私たちが相談に乗ります! 引きこもり支援相談士とは(2) [2010年9月15日11:11更新]

タグで検索→ |

noimage

(10年8月号掲載)

ひきこもり支援相談士の田中仁章さん5月から相談士として活動している田中仁章さん=写真、八女市在住=。小学生のころから人前で緊張する傾向があったが、中学校での英語の授業で教科書を読む様子を教育実習生にからかわれ「辱めを受けた」と強く感じたという。

以来、登校が苦痛になったが「家族に打ち明けても無視されました。自分で解決するしかないと思い、仏壇の前で座禅を組んだりして必死に学校に通った」 



高校卒業後は「パイロットになれば人と接しなくてすむと思って(笑)」航空自衛隊に入隊。20代後半、ある座禅会に参加した後に「突然心の苦しみが消え、自分の人格がガラリと変わったように感じた」 

そんな体験を元に「マインドフルネス心理療法」の有効性を説く。「ひきこもりの人の最大の敵は自分自身の頭の中にあります。『こうでなくてはならない』『自分はダメだ』といった自作自演する心が自らを苦しめている。心の持ち方を変えればそんな考えを終わらせられると思います」 

*                *                  * 

ひきこもり支援相談士は、当事者や家族らを支援する目的で作られた民間資格。同協議会の通信講座を受けて認定され、これまでに約400人が取得したという。協議会は相談士を養成することなどを目的に09年2月に設立された一般社団法人である。 

内閣府が7月23日に発表した初めての全国実態調査の結果によると、引きこもりの総数は約70万人、将来引きこもりになる可能性のある「引きこもり親和群」も約155万人と推計され、今後さらに増える恐れがあるとされる。 

 

引きこもり・ニート問題をめぐってはこれまで、NPO法人「全国引きこもりKHJ親の会」など多くの民間機関が個別に支援活動を続けてきた。

政府は09年7月、仕事に就かず学校にも通っていない引きこもりやニートの若者らの社会参加を後押しすることを目的とする「子ども・若者育成支援推進法」を制定。支援体制のネットワーク化などを定めたが、それぞれの機関や団体に考え方に違いがあるなどなかなかスムーズに行かないのが現実という。 

同協議会は「スタートして1年あまり、現場からの声を聞くと外からの支援はこれからますます必要になっていくと思う。他の機関との連携をどうするかは今後の課題だが、まずは人知れず悩んでいる多くの方々に、相談できる人が身近にいるということを知ってほしい」と訴えている。

(続く)

【ひきこもり支援相談士認定協議会のHPはこちら】