ここは大任町?「おやつ代」非開示で争う井上市長

弊社では昨年来、春日市の放課後児童クラブの指定管理者「㈱テノ.コーポレーション」が事業報告書の中で、保護者から実費徴収しているおやつ代の支出額を黒塗りにして公開している問題を報じてきた。

おやつ代と保険代を隠す学童保育(2022年8月20日)

令和2年度と3年度のおやつ代の収支が黒塗りで公開されておらず、現在 住民が開示を市に求め裁判で争っているところだ。
ところが、この黒塗りをしたことで、市民図書館など他の公共施設の収支の一部も黒塗りにすることになり、市民はもとより 議会ですらその中身を知ることができなくなった。
さすがに、市長派の議員からも指摘があり、テノ社の令和4年度分の事業報告書からは黒塗りがなくなり 全て公開されている。

それなのに、令和2年度と3年度分については まだ黒塗りのままで、裁判が継続中という矛盾、令和4年度で 黒塗りを止めた訳だから、これ以上市民の税金を使って裁判で争う必要はないはずである。
余程 黒塗りの中身が見られたくない酷い内容と想像が膨らむばかりで、井上市長の情報公開を拒む姿勢については「大任町と同じ」という声も上がっている。

さて、公開された令和4年度分の事業報告書から判ったこと。
実費徴収した間食代(おやつ代) 2275万4600円に対し、支出が 2056万6964円、執行率にすると約90%、約 218万円の残が出ている。
一般的に、実費とは「実際に支払った金額」を表す言葉で手数料や利益は含まない。
余ったら返すのが実費徴収の常識だろう。

しかし、9月議会の一般質問で教育長が、
「おやつ代については、指定管理者との協定により、実費相当額となるよう保護者から徴収し、指定管理者の収入とすることができる旨を定めている。保護者が負担したおやつ代の合計額と、実際におやつ購入に充てた費用総額との差額が生じた場合であっても、保護者に返金するようにはなっていない。」
と答弁、協定書そのものが考えられない内容になっていることが判った。
この内容で通るなら、徴収したおやつ代の半分だけ提供して、残りは利益に回しても問題にならないことになる。
市は執行率が何%までなら実費相当額として許容するか基準を決めるべきだろう。

テノ社もやましいところがないなら、堂々と 令和2年度と3年度分を堂々と公開すればいいはずだ。
市がテノ社の主張に沿って 未だに黒塗りの正当性を主張し争っているのは「執行率が常識の範囲を超えて、後ろめたいところがあるからでは」と疑われても仕方がない。
テノ社が、常識の範囲を超えて他の経費に回していたことになれば、上場会社としての信用を大きく失墜させることになる。

テノ社がそんな疑念を払拭し今後発展していくためにも、井上市長におかれては 直ちに裁判を中止すると同時に 令和2年度と3年度の黒塗り部分を公開するよう決断することを期待したい。

反問権で市議を攻撃? 井上市長

国会でも地方議会でも、議員は首長に対し議会の場で様々な要望を伝える。
直接有権者の声を拾い集めている議員が、行政が見落としている部分を指摘するのは真っ当なことだ。

一方で、限られた財源の中でやり繰りをし予算を決めている首長は 、議員をはじめ団体や有権者などから上がってきた全ての要望をいったん受け、最終的に自身の責任で取捨選択する。
要望を切り捨てた際は 恨みつらみを言われるかもしれない。
つらい立場ではあるが、好んで首長になったのだから それも受け止め、堂々としていればいい。

春日市議会9月定例会における井上澄和市長の発言が酷かった。
質問に立ったのは吉居恭子市議、この日は 弊社が報じてきた 放課後児童クラブの指定管理者㈱テノ.サポート(福岡市 代表者 池内比呂子氏)の おやつ代の実費徴収の取り扱いについて質問することになっていたので注目されていた。
(おやつ代の取り扱いに関する珍答弁は別途報じる。)



吉居市議の質問の前半は、市民生活への支援策として「18歳までの医療費無償化」「小中学校給食費無償化」「就学援助の認定基準額の大幅引上げ」「3歳未満児の保育料減額」「全世帯への光熱費等の支援」など 確かに多岐にわたり 予算の掛かることではあった。
とは言っても、前述の様に 有権者からの声を行政に伝えるのが議員の務めである。

井上市長は「答弁に入る前に」と前置きをして、自治体の予算がなんたるかについて、吉居市議のホームページの内容まで引用して、「自治体経営に無知」と言わんばかりの主張を約6分30秒続けた。

そして、「反問権」を行使してきた。
反問権とは、議員からの質問の趣旨や内容などを確認するため、首長が議員に質問することを指す。
井上市長が吉居市議に尋ねたのは、

1.あらゆる事務事業をそれぞれ最も進んでいると思う自治体に合わせるということができると思って、このような質問をしているのか。
2.あらゆる面で最高のサービスを提供していると思われる自治体があれば参考にするので紹介してほしい。
3.提案の支援策に必要となる膨大な財源をどこに求めるべきと考えているのか。

の3点、中身がないのはもちろん、議員の質問権を封じようとしていると受け止められても仕方がない内容で、公の場で吉居市議を貶めようとする意図が見えた。

7期目に入った井上市長だが、発言を聞いた市民からは「市民の代表に対して高飛車な物言いは失礼だ」「度量の小ささが際立った」などの声が上がっている。



 

上場企業が協定書違反、監査から厳しい指摘

春日市の監査委員が、放課後児童クラブを運営する指定管理者 ㈱テノ.コーポ―レーションの監査を行った結果を公表した。
同社は福岡発の上場会社、異次元の少子化対策で株価も上昇しているが、情報公開においては極めて消極的、実費聴取のおやつ代さえも 何に使ったか黒塗りで公表しない残念な企業だ。

今回の監査で、テノ社が複数の基本協定書違反を行っていることや、基本的な経理の知識が不足している点を指摘されており、公共事業にも拘わらず ブラックボックス化していたテノ社の運営が、いかに杜撰だったかが明らかになった。
また、市側も 補助金で購入した備品の取り扱いについての規定に則っていない点など不備が指摘されている。

監査結果(春日市公式ウェブサイト)はこちら

これで謎が解けた。
今まで 情報公開請求で テノ社と市が結託し、肝心な箇所を黒塗りにしてきた理由は ここにある。

そもそも、上場企業が 協定書違反を犯すこと自体が考えられない。
市側も基本協定違反を把握していたのではないか。
情報公開請求があった時に気づくはず、気がつかなければ 行政のプロ失格だ。

おそらく、情報公開請求を受けた際、市はテノ社の違反と自らのミスに気がつき、公開することができず黒塗りで提出する判断をしたのだろう。
そして、公開している他の公共施設の事業報告との整合が取れないため、 他の公共施設の事業報告まで黒塗りにしたと思われる。

おかげで 春日市民は図書館がいくら分の図書を購入したか 知ることができなくなった。
また、議会も 予算決算の審査で公共施設の収支を見ることができない。
これは異常なことだ。

6月20日から一般質問が始まり、岩渕穣議員、吉居恭子議員、船久保信昭の3人が監査結果について質問する。
特に、岩淵議員と船久保議員におかれては、この異常事態を改め、公共施設の収支は全てオープンにするよう求めて頂きたい。

大任町と同じと言われないように。





令和4年度公の施設の指定管理者に対する監査結果報告

(1) 指定管理者に対する指摘事項

ア 帳簿の整備及び経理の区分について
指定管理者は、本業務に係る帳票や記録を整備し、常にその状況を明らかにしておかなければならず(基本協定書第23条)、本業務の実施に係る経理についてはその他の事業に係る経理と区分しなければならない(基本協定書第28条)。
しかし、本業務に係る請求書、領収書等の証憑や帳簿を本業務以外の業務に係るものと一括して管理しており、本監査においてそれらの書類を円滑に提出することができなかった。
本業務に関する帳簿と証憑を区分して保管し、独立した経理規定及び会計帳簿書類を設け、会計年度における施設の収支状況が明らかになるようにすることが必要である。
基本協定書違反

イ 支出(計上)内容について
(ア)児童クラブを利用する児童の父親に係る弔慰金10,000円児童クラブを利用する児童の父親に係る慶弔は、本業務の範囲外(基本協定書第7条ほか)である。
(イ)小口現金の紛失金16,000円現金の管理は、厳重かつ適切に行う必要がある。
基本協定書違反

ウ 収支決算書等について
(ア)収支決算書は予算と比較する形で作成されているところ、予算は現金主義で計上されているが、決算において発生主義に基づく項目(減価償却費)が計上されていた。予算と収支決算書は計画された業務が適切に実施されたかどうかを確認できるように、同じ基準で作成すべきである。
(イ)新型コロナウイルス感染症対策関連の補助金等に関する収入及び支出が計上されていなかった。また、一部の支出について、計上区分が誤っていた。
(ウ)「その他」の項目があり、その内容が分かりづらいものとなっていた。
基本的な経理の能力がない

 

(2) 所管課(市)に対する指摘事項

ア 補助金の活用により購入された備品について、備品台帳への登録が行われていなかった。
基本的な業務を怠っている

イ 指定管理者は、指定管理料について、児童クラブに係る修繕費の年間の実績額が基準額に満たない場合は、その満たない部分の金額(以下「剰余金」という。)を本市へ返還しなければならない(基本協定書第25条第3項及び年度協定書第4条第4項)。しかし、指定管理者に対し、令和3年度における剰余金147,787円の返還を求めていなかった。
協定書違反を指摘していない

 

選挙管理委員会にクレーム

16日告示23日投開票の春日市長選・市議選について、選挙管理委員会の対応への不満が聞かれた。
まず、17日から期日前投票が始まっていたにも拘わらず、「投票所入場整理券」が有権者の家に届けられたのが 18日から19日にかけて。
春日市の市報には「整理券は事前に郵送する」と書かれてあり、送られてくるのを待っていた市民からクレームが多かったという。

市報には、「整理券がなくても選挙人名簿の登録が確認できれば投票できます」という記載もあるが、一般的に整理券を持参するものと認識されており、整理券なしで投票所に行くという発想にはならない。
また、ここにも 不思議な話が。
整理券なしで投票所に行く場合は本人確認書類が必要と考えられるが、春日市の投票所では手ぶらで行っても可ということで、「成りすましができるのでは」との指摘もあった。



それから、期日前投票の投票所の入口に 一部の候補者が見えるように選挙公報が置かれていたことに対する苦情があった。
投票所に選挙公報が置かれているのは見た記憶はないが、投票に来た人に求められたときのために選挙公報を備えておく必要があるのは理解できる。

しかし、3人が立候補している中で 特定の候補だけが見えないということは そちらに不利になる可能性もある。
来場した有権者から指摘があり、選挙公報そのものを目に触れない場所に置くようにしたという。



そして、開票について。
各自治体の選挙管理委員会は、開票の途中経過を30分おきにホームページで公開している。
23日の夜は県内26市町で首長選・市町議員選の開票が行われていたが、春日市は途中経過を公表していなかった。
後で確認したところ、公表する体制を取っておらず、これまでの選挙でも同じだったという。

事務局も県議選に続く市長選・市議選で大変だったと思うが、クレームの中には 見直すべき点は多々あったろう。
春日市選挙管理委員会は、今回寄せられた意見を参考に改善点等を検討していくとしている。

当たり前の「情報公開」を訴える2人

弊社では情報公開に消極的な自治体にスポットを当て報じてきた。
個人情報以外の部分について開示するか否かの判断には 一定の幅があり、首長の裁量に委ねられていると言ってよいだろう。

そのため、開示した資料が「黒塗り」だらけの自治体は、官製談合や不都合なことを隠そうとしていると疑われても仕方がないのである。
また、そこの首長に限って、「条例に従い ガラス張りで公開している」と真顔で説明するものだ。

ところで、福岡県内の情報「」公開のベスト4、大任町・田川市・春日市・嘉麻市のうち、田川市と春日市で首長選挙が明日16日に告示されるが、それぞれに情報公開が不十分と主張する立候補予定者がいるという。

 

公共施設の収支が黒塗りの春日市

春日市では、井上澄和市長が「放課後児童クラブ」の収支報告書を黒塗りで公開したことをきっかけに、他の公共施設(スポーツセンターや図書館、児童センターなど)の公共施設の収支計画者についても一律に黒塗りすることになった。
学童施設で実費徴収したおやつ代をいくら使ったか、図書館がいくら図書の購入費に使うのか、市民も市議も知る術がなくなっている。

春日市の情報公開に関する 過去の弊社記事

元市議で立候補を予定している川崎英彦氏(60)は、公共施設の決算書黒塗りを問題視し、情報公開推進会議の設置や、行政評価に外部の目を入れること、予算編成のプロセスの公開などを推進するとしている。

かわさき英彦 公式ウェブサイト



 

意思決定過程に疑問の多い田川市

田川市では、家庭用ごみ収集について市の委託業者選定が不透明だっとして、百条委員会が資料提出を求めたにも拘わらず、二場公人市長の判断で明らかにされず疑惑の解明に至らなかった。
また、住環境に大きな影響のあるバイオマス発電所の建設が、住民に知らされないまま進められるということもあった。

田川市の情報公開に関する過去記事
田川バイオマス発電に関する過去記事

出馬を予定している市議の村上卓哉氏は、「公平・公正な市政をすすめるために税金の使い道を全て隠すことなく公開しガラス張りの行政を実現します」としている。

村上たくや 公式ウェブサイト



春日市と田川市で情報公開が進むのか、有権者の判断に注目したい。

筋通さぬ市長に自民支持者が反発!

16日に告示される春日市長選挙は、現在までに現職の井上澄和市長(72)と新人の川崎英彦氏(60)、同じく近藤幸恵氏(65)の3人が名乗りを上げているが、春日市民が井上氏に7期目を託すかどうかに注目が集まっている。

井上市長は1999年(平成11年)に初当選以来、6期24年春日市の発展に尽力してきた。
しかし、県内60市町村の中で6期目の首長は井上氏ただ一人、ロシアのプーチン大統領より在任期間が長く、さすがに7期目となると市民の間にも迷いが生じている。
しかも、これまで市長を支持してきた自民関係者から反発の声が出ている様だ。

 

自民党の推薦なし

過去の選挙で 自民・民主・公明から推薦を取り付け盤石の体制を築いてきた井上市長、今回も 早々と立憲・国民・公明の推薦を得ることに成功したが、肝心の自民党から推薦が出ていない。

実は、春日支部には市長と川崎氏の2人から推薦願が出ていたため、総会を開催し採決を取ることにしたという。
川崎氏は自民党市議として積極的に党務に励んできたが、一方の市長には党籍がない。
それだけならいいが、2021年の衆院選に向けて立候補の準備を進めていた 自民党の栗原渉元県議会議長とは距離を置き、5区内の自治体で為書きを送っていない首長は井上市長だけというのが党員の間では知られていた。

また、今回の選挙に向け、市長が早々と立憲から推薦を得ていたことから、5区の堤かなめ衆院議員との間で、県議選で立憲公認の室屋美香氏を支援する取引をしたという噂が広がっていた。(実際に支援したことは後述する。)

こうした経緯もあり、採決が行われ、川崎氏の推薦を支持する党員が6割以上を占めるという結果になった。
本来なら多数決で川崎氏で決まるべきところだったが、慌てた市長支持の党員からどちらを選ぶか5区総支部の判断に委ねることを提案、春日支部では結論を出さないまま5区総支部に上げることに。

5区総支部としても春日支部内で意見が割れている状況で、どちらかに決めるよう言われても困るだけだろう。
結局、どちらにも推薦を出さないことで落ち着いた様だ。

 

自民党への敵対行為

4月9日投開票の県議選は予想通りの激戦となり、立憲新人の室屋美香氏が初当選、自民の中牟田伸二氏が4選を果たした。
同じく4選を目指した松尾嘉三氏は、選挙直前に悪質な怪文書が撒かれたことが響き、僅かに及ばなかった。

弊社記事 → 保守分裂の県議選(2023年4月6日)

 室屋 美香 立民 新 10,720
 中牟田伸二 自民 現 10,677
 松尾 嘉三 自民 現   9,437

噂されていた通り、井上市長は選挙期間中も自民党公認の松尾嘉三氏を一切応援せず、逆に自身の市政報告会に 立憲の室屋氏を出席させ支持を呼び掛けている。
今回松尾氏が落選したことに、中牟田氏の支持者からも「自民党への敵対行為に他ならない」と怒りの声が上がっている。

また、今までの流れから、井上市長が再選したとしても次期衆院選で栗原氏ではなく堤氏を支援する可能性もあり、自民支持者から「栗原さんのためにならん」という意見も出ている。
そう言えば、井上市長は政治家になる前は山崎拓氏の秘書を務めていたと聞く。
山崎氏と言えば、先の衆院選で立憲の辻本清美氏の応援演説を行ったことで、党の規律を乱したとして1年間の党員資格停止の処分を受けている。
井上市長が師匠に倣って 立憲の議員を応援していても何ら不思議ではない。

「選挙は何でもあり」という言葉があるが、一般人にとって理解しがたいことばかりだ。

井上市長は室屋氏(立憲)とバーター?

春日市の県議選(定数2)が激戦になりそうだ。
現職はいずれも自民3期目の 中牟田伸二県議(65)と松尾嘉三県議(54)、過去3回の選挙は 1・2位を激しく争ってきた。
両陣営ともこれまで以上に厳しい選挙になると見ている。



というのも、前回無所属で県議選を戦った室屋美香氏(50)が、今回は立憲民主党公認で出馬を予定しているからだ。
室屋氏は、ケーブルステーション福岡の元アナウンサーで知名度は高い。
現在は 福岡5区・堤かなめ衆院議員(立憲)の公設秘書を務め、堤氏と春日市内の公民館で小まめに集会「りっけん市民カフェ」を行い、支持を広げている。



気になるのが井上市長の動向だ。
もともと中牟田県議は2011年に井上市長が擁立した人物で、市長の後継者と言われていた。
ところが、前回2019年の選挙で、井上市長が裏で室屋氏を応援したという噂が飛び交い、幸いにして中牟田氏はトップ当選で 事なきを得たが、後援会には不信感が募っていたという。

そして、今回 室屋氏が立憲公認で立候補予定だが、3月5日に開催された室屋氏の総決起集会では 井上市長が挨拶を行い 支援を呼び掛けた。
実は、今回7期目に挑む井上市長には、既に立憲から自民よりも早く推薦が出してもらったという事情がある。

過去に多選批判を繰り返してきた民主系の立憲が、プーチンより任期の長い井上市長に推薦を出すとは驚きだが、「市長の室屋支援と立憲の市長支援はバーター」と見られており、あからさまな市長の室屋支持に中牟田県議の支持者からは不満の声が上がっている。

政治の世界は何でもあり、戦国時代と同じだ。
どうする、中牟田県議?

井上市長の資産報告に虚偽記載の疑い?

殆どの自治体において、首長には政治倫理条例に基づく資産報告書の提出が毎年義務付けられており、不正な収入等がないか審査会がチェックすることとなっている。
しかし、審査会の委員は首長が委嘱することになっており、構造的に審査がザルになりがちという声もある。

ところで、春日市の井上澄和市長の資産報告書の内容に「記載漏れ 或いは虚偽記載の疑いがある」として 2月1日付で 市民65名が調査請求を行っていることが分かった。

疑義の根拠として「井上市長は7年間で約2億円の収入を得ているが、贈与の記載もないのに資産が減少している」ことを挙げている。
調査請求書には、平成27年から令和3年分まで過去7年の資産報告書の明細を一覧表にした資料が添付されているが、確かに不思議な点がある。

収入面では 2回の退職金計3884万円を含め 7年間で約2億円、一方資産では 預貯金が増えるも借入金がそれ以上増え、不動産・動産、有価証券等含めた資産が 合計で418万円目減りしていた。
2億円収入がありながら資産が 418万円減少ということで、調査請求書は「タンス預金をしているなら別だが、社会通念上考えられない」と指摘している。

春日市長の給与は条例で月額95万2100円と定められており、県内60自治体のうち 5番目に高く、令和3年実績でボーナスを含め年間1648万円の所得があった。
また、1期4年務め終える度に 退職金が1942万円支払われるが、6期目の井上市長には既に5回、そして任期が終わる4月には6回目が支払われることになっており、その合計額は 1億1652万円に上る。

今後、審査会で調査が行われるが、本当にこれだけ貰っても資産が目減りするなら「市長」という仕事は割に合わない職業ということになるだろう。

核心に触れない質問をする市議

首長が批判をかわすため、議員に一般質問を指示するケースがあるという。
職員が予め「問題点を鋭く突っ込んだふうの原稿」を準備して議員が質問、再質問、再々質問までして 最後は納得して終わるパターンだ。
福岡都市圏の議会に限って言えば、こうした猿芝居はないと思われる。

ところで、春日市議会12月定例会の一般質問の動画及び会議録が公開された。

昨年来 弊社が報じている放課後児童クラブの決算・予算の収支内訳書が黒塗りで公開されている問題について、迫賢二議員が質問に立った。
迫議員は、「黒塗りでの公開は透明性が欠ける」と市の対応を批判しながら、その理由について核心部分を外した質問に終始、これに対し、井上澄和市長はいかに黒塗りが正当なものか理路整然と答弁し、対応に全く問題がないことを強調した。

弊社が指摘しているのは、
① 実費徴収したおやつ代の合計約2000万円の支出額が黒塗りとされていること
② テノ社が アレルギー等の危機管理マニュアルを著作権を理由に公開しないこと
③ テノ社の収支内訳を黒塗りにしたことが発端で 図書館など他の公共施設の収支まで黒塗りとなり、議員も予算の使い道をチェックできなくなったこと
である。

迫議員は質問の中で、「一方的な論調がウェブニュースなどに掲載されている」と発言していることから、おそらく弊社の記事を読んでいると想像するが、見事なくらい核心に触れていない。
市立図書館の図書購入費まで黒塗りで議会がチェックできないというのに、たいへん物分かりのいい先生だ。

テノ社に関する過去記事はこちら

迫議員の一般質問動画はこちら

異次元の少子化対策でテノ株価急騰

岸田首相が23日の施政方針演説で「異次元の少子化対策」を実施する方針を表明したことで、㈱テノ.ホールディングス(福岡市博多区上呉服町10-10-31 呉服町ビジネスセンター5F 代表 池内比呂子氏)の株価が2日連続でストップ高と急謄している。
全国規模で子育て支援関連事業を行っている上場企業は殆どなく、テノ社に買いが集中した様だ。

同社は福岡発で2021年12月期の売上は114億円、最終利益4億5500万円を計上した優良企業、創業者で代表の池内氏は 福岡市女性活躍推進会議のメンバーになるなど、女性のオピニオンリーダーとしても注目される存在だが、ただ一つ情報公開に消極的なところが残念でならない。



消極的といっても 投資家向けのIR情報はきっちりと公開している。
問題は、現在小学校61校で行っている学童保育事業の 情報公開、そのうち一部の自治体で 頑なに情報開示を拒んでいるのだ。

春日市では令和2年度から、子会社のテノ.サポートが指定管理者となったが、スタート当初は保護者から苦情が相次ぎ、議会でも取り上げられるようになった。
こうした中、令和2年度の学童保育事業の収支決算書で、おやつ代の支出が黒塗りになって出てきたのである。
当然、実費徴収しているおやつ代を全部使わず、利益に回しているのではないかと保護者から疑問の声が上がった。

弊社記事「おやつ代と保険代を隠す学童保育(2022年8月20日)」で詳しく触れているが、市民が情報公開請求を行っても拒否、その理由が「公にすることにより、当該法人等又は当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの」、つまり、集めたおやつ代をいくら使ったか公開するとテノの地位や利益を害するらしい。

黒塗りを止めて潔白を証明すれば済むことだが 隠すので疑惑は膨らむばかり、これでは 「上場会社が おやつ代を誤魔化して利益を出している」と指摘されかねないので心配になる。

池内代表におかれては、異次元の少子化対策で今後ますますのご活躍を期待するばかりですが、全国の顧客や投資家に好印象を持って頂けるように、おやつ代の使い道ぐらいは公開した方が良いのではないでしょうか。

学童危機管理マニュアル、著作権理由に不開示?

「子育てしやすい街」というイメージの春日市だが、引越し先を探している子育て世代が同市の学童保育の実態を知れば、候補から外すことになるだろう。

市民が市に対し、放課後児童クラブ(学童保育)の「安全危機管理マニュアル」「けが、病気対応マニュアル」等の情報開示を求めたところ、「公表権を持つ指定管理者(テノ.サポート社)が 開示に反対意見を表示した(著作権法第18条第3項第3号)」との理由で開示しないことを決定した。
つまり、運営するテノ社が開示を拒否したので見せられないというのだ。
テノ社と言えば、実費徴収した おやつ代の支出を黒塗りにして開示しないことで知られる。

市民が安全危機管理マニュアルの情報開示を求めたのには理由がある。

令和4年8月、テノ社が指定管理者を務める福岡都市圏の某小学校の学童保育で、担当者(支援員)がアレルギー反応を起こした児童の対応を誤るという重大事案があった。

その児童は 卵・小麦アレルギーが有り「エピペン」を所持、エピペンとは、医師の治療を受けるまでの間、アナフィラキシー症状の進行を一時的に緩和し、ショックを防ぐための補助治療剤(アドレナリン自己注射薬)である。
食物によるアナフィラキシー発現から心停止までの時間は わずか30分と報告されており、症状があらわれたらできるだけ早期にエピペンを注射するとともに、救急車を呼ぶこととされている。

こうした対応は学校現場においては常識で、日頃から保護者も同席する中で研修も行われているという。



しかし、事件は同じ学校の敷地内、学童保育の施設内で起こった。
当日、学童保育で誤ってアレルギー物質入りのおやつが児童に提供され、腹痛が起こり嘔吐を始めたが、支援員はエピペンを使用せず 母親に連絡したのである。

母親が到着して 病院に連れて行き幸いにも大事には至らずに済んだが、30分以上時間が経過しておりアレルギー対応としては不適切、テノ社の安全危機管理体制が疑われる状況だった。

この話が保護者間のネットワークで広まり、テノ社が運営している春日市放課後児童クラブの保護者からも心配する声が出てきた。

そもそも安全危機管理マニュアルはあるのか、児童クラブに常備しているのか、アレルギー対応について記述があるのか、エピペンについての知識があるかなど、子どもを預ける親にとって把握しておきたいのは当然だ。

公共施設の事業における児童の安全危機管理マニュアル等が、そもそも著作権法の著作物に該当するのかという問題もあるが、6期24年の井上市長もテノ社の主張を認めた格好となっている。
市の担当者は、「マニュアルは見せることができないが 疑問点があれば個別に回答する」としている。

テノ社と春日市が実費徴収のおやつ代をいくら使ったか黒塗りで出してきたのにも驚いたが、両者の隠蔽体質は筋金入りの様だ。

春日市長に読んでほしい社説

1月12日の西日本新聞の社説は、春日市の井上澄和市長にとって耳の痛い指摘だろう。
冒頭に、「行政機関が持つ情報は公開が原則だ。悪質な情報隠しや非公開は住民の信用を失墜させる。首長は常に肝に銘じておかねばならない」とストレートな正論。
実費で集めたおやつ代の支出を黒塗りで公表しない春日市長もそうだ。

参考 → おやつ代と保険代を隠す学童保育(2022/8/20)

参考 → 図書購入費も黒塗りの怪(2022/9/2)

また、大任町を例に挙げ、「厳しい視線は町の行政全体に向かっている。是正できない町議会も同罪」と厳しく断じている。
春日市議会にも言えることだ。

参考 → 市議会が おやつ代黒塗り企業を承認(2022/9/29)

更に「情報隠しは主権者である住民への背信行為、職員にも継続的な研修を求めたい」と続く。
井上市長の判断だとしても、それにモノを言えない職員も みな同じと見られて仕方がないだろう。

最後に「国、地方を問わず行政機関全体に、不都合な情報を覆い隠す温床がないだろうか。首長や議員に対する行政職員の忖度は誤った判断につながる。悪意があろうとなかろうと起こり得る。」と結ばれている。
職員も本当は分かっているはず、大任町を笑えないと。

井上市長、7選出馬へ!

斉藤国交大臣に違法状態を指摘されても改めようとしない大任町の永原譲二町長は現在5期目、多選がいかに望ましくないか教科書の様なケースと言える。
予算や人事の権限が集中する首長が長期間在任すると、政策や人事が硬直し 役所内は忖度が横行、また利権絡みで汚職の温床になりがちだ。



ところで、春日市の井上澄和市長が12月議会の一般質問の中で、4月の市長選で7選を目指す意向を表明した。
県議3期を経て、1999年(平成11年)4月に初当選し現在6期24年目、もちろん福岡県内の現職首長の中では最も長く、あのプーチン大統領(70)の在任期間を超えている。

だが、どんなに多選であっても選挙で住民が選べば何ら問題はない。井上市長はまだ 71歳、筑紫野市には 80歳で4期目を目指す大先輩もおられるので、7期目は通過点として9期目まではいけるという関係者の声も聞こえてきた。

市議会が おやつ代黒塗り企業を承認

春日市議会の最終日、放課後児童クラブの指定管理者の指定に関する議案の採決が行われ賛成多数で可決された。

再指定を受けたのは、あの「おやつ代の黒塗り」で知られる ㈱テノ.サポート(福岡市博多区)、来年度から5年間の予定となっている。

採決前に討論が行われたが、賛成の議員からは
「議会は選考委員会での結果を尊重するべきだ」
「コロナ禍の中、ここまでやってきたテノには感謝したい」
という頓珍漢な意見が飛び出しズッこけた。
選考委員会の結果を追認するだけなら議会は要らないし、今後5年間で7億円近く支出する企業として相応しいかを審査するのに「感謝」してどうする?


一方、反対の議員からは、
「保護者の改善要求に対応しようとしない」
「支援員の入れ替わりが多い」
「学童保育やケガ病気対応のマニュアルが未だに整備されていない」
「収支決算書が黒塗りで透明性が確保されていない」
「指定管理者の選考委員会に市民や有識者を入れず、市の幹部だけで選定している」
という指摘があった。


最後の選考委員会だが、原則公募の指定管理者制度なのに 放課後児童クラブについてはテノ社ありきの非公募、しかも 審査結果は得点率69.5%(合格60%以上)と決して高くはない。

非公募に決めたのは市の幹部、点数をつけたのも市の幹部、こういう仕組みなら人事権を持つ首長の意向で何でも恣意的に進められる
大任町を彷彿とさせるが、春日市のガバナンスについても心配になる。

最終的に議会の議決なので口を挟むつもりはないが、弊社記事「おやつ代と保険代を隠す学童保育(2022年8月20日)」で報じた間食代や保険代等の実費徴収分について、賛成議員からは異論が出なかったということで 非常に残念だった。
「議会は公共事業の収支の非開示を容認」という 間違ったメッセージを テノ社に与えかねない。
市議の先生におかれては 国や県に問い合わせるとか 他自治体の状況を調査するなど最低限の仕事をして、情報公開を進めるよう市に働きかけて頂きたい。

但し、そのようなことをしなくても、井上澄和市長が公開すると決めればいいだけの話、簡単なことだ。


 

図書購入費も黒塗りの怪

春日市では、春日市民図書館をはじめ公共施設の指定管理者の「収支計画書」が黒塗りで公開されており、波紋が広がっている。

事の発端は、弊社記事「おやつ代と保険代を隠す学童保育」で報じた、 ㈱テノ.サポート(福岡市博多区)が提出した 令和2年「収支報告書」が黒塗りになっていたことだ。

実費で徴収しているおやつ代が 適正に使われているか 黒塗りで分からない状態だが、春日市はテノ社から非開示の要望があったため黒塗りにしたという説明をしている。
だが、筆者の知る限り、福岡県や近隣市町村で 公共施設の収支報告書が黒塗りで公開している自治体はない。

そして今度は、テノ社の「収支計画書」までもが 黒塗りで提出されてきたのである。
これに対し、市議会で「他の公共施設の指定管理者の収支計画書は公開されているのにこれだけ黒塗りというのはおかしい」と疑問の声が上がった。
そこで市は、他の公共施設(スポーツセンターや図書館、児童センターなど)の指定管理者の収支計画者も一律に黒塗りするという対応に打って出たのだ。

下の写真は 令和4年度市民図書館の収支計画書、これでは 図書館がいくら分の図書を購入したかも分からない
公共施設、それもこの程度の情報を なぜ公開できないのか。
これは事業者が黒塗りにするように希望したのではなく、春日市の判断である。

テノ社の要求を優先したことで、他の事業者の収支計画書まで黒塗りにするという、情報公開の流れに逆行する対応で、あの「大任町」と同じという声が聞こえてきた。



市の判断で公共施設の収支計画書が黒塗りになっている件だが、8月31日の担当課への電話取材では、「これは一時的な措置で 公開する方向で検討しており、テノ社に公開するよう理解を求めていく」という説明があった。
2ヵ月前に取材した時は、「現在情報公開請求の不服審査が行われており、その結果を待って 統一して公開するか このまま黒塗りにするか判断する」としていたので、どうやら方針を転換した様だ。

現在、黒塗りの決定を不服とした市民と 春日市長が 「不服審査会」の場で争っているが、市長は弁明書の中で 黒塗りの判断が間違っていなかったことを主張する一方、市民の反論内容が「反論書の体裁となっていない」などと 強い言葉で全否定している。(下図)

「おやつ代がいくら使われているか知りたかっただけ」の、弁護士でもない 一市民に対し、完膚なきまで論破しようとする文面から、市民から選ばれたという謙虚さは感じられない。

「公開する方向で検討している」のが事実なら、これ以上不服審査会で争う必要はないはずだ。
直ちに 全ての黒塗りを公開し、市民に時間と労力を使わせ、礼を欠く言葉で対抗したことも含めて謝罪すべきだろう。


春日市ともあろう自治体が、一企業の要求を飲んだばかりに 辻褄が合わなくなり 迷走している。
これが 6期24年の長期政権と関係があるかどうかは不明だが、早く正常に戻ることを期待したい。

おやつ代と保険代を隠す学童保育

森友事件の黒塗り文書がそうだが、何でもない項目を隠せば隠すだけ疑惑は深まる。
やましいことがなければ 黒塗りにする必要はない。
今から約40年前、市として全国初となる情報公開条例を制定したのは 春日市ということだが、その春日市の指定管理者の事業報告書において、ただ一つの業者の報告書の一部が黒塗りで公開されており 話題になっている。

それは、放課後児童クラブの指定管理者である ㈱テノ.サポート(福岡市博多区)が提出した 令和2年度事業報告書(下図)の収支報告書である。

事業費予算が4594万7000円に対し、執行額が3975万3656円とマイナス619万3344円と大幅減。
一方で、その他(本部経費・諸経費)の予算が 360万円だったのに対し、執行額が2000万1845円で 1640万1845円のオーバー、執行率が なんと 556%という計算になる。

そして、一番問題と思われるのが、執行額のうち 間食(おやつ)代 2100万2900円、保険代 172万6400円が収入として入ってきているが、事業費の中で いくら使われたか 黒塗りになっているため 確認できないことだ。

このことについて 保護者から疑問の声が上がった。
当然だろう。

この程度の収支報告書なら何も黒塗りにする必要はなく、事業として必要なものに支出した場合は 内訳を示し 説明をして、保護者を安心させればいいだけだ。



これに納得がいかない保護者の相談を受けたある市議が、情報開示請求を行ったが黒塗りの箇所は開示されることはなかった。
非開示の理由として「公にすることにより、当該法人等又は当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの」とされていたという。

しかし、筆者が春日市庁舎内の情報公開室で、同年度における他の指定管理者の事業報告書を確認したところ、黒塗りにされている報告書はなく予算決算報告も詳細まで細かく公開されていた。

この点について市総務課に質したところ、「統一されていないことを認めた上で、テノ社からの要望があって黒塗りにしている。現在、市議から情報の非開示決定に対する不服審査が行われており、審査会の結論を待ってどちらかに統一する」ということだった。

市に主体性がなく判然としない。

春日市は テノ社の要望を聞き入れて黒塗りにしているが、他の自治体はどうか。
隣接する那珂川市や太宰府市において、春日市と同じ放課後児童クラブの事業で テノ社が指定管理者として運営している。

テノ.サポート学童保育所(放課後児童クラブ)

情報公開請求で、同じ収支報告書を取り寄せたが 印影以外に黒塗り箇所はない。
これを見て、あらためてこの程度の収支報告書で 黒塗りにする必要はないと確信した次第である。

そこで、福岡県や複数の市に指定管理者の情報公開のあり方について尋ねてみた。
「税金で運営し透明性が求められる公共事業で、指定管理者の予算書や収支報告書が黒塗りになることは考えられない」というのが共通の見解である。
つまり、春日市の方が普通ではないということだ。

太宰府市・那珂川市で公開されているテノ.サポートの報告書
(印影以外は黒塗りなし)

 

テノ社の要望で 市は黒塗りにしたというが、同社は福岡発の急成長した上場企業、代表にあっては 活躍する女性リーダーとして注目を集めている人物だ。
公の施設の管理を請け負うなら、あの程度の収支報告書は堂々と公開できるだろう。

だが、非開示に拘る理由、もしかしたらと思える点が1つある。

太宰府市・那珂川市と春日市の収支報告書を比べるうちに、「間食(おやつ)代」と「保険代」の取り扱いが違うことに気がついた。
両市においては間食代・保険代は指定管理料に含まれているが、春日市では別徴収になっているのだ。
令和2年度、テノ社は 間食代として2100万2900円、保険代として172万6400円を徴収し収入としているが、支出が黒塗りとなっているのである。
仮に、間食代と保険代を徴収しておきながら使ってないとなれば問題だ。
まさか、上場企業に限ってそのようなことはないと思うが、黒塗りになっているだけに妙な想像をしてしまう。

令和元年度まで春日市は、全ての指定管理者の収支報告書について公開しており、そこには公共事業の透明性を図るという ごく当たり前の方針があったはず、その方針を変えてまでテノ社の要望を聞き入れたということは、何か特別な力が働いたか。
担当課長レベルで判断できるはずもなく、おそらく「上」から指示があったと思われる。

その「上」が誰かは不明だが、市長は現在6期目、24年目に入った井上澄和氏だ。
まさか、井上市長ともあろう人が、おやつ代を黒塗りで隠すような せこい指示を出すはずがない。
これは何かの間違いと思われるので、事実確認をして黒塗りを止めて全て開示するよう指令がいくものと信じている。


プーチンと井上市長、任期が長いのは?

予算や人事の権限が集中する首長が長期間在任すると、政策や人事が硬直し 役所内は忖度が横行、また利権絡みで汚職の温床になるという指摘もあり、多選禁止(3選まで)条例を制定する首長もいる。
しかし、多選批判で初当選しながら4期も居座り、5期目をうかがうっている北九州市の某市長のように、一度当選すると公約を翻す首長も少なくない。

3期で12年、4期で16年、これでも随分長いと思われるが、現在6期目、任期を全うすれば 何と24年というスーパー市長が 福岡都市圏にいる。
1999年(平成11年)4月、春日市長として初当選を果たした井上澄和氏(71)だ。
その 8ヵ月後の12月、健康上の理由で引退するエリツィン大統領から 大統領代行に指名されたのがプーチン大統領(70)なので、いかに長いかお分かりだろう。

ある出版社が行った「住みよい街ランキング2021」で、福岡県内1位(全国11位)に選ばれたのが春日市だ。
福岡市に隣接し、西鉄やJR鹿児島線 及び博多南線(新幹線)の鉄道が走り、大型商業施設や救急病院、都市公園が近くて便利、警察署もあって治安も良い。
更には 子育て支援や教育などソフト面も充実しているところが高評価の要因だ。これらのまちづくりの成功は、ひとえに井上市長の手腕によるものと言って良いだろう。

一方で、これまで意に添わぬ市職員を冷遇したり、議会の場で市議を執拗に攻撃したりという一面も知られていたが、長期政権に加え 年齢による弊害が 市役所内で囁かれ始めたという。
また、選挙前のビラ配りなどの政治活動に動員させられているという複数の業者からSOSも聞かれ、後援体制に綻びが出てきた様だ。