(09年9月号掲載) また「取引破綻直後には金丸社長ら関係者が同社に集まり『この件は口外しないように』と決めた」とも話しており、中央魚市場側が不正と知りながら取引を続けていた疑いが極めて強くなった。 一方、「不正な取引で損害を被った」とする「岩永鮮魚仲卸」(同)は、中央魚市場などを相手取り、近く民事提訴する。 マグロの架空取引に関わったのは中央魚市場、岩永仲卸のほか、仲卸業者の「喜平商店」(長浜)、市場外の鮮魚卸業者A社(中央区港)、同B社(同区舞鶴)など。 冷凍マグロの取引は07年6月から中央魚市場、仲卸業者、鮮魚卸業者の3者間で行われていたが、今年3月にB社からの支払いがストップした時点で取引は破綻。取引総額は約42億円に上り、10億円を超える売掛金が未払いとなった。 本紙は5月号で、そのほとんどが商品を伴わない伝票上だけの「架空取引」か、あるいは同じ商品をぐるぐると循環させる「循環取引」だった疑惑を報じた。だが、事態を調査した福岡市農林水産局鮮魚市場は、関係者から「架空取引だった」との証言を得ていながら「それぞれの証言が食い違っており、市場内の業者については取引は適正、適法だったとしか言いようがない」と強弁し続けていた。 今回、本紙に対して証言したのは、架空取引の実態をよく知る関係者。 証言によると、商品の運搬や伝票処理などの実務を取り仕切っていたのはB社と喜平商店の元社員X氏ら(図参照)。 中央魚市場は、太物(ふともの、マグロなどを指す業界用語)担当者が彼らとやり取りする形で取引に関わっていた。 昨年初めごろ、B社・X氏側がこの担当者に対して新品の4輪バギーを贈った。さらに、このバギーの調子が悪かったことから、同年3月ごろあらためて新品を購入し、結局2台(20数万円相当)を贈ったという。 「当時、4輪バギーが流行っていたので選んだ。渡す際に『(バギーは、取引に関する)口止め料やけんね』と言ったが、中央魚市場の担当者は黙ったまま受け取った」(関係者)という。 「少なくともこの担当者は、詳細な実態は別としても、かなり早い段階で不正な取引であることを知っていたはずだ」 関係者はさらに、取引が破綻した後の各社の対応についても証言した。 (続く)
福岡市・長浜の鮮魚市場で発覚した冷凍マグロの架空取引疑惑で、取引を行っていた関係者が本紙に対し、「福岡中央魚市場(同市長浜、金丸直之社長)の担当者へ、不正取引に関する口止め料として4輪バギーを2台、贈った」と証言した。
中央魚市場側に口止め料(1)「4輪バギー贈った」と関係者 [2009年10月15日14:32更新]
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「相手は黙って受け取った」

