(10年8月号掲載) 今や大きな社会問題となっている引きこもりだが、周囲の誰にも相談できず悩み苦しんでいる本人や家族らに対するサポートは、民間の団体・機関が独自に行っているのが現状である。 昨年スタートした「ひきこもり支援相談士認定協議会」(北海道千歳市)もその1つ。支援相談士とは聞き慣れない言葉だが、どのような活動を行っているのだろうか。 8月1日、九州地区で初めて開催された、相談士同士の交流と知識・技術の向上を目指したスキルアップセミナー(福岡市東区「コミセンわじろ」)をのぞいてみた。 「お決まりのゲーム三昧で、家族への暴力こそなかったが、切れると物を投げたり壁に穴が空いたこともありました」。2児の母親でありキャリアカウンセラーとして働く太田香代子さん=写真、広島市在住=は、9年間続く次男の不登校に関する体験を語り始めた。 小学生の時は元気な野球少年だったという次男は、当然のように中学でも野球部に入った。だが暑くなるにつれて次第に練習がきつくなり、アトピーが再発して寝付けない日が続いた。部活まで体力が持たず、次第に家族に黙って練習をさぼるようになったという。 そのころ、他の生徒にからかわれたのがきっかけでクラスの女子とトラブルが起きたが、学校側は「よくあることだから」と生徒の行為を不問に付した。それから次男の不登校が始まった。中学卒業後は通信制の高校に通ったが、学校や団体への恐怖感はぬぐいきれず、間もなく退学した。 「昼夜逆転の生活でも、食事は必ずダイニングで取らせ、テレビやパソコンもリビングに置いて、完全な引きこもりにならないようにした」と太田さん。現在は「どうせ不登校なんだからと前向きに考え、コンサートなどに一緒に出掛けたり。できるだけアクティブになってほしいと車の免許も取らせた。英会話やボーカルのレッスンを受けたりもしています」という。 相談士の資格を取って3カ月。「(相談士としては)自分の息子に対しては冷静になれない。だから、同じような悩みを持つ他の子どもや家族の方々の相談に乗ってあげられれば」 (続く)
家や自室に閉じこもって外に出ない若者の「引きこもり」が全国で70万人に上ると推計されることがこのほど発表され、大きな反響を呼んだ。
私たちが相談に乗ります! 引きこもり支援相談士とは(1) [2010年9月13日11:11更新]
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