NEXCOと大島産業(46)■ 責任を押し付けられた支社長

一方のNEXCO中日本、第三者委員会の調査では、要求しても出ない書類や 関係者間で主張に齟齬が見られる点があり、嘘や隠蔽がまかり通り真相は明らかになっていない。

今回の工事では、2020年3月に約2億6000万円分の一部しゅん工が、そして 計5回の契約変更で 372日の工期延長と 約7億2000万円の増額が行われたが、いずれも未提出の書類がある中での承認で、社内規約に違反しており、それを指示した者、認識しながら実行に携わった者は、程度の差はあれ背任の疑いがある。

調査報告書によると 全ての指示、責任が八王子支社長にあるような印象を受ける。
本来事務所をチェックすべき支社が、大島の意のままに動き、最後の契約変更では、支社が本社の工務部門の決定を覆し 大島の意に沿った増額を認めている。
これまで本社の工務部門の決定が 支社に覆されたという前例はなく、内規に反していることが判っている中で、支社長個人が それだけの決定を下せるかというと疑問だ。
当然、
相応の後ろ盾、つまり 上層部の了承があったと考えるのが自然である。

社内調査と第三者委員会の調査で 戦犯確定的となった支社長は、次の人事で本社異動が決まっていたが 6月中に辞職願を出し退職したという。
現在は、東京支社内にある子会社のアドバイザーとして再雇用され、事実上の蟄居状態という噂だが、社内では同情する声も多い様だ。

また、1年前に契約変更のミッションを受けて送り込まれてきた八王子支社の担当部長、担当課長、事務所の所長らは7月5日から始まる会計検査前の 7月1日付の人事異動で、 グループ会社に2年間の出向となった。
会計検査では、何も知らない後任の部課長らが曖昧な答えに終始したという話も漏れ聞こえてきたが、このまま会計検査院も舐められたまま終わりにするとは思えない。

中日本経営陣は今回の件について、自身のわずかな減給と 関係者の降格人事、そして 再発防止策の発表により、全てを終わらせるつもりの様だ。
「嘘や隠蔽がまかり通り、最後は社員を犠牲にする素晴らしい企業」と 皮肉る声が聞こえて来た。

ー 続 く ー

二階幹事長交代の裏は

総裁選に向けて、様々な動きが出てきた。
立候補の意向を示していた下村博文氏政調会長が、官邸で菅義偉首相と会談後、出馬を取り止めることを発表した。
首相から出馬を見送るか、政調会長を辞任するかを迫られとのことだが、文科大臣時のベネッセの件で一喝されたとも囁かれている。

一方で、二階幹事長が菅総理大臣と会談した際、自らの幹事長交代を容認する考えを伝えたというニュースだが、これまでの傍若無人ぶりから 俄かに信じがたい話だ。
岸田氏が二階氏の長期幹事長在任を念頭に、「役員1年交代・最長3年」を声高に叫んだことで、世間の注目が集まっていることは確かだ。
自身の言動が 自民党への信頼を落としていることを悟ったというわけではなく、何か代わりに条件を引き出したのではと つい考えてしまう。

御年82歳、幹事長職を辞するとすれば 政界引退に現実味が出てくる。
三男が後継と言われているが、和歌山3区へ参議院議員の世耕弘成幹事長が鞍替えを狙っているという話もあり、その辺りで 調整したか。
それとも二階派所属議員に、次の閣僚や党役員の要職を充てる人事の確約があったか。

NEXCOと大島産業(45)■ 今後の処分と複雑な資金の流れ

まず大島には、建設業の監督官庁である福岡県が法令に基づき何らかの処分を下すと思われるが、提出書類の虚偽記載など常習的に行っていたようだが、せいぜい指名停止数ヵ月程度で、建設業許可の取り消しとまではいかないだろう。
しかし、会社法や税法上の疑義は残る。

今回関わりのある数社についても同様だ。
今回の工事で、施工体系上は一次下請として ㈱ダイコウという会社から 二次下請の業者に支払いが行われる流れになっているが、実際は 大島と同住所の㈲エイチ・ワイ・ディから塚本不動産㈱(塚本總業㈱)、塚本から A社、そして その下の業者に支払われる流れになっていたという。
エイチ・ワイ・ディと塚本は、実際の施工に技術者を派遣していないペーパーだけの関わりだった様だ。

今回、大島、エイチ・ワイ・ディ、塚本不動産の工事経歴書を見比べてみた。
塚本不動産の令和2年3月期の工事経歴では、本件工事をエイチ・ワイ・デから 5億0864万2000円で下請をしたことになっているが、なぜか同時期のエイチ・ワイ・ディの工事経歴に本件工事は記載されていない。

また、令和2年3月末時点で、中日本が 中央自動車道の工事で 大島に支払った金額は、最大でも4億5000万円程度(前渡金+一部しゅん工費)と考えられる。
塚本不動産が、中日本から大島に渡った額を超えて、5億円の売上を立てているのは不自然だ。
更に、下請が実際に契約し 支払いを受けていたのは塚本不動産ではなく、 塚本總業という証言もある。

詳細は闇の中だが、実際のお金の流れを複雑不透明にしているところから、資金洗浄を疑う声も出ている。

― 続く ―

ひょっとすれば

大手新聞社の世論調査で、「自民党の総裁にふさわしい政治家」を聞いたところ、石破氏13%、河野氏11%、菅総理と岸田氏が10%、高市氏3%という結果だったという。
ちなみに下村氏は1%にも満たない不人気ぶりである。

このうち、河野氏は不出馬決定、石破氏は態度を決めておらず、トップ2人が出ない場合は、菅総理と岸田氏の争いになるような印象を受ける。
だが、高市氏が推薦人を20人集められたとすれば、党員票の行方次第で面白い戦いになるかもしれない。

候補者が3人以上いた場合、1回目の投票で1位が有効投票の過半数に届かなければ上位2人の決選投票になる。
菅総理が1位でも過半数を取れないことが十分考えられ、その場合は菅総理にノーの岸田氏と高市氏の合計票が上回ったことになる。

もし高市氏が岸田氏を上回ったとしたら、菅総理と高市氏の決選投票だ。
菅総理ノーの合計票がそのまま入れば、あるぞ、高市氏。

まだ候補者が出揃ったわけではないが、想像が膨んでくる。

 

NEXCOと大島産業(44)■ 7億円増額直後の大どんでん返し

契約変更の協議が大詰めとなる9月30日、大島から中日本の事務所の担当課長に、交通保安要員の新単価処理を要望する電話が入り、「下請業者からの見積りで支払うことを支社長と約束している」との発言がある。
しかし、同課長と八王子支社の関係課による打ち合わせで、新単価は認めない旨が確認された。

ところがその直後、八王子支社の担当課長から事務所の副所長に「部長の意向により新単価で見てほしい。支社が責任を持つ。」という電話があり、支社担当部長、構造技術課長、事務所長、副所長の打ち合わせで、支社の指示に従うことになった。

10月12日、設計変更に疑問を感じた 支社の他部門の社員から、支社長に対し疑義がある旨進言がなされたが検討されなかったという。
まともな社員を 上司が抑えこんだということだろう。

その後、交通保安要員を含む全ての単価について大島との間で合意し、10月23日に 13億2910万1664円(+7億2667万7664円)で契約が変更された。
大島としては、16億円には届かなかったが  7億円の増額に成功して、美酒に酔いしれたと思われる。

しかし、想定外の大どんでん返しが起こる。
実は、9月24日に 緑橋の橋台部に ひび割れが見つかっていた。
その後、下請業者から鉄筋不足の疑いがあるとの告発があり、中日本は騒然となった。

10月26日に 中日本は大島にひび割れの調査を指示、28日に中日本が緑橋の橋台を検査したところ、鉄筋が入っていないことが確認され、全ての関係者の背筋が凍り付いたことだろう。

更に文春が「『鉄筋不足で崩落の恐れ』中央自動車道の手抜き工事を下請け会社が実名告発」と報じ、大島の名前が全国に知れ渡ることになった。
その後、中日本は大島との 同耐震補強工事契約を11月20日に解除するに至った。

以上が 報告書や取材を通じて分かった、施工不良判明までの流れである。

今回の施工不良は、大島の技術不足、経験不足に 無理な低入札による契約など、大島そのものに主因があるのは勿論だが、民間同士の工事に、国会議員と国交省の介入があったことが大きい。
それを機に、中日本上層部が政治忖度をしたことにより、大島に中日本の事務所が翻弄され、現場に目が届かなくなったことで 起こってしまった。

また、内規に違反して認められた7億円の増額は、国会議員による圧力がきっかけとなり、それに応じた経営幹部、忖度した支社長他、関係部課長らが関係していることははっきりしている。
報告書の中には、法令違反が疑われるケースが幾つも見られることから、このまま終わるということにはならないだろう。

ー 続 く ー

勝ち目が出てきたから挑戦?

自民党の石破茂元幹事長は、20日のテレビ番組で、「(菅義偉首相ら)みんなが一致して向かっている時に『私がやります』とは、その気があろうがなかろうが口の端に乗せるべきではない」と述べ、首相の再選を支持する考えを示していた。

妙な理屈をこねるなと思っていたが、27日には、「告示(9月17日)前日まで考えないといけない。出るにせよ出ないにせよ、まだ時間はある」と 出馬に含みを持たせる発言をしている。

二階派の中から菅総理支持に反発する声が出ていることが報じられたことも一因だろうが、26日に岸田文雄前政務調査会長が出馬を宣言し、その政策がこれまでの自民の体質を打ち破るものとして注目されたことが大きいと思われる。
これまで歯に衣着せぬ政権批判で支持を集めてきただけに、岸田氏にお株を奪われないように手を挙げてくるか。

だが、昨年の総裁選で敗れた後、派閥の会長を辞任、戦国時代なら切腹したようなものだ。
1週間前に敵の大将に付く考えを示しておきながら、勝ち目が出てきたから挑戦というのはカッコいいものではない。



 

NEXCOと大島産業(43)■ 肝煎り人事のミッション

2020年7月の人事異動では、八王子支社の部長、構造技術課長、事務所長に 議員会館に行って説明をした者や増田副社長の側近が配置され、副社長との連絡係(本社保全企画部長)に 同じく議員会館に説明に行った者が就いた。

この肝煎り人事のミッションは、大島との最後の精算をスムーズに行うことである。
コンプライアンスの厳しい(はずの)会社にあって、どの社員も好んだ役回りではなかったと思われるが、結果的にミッションをやり遂げており、相応の責任はあると言えよう。

8月6日、大島から事務所の担当課長に電話があり、当初契約額 6億円にプラス10億円、最終金額は 約16億円という希望が伝えられる。
同課長は八王子支社の関係課の打ち合わせで、中日本の基準で積算して せいぜい 約8.1億円(+2.1億円)、大島の見積りを最大限考慮しても 約11.5億円(+5.1億円)という試算を共有している。

8月21日には、八王子支社部長から工期を2カ月程度延長し、設計変更の準備を進める旨の説明がなされ、支社長からは 「丁寧な対応を心掛けること、書類作成には無理な注文をしないこと、60日間の工期延長で打ち合わせること、資料を修正すること」等、大島寄りの指示があった。

変更金額については、大島から16億円という伝達があったが、積算では約12億円で大島が求める額に達しない旨が報告されている。
内部では 「12億円でも多いのに 16億円は調子に乗り過ぎ」という思いはあった様だ。

ー 続 く ー

本気で喧嘩できるか

来月17日告示 29日投開票と決まった自民党総裁選であるが、これほど国民の心が離れているにも拘わらず、派閥のリーダーは 相次いで菅総理支持を表明している。
そうした中で唯一、宏池会の岸田文雄前政務調査会長が26日、「国民の声に耳を澄まし、政治生命をかけて新しい政治の選択肢を示す」と述べ 立候補を表明した。

昨年は、安倍前総理からの禅譲の思惑が外れ、総裁選に出馬するも大差で菅氏に敗れた。
そしてこの1年は散々だった。
特に、4月の参議院広島選挙区再選挙では、河井議員夫妻逮捕の影響で 宏池会が全面支援した自民候補が敗れ、衆院広島3区に公明党に先手を打たれ自民候補を擁立できなかった。
7月には派閥のパーティで秘書ら 5人がコロナ感染と報じられる。
勝負弱さに加え、ツキのなさを感じてしまうのだ。

次期衆院選で、林芳正元文部科学相が勝ち上がれば 宏池会の総理候補になるのは確実、これがラストチャンスになるかもしれない。

今回、「菅総理にノー」という票の受皿になれるかが鍵だが、お坊ちゃまというイメージが定着している岸田氏に、我が国を任せていいものかとも思う。
多くの国民は、相手が二階幹事長だろうが安倍前総理だろうが 喧嘩を吹っ掛け、ねじ伏せるくらいの 猛々しい姿を期待しているのだが。

NEXCOと大島産業(42)■ 議員に恥をかかせるな、払ってやれ

2020年3月、大島には追い風が吹き まさに絶好調、契約金額の増額と一部しゅん工が実現することになる。
その経緯はこうだ。

2019年10月以降、中日本はじめ、NEXCO東日本、西日本、国交省、福岡県、政治家のところに告発文が数回にわたり届けられる。

告発文 → こちらをClick 

送り主は不明だが大島の下請業者で、虚偽の施工体系の違法性、代金の未払い、下請虐めの実態を訴えるものだった。

2020年1月、福岡県が実態の調査を行いヒアリングをした際、未払いの理由を問われた大島は「中日本が支払ってくれないから」と事実に反する回答をしている。
中日本では複数年契約の工事では部分払いをすることが約束されているが、工事の進捗が上がらなかったため、大島自身が 可能な部分払い請求を辞退して申請しなかったというのが実際のところだ。
結局、大島の事実に反する回答がそのまま中日本幹部に伝わり、増田副社長が「議員に恥をかかせるな。払ってやれ。」と述べたという。

その発言で中日本の社内の空気は一変し、ガバナンスが効かなくなった。
八王子支社構造技術課の主導で、3月6日には契約変更で金額を 7億3675万0159円(+1億3432万6159円増額)、工期を 2020年7月10日まで延長(+121日)することに、更に、大島の求めに応じ一部しゅん工検査(2億6391万8711円分)を実施、中日本内部では未提出の書類が多いことから抵抗があったが、最終的に大島の言い値に添う形で新単価が決定され、承認することとなった。

まさに、この点は 中日本が犯した背任行為で、真相究明が必要な一つのポイントと言える。
そして7月の人事異動で、増田副社長に近い者が 八王子支社に送り込まれてきた。

ー 続 く ー

フライデー「ジェイコスメ記事」に抗議の原田代議士

原田義昭代議士が 8月13日、自身のFacebookで 「週刊誌の『誹謗中傷と選挙妨害』に厳しく抗議する」という記事を書いている。

原田義昭氏のFacebook記事はこちら

フライデー(講談社)が  8/20・27号で 「原田義昭衆議院議員に”投資詐欺”被害者の怒りが爆発」と報じた内容に対してだ。

現在、その記事は フライデーデジタルでも読むことができる。
集めたカネは400億円超…麻生派現役議員に被害者が怒りの告発!

Facebook で原田氏は、ジェイコスメが破綻したこと、複数の出資者との間で債務不履行・損害の発生等の事件を引き起こしていること、自身が同社と親交を持ち顧問弁護士を務めていたことを認めている。
この点については、「およそ政治家、議員たるもの、企業などの招きのあった会合、催しには喜んで出かけて、その企業への祝辞などを述べることは極く普通であって、私は同社を含めて東京、福岡を中心に何十の企業と関わりを持つ。」と説明している。

また、「それら企業がその後に起こす刑事民事の法的問題に対して、『宣伝塔』になったとして責任を問われることは絶対にない、何らの因果関係がないからである。」と述べている。
更に、記事の内容が「原田氏がジェイコスメの『宣伝塔』となり出資の際の動機となったとして賠償責任があるかの印象づけをしている。選挙妨害のニュアンスが色濃い。」として批判し、法的措置も辞さないとしている。

残念なのは、その文面から 老後資金を失った方、友人関係や親子関係がずたずたになった多くの人々への配慮が微塵も感じられないことだ。
法律の専門家の立場から、「因果関係がないから『宣伝塔』になっても責任がない」と言われるならその通りかもしれない。

だが 取材の中で、福岡県在住の方が「原田大臣がパーティでジェイコスメを良く言ってたので信用した」という証言があったのも事実である。
自身が顧問弁護士を務めていた企業が原因で、生きる希望を失った人たちがいる。
原田氏にとってそれは、取るに足らない出来事なのだろうか。

NEXCOと大島産業(41)■ 起こるべくして起こった施工不良

国会議員を使ったパワハラ騒動の後、標識工事の現場代理人としてK氏が就くことになり、大島としては目的を達成したと言える。

一方で、下請業者からは工事費の不払い等で大島への不満が大きくなり、もう限界にきていた。
実質的な一次下請 A社が9月で撤退を表明、施工に携わっていた下請27社のうち14社が 2019年12月までにいなくなり、現場作業員がいない空白期間があるという前代未聞の事態となる。



業者からの告発で、中日本の事務所は 「施工体制の偽装」や「下請への不払い」の事実を掴んでおり、大島との契約解除も考えたが、既に国会議員の登場で政治案件化していたため出来なかった。

今回問題となっている鉄筋不足、鉄筋切断の工事が施されたのはこの直後だ。
大島からの度重なる中日本の担当者へのクレーム、威圧的な態度に、両者の関係は悪化して、中日本は立会検査の人間も一定せず、大島の施工に目が行き届かなくなっていた。

下請業者に逃げ出された大島が、「金は払う、とにかく何人でもいい」と躍起になって代わりの下請業者を見つけ出したのが 12月、施工体系図を更新(相変わらず虚偽の書類)して提出するも、集められた労働者は専門性を要する耐震工事に精通していなかった。

鉄筋不足が判明した緑橋の橋台においては、鉄筋組立・鉄筋検査が工程表に記載されておらず、鉄筋がないまま 2020年1月にコンクリートを打設している。



下請の話では、現場に立ち会った大島側の担当社員は 図面が分からない素人で、言われるがままに立っていただけという。
実質は大島の監理技術者が工程管理をしていたが、電話による作業管理で 最後の鉄筋配置が必要なことに気づかず、次の工程を指示したようだ。
この点について、大島は 下請が勝手にやったと反論している。

また、絵堂橋の施工では、2月に行われた鉄筋の組み立て時に、鉄筋どうしが干渉したため故意に切断しているが、工期に間に合わせることを優先した大島の現場代理人が指示したとの証言が得られている。
耐震補強工事において、鉄筋を故意に切断するという 常識では考えられない工事が行われていたのだ。



こうした中でも、なぜかしら大島に「追い風」が吹いてきたのである。

ー 続 く ー

どうなる、北九州市

8月24日、工藤会トップ総裁 野村悟総裁(74)に対し、福岡地裁 足立勉裁判長は死刑判決を下した。

市民を襲撃した4つの事件の直接関与が争点であったが、88人の証人尋問や間接的な証拠の積み上げで、組織犯罪の首謀者として認めた判決内容だったが、被告側は到底納得しておらず、今後も高裁・最高裁まで裁判は続くと思われる。

工藤会は最盛時には 組員800人と言われたこともあったが、現在は 200人前後にまで減少した。
それを補っているのが 組織に属さない 元暴や 反グレと呼ばれる者たちで、直接的な関係は結ばず、案件ごとにアウトソーシングの形態をとっており、県警も詳細にはそれらの実態を把握しきれていないという。

これまで裏社会の秩序は、暴力団よって保たれてきたと言えるが、今後は 表社会から はみ出した人達が 合法・非合法を含め 様々な形で 生業を得ていくことが考えられる。
工藤会の姿が見えなくなったとしても、企業はもちろん 個人においても十分用心することだ。

NEXCOと大島産業(40)■ 国会議員を使ったパワハラ騒動

大島産業は、辞めた現場代理人F氏の穴埋めに K氏を復活させようと考えたが、K氏が2月の改善措置請求の対象となった当事者だったため、中日本の事務所が了承しない事は予見できた。

下請業者が大島の社員から聞いた話によると、ロッキング橋脚の耐震補強工事に応札するにあたり、建設族の地元国会議員に儲かるかどうか相談し、2018年に西日本と中日本の工事を各1件ずつ受注したという。
そこで 大島は、再度 国会議員の力を借りて、中日本に優位に立てる術を思い付いたようだ。

まず、日頃進捗を督促してくる中日本の施工管理員のメールの言葉の過ぎた部分を切り取りパワハラに該当するとして騒ぎにする。
それを収める交換条件が、K氏を現場代理人に復帰させ、今後の精算交渉を有利にすることである。

報告書では「施工管理員のメールの文面の中に、現場代理人を揶揄し個人攻撃ともとられかねない不適切な文言が確認された」と指摘されており、大島に攻撃材料を与えてしまったのは事実だろう。
最終的に、施工管理員は交代することになったが、その経過は次の通りである。



以上だが、国会議員が干渉してきたことで、事実確認が十分になされないまま政治案件化することを避けるため、支社長が施工管理員を交代させるよう指示している。
更に、担当課長のメモでは、国会議員が 「適正利潤」や「設計変更」についても言及しており、コンプライアンス違反が疑われる内容だ。

下図は報告書にあった「受注者側の配置技術者数と施工箇所数」というグラフだ。
2019年8月から9月にかけて 技術者数が少なくなっているが、まさにこの時期、パワハラ騒動が起こっている。

この国会議員・国交省課⻑との面会を機に、中日本の社内で「大島は政治案件、国交省から迂回天下りした副社長もコミットしている」という認識が共有された。
一方で大島は中日本の事務所に対し 要求を強くしていった。

ー 続 く ー

サプライズはあるか・総裁選

予定通りなら あと1ヵ月後に迫った自民党総裁選、これまでに 安倍前総理、二階幹事長、 小泉進次郎氏、そして石破茂氏までが 総裁選での菅総理支持を表明している。
だが、コロナ感染者が増加の一途を辿り、自宅待機者の死亡者が増えるようなことになれば、さらに逆風が吹き 総選挙で大敗するかもしれない。
選挙が厳しい現職議員の本音は、新しい総裁に代わってほしいというところだろう。

総裁選に名乗りを挙げた政治家は数名、インパクトに欠ける感があるが、風を吹かせるという点では 高市早苗氏か。
経験も豊富、総務大臣の時は テキパキとリーダーシップを発揮していた印象があり、少なくとも 菅総理より 国会答弁やマスコミ対応は上手く、決断力もありそうだ。
大学時代はヘビメタバンドのドラマー、スキューバダイビングやバイクが趣味というのも興味をそそる。

新総裁になれば、自民党の顔となって 総選挙で勝利し初の女性総理誕生、コロナ禍の中で明るい話題にもなるのではなかろうか。

自民党は 天敵だった社会党の党首を総理に祭り上げるようなサプライズを使った過去もある。
これからの3週間で何が起こるか分からない。

NEXCOと大島産業(39)■ 施工能力不足を露呈

低入札価格調査をパスした大島産業、2018年8月28日に契約したまでは良かったが、下請業者が決まらない等の理由で3ヶ月間も着工が遅れ、12月になって ようやく施工体系図及び施工体制台帳を中日本に提出した。
しかし、届け出た1次下請業者「㈱ダイコウ」とは異なる別の下請業者A社と、前述の塚本不動産のグループ会社「塚本總業㈱」との材工一体の契約を締結させており、虚偽の申告をしている(下図)。

契約締結後3ヶ月近くも着工しないというのは聞いたことがない。
通常は業者が作成するべき 施工計画書や交通規制の書類を、なぜか発注者の中日本が手伝いようやく工事開始にこぎつけたという話が、当時の業者の間で話題になっていたという。

2019年1月、工事は始まったが、その後も中日本の事務所からの再三の指導にもかかわらず、書類の未提出、立会検査の未実施、工程の遅延、工事の進捗改善が図れず、現場管理の杜撰さが改善されなかった。
そのため、中日本の事務所は危機感を覚え 同年2月に大島本社に会社としての改善措置要求を出し、工程挽回を要望した。

しかし、大島の現場を任されていた現場代理人K氏が、しっかりとした修正工程や是正計画を十分書けなかったため、結局は中日本の事務所が書類作成を手伝い提出したという。
本来であれば、この時点で契約解除でもよかったが、中日本も国交省が決めた工期に追われていたことから そうした判断には至らなかった様だ。
さすがに大島は、工期の大幅な遅れの責任者としてのK氏を交代させることを申し出ている。

その頃から大島は、下請業者に対する支払いの手続き等も上手くいってなかった様で、トラブルが起こり始めていた。
そもそも 支払いトラブルの原因は低入札の契約による手持ち資金の薄さにあったが、偶然にも現場近くで 別の標識工事(約4億円)の話が舞い込んできた。

運よく6月3日付で 随意契約を結んだところまではよかったが、問題が起こる。
同工事の現場代理人に指名したF氏が、工事の着手進捗を求める中日本と、叱責する大島本社幹部との間で板挟みとなり、間もなく連絡がつかなくなり 辞めてしまったのだ。

大島は後任を探さなければいけなかったが、社内に現場代理人の資格者は余っていない。
その後 起こったのが、大島による 国会議員を使ったパワハラ騒動である。

ー 続 く ー

衆院選、鍵握る浮動票

22日に投開票された横浜市長選挙の投票結果であるが、立憲民主党が推薦し共産・社民が支援し当選を果たした山中竹春氏が 50.6万票、保守分裂で敗れた小此木八郎氏(公明支援)と林文子氏を合わせると 52.3万票と拮抗しており、野党共闘が自公を圧倒したとも言い切れない。

注目すべきはやはり浮動票の多さだ。
元自民衆院議員で希望の党結党メンバーだった福田峰之氏、元神奈川県知事で民主→希望→維新と移ってきた松沢成文氏、元長野県知事で新党日本所属だった田中康夫氏の3名は今回政党色は無かったが、いわゆる「非自民」で 合わせて 41.9万票だった。

そういった中での 小選挙区の闘い、「自公政権 vs 野党共闘」の一騎打ちの構図となっている選挙区が多いが、行き場のない浮動票をいかに取り込むかにかかっている。

NEXCOと大島産業(38) ■ 第三者委員会の最終報告書

7月27日、中央道を跨ぐ橋梁の耐震補強工事施工不良に関する調査委員会の最終報告書が公表されたが、参考資料も含めると200ページを超え 読み込むのに時間を要した。

報告書は冒頭で「調査の限界」と題し、同委員会の調査で「収集した資料等のほかに、本件事案の事実関係を認定するうえで重要となり得る資料等が存在する可能性があること」「ヒアリングで得られた情報の中に事実と異なる情報が含まれている可能性も否定できない」ことを指摘、「後日そのような事実が判明した場合は、事実認定および検証結果が変更される可能性がある」と断りを入れている。

このことはつまり、今回の調査で 背任とも取れる事案が見られたことから、今後 現在行われている裁判や 警察の捜査で真相が明らかになる可能性を考慮したものと思われる。

報告書等では、
1.施工不良が起こった原因
2.国会議員や幹部の発言の影響
3.内規に反した工事金額の増額
等が明らかにされた。

施工能力が不足していた大島が契約解除もされず工事を続け、最終的に6億円の当初契約が なぜ13億円に増額変更されたのか、報告書と取材内容を織り交ぜながら 紐解いていきたい。

今回施工不良が明らかになった耐震補強工事は、大島が2018年7月の入札に参加し、低入札の重点調査基準を下回る 6億0242万4000 円(税込)(落札率 73.8%)で落札したため、中日本は低入札価格調査を行っている。

一般的な 通りいっぺんの調査では、巧妙に脚色された提出書類から、その後起こる施工不良や不払い問題、施工体制違反等の建築業法違反を予見出来なかったようだ。
大島は調査をパスし、契約するに至ったが、調査で届け出た一次下請3業者「B社(大阪市)」、「M社(宮若市)」、「塚本不動産㈱(東京都中央区)」とは 契約を結ばず、当初から不可解な動きを取っている。
協力した下請3社も 大島とは相当な結びつきがあると思われる。

ー 続 く ー

騒々しくなってきた自民党

衆院選挙を控え国会議員が注目している横浜市長選挙、1週間前に行われた世論調査では、立憲民主党が推薦する山中竹春氏が一歩リード、保守分裂の影響で 前国家公安委員長の小此木八郎氏が追いかける展開、現職の林文子氏は大きく差をつけられているという。
山中氏と小比木氏の差は 10ポイントあり、投票日までの残り1週間で逆転するのは、保守系候補のいずれかが辞退し一本化するなど、余程 何かが起こらない限り難しいだろう。

菅総理の地元の選挙だけに小比木氏が敗れるようなことになると、総選挙を控えている自民党の先生方から「菅総理では戦えない」との声が湧き上がると思われる。
70歳を超えた自民党の重鎮が相次いで引退を表明する中、菅総理をいち早く支持し「黙食」を楽しむ二階幹事長(82)に対する若手議員の視線も冷たくなっている。

自民党関係者やマスコミの間に、党本部の現職公認方針に 異を唱える怪文書等が届いており、コロナ感染者の急拡大を引き金に党内が騒々しくなって来た。

ジェイコスメに利用された千葉真一さん

俳優の千葉真一さんが19日、肺炎で亡くなった。
千葉さんと言えば大胆なアクション、キイハンターをはじめ 数々の映画・ドラマに興奮した方も多いだろう。
世界的アクションスター、その知名度に目をつけたのがジェイコスメ菅原社長である。

ジェイコスメのパーティには、原田義昭代議士と共に 千葉さんも必ず出席していた。
菅原社長に紹介され 壇上に上がり、自身の名前を冠したグループ会社のサプリ、「皇帝水素 水素 サプリ ジェイシックス 40cap×5箱 水素 千葉真一」という商品の宣伝をしていたという。

千葉さんの顔が印刷されたサプリの箱(下写真)、まさにジェイコスメの広告塔として利用されたのだが、ご自身も同社の商品に投資して 2019年に現金の支払いが滞り破綻した後はたいへんお怒りになっていたという話を聞いた。

取材の中で 最近 頻繁に千葉さんの名前を伺っていた矢先の訃報、心からご冥福をお祈り致します。



 

ラガーマン 坪田晋氏に期待・福岡1区

明日告示される衆院選、福岡1区の坪田晋氏にエールを送りたい。

坪田氏は 1983年生まれの37歳、筑紫丘高校を卒業後、大学ラグビーの名門 早稲田大学に進学、5軍からスタートし 怪我と戦いながら4年にはレギュラー入りを果たし、国立競技場の舞台にも立った。

大学卒業後は、地元NPO「福岡すまいの会」で発達障がいを抱えた人々の就労支援やホームレスの人の自立支援に取り組む。
2014年に社会保険労務士の資格を取得、独立して企業の労務顧問、障害年金手続き代行、メンタルヘルス研修などを行ってきた。

また、重度障がい者の車いすラグビーチーム、「福岡ダンデライオン」を立ち上げ監督に就任、苦難を乗り越え、現在チームは日本選手権4位と飛躍するまでに成長した。

実際に話を聞く機会があったが、話し方も堂々として オーラが感じられた。
体力と精神力はお墨付きだ。
口八丁手八丁や苦労知らずの政治家が多い中、弱者の目線を大切にし 共に行動してきた 彼のような人物こそ、人の上に立ってもらいたい。

坪田晋氏のホームページは  こちら


早稲田大学ラグビー部


車いすラグビーチーム「福岡ダンデライオン」

 

原田義昭代議士とマルチの密接な関係 ⑧ ■ 自身の言葉で被害者に説明を

原田氏は、結果としてジェイコスメの広告塔として いいように利用されたが、それは無償というわけではない。

平成28年(2016年)9月、衆議院消費者問題に関する特別委員会の委員長に就任、ジェイコスメの顧問弁護士を務め 月々50万円の顧問料を得ていたという。
同29年(2017年)には 同委員長と顧問弁護士の 肩書で ジェイコスメのパーティやコンベンションに来賓として挨拶、乾杯の音頭を取ったり、経営者向け雑誌で菅原氏と対談記事が掲載されるなどして、ジェイコスメの信用度アップに貢献した。

同年の解散総選挙に合わせて ジェイコスメ菅原氏から400万円の寄附を受けている。
その後、同30年(2018年)9月に環境大臣に就任後も 同社のパーティやコンベンションに来賓として毎回出席を続け、令和元年(2019年)6月のパーティに出席したことが確認されている。

その僅か3カ月後の9月には、 ジェイコスメから会員への支払いが完全にストップ、経営破たんが表面化している。

一連の流れを見ると、法的な責任はともかくも、政治家として道義的責任は免れようもない。
詐欺まがいのマルチ商法の弁護士としての顧問料や政治献金を得て、結果的に被害者を増やすことに加担してしまったことは事実である。

原田氏におかれては、被害者に対し 自身の言葉で事の経緯とその責任について説明し、謝罪する必要があるだろう。
国民を守る政治家として、原田氏がどのような対応をするか注視していきたい。

ー 了 ー



 

原田義昭代議士とマルチの密接な関係 ⑦ ■ 選挙時に400万円の寄附

前述のように、平成29年(2017年)当時、原田氏は マルチ被害を所管する 衆議院消費者問題に関する特別委員会の委員長を務めていたが、9月28日に衆議院が解散され 10月10日公示で総選挙に突入した。

驚くべきは、平成29年(2017年)分の政治資金収支報告である。
10月11日付で ジェイコスメ・ジャパンから 400万円を 自民党福岡5区の支部で寄附を受けていた。

400万円、寄附として 決して小さい金額ではない。
被害に苦しんでいる多くの会員から集めた金が原資、前述の週刊誌は「詐欺の上前を撥ねた格好の原田前環境大臣」と表現している。

今回 損害賠償を求める裁判を起こしている原告の男性は
「2017年9月、品川であったコンベンションで 原田氏が挨拶をしたのを覚えています。消費者問題の委員長ということで、自民党のお墨付きみたいな印象を受けました。」と語った。

また、地元福岡に住む原告の女性は 「令和元年(2019年)6月に 品川のパーティに行った時、原田環境大臣が挨拶で『ジェイコスメはいい会社です。宜しくお願いします。』と言った。それで信用した。直接会って金返せと言いたい。」と述べた。

ー 続 く ー

原田義昭代議士とマルチの密接な関係 ⑥ ■ ジェイコスメの顧問弁護士

「消費者問題に関する特別委員会」の原田義昭委員長のジェイコスメ応援はまだ続く。

雑誌「財界にっぽん」の平成29年(2017年)6月号に、菅原淳司氏との対談記事が掲載される。
原田氏は 台湾の李登輝氏の「我是不是我的我(私は私のためにあるのではない。公のために働くように生まれてきた)」という言葉を紹介し、「私も公徳心を大切にしていきたい」と述べ、菅原氏も「ビジネスにおいても、社長は会社のためじゃなくて『公』、つまりお客様をどう満足させるかを考えてビジネスをするということに尽きと思う」と応じている。

お金を払って政治家との対談記事を掲載することで、信頼の度合いを高める思惑があったことは明らかだ。



そして極めつけは、あろうことか 原田氏が ジェイコスメの顧問弁護士を務めていたというのである。
このことは昨年2月、週刊誌が特集記事で、「ジェイコスメから月々50万円の顧問料が支払われている」と報じていた。
平成29年(2017年)9月24日に品川で開催された コンベンションでは、ジェイコスメの今後の事業計画のプレゼンが行われているが、その中で 原田氏は顧問弁護士、衆議院消費者問題に関する特別委員長として紹介されている。

原田氏が、同30年12月1日まで顧問弁護士を務めていたことが ある裁判の中で確認されており、マルチ商法被害を所管する特別委員会の委員長が、マルチ被害を広げた会社の顧問弁護士とあっては 世も末である。

ー 続 く ー


ジェイコスメのコンベンションで示された資料

原田義昭代議士とマルチの密接な関係 ⑤ ■ 消費者問題に関する委員長

さて、本題の原田義昭代議士とジェイコスメの密接な関係についてである。

原田氏と菅原氏の関係がいつからかははっきりしないが、平成29年(2017年)1月16日の 原田氏のブログには、菅原淳司氏のことを「友人」と紹介していることから、少なくともその前の年、平成28年(2016年)には 知り合ったものと思われる。

大阪で開催されたその日のパーティに出席するため、雪が降る中 福岡から新幹線「のぞみ」で往復したと書かれており、親密ぶりが窺える。

被害者の一人は、「ジェイコスメと言えば原田代議士、毎回参加していた。環境大臣の時は、福島の原発の視察に行った後 作業服で会場に駆けつけた。パフォーマンスもいいところ、福島の人に失礼ですよ。その後 キムタクのお母さんらと一緒にダンスを踊っていました。」と話す。


原田氏のブログ

実は、原田氏は 平成28年(2016年) 9月26日に 、マルチ商法被害など消費者問題を所管する 衆議院「消費者問題に関する特別委員​会」の 委員長に就任、衆議院が解散する 同29年(2017年)9月28日まで約1年間務めている。
その頃は ジェイコスメの売上が拡大し、被害者予備軍が急増している時期、菅原氏が消費者問題を所管する委員長に 便宜を図ってもらうために近づいていったということは容易に想像できる。

詐欺師が政治家を利用しようと近づくのは世の常、政治家の方がしっかりと見極めをしていかなければならない。
消費者の利益を擁護するはずの特別委員会、その委員長であれば 尚の事、相手がどのような商売をやっているかどうか、事前に調査した上で パーティに出席するべきだったと思われる。

ー 続 く ー

衆議院ホームページ 会議録より

 

原田義昭代議士とマルチの密接な関係 ④ ■ ジェイコスメを訴えた裁判

現在 全国でジェイコスメ(菅原淳司氏)を相手取って30件を超える裁判が行われているという。
そのうち4件の裁判の詳細が判った。

1つは令和2年(2020年)6月、個人が1億0130万円の貸金の返還を求めたものだ。
年40%の運用益があるという虚偽の説明によりジェイコスメの商品代金として同額を支払うも、運用益及び元金も返還されなかったことから、菅原氏と令和2年2月末までに支払う金銭貸借契約を締結したが、期限までに返済されなかった。

あとの3件は 集団訴訟で いずれも同月に提訴されている。
訴額(原告人数)はそれぞれ、約1億5000万円(22名)、3600万円(3名)、2000万円(12名)で、いずれも元金の返還を求めたものである。

原告の弁護士はそれぞれ異なるが、被告 ジェイコスメ側の弁護士は 同一の弁護士が担当している。
被告側の 主張は次の通りだ。

・当初は 1ポイント=1円 としていたが、その額は 経済の状況などで変動することがあると 契約書に書かれている。
・今回、経済の状況、ポイントを巡る規制の強化、会社の債務の増加、他社への会員移動に伴う会員数の減少による経営状況の悪化により、1ポイント=0円とし、返戻制度(ポイントの現金化)を停止した。
・返戻制度、会員サービスとして ポイントを買い取っていたが、サービスなので中止しても問題はない。

確かに、出資法違反に抵触しないように契約書類等には 「現金化」ができることは一切書かれていないが、 勧誘の際に口頭で説明され 公然の秘密だった。
菅原氏はマルチ商法の会社を渡り歩いて 経験を重ねただけあって、訴訟リスクを避けるための法的知識を身につけていた様だ。

各裁判でジェイコスメが和解案を提示しているが、とても妥協できる条件ではない。
判決が出るまでまだ時間がかかりそうだが、各裁判所がどのような判決を下すか注視していきたい。

ー 続 く ー


平成31年(2019年)1月13日、ジェイコスメの新年会に環境大臣として来賓挨拶

原田義昭代議士とマルチの密接な関係 ③ ■ 1人 最高2億円の被害

10万8000円で商品を購入して 1年後に金利が約23%付いて現金が戻ってくる仕組みは、冷静に考えれば おかしいと思いそうだ。
しかし、いざ自分が当事者で、周りの友人知人が実際に利益を得ているのを見て、しかも現職大臣が太鼓判を押し、熱気の中で言葉巧みに勧誘されたと想像すると、入会していたかもしれない。

ジェイコスメが右肩上がりで会員数を増やしていた平成29年(2017年)頃までは、会員が美味しい思いをしていたのも事実だ。
当初は半信半疑で始めるも 実際に利益が出たことで、次回は 家中の現金を集め、家族も説得して、数倍の額の商品を購入した会員が多い。

しかし、平成30年(2018年) を境に ジェイコスメの資金繰りが悪化し始め、翌令和元年(2019年)には返戻金の支払いが滞り始め、9月になると完全にストップしたという。

詐欺に詳しい専門家は、ジェイコスメの返戻金のカラクリは、「高配当」を謳い文句にお金を集める「ポンジスキーム」と呼ばれる手法と指摘する。
返戻金の原資は運用益ではなく、会員が再び商品を購入する代金によるもので まさに​自転車操業、会員が急増している間は支払いができるが、いずれ行き詰ることは明らかだ。

被害額は人によって様々だが、取材した中で多かったのが 50万~ 2000万円、最も多い方で 約2億円というご婦人がおられた。

現在も ジェイコスメからの支払いは完全にストップしたままだ。
しかし、会社は閉鎖しておらず FAXのみで顧客対応を続けているように装っている。

そして昨年から、損害賠償を求める集団訴訟が全国各地で起こされていることが判った。

ー 続 く ー

原田義昭代議士の事務所で語り合う 菅原代表と原田氏

原田義昭代議士とマルチの密接な関係 ② ■ ジェイコスメ・ジャパンとは

ジェイコスメ代表の菅原淳司氏は、昭和42年生まれ、北海道 旭川東高校から早稲田大学法学部に進学、ノエビア化粧品会社で基礎を学び、マルチ商法の外資系化粧品会社でノウハウを習得、平成23年に化粧品販売を目的にジェイ・シックスの屋号で創業、同25年から香港・タイ・台湾・シンガポールに現地法人を設立した。
今回問題になっている 「ジェイコスメ・ジャパン」はグループ会社として同26年2月に設立している。

菅原氏は、新製品の発表、事業計画の発表、成績優秀者の表彰等を行うワールドコンベンションや、パーティ、懇親会、国内外の旅行など お金に糸目を付けない豪華な催しで富裕層の心を掴むのに成功してきた。
1年に1回 東京品川のホテルで開催されるコンベンションには、辺見マリ、山本リンダ、酒井法子、千葉真一、錦野旦などが出演し 場を盛り上げたという。

平成28年には、東京のホテルにおいて、フランス大使館後援で フランス人デザイナー、エイメリック フランソワのファッションショーを開催、同29年には 韓国で ミス・コリア本選のメインスポンサー、同年 空手の最大派閥である 新極真会の全国大会のメインスポンサーを務めている。

そして、同年(2017年)6月4日に品川で開催されたコンベンションに登場し、来賓挨拶をしたのが 福岡5区選出の原田義昭代議士だった。

ー 続 く ー

来賓挨拶をする原田義昭代議士

原田義昭代議士とマルチの密接な関係 ① ■ 年利23%の現金還元

小泉純一郎元総理が、融資詐欺で代表らが逮捕された㈱テクノシステムの広告塔だったとの報道があったが、詐欺師が政治家や芸能人に近づき利用する例は枚挙に暇がない。
知らずに協力してしまい、被害が大きくなってから気がついて 後悔しても後の祭り。
芸能人はギャラが出て呼ばれるのだから仕方がないとしても、政治家の場合は余程慎重に行動しないと、道義的責任を問われることになる。

福岡5区の自民党現職で 前環境大臣の原田義昭氏(76)であるが、詐欺的なマルチ商法で全国に被害が広がっている化粧品会社と密接な関係だったことから、批判の声が上がっている。

平成26年設立の ㈱ジェイコスメ・ジャパン(東京都 代表者 菅原淳司氏)は、化粧品販売のマルチ商法で急成長した会社だ。



会員は、1口10万8000円で化粧品を購入すると、1pt=1円換算で、入金日の翌々月から毎月 4000pt を10か月間 付与され、10ヶ月目に 10万pt が付与される。
貯まったポイントは商品と交換することができるが、最大の特徴は 3%~5% の手数料を支払えば ポイントを現金化(返戻金と称している)が可能ということである。(但し、契約書等には表記していない。)
年利換算すると 厳密には約23%であるが、「1年で利回り4割、銀行預金より有利」と評判になり 瞬く間に広がった。

また、香港に本社を置くグループ会社 JCOSME HOLDINGS LIMITED.H.Kが発行するJGBコインという仮想通貨を 会員向けに販売するなどして売上を急伸させ、報道によると これまで会員数5万人、化粧品で300億円、仮想通貨で400億円以上を集めたという。

代表の菅原氏は、芸能人を使った派手なパーティを開催するなど、会員を増やすための宣伝費は惜しみなく使う戦略の中で、原田義昭代議士に近づいていった様だ。

ー 続 く ー


㈱ジェイコスメ・ジャパン 菅原淳司代表

衆議院会館にガサ入れ

金融機関に虚偽の書類を提出し 約11億円の融資をだまし取ったとして、今年5月に逮捕・起訴された テクノシステム(横浜市)社長の生田尚之被告は、かねてより政治家との癒着が噂されていたが、東京地検特捜部が衆議院会館に家宅捜索に入ったことで関係者に激震が走っている。

元秘書らの貸金業法違反容疑ということで報じられているが、吉田宣弘議員は ある被疑者に対する捜査と説明している。
まさかの公明党に注目が集まっているが、捜査の手が現職議員や大物の経営者らにまで及ぶのか、今後の行方を注視していきたい。


テクノシステムに贈られた花輪に政治家の名前が…

横浜市長選挙

想定以上のメダル獲得で、マスコミは連日大きな報道で舞い上がっている中、影が薄くなっているのが横浜市長選挙だ。

8月8日告示、22日投開票の予定で、現職の林芙美子市長が3選を目指している。
横浜市は菅総理のお膝元とあって、総選挙の前哨戦として意識せざるを得ない闘いとなり、盟友の小此木八郎前国家公安委員長の支援に回る様だ。

今回 立候補予定者は元知事経験者2名を含む 10名以上になる見込みだが、事前の世論調査では 三つ巴の争いになりそうだ。

中でも横浜市立大学の医学部を6月に退職し立候補を予定している 山中竹春氏は、野党共闘の試金石として 期待を一身に背負っている。
しかし、ここに来て 大学の元同僚らの話がネットを通じて拡散し、話題になり始めており、どの様に事態を収拾して選挙に臨むか 野党も頭が痛いところだろう。



 

スプリングスティーンの娘さん

東京オリンピックの馬術障害飛越に、米国代表として出場している ジェシカ・スプリングスティーンさん(29)、あのブルース・スプリングスティーンの娘さんだ。
80年代 MTVが流行った時代、「River」「Hungry Heart」など のヒット曲で多くのファンを持つミュージシャンだ。

阪神が優勝した1985年、日本武道館で行われたスプリングスティーンのコンサートは今でも忘れない。
英語はよく分からないが、ヒット曲「Born in the USA」という言葉は分かる。
サビは「Born in the USA、I was Boin in the USA」の繰り返し。
スプリングスティーンの絶叫に合わせ、なぜか私も「俺はアメリカで生まれた」を連呼していた。

そんなスプリングスティーンの娘さんと聞いて、応援しないわけにはいかない。
3日に行われた個人の予選では、31位に終わり決勝進出を逃してしまったが、今日から始まる 団体ジャンプ競技に出場する予定だ。

Jessica Springsteen インスタグラムより

亀裂深まる自民・北九州市議会

今年1月に改選した北九州市議会(定数57)だが、2年前の議長選挙に端を発した自民党系の2派閥の亀裂が深まっている。

→ 北九州市議会 会派

改選前の議席は 自民党議員団が13、分裂した自民の会が 9だったが、自民逆風選挙の結果、自民党議員団から2名が、自民の会からは4名がそれぞれ落選、その後自民党議員団に無所属議員2名が参加し 13名で 会派「自民党・無所属の会」を結成し、公明党と共に最大会派を維持している。

改選直後は 自民の会が合流することも期待されていたが、「北九州のドン」と呼ばれた 前自民党福岡県連副会長の 片山尹(おさむ)氏を失うなど 傷が深く 簡単ではなさそうだ。

3月には、平成30年11月の海外視察に関する怪文書が議会内に出回り、それを週刊誌が報じた。
→ 北九州市議 怪文書騒動の裏側
更に7月には、議長経験のある議員についてのスキャンダルを同じ週刊誌が報じている。
→ 北九州市議が「回転寿司不倫」デート

いずれも  「自民党・無所属の会」所属の議員が標的になっていることから、同会派は 情報源を確信し、溝は深まるばかりという。

今秋には衆院選が行われるが、自民党福岡9区・10区については、挙党体制で臨むのは難しそうだ。

使いづらい避密の旅

福岡県が旅行需要の喚起を図るため、「福岡の避密の旅」県民向け観光キャンペーンという事業を行っている。

利用者は専用サイトからホテルの宿泊クーポンを購入し、県がそれに補助金を上乗せして ホテルに支払う仕組み、ホテルの予約は利用者が別途手続きをする必要がある。

今回 8月の連休に合わせ、家族で旅行を計画、地方の某ホテルに電話予約を入れ、その後 専用サイトから 宿泊クーポンをクレジットカードで支払った。

ところが旅行を10日後に控えた7月28日、「県が不要不急の外出自粛要や飲食店等への営業時間短縮を要請したため8月中の利用が停止」というニュースが飛び込んできた。
つまり、県の補助が無くなるので、差額を追加で支払えば 予定通り宿泊できるのだが、避密の旅を利用する意味がなくなるのだ。

そこで、ホテルに電話を入れて 宿泊のキャンセルをしたが、ここで問題が。
福岡の避密の旅事務局に電話して尋ねたところ、カードで支払った分は 既にホテルに支払っているため 返金できない仕組みになっているというのだ。
支払いが済んでいる宿泊クーポンは、コロナが落ち着き 利用が再開されれば「同じホテル」でのみ 利用可能ということらしい。


クーポンの利用期限は 12月末までとなっているが、コロナの感染状況で 9月以降も利用停止期間が長引く可能性もある。
限られた期間に予約を取れるかどうかも分からないし、日程調整が難しく、利用しなければ 支払った分損をすることになる。

避密の旅に応募したことを後悔している。

東京の警察官の感染

東京オリンピックで連日熱戦が繰り広げられている中、7月28日の東京都の新型コロナウイルス感染者数は3177人と発表された。
全国的に見ても、首都圏や東京と交流の多い地方都市ほど感染者の数は急激に増えてており、地方自治体が独自の宣言を発している状況になっている。

現在東京にはオリンピック警備の為に、全国から約1万2000人の警察官が集められ、都内や周辺都市の警察施設でかなり過酷な集団生活を強いられている様だが、その中で、新型コロナウイルスに数十名が感染したという。

任務を終えて帰った時に地方での感染拡大が懸念され、関係者はその対策に追われているとの情報が漏れ聞こえてきた。

福岡5区立憲、堤かなめ氏

福岡5区 立憲民主党の立候補予定者は、これまで2人続けて辞退しているが、3人目の堤かなめ氏に期待が集まっている。

2019年12月、大分県出身の女性(36)が総支部長に就任していたが、コロナ禍で配偶者の事業が厳しくなるという理由で 2020年6月に辞退、その翌月の 7月に、カナダと日本で薬局を経営しているエリート男性(41)が総支部長に就任したが、2021年2月、スキャンダルが表面化する前に 僅か半年で辞退することとなった。

二人は5区に縁もゆかりもない 「落下傘」で、地域に思い入れがないことも大きな要因で、党本部の人選の在り方にも問題があったと思われる。

その後、2ヵ月程空席が続いたが、4月になって 福岡県議会議員 3期目の 堤かなめ氏(博多区選出)が 総支部長に就任することとなった。
「2度あることは3度ある」という諺があるが、今度こそ大丈夫な様だ。
堤氏は、幼少時代を太宰府市~大野城市で過ごした筑紫っ子だ。

女性議員の比率を増やしたい 枝野幸男代表も、4月17日の堤氏の出馬会見に同席した上、7月18日の事務所開きにも出席するほどの力の入れ様だ。
5区は保守分裂が濃厚になり、共産党との野党共闘が実現すれば 最低でも比例復活が見えてくる。

立憲民主党の今後を占う選挙区として、興味を持って見守って行きたい。


立憲民主党 ホームページより

みずほ銀行店頭に 山下良平さん作品

何はともあれ 23日から始まる東京五輪ですが、最高位スポンサーのトヨタ自動車が、大会関連のテレビCMを見送る方針を明らかにしました。
小山田氏の辞任といい、選手のコロナ感染といい、出鼻をくじかれるニュースが相次いでいます。

そのような中、個人的に嬉しいニュース。
19日の地元新聞に、東京メトロ銀座線 外苑前駅に飾られているステンドグラスを紹介する記事が掲載されていました。
制作したのは那珂川市出身のイラストレーター、山下良平さん。

ほぼ時を同じくして、山下さんの作品が、 みずほ銀行・みずほ信託銀行の店頭に飾られたと聞いたので、早速見に行ってきました。
スポーツの熱気と躍動が伝わってくる作品です。
いつか原画を間近で見たいと思いました。

下記サイトで 作品を見ることができます。
Click → みずほフィナンシャルグループ  躍動のとき篇

日本維新の会・全国キャラバン

次期衆院選まで残り3ヵ月以内となる中、日本維新の会の遊説カーが来福し、立候補予定者らが博多駅と天神で街頭演説を行った。

現在立候補を予定しているのは
福岡2区 新開 崇 氏(50)
4区 阿部 弘樹 氏(59)
10区 西田 主税 氏(59)
の3人、それぞれ遊説カーの上から 維新への支持を訴えた。

九州では 組織基盤が殆どない維新、候補者の知名度も正直言ってまだまだ、ポスターも少なければ、街頭に立つ姿もあまり見かけない。
真夏の太陽の下、猛アピールが必要だろう。

だが、菅総理の支持率が下がり、立憲民主党の人気が今一つ上がらない中、無党派層の票の受け皿になる可能性は大いにある。
衆院選比例九州ブロックでは、前回は1議席にとどまったが 次回は2、上手くいけば3つ確保するのではという声もある。

維新候補により 自民と立憲のどちらが有利になるか 各選挙区の関係者は神経を尖らせている。

原田氏への期待は低く・福岡5区

最近 福岡5区内で 原田義昭前環境相のポスターが増え、本番前にアクセルを踏んでいる様子が窺える。
7月16日の原田氏のFacebookでは、林裕二朝倉市長、田頭喜久己筑前町長及び福岡県農林関係者の 農水大臣への陳情に同行したことを報告、「地元の課題、要請を如何に政府の政策に現実に反映させるか(現場対応)が絶対的に必要となる。地元のためにも必ずやお役に立てるものと確信しています。」と綴った。

地元首長と連携している点を強調したかったと思われるが、当の首長らは原田氏に対しての期待は非常に低くなっている様だ。
翌17日には、栗原渉氏の 朝倉地区事務所開きが開催され、帰福した 林市長、田頭町長、それに渋谷博昭東峰村長が駆け付け、林氏が挨拶に立ち栗原氏を激励した。

8期も務めた国会議員、今さら「お役に立てるものと確信」はないだろう。
それなら何故 地元5区内の県農政連はじめ農林水産関連の団体、ほか各種団体の支持が得られなかったのか…。

原田氏については、全国で被害が広がっているマルチ商法の広告塔として大活躍したことが分かっており、東京から記者が来福し取材中という話だ。



 

新電力事業の落とし穴・ホープ(後)

ホープ社は平成17年、現代表が24歳の時、自治体保有の様々なスペースの広告事業化等を目的に㈲ホープ・キャピタルとして創業、同21年に㈱ホープに組織・商号変更を行った。

自治体情報誌やアプリケーション等のサービスを行う一方、自治体向け営業活動の支援・代行等事業を拡大、同25年には グロービス・キャピタル・パートナーズから約1.5億円の出資を受け、同28年に東証マザーズに上場を果たした。

良かったのか悪かったのか、転機となったのが、同30年3月に自治体向け電力小売事業に進出したことだ。
その後の躍進ぶりは凄まじく、令和元年度には公共機関の電力調達入札において、落札金額 合計約23億円で東電・九電・中電に次ぎ全国4位となり、株式市場で注目される存在となった。
令和元年6月期の売上は38億6200万円、経常利益7500万円だったが、同2年6月期には売上144億0700万円、経常利益10億1200万円に急伸させ、初の配当を出した。

しかし前述の卸電力の高騰により、今年4月に発表した 令和3年6月期連結業績の修正予想では、売上は280億0650万円に倍増するのだが、経常利益が最大59億3700万円の大幅赤字となり債務超過に転落するとした。
電力小売事業を始めてからは、売上の9割以上を電力事業を占めるようになっているため、今後の資金繰りのハードルは高いと思われる。

ホープ社を急成長させたのは電力小売事業、しかし思わぬところで落とし穴にはまってしまった格好だ。
大手電力会社の反撃もある中で、地元福岡の若き経営者には 創業以来の危機を乗り越えてもらうことを切に願っている。

ー 了 ー

新電力事業の落とし穴・ホープ(前)

九州電力など 大手電力会社が事業者向けの電力供給でカルテルを結んでいた疑いがあるとして、公正取引委員会が独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで立ち入り検査を始めた。
大手電力会社が利益を守るため、なり振り構わぬ姿勢が露呈した格好だ。


電力自由化後、多くの新規事業者が公共施設などの電力入札に参加し、相応の受注ができていたのも束の間、ここ2~3年で 九州電力が「本気」を出し、シェアを奪い返した感がある。

そして、昨冬の卸電力の異常な高騰は、短期間で急成長した新電力企業を潰すため、大手電力が仕掛けたという噂もある。
真相は藪の中だが、制度に盲点があったことは事実、その影響で、㈱F-Power(東京都)が 3月末に 負債総額464億円で会社更生法を申請したことは記憶に新しい。

福岡市に本社を置き 電力小売り業に参入したことで急成長を遂げた㈱ホープ(福岡市中央区薬院1-14-5 代表者時津孝康氏)も 卸電力高騰の影響をもろに受けた会社の一つで、昨年10月には 6920円の過去最高を記録した株価が、1月8日には3330円まで急落、その後も下がり続け 7月15日現在で 771円となっている。

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