(09年7月号掲載) 市は先月、「市場内の業者については取引は適正、適法」との結論を出し農水省に報告。その後の再調査で新たな証言が得られたのだが、市は「他の関係者と内容が食い違い、事実かどうか不明」として依然「取引は適正だった」と強弁するなど、不可解な対応に終始している。 10億円を超える未回収金が発生し、破綻する仲卸業者が出るほどの異常事態。だが責任を追及されたくないからか、多くの関係者が事実を黙殺しているのが現状である。 マグロの架空取引に関わったのは「福岡中央魚市場」(金丸直之社長)のほか仲卸業者「喜平商店」(長浜)と「岩永鮮魚仲卸」(同)、そして市場外の鮮魚卸業者A社(中央区港)、同B社(同区舞鶴)など(図参照)。 07年6月から中央魚市場、仲卸業者、鮮魚卸業者の間でマグロを循環させる形で取引が続けられた。取扱量は急増し、市場の関係者からは「福岡でマグロの取扱量がこんなに増えるのはおかしい」と疑問の声が上がるほどだった。 今年3月にB社からの支払いがストップし取引は破綻。取引総額は約42億円、10億円を超える売掛金が未払いとなった。だが、調査した福岡市農林水産局鮮魚市場は先月、「こうした点を除けば市場内の業者については取引は適正、適法」と結論付けていた。 市によると、この調査結果を中央卸売市場を管轄する農水省に提出したところ「これでは不十分。何とか確認しろ」。特に、国が卸売業者として認可している中央魚市場の関与について調べるよう指示されたという。 市は先月下旬、それまでなかなか連絡が取れなかった喜平商店の元社員X氏に話を聞いた。するとX氏は「ほとんどは循環・架空取引で、B社などと一緒にやった」と証言した。 X氏は、マグロの運搬業務や伝票作成など現場での実務を取り仕切ったキーパーソン。「仲卸業者から仕入れたマグロを新しい箱に詰め替え、ラベルを貼りなおして再び中央魚市場に納めた。一部は伝票上だけの取引もあった」などと説明。 その上で「取引金額が急激に伸びることは普通では考えられない。中央魚市場などは、少なくともまともな取引ではないということに気が付いていたのではないか」と語ったという。 (続く)
福岡市・長浜の鮮魚市場で発覚した冷凍マグロの架空取引疑惑で、市の調査に対し関係者が「ほとんどは循環・架空取引だった」と証言していることが分かった。
「架空取引だった」関係者が市に証言(1)それでも「適正」と強弁 [2009年8月5日09:19更新]
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「適正」と報告も農水省に突き返され
キーパーソンX氏の証言

