6月20日12:51更新]

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(11年5月号掲載)

介護付有料老人ホーム「フェリオ百道」の部屋の様子超高齢時代を迎え、介護や医療、交通などの面で高齢者向けサービスの充実が叫ばれる昨今。

中でも住宅に関してはここ数年、多くの民間企業が市場に参入、様々なタイプの商品を開発しアピールしている。

高齢者向け住宅とはどのようなものなのか。

「LIXIL(リクシル)シニアライフカンパニー」(東京)が福岡市早良区百道で展開する介護付有料老人ホームをのぞいてみた。



 

玄関を入るとまるでホテルのような光景が広がる。清潔感あふれる館内。床は一見、フローリングのようだがその下に緩衝材が敷いてあり、足にはソフトな感触が伝わって来る。

同社福岡統括部長の蜂須賀尊之さんは「滑ったり転んだりするのを極力防ぎつつ、万が一の際、けがを最小限に抑える工夫です」と説明する。 

部屋への入り口などに段差はなく、キッチンや洗面台は車椅子対応。「慣れ親しんだ環境をできるだけ再現してほしいと、主な家具は入居者の方が使っておられた物を持ち込んでいただいてます」(写真上)。 

 

同社が手掛ける介護付有料老人ホーム「フェリオ百道」は住宅街の中に位置し06年に完成。高齢者向け住宅「レジアス百道」、普通の分譲マンションと合わせて同じ敷地内に建てられている。

各棟は行き来が可能で中央に位置するレジアスには共有のコミュニティラウンジが(写真下)

「性格の違う3棟を同じ敷地内に併設したのは、いろんな世代の方が常に交流できる『社会性』が重要と考えるからです。老人ホームというと人里離れた場所にポツンとあるイメージがありますが、それを払拭したかった」 

(続く)