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効果不明、死亡者増でもワクチン予算?

2月16日の財務金融委員会における原口一博議員(立憲民主党)の質疑は、興味深い内容だった。
消費税には事実上直接税の側面があり中小企業経営を圧迫していること、ウクライナ支援に1兆円以上支援するも使途について政府が把握していないことなど、示唆に富んだ指摘である。

特に、財務省主計局の査定の在り方について、自身のワクチン接種後の癌発症に触れながらの質問は迫力があった。
国会でここまで踏み込んだ質疑は初めてではなかろうか。

覚醒した原口議員には、国益よりアメリカの利益を優先するような財務省の姿勢を厳しく追及して頂きたい。

※ 原口議員の質疑 Youtube動画はこちら

以下 原口議員の質疑要約




新型コロナウイルスワクチンは 予防接種と言えるのか。
先日、政府に質問趣意書で「新型コロナワクチンの感染予防効果、重症化予防効果について尋ねたところ、「現在調査中」という趣旨の回答があった。
(調査中というのは、現時点では効果は不明という意。)

令和3年度以降、新型コロナウイルス予防接種健康被害給付費負担金の予算が、毎年3億6000万円程度計上されているが、同4年度に死亡者41人で 36億8000万円、同5年度には 死亡者412人で 394億1000万円が追加されている。
過去47年間で新型コロナウイルスワクチン以外のワクチン接種後の死亡者の合計は 158人、令和5年度の1年間ではるかに上回っている。

つまり、効果は不明で死亡者は増加、それでも財務省は、厚労省に言われるままにワクチン関連の予算をつけているということだ。

超過死亡者数も増え、外国ではワクチンの実態を知ったから、もう接種を止めている。
ワクチン接種後で自分のように癌になった、血栓ができた、ブレインフォグ(頭の中に霧がかかったようになり、記憶障害や集中力の低下などが見られる症状)になったと方が増大している。

更に「レプリコン」という複製型ワクチンにも支出している。
DNAやRNAに触るような実験を、なぜ日本で先進的にやるのか。
他所でやらない実権を、岸田首相は日本を1番治験しやすい国にすると発言しているが、再考するべきだ。


原口議員の質問で示されたフリップ

元市議会議長と商工会会頭、告発される

15日、豊前市 及び 民間会社の経営者1名は、市が出資する第三セクター「豊前開発エネルギー㈱(以下三セク)」の経営者らを特別背任事件として、豊前署と地検小倉支部に刑事告発した。

豊前市は、告発対象者である三セク役員の氏名を、個人情報保護を理由に公表していない。
しかし、もう1人の告発者、三セクの出資者で南洋ホールディングス㈱社長の甲斐明夫氏の弁護士は、三セク社長の白石康彦氏(元北九州市建設局長)、副社長の上田大作氏(豊前市商工会議所会頭)と専務の片桐達朗氏の3名に加え、契約の相手方である㈱進栄海運社長の磯永優二氏(元市議会議長)も共同正犯として告発の対象としたことを明らかにした。

甲斐氏の弁護士によると、三セク設立時は取締役であったが、相応の売上があったにも拘わらず利益が出ていなかったため、三セクに問い合わせるも回答がなく、その後、2021年の株主総会で理由の説明もなく取締役を解任された上、誹謗中傷する嘘の情報をネットニュースに提供されたという。

豊前市も三セクに対し、不透明な支出があるとして書類の提出や説明を求めてきたが回答がないまま現在に至っている。

豊前市と甲斐氏は、三セクの経営者らが、進栄海運への高額な委託料が三セクに損害を与えることを認識しながら契約を締結していたと考えられることから、実態解明を司直の手に委ねることにした。
対象者に元市議会議長や商工会議所会頭が含まれており、今後 検察と警察の対応に注目が集まるだろう。

参考記事 → 三セク幹部を背任罪で告発へ(2024年1月18日)


甲斐氏の弁護士が公表した資料より

 

 

長老議員に厳しい意見書

鞍手郡小竹町では、令和4年12月に24年ぶりとなる町長選挙が行われ、無所属新人でNPO法人役員の井上頼子氏が元町議ら2人を破って初当選を果たした。
しかしこの1年、町長に対し、複数の町議による品位のない言動が続いてきたという。

一つ例を挙げると、昨年9月議会の補正予算審査特別委員会で、和田賢二郎議員(83)が「町長さん、口ちゃ便利なもんですね、嘘が平気で言えますか」と侮辱と取れる発言を行った。
その場で委員長が謝罪するよう促したが、「私は嘘を言うてない、本当にそう思ってますから」と開き直った。

令和5年9月19日 補正予算審査特別委員会



 

このやり取りはYoutubeの小竹町議会チャンネルで公開されていたが、さすがに目に余ると感じた一般町民が、昨年12月、議長宛に政治倫理上の問題として調査を行うよう請求を行っていた。
その後、第三者による政治倫理審査会が開催され、当事者に聞き取りを行い、取りまとめた意見書が 今月提出された。

意見書によると、和田議員は「人を傷つけたのなら、これは私の発言が悪いと思います」と反省の意を示しながらも、「議長、副議長から何の注意もない。それは皆さんが私を支援してくれていると私流に解釈する」と発言を正当化、更には「(町長が)いかに嘘をついているか、例えば9月議会、5回ですよ。訂正して謝罪をしている」など、町長が議会において虚偽発言を繰り返したとの供述を行ったという。

審査会の結論は、
「(和田賢二郎議員の)発言は、品位と名誉を損なう言動として政治倫理条例に抵触するものと判断せざるを得ず、かつ、今後も同様の発言を行うおそれは否定できない」、
議会の場における侮辱、または名誉毀損行為を議会全体が容認する如き雰囲気、あるいは 議員が町職員に対しいかなる発言をしても許されるとの議会の認識を示すものとすれば、町民の議会に対する信頼を大きく失墜させるものであり相当問題
と締めくくっている。

素晴らしい審査会の意見書、春日市の政治倫理審査会とは大違いだ。
あとは、和田議員が同様の発言を繰り返さないか。
和田議員以外でこれまで同様の発言を行ってきた議員らが、今後言動を慎むかどうか。
そして、彼らがこうした言動を繰り返した場合に、議長や委員長がしっかりコントロールできるかである。

人口約7000人、高齢化率 42%と少子高齢化が進む小竹町だが、町民の間からは議員が個人的な問題を議会に持ち込み、町政を停滞させているとの指摘がある。
30年後、50年後を見据えた政策提案が期待されるが、ベテラン議員らにそれができるか注目が集まっている。

足下を見られる野党

岸田総理の派閥パーティーの券を外国人が大量に購入していたと保守系メディアが報じている。

政治資金規正法では政治家が外国人や外国法人から寄付を受けることを禁じているが、パーティー券の購入については特段の制限はない。
また、政治資金パーティーで1回20万円を超える支払いを受けた場合は、収支報告書への記載が義務づけられているが、現状では外国人が購入しても表に出てこない。

こうした法の不備は、野党から修正を求める声が上がって良さそうだが、確認した限りでは 質問主意書を含めこの点を質した議員はいないようだ。
どの党も外国人にパーティー券を買ってもらっている事実があるとすれば、当然指摘はできないだろう。

ところで、2月9日の衆議院予算委員会における 緒方林太郎議員の質疑で、政策活動費に関する興味深い発言があった。



(政党活動費の使途の公開について)岸田総理は、『全党共通のルールに基づいて対応すべき』とよく言うが、これは『野党もやってるから出せないだろう』という意味で、相手の足元を見る発言と理解する。
そして、野党はこれに対する有効な打ち返しができていない。

本当に改革する気があるのなら、このデッドロック(行き詰り)を破らないといけない。
そうでなければ、このやり取りは全てドタバタ劇で終わる。
野党が二階氏の政策活動費の公開を求めるなら、野党側も所得税の時効が切れてない過去5年間の政策活動費について公開するべきだ。

衆議院予算委員会(2月9日)

国会中継には、苦笑いしながら緒方議員の発言を聞いている議員が映っていた。
質疑の中で厳しく追及する議員もいる一方で、党として手心を加えているようにも思える。
自民党の政策活動費の一部が、国会対策費として野党議員に渡っているという話もあり、自民党が公開すれば 埃の出る者が少なからずいるのかもしれない。

緒方議員が言うように、野党が本気で政治資金の問題を解決する気があるのなら、自民党と共に野党側の政策活動費の全てを明らかにするべきだ。
外国人のパーティー券購入問題も含め、不都合な内容が含んでいても全ての問題点を洗い出す必要がある。
それをしないなら、野党としての存在意義はない。

脱税の裏技容認、総理に感謝

現在行われている政治資金収支報告書の修正は 目から鱗、今まで考えつかなかった裏技を教えてくれた。
脱税の裏技を容認した岸田総理には賞賛の声が上がりそうだ。

高木毅前国対委員長の資金管理団体「21世紀政策研究会」は、繰越額や収入、支出総額を「不明」と訂正、また、支出明細で金額・日付・支払先が「不明」のお品代や交通費・会合費の支出を追記、これを福井県選挙管理委員会が2月6日付で受け付けていた。
添付されている宣誓書には、「当該不明分については判明した時点で訂正いたします」と追記されている。


萩生田光一前政調会長が代表を務める「自民党東京都第24選挙区支部」も同様の訂正を行い、東京都選挙管理委員会が2月2日付で受け付けている。
政治資金収支報告書に、不明という記述が許され、判明した時点で訂正ができることを今まで知らなかった。

選挙管理委員会に確認したところ、訂正の期限は特にないという。
9日の衆院予算委員会でこの点を尋ねられた岸田総理は、「数字が確定するまでの間『不明』という申告もあり得る」と答弁、お墨付きを与えたのである。
これが許されれば誰でもやっていいことになる。

政治家が裏金をもらって、万が一ばれた場合は政治団体に入金し、政治資金収支報告書の修正されすればいい。
「不明」と記載しておけば領収書の添付は不要で、全国の選挙管理委員会が受け付けてくれるはずだ。

現在政治家でない方で 領収書のない金をもらう可能性のある人にも、税務署に見つかった時に役に立つかもしれないので、政治団体を設立しておくことをお勧めしたい。
但し、一般人の場合は見逃してもらえない可能性もあるので 自己責任で。



高い倫理性が求められる政治家

多くの市町村において、首長や議員を対象にした「政治倫理条例」が制定されている。
その目的として、市民全体の奉仕者としてその人格と倫理の向上に努め、市政に対する市民の信頼に応えることと明記されている。

 

忖度が働く政治倫理審査会

政治家が政治倫理条例を遵守しているかどうか疑わしい事実がある場合は、住民の求めに応じて「政治倫理審査会」が事実関係を調査報告をすることになっているが、審査会が機能していないとの指摘が多く聞かれる。
というのも、審査会の委員は、弁護士、税理士など士業や大学の先生が選任されることが多いが、委員が調査対象となる首長や議員と個人的な関わりがあり忖度するケースがあるからだ。

最近では昨年、春日市において、市長の資産報告に疑義があるとして市民が審査請求を行ったが、市長が疑惑を払拭する根拠書類の提出要請を無視したにもかかわらず、審査会としてそれ以上の要求をしなかった。
審査会に利害関係者がいては客観的な審査ができないので、狭い自治体の場合は市外、町外在住の委員を選任するべきだろう。

春日市長等政治倫理審査会 会議結果

 

政治倫理条例がない県議会

ところで、県道延伸予定地を 県議会議員の親戚が代表を務める会社が購入後、県議とその家族が所有する不動産を担保に提供しているケースがあった。
また、親戚が代表を務める事務所を県議が賃借し、家賃の半額を政務活動費から支出しているケースもある。

弊社の記事を見た読者から、「政治倫理審査会で審査されるべきでは」という問い合わせがあったので、福岡県の条例を調べてみたところ 政治倫理条例がないことが分かった。
一般財団法人地方自治研究機構のホームページによると、現在政治倫理条例を制定している都道府県は9団体(岩手県、宮城県、福井県、三重県、滋賀県、奈良県、鳥取県、広島県、長崎県)ということで、意外だった。

一般財団法人地方自治研究機構のホームページ

政治倫理条例がないからと言って、何でも許される訳ではない。
福岡市議会の政治倫理条例を例に挙げると、議員の責務として「市民全体の代表者として市政に携わる権能と責務を深く自覚し、市民の信頼に値する高い倫理性を持つとともに、市民に対し、常に政治倫理に関する高潔性を示すことができるよう努めなければならない」と明記されている。

県議に高潔性が求められていることは言うまでもない。

FIT裏口認定に関する意見広告

2022(令和3)年9月、「太陽光の闇」というタイトルの連載記事を書いた。
2012年にFIT(固定価格買取制度)が始まると同時に、太陽光発電事業に参入を決めた 久留米市の会社経営者、組坂善昭さんについての話である。

組坂さんは、土地を購入し国の事業認可を得ていたにも拘わらず、九州電力から供給過剰という理由でストップが掛かり、事業中止を余儀なくされ損失を被った。
しかし、その後の調べで、一部の大型の発電所が九州電力に供給(予定も含む)していることが判明、そこには国が大企業を優遇した形跡があるとのことで、現在訴訟の準備を進めているところだ。

組坂さんは77歳、「死ぬ前に真実を国民に伝えたい」という思いで、2021年の衆院選(福岡6区) 及び 22年の参院選(福岡選挙区)に立候補し、再生エネの健全な発展を訴えて戦ったことも。
負けると分かっている戦いに挑戦した組坂さんに興味を持ち、参院選後に取材させて頂き、記事を書いた次第である。

昨日、大手の新聞社に意見広告が掲載されることが決まったと連絡があった。
新聞社は事実に基づかない意見は掲載しないが、今回その主張に合理性があると認められたことになる。

これまで組坂さんは1人で戦ってきたが、同じように泣き寝入りしてきた人が全国に存在しているという。
意見広告で賛同者が出てくれば、国や電力会社に対する集団訴訟になる可能性もあるのではなかろうか。




2022年9月の掲載した記事を再掲するので、ご興味のある方はご覧頂きたい。

太陽光の闇

電気代に事業者の儲けを上乗せ

急激な円安進行とエネルギーや食糧価格の高騰で、国民生活は厳しさを増しているが、電気代の値上げも続いている。
その内訳に「再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)」という項目があるのをご存知だろうか。

例えば、九州電力の領収書(下図)を見ると、請求額 9204円のうち 再エネ賦課金として 1055円(請求額の約11%)が含まれていることが確認できる。
これは今年度の再エネ賦課金1kWhの単価、3.45円に使用料の306kWhを乗じて算出された金額だ。



再エネ賦課金は、2012年度から導入されたFIT(再エネ固定価格買取)制度によって、 電力会社が電力の買い取りに要した費用を、電気の使用量に応じ家庭や企業が一定割合で負担するもので、メガソーラー・風力・バイオマスなどの稼働件数(発電量)の増加と共に上昇の一途を辿っている。

下図のように、買取価格は 0.22円/kWhから始まり年々上昇し、今年度は3.45円/kWh、今後も全国で自然エネルギーの発電所が稼働予定であることから、賦課金は向こう8年程度上昇を続け、最低でも4円/kWhを超えると試算されており、家計や企業経営の負担が増えることを覚悟しておく必要がある。

これが地球温暖化防止や国際競争力の強化、地域の活性化など崇高な目的のためなら我慢もできる。
しかし、昨今 太陽光発電所や風力発電所など、無秩序な乱開発による環境破壊が指摘されているほか、それらの多くが 中国や欧米等の外国資本であったり、大金を手にした業者と政治家との繋がりが報じられたりといい話が聞かれない。

再エネ賦課金の全部とは言わないが、こうした一部の投資家の銭儲けに使われている実態があるのだが、今さら気づいても後の祭り、彼らのやりたい放題を指をくわえて見ているしかないのである。


再エネに3.8兆円の国民負担

2020年(令和2年)12月7日、経産省総合資源エネルギー調査会で、「FIT制度に伴う国民負担の状況」で公表された資料は、あまりにショッキングである。

FIT制度が導入された2012(平成24年)年の再エネ比率は10%、その後 2018(平成30年)年時点で16.9%まで上がっているのだが、2020年(推計値)の 再エネの買取費用の総額が3.8兆円、そのうち 電気代に含まれる再エネ賦課金が 2.4兆円となっている。

2021年(令和3年)度の防衛費が5.1兆円なので、3.8兆円がどれくらい大きいかおわかりだろう。
再エネ賦課金だけで 2.4兆円、単純に国民1人当り2万円を負担していることになる。
地方を車で走ると太陽光発電や風力発電を目にするが、その事業者の売電収入を 私たちが負担しているのだ。
2030年には買取費用総額が 4兆円、うち再エネ賦課金3兆円まで増えると試算されており、国民負担は更に増える予定だ。



また、同日の調査会の資料によると、2020年の買取総額 3.8兆円のうち、事業用太陽光が 2.5兆円と 66%を占めている。
特に注目してほしいが、事業用太陽光のうちでも 2012年度認定から2014年度認定までの3年間に、2.2兆円 58%と集中していること、つまり 再エネの国民負担の6割近くが FIT制度開始3年以内に認定をもらった太陽光事業者に偏っているのだ。



なぜそのようなことになったのか。
それは 東日本大震災後、太陽光発電の普及を急いだ政府(当時民主党)が、制度設計が不十分なまま FIT制度を導入したことに要因があると言われている。

2012年の買取価格が 40円/kWh、13年 36円/kWh、14年 32円/kWhと 高く、目利きの利く事業者や投資家は、この期間に一斉に太陽光事業に参入、土地を確保し認定を取得し権利を確保している。
認定を受けた事業者は、いつ事業を始めても向こう20年間は 認定時の買取価格が保証されるというのが、制度の最大の欠陥だった。
その後、権利だけ確保し 設備投資の費用が安くなるのを見越して着工しない業者が多く見られたことから、2015年に制度が見直された経緯がある。

買取価格は下降を続け 今年度は 11円となり、もはや新規参入をするところは激減しているが、今なお 開発にあたって住民トラブルなどのニュースが報じられている。
それらがこの3年間に権利を確定させた業者、或いは 事業を引き継いだ業者と言われている。


FITの裏口認定を指摘する人物

「国や電力会社による一部発電事業者の優遇が賦課金上昇の一因」と制度の闇を指摘する人物がいる。
それは、7月の参院選福岡選挙区に立候補した組坂善昭氏(74)だ。
結果は落選に終わったが、選挙戦を通じ「国が裏口認定した事業者が得る利益を国民に還元し、電気代を引き下げる」と訴えた。

久留米市内にある組坂氏の事務所を訪ね、その根拠やこれまでの経緯について説明頂いた。

2012年7月にFIT制度が開始された当初、認可申請書に添付する用地の権利書類は「取得見込みでも構わない」とされていた。
ところが、
認定を受けても事業に取り掛からない業者が続出したことから 経産省が問題視し、運転を開始していない事業者に対し、2013年から 土地と発電設備を確定したことを証明する書類の提出(報告徴収)を義務付けている。

特に、認定した場所の土地の権利関係書類の提出が求められており、「場所の決定が確認できない場合には聴聞の対象とし、認定の取消しに向けた手続きに移行する」と厳しい対応をしている点に注目だ。





下図は、2021年12月22日の経産省資料を元に作成した「事業用太陽光発電(メガソーラー)の年度別FIT認定・導入状況」である。
FIT制度スタート直後は、認定件数をはるかに導入件数が下回っていることが分かる。
組坂氏は、「その中には報告徴収の結果 認定を取り消された業者も含まれるが、これから運転開始をする大規模メガソーラー業者も含まれる。政府がそれらの業者を極秘裏に救済している、裏口認定の証拠がある」と指摘する。

それが事実なら大問題だ。
次回は宇久島メガソーラーの実例を挙げて説明する。


宇久島裏口認定の根拠

宇久島メガソーラー事業は、佐世保市宇久島に約 480MW、国内最大規模の発電能力を誇る太陽光発電事業で、発電した電力を海底ケーブルで佐世保市に送り、一般家庭約17万3000世帯分相当をまかなうとしている。
同事業は、2012年にドイツのフォトボルト社が設立した TERASOL合同会社が主体となり、京セラ・九電工・オリックス・みずほ銀行が 約2000億円を出資することで始まった(後にフォトボルトとオリックスは撤退)。
発電設備認定を受けたのが FIT制度が始まった年度末の2013年3月27日とされているが、未だ運転を開始どころか地元漁業関係者との調整中で 本格着工まで至っていない。


宇久島メガソーラーHPより ↑

組坂氏は 情報公開請求で集めた資料を元に、「当初の事業者TERASOLが 土地の権利関係の条件を満たしていなかったのに、認定が取り消されていない」と指摘する。

最も日付の早い契約書で 2018年10月25日、それ以前にある土地の権利関係の書面は、地元区長らと交わした6801筆分についての 「賃貸証明書(リンク参照)のみということが判っている。
しかも「私有地については最終的に地権者の判断だが、地権者がメガソーラー用地として賃貸するよう協力を求める」という記述があるように、権利確定とは程遠い内容だ。

前述のように、経産省は 認定を受けたにも拘わらず 運転を開始していない事業者全てに報告徴収を行っており、もちろん TERASOLに対しても、2013年9月に通知が発送され同10月18日までに書類を提出させたと考えられる。
「土地の権利が確定していない事業者は認定を取り消す」、「権利者の証明書は認められない」と厳しく規定されていることから、賃貸証明書しか保持していないTERASOLは認定取消しになっているはずである。



賃貸証明書しか保持していないTERASOLが、認定取消しとなったことを裏付けるのが、2017年9月に 組坂氏が情報開示請求で入手した「平成28年度(2016年度)までの認定事業者一覧(リンク先参照)」だ。

事業者名は黒塗りで消された資料だが、一覧表の中に 出力が480MW規模の事業者は存在しておらず、この時点で TERASOLの 宇久島メガソーラー事業は認定されていないことが確認できる。

ところが、現在の認定情報を経産省のサイト(リンク先長崎県を参照)で確認すると、同事業が 2013年3月27日に「宇久島みらいエネルギー合同会社」の名前で認定を受けたことになっているのだ。



2018年11月に経産省に提出された事業計画変更届(リンク先参照)により、認定を受けた事業者が、TERASOLから宇久島みらいエネルギー合同会社に変更され事業譲渡をされたとしているが、経産省が受け付けたということは TERASOLが認定を受けていたことになり、ここに疑問が生じる。



平成28年度(2016年度)までの認定事業者一覧」にTERASOLが確認されなかったのに、なぜ2013年3月に宇久島みらいエネルギー合同会社が認定を受けたことになっているのか。

また、宇久島みらいエネルギー合同会社が認定を受けている筆数は計 11196筆で、2013年の賃貸証明書に記載のある 6801筆とは一致しない。
その差4395筆、これだけの筆数が追加されたということは、そもそもの土地の権利関係書類がいかにいい加減だったということだ。

更に、事業用地のうち 農地転用と林地開発の許可が必要だった部分については、2019年8月に最終的に許可が下りており、土地の権利の確定に同年前半までかかったと考えられる。

以上のことから、組坂氏は 「経産省が2013年10月に報告徴収を実施した際、土地利用について確定した書類がなかったTERASOLについて、故意に認定を取り消さなかった疑いがある」と主張する。


経産省が文書の存在を偽装?

2012年度に40円/kWhで認定を受けている 宇久島メガソーラーが運転を始めれば、再エネ負担金から 20年間で 約4800億円の収入を得ると組坂氏は試算している。
それを再エネ賦課金で負担するのは私たち国民、経産省が故意に認定を取り消さなかったのであれば看過できない。

平成28年度(2016年度)までの認定事業者一覧」に記載がなかったにも拘わらず、現在の事業計画認定一覧には 同事業が 2013年3月27日認定とされている。
これについて、誰もが納得できる合理的な説明が求められる。

そこで組坂氏は、「2016年(平成28年)度までの認定事業者一覧」に記載されていない事業者が いかなる方法で報告徴収を受けたのか、また 結果はどうだったかを確認するため、経産省に対し2021年(令和3年)5月11日付で情報開示請求を行っている。

1ヵ月後の6月11日、経産省が 一部の文書を除き、開示期限の延長を一方的に通知してきた。
その理由を「(要求された報告徴収は)著しく大量の文書であり、精査するのに相当の時間を要し、事務の遂行に著しい支障が生ずるおそれがあるため」とし、2022年(令和4年)5月12日に開示決定等をするとしていた。



1年待てという。
1年も待たされるのだから開示されると誰もが思うだろう。
ところが、1年経った今年5月12日付に「不開示決定通知書」が送付されてきた。
理由には「文書管理規則上の保存期間が満了したため既に廃棄済みであり、開示請求時点において保有していないため」とあった。

あまりにも馬鹿にした話である。
開示請求時点において保有していないのであれば、何も開示期限の延長をする必要はない。



経産省の資源エネルギー庁における「標準文書保存期間基準(保存期間表)」によると、確かに報告徴収の保存期間は5年となっている。
組坂氏が請求した2012年(平成24年)度の文書は 2018年度には廃棄されていると思われ、請求したのが2021年5月なので 少なくとも廃棄後2年以上は過ぎており、それを「著しく大量の文書」という理由で1年も待たせるのは不自然だ。

組坂氏は次のように見ている。
経産省は、初めから宇久島メガソーラーをはじめ複数の事業について、特別扱いをして 報告徴収そのものを行っていないので、そもそも文書は存在していない。
しかし表向き、報告徴収は全事業者一律に行われたとされているため、「存在しない」とは言えない。
そのため、開示請求がきた時点で「著しく大量の文書」という通知を出して 文書が存在したように偽装したのではないかと。


事実なら 認定取消し・買取価格の引き下げを

下表は、組坂氏が作成した 現在の九州管内における 認定発電出力の大きい順 1位から25位までの一覧表である。
表中、左から5列目の「認定無し」とは、「平成28年度(2016年度)までの認定事業者一覧」に記載がなかったことを表している。
しかし現在の、事業計画認定情報 公表用ウェブサイトでは、それらの事業者は全て2012年(平成24年)度~2013年(平成25年)度の日付で認定されたことになっていて辻褄が合わない。

前述のように、2013年9月に報告徴収が行われ、土地の権利が確定していないなど基準を満たしていない中小の事業者は認定取消しとなっているが、その数は 600を超えるという。
表中の殆どの事業者は、報告徴収時に土地の権利が確定していなかったことが確認されており、公平公正に徴収が行われていれば 認定取消しの対象となったはずである。

それが現在認定されているということは、何らかの特別扱いがあったと考えるしかない。
事業者名では分かりにくいが、国内の大手企業・銀行、外資などが入っており、政治的な力が働いて優遇したことも想像される。
経産省には、認定を取り消された事業者があることも踏まえ、納得のいく合理的な説明が求められる。

本来認定されていなかったはずの 表中 25の事業者のうち、10者は既に運転が開始され国民負担が発生中しており、あとの15者は運転開始前で これから負担することになる。
仮に特別扱いされたことが判明し、本来のルール(期限までに土地の権利が確定していない事業者は認定取り消し)による措置が取られればその負担はなくなる。



組坂氏は、「九州電力は、基準を満たしていた中小の事業者を故意に参入させないよう事実上接続を拒否し経産省もそれを追認、一方で 経産省は 九電の子会社も含め 大口の資本が参加した事業については 自らが決めたルールを破り認めてきた」として、現在 国と九電を相手取り訴訟の準備を進めている。

組坂氏が代表を務める 政治団体「再エネの真実を知る会」

再エネ特措法 第一条には「我が国の国際競争力の強化及び我が国産業の振興、地域の活性化その他国民経済の健全な発展に寄与する」と崇高な目的が掲げられている。
しかし、こと太陽光に関しては、一部の国内大手資本の参入を促進、または外国資本による植民地型の開発が黙認されるなど、国と政治家の無策ぶりが目立つ。
国民と国土がこれだけ悲鳴を上げているのに、太陽光関連の事業者から政治献金を受け取っている政治家も少なくない。

議員の先生方におかれては、国会の場で 過去に大手事業者に特別扱いがあったのか質して頂きたい。
仮に事実が認められた場合、運転開始前であれば認定取消し、運転中であれば買取価格を引き下げるなどの措置も考えられる。
再エネ賦課金が無駄に膨らみ 国民負担が増していかないよう、努めて頂くことを期待している。



ー 了 ー

「失言にもほどがある」の裏は上川総理?

宮藤官九郎さん脚本、阿部サダヲさん主演のドラマ「不適切にもほどがある」は、ハラスメントの象徴のような昭和の体育教師が令和にタイプスリップするコメディだ。
あの頃、今では許されない言動で溢れ返っていたことに気づかされるが、現代人が本音を言えなくなってコミュニケーションや温もりが失われてしまったことも描かれており共感する場面が多い。

ところで、麻生太郎副総裁が上川陽子外務大臣の容姿に言及したことがマスコミに報じられ、国会でも取り上げられた。
まさに昭和、1月にドラマが始まったタイミング、まさか麻生氏も昭和の温もりを思い出して失言した訳ではあるまい。

講演会場にマスコミがいるのが分かっていながら、麻生氏も今さらそんなヘマはしないだろう。
もちろん意図があってのことと思われるが、麻生氏は1月9~13日の日程でアメリカを訪問しており、「次は上川総理」で同意を取り付けて来た可能性もある。

ポスト岸田に石破茂元幹事長や高市早苗経済安全保障担当大臣の名前が取り沙汰されているが、麻生氏は絶対阻止したいだろう。
麻生氏が上川氏の能力を高く評価していることを、マスコミは容姿発言とセットで報じ、その後、国会質問の答弁では大人の対応を見せたと言われており、知名度と高感度が上昇している。

岸田総理は我が国の国民よりバイデン大統領の意向を尊重し、キャッシュディスペンサーとしての役割を十分果たしてきた。
上川氏はかつてアメリカで学び、民主党上院議員の政策スタッフを務めるなどパイプがあると言われているが、岸田路線を踏襲するなら 要注意だ。

日本の未来、アメリカの現実

インターネットのおかげで日本のマスコミが報じないニュースを閲覧できるようになり、Youtubeでは 普段知り得ない海外の映像を紹介する番組も出てきた。
目を通すようになったのがこの2~3年、目から鱗、衝撃の連続で、これまで長い長い間、偏った我が国のニュースだけしか見てこなかったことに気づかされた。
つまり、誰かが何らかの思惑で情報統制しており、彼らに都合のいいニュースだけが配信されているということだ。

今年はアメリカ大統領選挙の年だが、大手マスコミは「トランプ=悪人」というレッテルを貼り、大統領になれば我が国が不利益を被るような報道に終始しているが、実際のトランプ人気は高い。
海外の様々なニュースを見ていると、印象操作が行われており むしろ民主党が行ってきた政策に疑問が多い。

例えば、トランプ大統領時代は大きな紛争がなかったが、バイデン大統領になってからウクライナやイスラエルで戦争が起きている。
LGBTの推進、ワクチンの製薬会社とつながっているのも民主党ということが分かってきた。

さて、以前も紹介したが、Youtuberの石田和靖さんの「越境3.0チャンネル」が秀逸だ。
中近東に独自のコネクションを持ち、私たちが普段知り得ない貴重な情報を提供してくれる。
また、元米国海軍情報局で軍事評論家のマックス・フォンシュラーさんの番組「軍事歴史がMAXわかる!」では、アメリカで本当に起こっている話題を届けてくれる。

その2人の対談動画で、アメリカ国内の不法移民問題がいかに深刻かを知ることができた。
その中で、米国の人気ジャーナリスト、タッカー・カールソンの番組を紹介しているが、衝撃的な内容だ。

アメリカの不法移民の数は、2007~20年の14年間で730万人、それがバイデンが大統領になった2021~23年のわずか3年で730万人と激増しているという。
バイデンが推進してきた寛容な移民政策がいかに危険か、皆さんもご覧頂きたい。

越境3.0 チャンネル「”米国は消える”タッカーカールソンが”X”で強い警告! テキサス州で内戦の危機迫る(マックス×石田和靖)」

議員定数削減、提案者の真の目的とは?

飯塚市議会で「議員定数のあり方に関する調査特別委員会」が開催されているが、市民3000人に現行の定数28の是非を問うアンケートを2月に実施することが決まったという。
前期、経費節減を理由に次の選挙から定数を28から24に削減する条例改正案を可決するも、市民団体の請願が採択されたことで一度も選挙をしないまま定数を28に戻したことが話題になった。

多様な市民の声を拾い上げるには議員は多いに越したことはなく、他自治体と比較しても 人口12万3700人に定数28が必ずしも多いとは言えない。
「議員定数削減で経費節減」というと聞こえはいいが、経費節減なら議員報酬削減という方法もある。
なぜ議員定数はそのままで報酬削減という議論にならないのかが不思議だ。

実は、この定数削減の裏に隠された本当の目的があるという話を聞いた。
委員会開催を提案したのは、立憲民主党の道祖満議員、他に立憲民主党の市議が2人いるのになぜか坂平末雄議員と会派を組んでいる。

坂平議員と言えば、前期は副議長辞職勧告決議が可決したにも拘わらず2年間副議長の椅子から下りなかったほか、新飯塚市体育館移動式観覧席入札の不正の疑いで百条委員会にかけられ検察に告発されたことで知られる。
それでも選挙にはめっぽう強く、昨年4月の統一地方選では「今すべき事を、今行います。」と当たり前の公約を掲げ、定数28人中7位の素晴らしい成績で再選を果たした。

さて、今回の委員会設置を提案した道祖議員は、平成29年9月議会において公共工事の入札に総合評価方式を取り入れるよう求めた人物だ。
翌30年に市は総合評価方式を導入し、その後4年間で坂平氏が株式を保有する企業グループが、市が関連する公共事業のうち約3分の2を受注、それに反発した地場17業者が「総合評価方式は不公平」として廃止を求める請願書を提出した経緯がある。

道祖議員が信念に基づいて提案した総合評価方式によって仲間が潤ったが、これはたまたまで、きっと偶然と思われる。
定数が28から24に減ると、現職の4人が落選する。

複数の地場業者に取材したところ、「それが本当の狙い」という答えが返ってきた。
総合評価方式の撤回に賛同する政敵を落選させるため、市民受けする議員定数削減を掲げているというのだ。

考え過ぎと思うが、そんな見方もあるのかと感心した次第である。

他派閥5年、宏池会だけ3年のなぜ

岸田総理は唐突に宏池会解散を決定し、座長の林芳正官房長官は「すべては政治の信頼回復のため」ともっともらしいコメントを発信、「英断」として評価する論調があるが額面通り受け取る訳にはいかない。

宏池会は、1957年創設以降5人の総理大臣を輩出してきた名門派閥、優柔不断の代名詞である岸田総理が自分の代でその歴史に幕を下ろすことができるはずもなく、何か裏事情があると見て間違いないだろう。


首相官邸ホームページより

特捜部の捜査は、清和会(安倍派)と志帥会(二階派)については2018~2022年の「5年間」を対象とし、清和会は6億7503万円、志帥会は2億6460万円のパーティー収入等を派閥の政治資金収支報告書に不記載だったとして、虚偽記載の罪で両派の会計責任者を在宅起訴した。
一方、宏池会については、2018~2020年までの「3年間」で 3059万円の不記載で元会計責任者を略式起訴としている。

ここで疑問が。
なぜ宏池会だけ3年なのか。

2021~2022年については何ら問題がなかったかもしれない。
だが、逆に捜査の過程で、宏池会、或いは岸田総理自身の2年分の収支の中に重大な法令違反が見つかり、何らかの裏取引があった可能性も。
特捜部から流れる情報だけで世の中が動いており、想像に任せるしかないが。


さて、通常国会が始まった。
バイデン大統領がウクライナ支援の7.5兆円を日本に負担させようとしており、その予算を通すために一番反対しそうな安倍派を潰したと指摘する識者もいる。

内憂外患のこの時期、国会が「政治とカネ」の問題に終始して、真に議論すべきことを見失わないようにして頂きたい。

主流3派切り捨て、その先は?

昨秋「政治とカネ」の問題が出て以降の、岸田総理の行動や判断は理解に苦しむ。
総理になる際、安倍元総理の応援を貰っておきながら、凶弾に倒れた後は LGBT法を通したかと思うと、派閥の裏金問題が出るや否や、清和政策研究会(安倍派)の官房長官や閣僚、党役員を一斉に交代させた。

その後、歴代総理の慣例を破り就任後も宏池会会長に固執してきたが、方針を転換し、「総理・総裁の任にあるうちは派閥を離れるのが適切と考えた」とあっさり退任した。

安倍派と二階派の問題で終わるかと思ったら、先週宏池会の元会計責任者が立件される想定外の事態に。
すると今度は、派閥の領袖の麻生氏と茂木氏に相談もせず、いきなり宏池会を解散すると言い出す始末、先が見えてもうやけくそにになったか。
安倍派に続き、これまで政権を支えてきた麻生派・茂木派を切り捨てる覚悟の表れか、これで主流3派からの信頼は完全に失った。

岸田総理は現在派閥を離れているのに、なぜ宏池会の解散が言えるのか。
また、捜査が始まった段階で安倍派の閣僚らを更迭したのであれば、会計責任者が立件される宏池会の閣僚も全員更迭されるべきだ。
もちろん自分自身も。

思いつきの行動でハチャメチャに見えるが、派閥政治やしがらみからの脱却を目指した計算づくの行動だったら違う見方も。
総理にしかできないことがある。
財務省と決別して消費税減税、子ども教育費大学まで完全無償化、それくらいのことをやれば支持率が回復するかもしれない。



 

代表チーム、「アレ」を服部知事に報告

昨年11月に開催されたアマチュア女子テニスのダブルス日本一を決める「ソニー生命カップ第45回レディーステニス大会」で、33年ぶりの優勝を果たした福岡県代表チームのメンバーが18日、福岡県の服部誠太郎知事を表敬訪問した。

この大会は「ママさんの甲子園」と呼ばれる女子プレーヤー憧れ、今回日本テニスの聖地「有明テニスの森(東京都)」での初開催となった。
試合は各都道府県代表3組による団体戦トーナメント方式で実施、No.1 橋詰侑果選手・川畑菜摘選手、No.2 石田みゆき選手・小野里佳選手、No.3 江本純子選手・澁田梓選手、監督 楠田千恵さんで構成される代表チームはチームワークが強み、阪神タイガースに倣い 「アレ(A.R.E.)」を目指して大会に挑んだという。

1・2回戦は3-0で勝利、3回戦及び準々決勝は2-1で辛勝と苦しい試合が続いたが、見事ベスト4に残ることができた。
迎えた最終日、疲労が蓄積していたが「アレ」を胸に、準決勝で 大阪に2-1で辛勝、そして決勝は、5度の優勝を誇る強豪愛知に2-1で勝ち 頂点に立った。

→ ソニー生命カップ第45回レディーステニス大会の公式サイト

知事室では、キャプテンの橋詰選手からチーム一丸でつかんだ優勝という報告が行われ、服部知事からは 33年ぶりに優勝カップを福岡に持ち帰ってきてくれたことに対する感謝とお祝いのメッセージが述べられた。

おめでとうございます!



三セク幹部を背任罪で告発へ

豊前市が出資する第三セクター「豊前開発環境エネルギー㈱」の経営が不透明な状況に陥っている問題で、市は代表取締役社長 及び 取締専務を背任罪で告発する方針を固めた。

弊社記事はこちら → 豊前の超優良企業(2023年7月27日)

同社は平成26年6月、豊前海の水質改善に使用するハイビーズ(石炭灰を再生加工したもの)製造を目的に 民間企業10社と豊前市が出資して設立され、市は480万円を出資、監査役には榎本義憲副市長(当時)が就いていた。

同29年11月から 原料に九州電力の長崎や熊本の石炭火力発電所から排出される石炭灰を船で搬入。
当初は設備投資で赤字スタートだったが、令和3年3月期に初めて黒字を計上、経営的に明るい兆しが見えていた。

ところが、同社は市に毎年詳細な会計報告をしないという不可解なことが続き、黒字転換後の市からの出資金精算の要求にも回答を避けるなど不誠実な対応に終始、市議会からも問題視する声が上がっていた。

そうした中、令和3年12月、県が発行する事業許可証を偽造しバイオマスの焼却灰を取り扱っていたことが発覚、同4年3月には許可取消の処分を受け、向こう5年間は営業ができなくなるという事態に陥った。

その後、市が会計書類や過去の取締役会の議事録等の提出を求めても、何かと理由をつけて応じなかったことから、市議会は 昨年12月、10回目の調査特別委員会を開き、市長に対し「告発すべき」との申し入れを行っていた。
市民への説明責任があるため、市は昨年来弁護士とも方針を協議をしてきたが今年に入り告発することを決めた。

同社の支出先に、元市議会議長が経営する企業に不当に高額な費用が支払われている疑いがある。
今回の告発対象は、代表取締役社長と取締役専務ということだが、副社長(豊前市商工会議所会頭)や監査役(元副市長)も、設立時から不透明な資金の流れがあることを認識していたと見られており、全容が明らかになることが期待されている。

拉致問題、お茶を濁す程度で終結か?

やることなすこと全て裏目の岸田総理、3月のアメリカ訪問&新年度予算成立後に退陣が既定路線だが、能登半島の地震対応で延命となる見方も。
更に日朝国交正常化と拉致問題の解決で内閣支持率回復を狙っているという。

昨年7月には曽我ひとみさんと面会、11月の「北朝鮮による拉致被害者の帰国を求める集会」に出席した際には、日朝首脳会談の早期実現について意気込みを語った。
水面下での交渉が進んでいると思われるが、能登半島地震の被害について金正恩総書記が異例のお見舞い電報を送ったことで、家族会の期待は高まっている。

仮に日朝首脳会談が実現し、安倍政権でも実現できなかった横田めぐみさんや田口八重子さんら、従来から拉致被害者家族会が求めてきた全員の帰国が実現すれば、岸田総理は延命に持ち込めるかもしれない。
だが、北朝鮮は「拉致問題は既に解決済み」という立場を取っており、政府認定拉致被害者残り12人については「死亡」または「入境せず」としている。

拉致問題に詳しい専門家は、「今回の対象は ① 政府認定拉致被害者だが 家族が拉致被害者家族会に所属していない田中実さん、② 拉致の可能性を排除できない行方不明者の金田龍光さんの2人に絞られている。北朝鮮は2人の一時帰国と引き換えに 5兆円規模の賠償金を要求してくる」と解説する。

例によって岸田総理に本気度は感じられないし、お茶を濁す程度の解決で終わらせようとする外務省の意図も見え隠れする。
北朝鮮は単に賠償金獲得が目当てで、認定拉致被害者と特定失踪者の帰国が実現しなければ逆効果、当然国民は納得しない。
延命どころが即退陣だろう。

崖っぷち、田村委員長で反転なるか

党勢衰退で崖っぷちに立たされている日本共産党が、15日から党大会を開催している。
最終日には、志位和夫委員長の後任に田村智子政策委員長が就くことが有力視されている。

自民党裏金問題を最初に追求したのが党の機関紙「しんぶん赤旗」だったことで注目された。
国会でも立憲民主党や日本維新の会に「脛に傷」を持つ議員が多く含まれる中、共産党の議員は政府与党のチェック機関としての役割を発揮していると言える。
また、地方議会においても、あまり働かない保守系議員が多い中で日々弱者と向き合っているのは共産の議員たちだ。

「消滅してもらったら困る」ということで、2022年7月の参院選後に書いた弊社記事を再掲したい。
山添拓委員長、田村智子書記局長という提案をしていたが、やはり山添氏では若過ぎるということか。
もちろん、田村氏が委員長になれば、この流れを変えられるかもしれない。

以下 2022年8月5日の弊社記事。




(2022年)8月15日に日本共産党は創立100周年を迎えるそうだが、現在 党存亡の危機に直面していると言っても過言ではない。
昨秋の衆院選で 比例票416万票に終わった後、深い分析をくわえ、参議院選挙で反転攻勢に転じ「比例票 650万票、得票率 10%以上、5議席絶対確保」を目標に闘うも、得票は 361万8千票、得票率 6.82%、改選 5議席から 3議席への後退する惨敗を喫した。

8月2日、参院選の結果を受け、志位委員長が「総括と教訓について報告」として 党員に向けて談話を発表したのだが、筆者の感覚とあまりにもかけ離れていた。

志位委員長の幹部会報告はこちら

票を減らした原因が、二大逆流にあるとし、一つが衆院選において 共産党を含めた野党共闘が批判に晒されたこと、もう一つがロシアのウクライナ侵攻に乗じて共産党が攻撃されたこととしている。
この点については、野党共闘を批判した人たちは そもそも共産党支持者ではないので影響はあまりないと思われ、また、ロシアはプーチンの独裁国家で もはや共産主義国家のイメージはない。
敗戦の責任をかわすための、もっともらしい理由づけをしているだけだ。

一番大きいのは やはり 党員の高齢化による運動力の低下、そして、ネットを活用できず 時代遅れの戦略に固執してきたこと。

そして、来年4月の統一地方選挙で勝利・前進を勝ち取るとして、8月~12月の5ヵ月間を、「党創立100周年記念、統一地方選挙勝利・党勢拡大特別期間」に設定し、新規入党者を毎月1000人以上、赤旗の読者を増やす、市町村市議選の立候補予定者を10月末までに決める、などの素晴らしい目標を掲げている。
まるで、精神論で押し切った旧日本軍の様だ。

・これじゃ誰も着いてこんばい。
・目標が達成できなかったら どげんするとね?
・これ以上酷使されたら死んでしまう
そんな高齢党員の声が聞こえてくるようだ。

そこで、僭越ですが党を再生させるための提案を。

1.志位委員長と小池書記局長には 敗戦の責任を取って 裏方に回る。
2.委員長には 山添拓議員(37)、書記局長には田村智子議員(57)を抜擢。

今回、山添議員は 下馬評を覆し、東京選挙区で3位当選、あの立憲民主党の蓮舫氏や、れいわ新選組の山本太郎氏を上回ったのだ。
山添議員は SNSを使って若者の間で支持が拡大、もの腰も柔らかく 花がある。
田村議員は 質問にも定評がある実力者、党が女性活躍の社会を訴えるなら前面に出すべき。

若い党員を獲得し党を再生させたいと本気で考えるなら、これくらいの荒療治が必要だ。

余計なことですが。



 

立件見送りは本当か

毎日新聞が13日正午前、「安倍派幹部の立件断念へ 会計責任者との共謀、立証困難」という見出しの記事を配信、Yahooニュースでも報じられ、SNSでは検察批判が一気に広がった。
14日には地元紙が「安倍派幹部立件断念検討、還流共謀証拠乏しく」と報じ、立件見送りが確実となった雰囲気になっている。

今回全国からエース級検事を集め100人規模で捜査を進めていると言われており、立件見送りが事実なら、検察の敗北と言われても仕方ないだろう。
ところが、朝日、読売、産経が後追い記事を出していないのである。
特に、これまでいち早く報じてきた朝日が書いていないのは不可解だ。

毎日新聞より早くこの件に触れたのがNHK、13日深夜「安倍派と二階派の会計責任者を在宅起訴で検討」という記事の最後に、「安倍派の会計責任者との共謀は認められないとして立件を見送る方向で調整している」と小さく報じていたので、検察が世論の反応を窺う意図、いわゆる観測気球で情報を流した可能性もある。
世論の反応を見て矛の収め方を決めるということだ。

他紙が後追いしない理由として、「その後の取材で見送り検討の確認が取れない」、「観測気球ということが分かった」、「幹部の立件が見えてきた」などが考えられる。
いずれにしても疑問の残る報道だが、今後1週間で何らかの動きがあると思われる。
検察の威信をかけたサプライズが起こるかもしれない。

簡単な質問への回答拒否

日本郵便 ㈱ が 変だ。
簡単な質問への回答を拒否し、日本郵政グループの行動憲章に反した対応をしている。

一昨年、福岡市内の 大型マンションの敷地内に、郵便ポストが新たに設置された。
最近はSNSの普及により 手紙を送ることが極端に減っている。
「郵便物数の減少に応じて 郵便ポストも減少する中、新設は抑制されているというのに なぜ?」
こうした読者からの問い合わせがあったので調べてみることに。

日本郵便のウェブサイトで確認したところ、「集配業務を受け持つ郵便局長が、市街地については、利用見込戸数が200戸以上で、かつ、隣接ポストとの距離が250メートル以上ならば設置できる」という社内規定があり、新たに設置されたとしても不思議ではない。

福岡市は大型マンションが次々に建設されており、新設を希望するところが増えてくることが想定される。
そこで、ポストを設置した郵便局を訪ね、今後の参考のために、
「どういう経緯でこのマンションの敷地内に郵便ポストが設置されたか」
「文書で依頼があったか、口頭だったか」
「設置費用はどれくらいかかったか」
と 簡単な質問をしたところ、マスコミ対応ということで 熊本市にある 日本郵便㈱九州支社の広報担当を紹介された。

そこから電話があり同じ質問をしたが、1日置いて「取材に応じられない」との回答があった。
日本郵便ともあろう会社の 理由なしの回答拒否には驚いた。

日本郵政グループのウェブサイトには、「行動憲章」が掲載され、「透明性の高い業務運営と公正な開示を通じて、企業としての説明責任を果たします」とある。
また、日本郵政グループの社長は、岩手県知事時代に情報公開を積極的に進めた増田達也氏、社長が知ったらどう思うだろう。

簡単な質問への回答拒否、裏には何かあると勘ぐりたくなる。

比例復活を巡る 身内の戦い

昨年4月の統一地方選で地方議員数を大幅に増やした日本維新の会、「身を切る改革」を掲げながら大阪万博の経費増大が響き、ひと頃の勢いを失いつつある。
とは言っても、それ以上に自民党が政治とカネをめぐる問題で打撃を受けており、次期衆院選で保守や中道の支持層の受皿として議席増が見込まれる。

前回、令和3年10月の衆院選では、九州内で福岡県から4名、宮崎県と沖縄県から各1名の計6名が立候補、選挙区では全敗するも比例で2枠を獲得し、その結果福岡4区の阿部弘樹氏が 惜敗率38.5%、同1区の山本剛正氏が 37.8%で、いずれも福岡県の2人が復活当選を果たした。

次期衆院選では立候補予定者が倍増、選挙区で勝てるかは微妙だが、比例区で3~4枠を獲得、比例復活ラインは惜敗率50%を超えると予想される。

福岡県内では、全11区のうち現職がいる1・4区の他、2・3・5・6・11区で新人の立候補予定者が決定、どの候補にもにチャンスがあると思われる。
福岡以外では、大分を除く各県に候補を擁立予定、熊本4区の元衆院議員の矢上雅義氏(63)、沖縄2区の現県議会議長の赤嶺昇氏(56)も相応の支持を集めそうだ。
また、沖縄1区には現時点で候補者はいないが、元郵政民営化担当相の下地幹郎氏(62)の維新の除名処分が撤回されており、直前に公認される可能性もあり注目されている。

いずれにしても、 比例復活をかけ 維新の候補同士で激しい戦いとなるだろう。

飯塚市有地開発を受注したのは?

飯塚市の中学校跡地の開発を、プロポーザル方式で 現職市議会議員個人が受注するという珍事があった。
「市有地の開発を市議が受注」というだけで政治倫理上おかしな話だが、これがまかり通っているのが飯塚市だ。

市議会議員というのが 昨年何度となく話題となった 副議長経験者なので 興味をそそられる。
今回はその関連で、同時期に別の市有地の開発を受注した業者について調べていたところ、市議会から公共事業の受注者に相応しいか質問が出ていたので触れておきたい。

飯塚市は、令和元年度に用途廃止した旧立岩交流センターの民間事業者への売却を決め、昨夏「まちづくりに資する土地活用」を含めたプロポーザル方式で事業者を公募した。
建設費高騰で採算が合わないと 地元不動産業者が敬遠する中、手を挙げたのが C社という 福岡市中央区に本社を置く不動産会社1社のみ、その後 市の選定委員会を経て その1社に決定したことが今年の8月に公表された。
飯塚市の公表結果はこちら
だが直後から、会社のホームページもなく 業界でもあまり聞かれない社名だったため、心配する声が上がるようになった。

同社プロポーザルの内容は、現建物を解体後 14階建のマンションを建設し、1階にコーヒーショップ及び多目的広場を設置、2~14階に 52戸を分譲するというもの。
問題は実現できるかだが、同社は現社長が同業者から事業を引き継ぎ10年と業歴も浅い上、年商1~2億円台で推移、長短借入金が 年商の倍近い約3億5000万円と窮屈感が窺える財務内容である。

同規模のマンション建設には 10億円超の資金が必要で、単独では金融機関から調達ができないと思われる。
また、過去にマンションを建設して販売した実績がないことも判明、不安材料が増えることとなった。
昨年10月に同社を訪ねた際は、対応した社員に「この件は社長の専権事項で詳細は知らない」という理由で断られてしまった。

その後、社長に面談が叶い、間もなく80歳(当時)、営業意欲が旺盛な方ということは確認できた。
また、資金計画についても言及があり、JV(共同企業体)を選定中という話も聞かれた。

市議会からは 市の業者選定のあり方に問題があるのではと指摘する声も上がっているが、契約が締結されているので 決定した以上は覆すことができない。
今のところは、同社に JVパートナーが見つかるかも含め、計画を実行できるのか見守っていくしかない状況となっている。

新年の始めに

今年は元旦から最悪のニュースが次々と飛び込んできました。
石川県を震源に最大震度7を記録する地震が頻発、今も大きな余震も続いています。被災された方に心よりお見舞いを申し上げます。

2日には羽田空港滑走路で航空機の接触事故が起きました。
原因は調査中とのことですが何らかの人為的なミスだと思われます。
3日には 福岡県北九州市小倉北区の商店街で 3度目の火災が発生しました。

年始にこのように不幸な知らせが相次いだのは記憶になく、今年が災害や人災の年になる前触れのような気もします。
私たちは 様々な災害や事故を想定して、命を守る備えや意識を向上させ、国や地方自治体においては 無駄を省き防災・減災に対する施策を優先的に進めていく必要があると思います。

国会議員、地方議員におかれては、選挙で生き残ることばかり考えていないで、国民の生命と財産を守り抜くことだけに集中して 政治に取り組んで頂きたいものです。

弊社と致しましても、福岡県の話題を中心に、今年も皆様にとって有益なニュースを配信していくつもりですので 宜しくお願い致します。

また、情報提供、内部告発等ございましたら、弊社までご一報頂ければ幸いです。
皆様からの情報をお待ちしております。

今年の十大ニュース

今年もあと残すところあと3日となりました。
県内各地から数多くの話題を提供頂きました。
感謝の意を込め、弊社が選ぶ十大ニュースを発表します。




10位 春日市長、資産報告に虚偽記載の疑い

7期目の選挙も楽勝だった春日市の井上澄和市長、情報開示を拒む姿勢は大任町並みと指摘する声も。
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9位 我がことだけ、なりふり構わない 稲富修二代議士

4月の統一地方選、立憲の稲富代議士は 他党の県議と2連ポスターを作ったかと思えば立憲のN市議の支援は一切せず、理解に苦しむ行動が目立つ。
いったい何がしたいのか。
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守谷県議は国民民主党幹事長代行(当時)、現在は常任幹事

 

8位 ワクチン接種後の副反応被害が表面化

今年も新型コロナウイルスワクチン副反応被害に関連する記事を書いた。
来年も マスコミが報じない影の部分にスポットを当てていきたい。
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7位 立憲県連顧問の吉村氏、政党支部の残金900万円を自身の政治団体へ

「政治とカネ」の問題を追求するはずの立憲民主党、その県連顧問がこれでは まともな追求ができるはずがない。
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6位 飯塚市の坂平副議長、百条委員会を振り切る

「今すべき事を、今行います。」と当たり前のことを公約に掲げたにも拘わらず、再選を果たした飯塚市の坂平市議、来年は 素晴らしいゴミ焼却施設建設のオピニオンリーダーとして期待が集まっている。
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5位 田川地区、介護と政治の深い闇

田川地区の介護保険料が高いのはなぜか。
政治家が介護事業に関わっていることとの関係を検証した。
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4位 現職の二場公人氏を破り 村上卓哉市議が新市長に

今年の統一地方選も各地でメイクドラマがあった。
中でも特筆すべきは田川市長選挙だろう。
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3位 佐々木県議会副議長、説明責任果たさず

田川市には清潔な県議会議員が必要です。
政務活動費の支出の仕方や、親戚の県道取得への担保提供、報道を無視し続ける不誠実な態度は、政治の不信と疑念を増幅させています。
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2位 進む 利権絡みの国道3号広川~八女バイパス建設

国道3号、八女市と広川町の住民が 渋滞解消を望んでいるのは 広川から久留米に向かう箇所だが、広川~八女に600億円の利権バイパスが実現しようとしている。
福岡県民の負担は200億円、その分他の道路の整備が遅れる。
誰も止めようとしないのはなぜ?
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1位 町村会会長選挙で大どんでん返し、永原町長敗れる

田川市長選で永原氏の義弟、二場公人氏が敗れたのに続き、福岡県町村会会長選挙で永原町長がまさかの敗戦、流れが変わったと実感した瞬間だった。
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以上ですが、こうして振り返ると やはり筑豊の話題が多いことに気づかされます。
来年も良い世の中になるよう情報発信に努めて参ります。
それでは、良いお年お迎えください。

大任町の建設発生土、虚偽報告と新たな疑惑

今年1月、福岡県民新聞では 大任町(永原譲二町長)のゴミ焼却場等建設で発生した土砂が 添田町の処分場(管理者 永原譲太郎氏)に、県に報告した以上の量を搬入している疑いがあると報じた。
昨年、大任町の住民が、町の工事の建設発生土が分かる資料の情報公開を求めたところ、開示を拒否され疑念が深まったという内容だった。

ところが3月になって、永原町長が情報公開を進める方針を発表、改めて情報公開を求めたところ、平成30年度~令和3年度までの建設発生土の資料が開示されることになった。

関係者がその資料を精査、その結果、永原譲太郎氏が福岡県に提出していた「土砂埋立て等報告書」に虚偽記載があることが判明した。
今回は、その顛末と新たな疑惑について報じるが、その前に 1月の記事を下記に再掲するのでご一読願いたい。

以下 今年1月の記事。




昨年8月に「大任町から出た違反盛土の全容」という記事を書いた。
大任町の隣、添田町の土砂処分場に計画を6mも上回る高さに積み上げられた盛土が下流域の住民を脅かしているという内容で、週刊Fridayも報じたほどである。

Friday記事は → こちら



大任町では衛生処理関連の大型施設や関連する道路整備工事が集中して行なわれ大量の建設発生土が出て、それを永原譲太郎氏が許可を受けた添田町の処分場に搬入していたと思われる。



その後、県が永原氏に土砂の撤去命令を出し、状況が改善されたというところまで報じたところである。

しかし、これで終わらせていいものだろうか。
大任町発注工事の建設発生土の全てが永原町長の家族の土地に捨てられたとなれば、かなりの利益を得ていることが考えられ、政治倫理上の問題が出てくる。
昨年9月7日、大任町の住民が勇気を出して、「平成31年以降の町発注工事の建設発生土の処分場所、量(㎡)、期間が分かる書類」の情報開示請求を行った。

本来2週間で出てくるはずだが2週間延期、いろいろと理由をつけて再提出、そして期限延長を経て、12月28日になってようやく通知が送られてきたという。

2ヵ月半経って出てきたと思ったら不開示決定、理由は例によって「公にすることにより、人の生命、健康、生活、財産、又は社会的地位の保護、犯罪の予防…云々」、つまり、出すことで反社からの被害を未然に防ぐというお決まりの言い訳である。

請求内容をご覧頂くと分かる通り、「業者名不要」と書いてあり、誰が捨てたかは問われておらず、業者が反社に狙われるということは有り得ない。
いつ どこに どれだけの量を捨てたかが知りたいだけだ。

これでは、永原町長が発注した建設工事の発生土の全てが子どもの処分場に捨てられ、家族でぼろ儲けしていると思われても仕方がない。



建設発生土の受け入れをしている事業者は、半年に1回、搬入量・搬入割合・今後の搬入可能量の書類を提出することが県条例で義務付けられている。
当然、添田町の処分場で受け入れている永原譲太郎氏も提出していたので、平成24年以降の報告書を情報開示請求で取り寄せた。

それをまとめたのが下記の表である。
令和3年10月18日の報告では、2851㎥搬入して 搬入割合が 99.64%とほぼ限界に達していたが、同4年4月18日の報告の際、これまで搬入した土砂量に 締固め率 0.85を乗じた数値に変更し、搬入割合が 91.51%に減少している。
「これまでは土砂搬出したときの量で計算していたが、搬入後踏み固めているので実際の体積は0.85倍である」というのが業者の言い分で、県もそれを認めており それについて異論はない。



しかし、これまでの報告書の数値に虚偽の疑いがあると関係者は指摘する。
というのも、平成29年10月23日に汚泥再生センターの契約議案が可決して以降、建設現場の造成工事や付帯する道路工事が一気に行われ 大量の土砂が出て、同処分場に搬入されているはずだが、その後の土砂の搬入量が極端に少なくなっているからだ。
また、令和2年11月16日に最終処分場、同3年3月17日にごみ処理施設の契約議案が可決しており、その後も大量の土砂が搬出されていると思われる。



まさに急激に土砂が積み上がり、添田町民を不安に陥れた時期と重なる。
20日の記事で紹介した情報開示請求「平成31年以降の町発注工事の建設発生土の処分場所、量(㎡)、期間が分かる書類」というのは、報告書に記載した「期間中の搬入量」が正しいかどうかを確認するためのものだった。
その書類を開示しないというのだからますます怪しい。

虚偽報告は条例違反となり罰則が定められており、政治倫理上の問題に止まらない。
疑いを払拭するには永原町長が情報を開示をすればいいだけ、簡単なことだ。






以上が過去記事で、ここからが今回の内容となる。

大任町(永原譲二町長)が公開した「建設発生土処分地報告書」には、報告した建設会社名、事業名、工事名、現場の箇所、工期、そして、建設発生土量と運搬距離が記されている。
「上記建設発生土を引き受けました。」と受入地確認をしているのは、有限会社譲(代表者 宮田芳光氏)、株主は同処分地の管理者である永原譲太郎氏だ。

公開された資料(下図)を元に、関係者が平成30年4月19日から令和3年10月18日までの建設発生土処分地報告書 128枚を集計したところ、管理者の永原氏が県に報告していた量と大きな乖離があることが判った。





永原氏 が県に報告していた、平成31年4月18日から 令和3年10月18日までの搬入量合計は 3万8958㎥、ところが ㈲ 譲が 同処分場に受け入れていた建設発生土の合計は 25万6540㎥、なんと約 6.5倍も 多かった。
つまり、譲の報告通りなら 永原氏が県に虚偽の報告をしていたことになる。
県条例では、虚偽の報告をした者には 20万円以下の罰金刑が科せられると規定されており、県は事態を重く見て永原氏へのヒアリングなど調査を行ったという。



その結果、県は悪質ではないと判断した模様で、永原氏は「顛末書(下図)」を提出することにより不問に付されている。
情報公開で入手した顛末書の写しでは、永原氏が搬出した合計量が黒塗りで確認できないが、「報告書には (搬出して)再利用した量が含まれていなかった。虚偽の報告を行う意図はなかった」と弁明、県は「刑事告発するレベルではない」と判断したもようだ。

ただ、永原氏が同一の処分場において、2年連続で顛末書を提出(1回目は 許可されていない場所に土砂を捨てたり 計画高を6mも超過、2回目は虚偽の報告)という杜撰な管理を行っているのは事実である。

そして、何より 政治倫理上の問題がある。
田川郡東部環境衛生施設組合(永原譲二組合長)が、大任町(永原譲二町長)を経由して発注した公共工事で出た建設発生土が、永原譲二氏のファミリーが管理する処分場に搬入され、この4年間で最低でも3億円以上の収入を得ていると見られている。

福岡地区であれば、こうしたあからさまなスキームは有り得ない。
公共工事でファミリーが大儲け、これを知りながら指摘もしない田川郡東部環境衛生施設組合議会の議員の皆さん、大丈夫ですか?



土砂処分場の管理者である永原譲太郎氏が、県に提出していた「土砂埋め立て等状況報告書」の虚偽記載疑惑は、同氏の顛末書提出で解消された。
しかし、地元では 新たな疑惑が生じている。

それは、大任町が発注している田川郡東部環境衛生施設組合関連施設の土木工事の建設費が、過大に見積もられているというものだ。
大任町が公開した「建設発生土処分地報告書」には、建設発生土量と共に運搬距離が記されているが、注目はその運搬距離だ。

ゴミ焼却施設の造成工事が行われている場所から 添田町の土砂処分場までは 片道約11km、どんなに遠回りしても15km圏内である。
ところが、汚泥再生処理センター外構整備工事、ゴミ処理施設造成工事、東部縦幹2号線道路新設工事の多くが、なぜか22.5kmと同一距離で報告されていた。



そのうち、東部縦幹2号線道路新設工事だけを抽出したのが下図である。
令和元年2工区から始まり令和2年34工区まであるが、運搬距離が 6.0kmから 22.5kmとかなり異なっている。
町の担当者は、「地元から苦情が出たので、令和2年6月以降、遠回りするルートに変えた結果 22.5kmになった」と説明した。

しかし、令和3年2月からは 10.0kmと距離が短くなっている。
その点について尋ねたところ、 「自分は設計していないので分からない」と回答、「忙しいので」と電話を切られ その後も折り返しはなかった。
設計・積算を行ったのは設計会社かもしれないが、それを認めたのは町であり、分からないではすまない。
疑問は膨らむばかりだ。

関係者は次のように話す。
距離が伸びれば 土砂の処分費用が積み上げり、工事費も上がる。
町が設計業者と組んで、工事費の上積みに関与した可能性もゼロではない。
距離をごまかしたとなれば、発生土量についても 多めに見積もっているかもしれない。
発生土量が増えると、建設業者と土砂処分場の両者は その分 利益が増え、Win Winである。

現時点では疑惑の域は出ないが、これが事実なら不利益を被るのは、発注者である田川郡東部環境衛生施設組合、ひいては田川地区の住民だ。
今後、組合や関係市町村においては、組合が支払う工事の各工区ごとの設計・積算の根拠書類、各工区を担当した設計会社の選定方法など、大任町に情報を公開させ説明を求める必要があるだろう。



ー 了 ー

政治とカネの騒動、国民の目を逸らすため?

今年の合計特殊出生率は1.26と過去最低、国力を左右する少子化問題が喫緊の課題だ。
今秋国会では 総理主導で減税表明をした直後に、財務省からのリークと言われる 神田前財務副大臣の税金滞納問題が表面化、辞任に追い込まれた。
「異次元の子育て支援」を掲げた岸田総理だが、財務省に逆らえないことを悟ったからか、「子ども3人以上の扶養で大学無償化」に象徴される、お茶を濁す程度の対策しか打ち出せなかった。

財務省のお金の出し方を見ていると、インボイスなどで 搾り取れる国民からは搾り取る一方で、新型コロナウイルスワクチンやミサイルや戦闘機などアメリカの利益になるものには 気前がいいのがよく分かる。
財務省、つまり我が国はアメリカには逆らえないようだ。

今月 アメリカとEUにおいて ウクライナに対する軍事支援を含む予算が否決されたのに、19日のG7の会合で、日本は総額45億ドル(約6500億円)の追加支援を表明、財源は今年度の補正予算と新年度予算から捻出するという。
国会議員の先生方はこれについてどう考えているのだろうか。

現在は東京地検特捜部が 自民党の政治資金パーティの裏金問題を追及し、マスコミは「政治とカネ」一色。
今回の騒動についても 、アメリカが背後で特捜を動かし 国民の目を逸らしたところで、どさくさに紛れ 日本から資金を拠出させようとしていると指摘する専門家もいる。

グローバルサウスは もはやアメリカやEUを見限り、ロシア・中国寄りになりつつある。
資源の乏しい我が国の立ち位置を含め、アメリカの意のままに ウクライナにこれ以上 追加支援を行うことが 国益にかなうのか。
イスラエルの問題も含め、これ以上犠牲者を出さないために 戦争終結に向け我が国ができることがないのか、
国会議員の先生方には真剣に議論してもらいたい。



 

安倍派更迭、二階派続投、総理はOKの基準は?

誰の入れ知恵か、早めに清和会の5人衆を切れば支持率が上がると踏んだ岸田総理だが、その後 次々と他派閥、そして自分自身にも疑惑が出てきた。
総理の人事の基準が不明確と批判が高まっている。

総理は、東京地検特捜部が強制捜査に入る前の段階で、清和政策研究会(安倍派)所属の大臣・副大臣を事実上更迭したが、志帥会(二階派)が家宅捜索を受けても 小泉龍司法相には「職責を果たしてもらいたい」と続投させた。
小泉法相と自見英子地方創生相が慌てて二階派を離脱したが、全く筋が通る話ではない。

また、しんぶん赤旗が、新しく官房長官に就いた林芳正氏が、昨年1年間で8回の政治資金パーティを開催し 8468万円の収入を得ていたことを報じた。
林氏が外相就任中だったことから、「閣僚は大規模パーティを開かないとする『大臣規範』に抵触している」と指摘している。

総理自身も11月29日の参議院予算委員会で、昨年1年間で政治資金パーティを6回開催、計1億4730万円を集めていたことが明らかにされた。
「大臣規範」で大規模パーティを開かないとされている理由は、省庁トップの大臣からの呼び掛けを利害関係者は断ることができないからだ。
総理は「パーティーに分類されるが、勉強会だ」と訳の分からぬ屁理屈をこねていたが、大臣規範の趣旨からするとパーティも勉強会も同じである。

更に、総理が会長を務めていた 宏池会(岸田派)も政治資金パーティの収入のうち、2018~20年の3年間で2千万円余りを収支報告書に記載していなかったことをマスコミ各社が報じた。
そして、総理個人に、政党交付金が含まれる選挙資金 192万円を着服した疑惑があることを 週刊ポストが報じている。

繰り返すが、清和会の大臣・副大臣は 強制捜査前に更迭された。
岸田総理には、自身や林官房長官が居座ることができる理由を、分かるように説明してほしい。

副大臣は簡単になれない

政治の世界、一寸先は闇と言うが、清和政策研究会の今が正にそうだ。
先日更迭された宮澤博之防衛副大臣は、3年間で140万円のキックバック、様々な団体の年会費や政治的な交際費に使っていたという。
裏金はアウトだが、テレビのインタビューで、「副大臣は、簡単になれるものじゃない」と涙を流す姿には、ほんの少し同情してしまった。

悪い人間には見えない。
宮澤氏を知らなかったので調べてみた。
昭和50年生まれの48歳、小学校では、山道を徒歩で1時間かけて通学、東大法学部卒、静岡県磐田市議(3期)を経て、2012年12月の衆院総選挙で静岡3区から立候補し初当選、いわゆる安倍チルドレン、魔の4期生。

2014年12月の選挙で再選、2016年には安倍内閣で防衛大臣政務官に任命され、2017年10月の選挙で3選を果たす。
しかし、2021年10月には小選挙区で敗れ比例復活、決して選挙も強いという訳ではなさそうだ。

そして、今年9月の内閣改造で晴れて副大臣に抜擢され、ゆくゆくは大臣になる資格を得たばかりだった。
ところが、清和政策研究会に所属しているというだけで 大臣4人、副大臣5人が事実上の更迭となり、辞表を書く羽目に。

かつて、小泉総理が「人生には上り坂、下り坂、そしてまさかがある」と述べたことが話題になったが、宮澤氏の場合も 「まさか」だったろう。
ここを逆境と捉え、めげずに大臣を目指して頑張ってほしい。


宮澤博之氏ホームページより

次の総理候補 上位3人

新聞各社が、世論調査による次の総理候補を報じているが、概ね 1位 石破茂氏、2位 小泉進次郎氏、3位 河野太郎氏の順となっている。

1位の石破氏はチャンス到来とばかりにテレビやネット番組に出演し、政治とカネの問題について批評、無派閥ということでクリーンさをアピールしている。
しかし、本当は派閥を維持できなかったのでは。
自民党国会議員に不人気過ぎて 話がまとまるかどうか。
石破総理のイメージは湧いてこないが、菅前総理らが担ぎ出すという話も聞こえてくる。

2位の小泉氏、ポエマー総理は考えられない。

そして3位、政治資金パーティー裏金問題を巡り「きちんと膿を出し切ることが大事だ」と述べた河野デジタル相であるが、この人物は総理に向かないとつくづく思う。

以下、12月12日の記者会見でのやり取りの一部。




記者「保険証廃止の前提条件は、『国民の不安が払拭されること』と岸田総理が発言している。世論調査、全国保険団体連合会の方と意見交換で納得してもらったなど、国民の不安が払拭された根拠はあるのか。」

河野デジタル相「不安を払拭するための措置を取るということで、措置を取ったので廃止する。」

記者「措置を取れば不安が払拭されなくてもいいということか。」

河野デジタル相「イデオロギー的に反対する方はいつまでたっても不安だ不安だと言う。それでは物事が進まないので、措置を取ったということで進める。」

記者「医療現場の人から撤回しないでほしいという声が出てるのにそれすら調査しないのか。」

河野デジタル相「措置を取ってやるということだ。」




それで質問は打ち切られた。
この人物に丁寧さを求めても仕方がないと思われるが、反対意見をイデオロギーの一言で切り捨てる荒っぽさ、その傲岸不遜な態度は見ている者をじゅうぶん不愉快にさせる。
これを「突破力」とは言わないだろう。

以上、次の総理候補の上位3人は 期待できない。

国は自分の首を絞めることに?

最近、猿が出没することで知られる那珂川市であるが、市道で起きた怪我の損害賠償裁判が注目を集めている。
記録によると、令和2年8月の朝、国土交通省勤務の50代男性がランニング中、那珂川市が管理する歩道に生えたコケで滑って転倒し、坂道で5m程滑り落ちたとされる。

男性は右背中を打ち通院を繰り返し、同3年3月には右第3~10肋骨の骨折と胸椎部の障害が認められると診断された。
その後男性は市道の管理に瑕疵があったとして福岡地裁に提訴、男性の損害賠償請求額は約1652万円、うち治療費は3万6860円に過ぎなかったが、傷害慰謝料約287万円、後遺障害逸失利益約1070万円、後遺障害慰謝料290万円が請求の大部分を占めていた。

裁判では事故発生時刻や打撲の箇所に変遷があったと記載があるなど、男性の主張に不確かな点もあり争点となったが、10月19日の判決では、後遺障害逸失利益を177万円、後遺障害慰謝料を110万円と大幅に減額したものの、その他の請求は大筋で認め、市側に過失割合が 6割あるとして約280万円の支払いを命じた。



那珂川市は11月2日、判決を不服として福岡高裁に控訴している。
管理責任はもちろんあるが、山間部の市道全てに苔が生えているかどうか把握するのは現実不可能で 全国の地方自治体にとっても共通の問題だ。

男性は国交省の職員とあって役所の攻め方を熟知していたと思われるが、事故後の那珂川市の対応に落ち度があり 男性を怒らせた可能性もある。
損害賠償請求額には、傷害慰謝料、後遺障害逸失利益、後遺障害慰謝料という名目で計約1484万円が含まれていた。
1審の判決では 計約407万円まで大幅に減額されたが、2審では それらの内容や額、6割という過失割合の妥当性についても争われることになりそうだ。

このまま確定すれば、将来 「国」が管理する道路において類似の訴訟があった場合の判例として、自分の首を絞めることになりかねない。
また、自治体が賭けている保険料にも影響が及び、我々納税者にも関係してくる話である。

男性は順調に怪我から回復し、昨年と今年のハーフマラソン大会において素晴らしいタイムでフィニッシュという嬉しい話もある。
ひと頃のマラソンブームは落ち着いてきた様だが、公道を走る際は怪我のないようランニングを楽しんで頂きたい。

自民党批判、稲富氏にブーメラン

12日の衆院本会議に、松野博一官房長官の不信任決議案が提出されたが、賛成少数で否決された。
立憲民主党が松野官房長官の辞任を求めるのは最大野党として当然であるが、趣旨説明の登壇者の人選を間違ったようだ。

登壇したのは福岡2区の稲富修二議員、自民党の政治資金パーティの問題、裏金づくりを
疑惑の域を超えて、疑獄といわれるほど、近年まれにみる異常事態
政治に対する国民の信頼は、地に堕ちた
と痛烈に批判、更に
自民党政権のもとで真相解明が進むのか甚だ疑問
自民党政権の自浄作用にはとても期待できない
と畳み掛けた。

堂々とした趣旨説明だったが、一方で稲富氏を知る関係者から批判の声が上がっている。
というのも、令和2年9月の国民民主党解党時、残った1億円以上の資金を将来にわたり身内に還流させるための政治団体が新たに設立され、同3年10月の衆院選前に 500万円を受け取っているからだ。

この件については 後日報じるが、税金が原資の政党助成金の還流である。
パーティ券のキックバックを誤魔化して脱税した自民党議員も悪いが、国民の血税をマネーロンダリングして懐に入れている点ではもっと悪質だ。
立憲には「政治とカネ」の問題は厳しく追及してほしいが、ブーメランが返ってこない議員を選ぶ必要があるだろう。

立憲「政治とカネ」追求、問われる本気度

立憲民主党の城井崇議員や稲富修二議員は、12月8日の衆議院予算委員会を どういう思いで聞いていただろう?
質問に立った元代表の枝野幸男議員の追求は迫力があった。

安倍元首相が亡くなった昨年7月8日付で、「自由民主党山口県第4選挙区支部」と安倍氏の資金管理団体「晋和会」の代表者が妻の昭恵さんに代わり、7月から12月までの間に約1億3000万円が 第4選挙区支部から晋和会に寄付として移されていた。

枝野氏は、同選挙区支部には県議市議が多数いるにも拘わらず、安倍氏が亡くなったその日に政治家でもない私人の昭恵さんが支部長に就いた点、昭恵さんが代表を務める第4選挙区支部から同じく昭恵さんが代表を務める晋和会に資金移動がされた点について、公党の体を成していないと断じた。

支部の資金には ①政党助成金や②支援者からの寄附金の他に、③安倍氏個人の寄附金、④安倍氏の政治資金パーティーで集めた金が含まれているので、一部を 安倍氏の資金管理団体に戻すというのも分からないではないが、問題は支部内で民主的な手続きを踏んだ上で 昭恵さんが代表になり、資金移動が行われたかだろう。


枝野氏の追及はさすがだが、立憲福岡県連顧問の吉村敏男氏が行った資金移動はご存知だろうか?
全く同じ構図であり、枝野氏が事前に知っていたら この日の質問はできなかったかもしれない。

吉村氏は平成31年4月、県議に落選し他の地方議員がいたにも拘わらず旧国民民主党福岡県第8区支部の代表に居座り、令和2年9月の同党解党に伴い、支部解散の直前に自身の後援会に約900万円を移動させた。
吉村氏の場合、支部の資金は 個人の寄付やパーティ収入ではなく ほぼ全額が政党助成金が原資なので 質が悪い。

折しも立憲福岡県連は、昨年市長選に出た田中慎介福岡市議の資金管理団体が、寄付金など収入約336万円を政治資金収支報告書に記載していなかったという理由で、田中市議を無期限の役職停止処分とすることを決めたばかり、「政治とカネ」の問題には厳しく対処する点をアピールした。

枝野氏が 衆議院予算委員会で 山口県「自由民主党第4選挙区支部」の資金移動がおかしいと指摘しているのに、城井氏や稲富氏が吉村氏の資金移動を不問にできるだろうか。
立憲民主党福岡県連が本気で「政治とカネ」の問題に取り組む気があるのか 地元マスコミも注目している。


立憲民主党福岡県連ホームページより

復興支援に6600億円、日本はアメリカのATM

既にレームダック化している岸田総理大臣であるが、12月6日のG7(主要7カ国)首脳とのテレビ会議で、ウクライナの復旧・復興支援ほか世界銀行融資への信用補完を合わせて45億ドル(約6600億円)規模の支援を行う とんでもない表明をした。

我が国の報道では、戦争が終わる兆しは微塵も感じられないが、なぜ復旧・復興という言葉が出て来るのか。
この他にも、2024年2月19日には「日本・ウクライナ経済復興推進会議」が東京で開催されることが決まっている。

戦争の真っ只中、勝つか負けるかの戦いをしている国が、3ヵ月後に復興会議を予定に入れることが信じられない。
この状況を「来年早々に戦争終結は既定路線、アメリカは財政的余裕がないので 日本に復興支援の金を強要している」と見る識者の声もある。

岸田総理は、先の中東訪問で、エジプトに約2.3億ドル(約338億円)、ヨルダンに約1億ドル(約146億円)の財政支援を実施すると表明したばかりだ。
外交戦略の一つとして、グローバルサウスへのインフラ整備を進めることで 将来我が国に有益になるということなら まだ理解できるが、アメリカがロシアを追い詰めて始まったウクライナ戦争で、桁違いの45億ドル(約6600億円)の復興支援をするのはなぜ?

米国債を買い支え続けている我が国は「アメリカのATM」と揶揄されてきたが、この6600億円もその延長と言える。
岸田総理は、ウクライナ復興支援が国益に叶うというのなら その金額の根拠を示す必要がある。
示すことができないなら さっさと辞めて頂いた方が国民のためだ。


内閣広報室より

 

新人県議、存在感を見せて!

明日からの予算委員会で野党は 派閥のパーティー券問題を徹底追及をする構えだが、共産党やれいわ新選組は別にして、立憲民主党が追求することができるのか。
自民党5派閥が政治資金パーティーの収入を過少記載した問題を 国会で批判してきた安住国対委員長も、30万円が不記載だったことが判明し、 訂正した上で陳謝している。
不記載による「裏金」が疑われているのだから 訂正すればいいという問題ではない。

ところで、「政治とカネ」の問題は、弊社も報じてきた通り 福岡県議会にもある。
法の網をすり抜けたコンプライアンス上の問題が放置されている。

県議が県道用地取得に担保提供(2023年11月21日)

事実確認をして、再発防止に向けて政務活動費の使途基準や倫理条例の制定などに動くことが必要だと思われるが、現在時点で県議会会派は動く気配がない。
今年4月の改選で、共産党が議席を失い そういった動きをする会派がなくなったということだろうか。

日本維新の会は新人3人が当選したが、「この半年間、できもしない提案をするだけ」「既成政党に物申せず、存在感なし」など期待外れの声が 関係者から上がり始めた。
「身を切る改革」を掲げる維新の皆さん、政治とカネの問題の追及、怖いもの知らずの新人だからこそできることがある。


県議会ホームページより

こういうのを嘘つきと呼ぶ

自民党の支持率が下がり 維新も大阪万博の無駄遣い問題で失速、存在感を増す千載一遇のチャンスなのだが、立憲民主党に失望する声が上がっている。

立憲の岡田克也幹事長が、11月26日のNHK「日曜討論」で「物価高対策として消費税の減税というのは考えられない」と発言、その後 28日の定例記者会見で、発言の趣旨を、「今回の物価対策として消費税の減税は考えられない」「法改正等を要するため短期的な経済対策としてなじまない」と釈明した。

「今回は時間がかかるので考えない」と受け止めるが、昨年7月の参議院選挙における立憲の公約には、「消費税を時限的に5%減税」と明記していた。
選挙後もあらゆる生活用品の価格が上がり、大多数の国民の可処分所得は下がっている。

「公約の実行、いつやるの?」「今でしょ」という声が聞こえてきそうだが、立憲が 消費税減税をやる気がないことが明らかになっている。
というのも、泉健太代表が 11月11日、次期衆院選公約の原案となる経済政策「人からはじまる経済再生」を発表しているが、そこで「消費税を時限的に5%減税」は削除されているからだ。

結局 消費税減税はやらないということらしい。

これについて、泉代表は、「今は需給ギャップが大きいとかコロナで消費が痛んでいるという環境にないので、消費税5%減税という局面ではない。撤回した訳ではないが、今それを訴える状況にはない」と説明している。

こういうのを 嘘つきと呼ぶ。
堂々と公約破りをするようでは立憲への支持は広がらないだろう。


立憲民主党ホームページより

年内退陣で茂木総理誕生?

永田町界隈では「岸田は既に詰んでいる」として、年内か、遅くとも来年4月までに退陣という話が出ている。
問題は次の総理、麻生副総裁が推す茂木幹事長は「次はオレの番」と笑いをこらえ切れないご様子。
一方で 菅氏と二階氏は河野氏推しで 既に 水面下で綱引きが始まっているとか。

こうした中、自民党を揺るがす派閥の政治資金パーティーの収支をめぐる問題が浮上、安倍派と二階派が標的になっているが、この時期になぜという疑問がわく。
ポスト岸田選びにおいて、結束力に陰りはあるが 何と言っても最大派閥、安倍派の支持があってほぼ決まる。

今回立件も視野に特捜が動いているとの報道もあり安倍派の政治家は気が気でなかろうが、安倍派が ポスト岸田を茂木氏で同意すれば捜査は終わるという声もある。
無論 そうなれば誰が特捜を動かしているのかがはっきりするが。

ところで、2日には福岡市内のホテルで、高市早苗経済安全保障担当大臣の講演会が開催され、1000人以上が集まり人気の高さを印象づけた。
閣僚として 経済安全保障の話に終始したが、周囲からは次の総理を期待する声が聞かれた。

岩盤保守層の支持を取り戻すなら高市氏が 党の顔に相応しいが、仮に今回岸田総理が退陣して首班指名がある場合は 党員投票はなく、永田町だけで決まるので高市氏は分が悪いだろう。

年末に向けて 岸田総理退陣があるのか、茂木総理が誕生するのか、政局から目が離せなくなってきた。

国民の金はわしのもの

福岡県選挙管理委員会が29日、政治団体の収支報告書を公開した。
国会では 自民党派閥の裏金疑惑などが問題視されているが、これから話す 県内の某政治家のケースも かなり悪質と言えるかもしれない。
法をすり抜ける上手さはどこかの副議長と同じだが、こんなことが許されるていいものか、特に この政治家に関わりのある方にはよく考えて頂きたい。

登場するのは 元県議会議員の吉村敏男氏、立憲民主党福岡県連の顧問を務め 佐々木允県議を副議長に押し上げた立役者、また「九州の自立を考える会」の副会長を務める人物だ。
吉村氏は平成31年4月の県議選で落選後、今年の統一地方選にも出馬はしなかったが、現在も自身が代表を務める後援会を維持し、公式ホームページも存在するので まだ政治家と言ってよいだろう。

→ 元福岡県議会議員 吉村敏男 ホームページ

下図は 令和4年分の吉村敏男後援会の収支報告書であるが、前年からの繰越額 832万3612円という額に注目してほしい。
国会議員でも 現職の県議でもないのに、これだけの額を後援会にプールしていることに驚きだ。

あまり知られていないが、政治団体を解散した場合、そこにある残金の報告義務はあるが その行き先について追跡する法的な規定はなく、大抵の場合、政治家個人の懐に入る いわゆる臨時収入になる。
後援会の資金は 政治家本人が寄附として入金することが多いので、解散時に本人に戻るという流れに、そこまで目くじらを立てることもないという考え方もある。

だが、吉村氏の場合、その金額の大きさ、入手した経緯が 看過できるレベルではないのだ。
令和4年分で 次年度繰越金として 772万9002円を計上、仮に 後援会を解散した場合、吉村氏の懐に入ることになる。

解散時の残金の行き先を届け出る仕組みになっていないのは 法の盲点と言える。
税務署が把握しなければ 税金もかからない。
与野党含め 国会議員はそのことを じゅうぶん承知しているが、故意に放置しているという指摘もある。
知り合いの国会議員に尋ねてみたらいかがだろう。






平成24年に民主党が下野して以来、「民進党」になったり「維新の党」やら「希望の党」が出てきて、今振り返っても理解することは容易ではない。
ここでは、どうやって吉村氏が後援会にこのような大金をプールしたかについて説明するが、ひとつ言えるのは 政党の離合集散のどさくさで、偶然 大金がそこに出現し、それを動かせる立場にあったということである。

平成29年10月の衆院選直前、福岡県では 当時「民進党」の現職衆院議員の城井崇氏と稲富修二氏、浪人中だった緒方林太郎氏らが離党して「希望の党」入り、一方で「希望の党」から排除された山内康一氏は枝野幸男氏が立ち上げた「(旧)立憲民主党」に参加、その後、参議院議員の野田国義氏も「(旧)立憲民主党」に合流した。
その結果、「民進党(同30年6月に(旧)国民民主党に名称変更)」福岡県連にとどまった国会議員は 参院議員の古賀之士氏だけになり、本来国政選挙に使うはずだった 潤沢な資金(約2億円)が残されたという経緯がある。

当時の「(旧)国民民主党」県連会長は吉村氏、その資金を仲間で合法的に山分けすることを決め、他の国会議員・地方議員らも損をする話でもなかったので その決定に従っている。
資金の流れを見て行くと、旧国民民主系の国会議員(城井氏、稲富氏、古賀氏)はじめ 地方議員に幻滅してしまうほど低レベルな内容である。
今回はそこには触れないが、中心人物の吉村氏が行った資金移動について、明らかにしておきたい。

前述の様に 同31年4月の県議選で吉村氏は落選、県議という身分を失ったが「(旧)国民民主党」 第8区総支部(直方市、飯塚市、嘉麻市、中間市、宮若市、遠賀郡、鞍手郡、嘉穂郡)の総支部長を辞任せず 居座り続けていた。

令和2年8月19日、「(旧)国民民主党」の党本部は、解党し「(旧)立憲民主党」と合流して 新党結成を決めた。
それに応じ、同年9月末までに「(旧)国民民主党県連」はじめ 各衆院選挙区の政党支部も、政治団体の解散届を提出している。

下の図は、県が公表している「(旧)国民民主党」第8区総支部が 同年9月28日に解散届と同時に提出した収支報告書である。
収入と支出の金額が1034万9775円なので 総支部の残高は0円だが、寄附・交付金として 912万2812円を支出していることが分かる。

いったいどこに寄附したのか。
もうお察しの通り、寄附の相手先は 吉村敏男後援会だった。

福岡県公報 令和3年3月26日
第186号増刊1 [PDFファイル/2.17MB] 13頁






令和2年8月31日付で、「(旧)国民民主党第8区総支部(飯塚市若菜52-1)」から「吉村敏男後援会(飯塚市若菜52-1)」に 912万2812円の資金が移った。
同住所の建物内で右から左への資金移動、名目は 政党支部から後援会への寄附である。
寄附とは、一般的に「公共の利益のために自身の金品を差し出すこと」を指すが、私たちの知らない もっと幅広の解釈があるようだ。

吉村氏は(旧)国民民主党第8区総支部で 自身が代表 兼 会計責任者を務めていた。
自民党の国会議員のように多額のパーティー券収入がある場合は別だが、野党議員の場合、後援会活動の収入の殆どは 自己資金か政党からの寄附金で、政党からの寄附金は「政党助成金」が 元になっている。
つまり、国民の税金が原資である。


令和2年分政治資金収支報告書
福岡県公報 令和3年11月30日
第254号増刊1 [PDFファイル/1.13MB] 112頁

 自身の後援会に 912万2812円を資金異動させた翌年、令和3年分の収支報告書では、収入は前年繰越額の 857万3050円のみ、自己資金や政党からの収入はなしで、事務所費として 24万9438円を支出し 前年入金した資金から支出している。

令和3年分政治資金収支報告書
福岡県公報 令和4年11月29日
第353号増刊1 [PDFファイル/1.01MB] 104頁

同じく令和4年分の収支報告書()では、収入は前年繰越額の 832万3612円のみ、自己資金や政党からの資金移動はなしで、事務所費として 59万4610円を支出している。
翌年への繰越金は772万9002円、(旧)国民民主党から入手した金を自身の後援会の事務所経費として使い続けている。

「国民の金はわしのもの」というタイトルは、(旧)国民民主党の資金を 我が物として使っているという意味ではなく、原資が国民の税金、政党交付金を我が物にしていることを指している。

そもそも、政党が政党交付金として国からもらった資金は、その政党の政治活動に使われなければならない。
党が解散して他党に合流する決定をしたのであれば、党に残った資金は 国庫に返納するか、合流する党に移動させるのが筋だろう。

ところが、(旧)国民民主党の県連会長の吉村敏男氏は、令和2年の解散時に残った資金を国庫に返納せず、立憲民主党に持ち込むこともせず、そこにいる 国会議員(城井崇氏、稲富修二氏、古賀之士氏)と地方議員で山分けする方針を決めた。(これについては別途報じる。)
そして、自らが代表と会計責任者を務める(旧)国民民主党第8区総支部に残った資金 912万2812円を自身の後援会に移し、使い込んでいる状況だ。

この厚かましさはとても真似できるものではない。
完全に国民の感覚とずれている。

そう言えば、佐々木允県議を県議会副議長に押し上げたのも立憲民主党に入党させたのも 吉村氏と言われている。
10月11日に行われた 佐々木氏の副議長就任記念祝賀会で、佐々木氏は 吉村氏を「私が新人の頃から 県議会の有り様を教え導いて下さっている」と紹介、強固な師弟関係であることを披露した。

この言葉に全てが集約されていると思われる。
こうした人物が 立憲民主党福岡県連の顧問であり、九州の自立を考える会の副会長を務めていることから、これらの団体の信頼が低下するのを心配する声が出始めている。

県議が県道用地取得に担保提供

弊社記事「政務活動費を姻族へ、これってOK?(2023年10月12日)」では、福岡県議会の佐々木允副議長の姻族が設立した会社が土地建物を購入し、佐々木氏が県議事務所として入居、以降 家賃月額18万7000円を支払っているが、そのうち半額の 9万3500円を政務活動費から充てていると書いた。

その続編だが、資金の出所について調べたところ、県道予定地の買収にも 佐々木氏とその家族が間接的に関わっていたことが分かった。

まず 、姻族の会社は T社(仮称)という商号で、設立は平成29年5月19日とされる。
本店住所は 当初、購入した建物の住所(田川市大字伊田4510-6 佐々木県議の事務所)で登記されていたことから、佐々木氏が同社の設立に深く関与していたことが推測される。

下図は T社が購入した建物の「所有権以外の権利に関する登記事項」の写しであるが、平成29年6月23日に T社が 金融機関から融資を受けたことが分かる。
一般の我々に「根抵当権設定」というのは馴染みのない用語だが、ここでは「共同担保目録第2052号」に記載された資産を担保に設定することで 「最高2880万円を限度に金融機関から借りることができる」という意味になり、万が一 T社が破産した場合はそれらが差し押さえられることになる。

その後、6月29日受付で本店住所移転と同時に 根抵当権極度額が 7700万円に変更され、更に 9月21日付で 極度額が 9100万円に変更されている。
平成29年に設立したばかりの会社に、金融機関が 1年3ヵ月で 9100万円もの資金の融資を決めており、相応の資産が担保として差し出されたことが考えられる。



金融機関から融資を受ける代わりに T社が差し出した担保「共同担保目録 第2052号(下図)」について解説する。
まず、同目録の左の列の番号 1~5 は、平成29年6月23日に T社が土地建物(田川市大字伊田4510-6、現佐々木県議事務所)を購入した際、極度額2880万円で根抵当権が設定されているが、取得した土地建物を担保に入れている。

続いて 番号 6~7、これは 同30年6月29日、根抵当権極度額が 7700万円に変更された際に、追加で差し出された担保である。
この日、T社は 県道田川直方線延伸のルート上にある ㈱上田自動車の土地建物(田川市大字伊田3565-1)を購入しており、ここでも取得した土地建物を担保に入れている。

上田自動車の土地が 県道延伸のルート上にあることは分かっていたので、上田自動車の経営者が直接 福岡県に売却すれば良かったが、同社は経営不振で売却先を探していた。
その情報を佐々木氏がキャッチし、T社が購入することになったと推測される。
ここまでは さほど問題はなさそうだが、番号 8~22 の内訳を見ると かなり違和感を覚える。

上田自動車跡の土地建物を購入して  3ヵ月後の 9月21日、この時 根抵当権極度額が 9100万円に変更されている。
担保設定(番号 6~7)されている上田自動車跡の土地建物は、県道用地として売却するためには担保を外す必要があった。

当然、その代わりになる資産を差し出さなければならない。
そして、なぜか T社は 同日付で 佐々木氏の父親が所有する土地(番号 8~16)と母親が所有する土地(番号 17~21)を購入し、それら担保に入れている。

そしてもう一つ、T社が 佐々木氏が所有する建物(番号 22、田川市大字糒824-13)を、所有権はそのままで 担保に入れていたことが判った。



T社が購入した物件に設定された根抵当権の「共同担保目録2052号」について、簡単に整理すると下図のようになる。
T社は3回にわたり不動産を取得、個別の取り引きに見えるが、3回とも同じ金融機関の融資を受け、一つの共担目録に記載があることから 関連していることが分かる。

ある現職政治家は、政務活動費を充当している事務所の物件取得、及び県道用地取得に関する共担目録に 佐々木氏所有の建物があることが一番問題と指摘する。
T社が破産した場合、佐々木氏所有の建物は差し押さえられる。
裏を返すと、佐々木氏所有の建物がなければ、T社の不動産取得は成り立っていない。



まず、佐々木氏の県議事務所の土地建物について。
T社は 同事務所の土地建物を維持していくのに 家賃収入(月額18万7000円)を得ているが、そのうち 9万3500円は政務活動費から充当している。
平成29年8月から6年余で 少なくとも700万円の政務活動費が充当されてきた計算になるが、このおかげでT社の経営は成り立ち、佐々木氏所有の建物が差し押さえられずに済んでいるという考え方もできる。

県議会の政務活動費使途基準に反していなければいいというものではない。
原資は県民の血税、それが政治家本人や家族や身内に還流していないと言い切れるかが問われている。



次に、県道用地となる上田自動車跡の土地建物について。
佐々木氏は、田川直方線延伸整備促進期成会の顧問を務め、選挙前の討議資料にも「田川直方バイパス延伸を後押し」「第1期工事の増や工事着手に向けた予算確保に奔走。大きく予算を拡充」と地元貢献をアピールしているが、地元県議としていち早く情報収集できる立場にあった。

T社が同土地建物を取得し抵当に入れた3ヵ月後、抵当から外す代わりに、佐々木氏が所有する建物を担保に差し出した。
不動産の専門家は、「この土地が、県に売却予定で担保を抹消する必要があるというのは分かっていたはずで、金融機関と佐々木氏らとの間で 代わりの担保を差し出すことで、話がついていたと考えるのが自然」と話す。

用地を購入したのは姻族の会社(T社)だが、その担保不足を佐々木氏が補ってやった。
期成会の顧問を務める現職県議が、バイパス延伸を後押しして大きく予算を拡充し、姻族の会社の県道用地買収を資金面で手助けしたという構図である。
いったい誰のために予算確保に奔走したのか疑問がわいてくる。



この土地取引の中で、公職選挙法違反逃れがあったと指摘する声がある。

繰り返しになるが、T社の設立は平成29年5月19日、代表者の住所は糟屋郡須恵町であるが、会社設立当初、本店住所は 田川市大字伊田4510-6で登記されている。
同年6月23日、T社は 前所有者から 同住所の土地建物を取得した。
それが 現在の佐々木氏の県議事務所で、佐々木氏のブログには 同年8月に入居したと記されている。

そして、約1年経った 同30年6月1日、T社は本店住所を 田川市から須恵町の自宅に移し、そして同じ月の 6月29日に 上田自動車跡の土地建物を取得、本店移転と土地建物取得は6月29日で登記している。



T社については 上記3回の不動産以外に取得した形跡がなく、それらの物件は全て田川市内にある。
会社設立の主目的は「不動産管理」なので、本店は田川市にあった方が利便性が良いはずだ。
なぜ 土地建物を取得した日と同じ 6月29日の登記受付で、T社が6月1日に須恵町の自宅に本店移転の事実を作らなければならなかったのか。

それは、公職選挙法に抵触する可能性が高いと判断したからではないかと言われている。
法律では、選挙の有無に関わらず、政治家や政治家が関係する団体が、選挙区内の人や団体に寄附を行うことが禁止されている。
今回、T社が取得した土地建物の担保に、佐々木氏が所有する建物が差し出されているが、T社の本店住所が田川市だと 選挙区内の団体への寄附行為と見做される可能性が極めて高い。

佐々木氏がこれを回避するために、T社が急遽本店を移転することに協力したと見られても仕方がないだろう。



佐々木氏の政務活動費の支出や、県道予定地に関連して姻戚関係にある企業への担保提供について、県議会の事務局に適正かどうか尋ねてみた。
「『道義的な適否』については、政務活動費制度では特に問題とはしていない」、「当議会のルール上、(担保提供などの)行為を禁じる規定が現状では存在しないため、いいとか悪いとかは言えない」との回答だった。

昨日今日と地元紙が政治資金収支報告書の公開について、県議会からの圧力があったことを報じたばかりだ。
現在 佐々木氏は福岡県議会を代表する副議長という立場、個人だけの問題ではなく、県議会として政治倫理に対する姿勢が問われている。

以前も紹介したが、あらためて 佐々木氏のチラシ(平成31年4月の県議選前に配布された討議資料)を読んでみたい。

「県議会議員には多くの権限があり、発言や行動は、地域に大きな影響を与えます。政務活動費の不正や 汚職事件、そして不誠実な態度は、政治の不信と疑念を増幅させています。」とある。
県議会議員に多くの「権限」があるかどうかは別として、県政の情報をいち早く取得できたり、県の幹部や職員に要望を直接伝えられる立場にあるのは事実だ。



このチラシ配布時には 一連の不動産取り引きや担保設定は終わっていたので、ここまで堂々と書けるということは、やましいことをしたという意識はないものと想像する。
この連載では、T社の土地売買の登記情報を元に客観的に報じてきたつもりだが、佐々木氏の言い分もあるだろう。

今後は 佐々木氏が、
・T社が 法の抜け道のためのペーパー会社ではないこと
・政務活動費が姻戚関係者に還流していないと言い切れるか
・県道予定地の取得と自身の建物を担保に提供したのは無関係であること
・T社の本店移転が公職選挙法違反を逃れるためではなかったこと
などを 集会やブログ等で有権者と県民を説明し、政治倫理上 問題がないと納得させられたらそれで良いだろう。

説明責任を果たさなければ、佐々木氏がチラシで述べているように「不誠実な態度」と取られ、県議会や立憲民主党に対して「不信と疑念が増幅」し、火の粉が飛ぶことになるだろう。
佐々木氏におかれては、「利権や自己の利益に執着した政治ではなく、清潔で誠実な政治をつむいでいくことの大切さ」を示して頂けるものと期待している。

ー ひとまず 了 ー

忘年会シーズンを前に。

福岡県は、男性職員(45)が職場に酒気帯びの状態で車で通勤したとして、停職3ヵ月の懲戒処分にしたことを発表した。
役所だけあって厳正に対処せねばならず 警察にも通報、その後書類送検されるも不起訴となっている。

前日のアルコールが残っていたから停職3ヵ月というのは厳し過ぎる感もあるが、もはや 許される時代ではない。
上司の女性職員も速やかに上に報告しなかったとして戒告処分を受けているが、職場の仲間を警察にまで通報することになり気が引けたのではと想像する。

同職員が前日飲んだアルコールはビール2杯と焼酎ロック2杯、ビール500ml または 25度の焼酎100mlを分解するのに 男性は4時間掛かると言われるので、16時間分の計算になる。
翌日 仕事で車の運転をする人は、夕方飲み始めてから2杯くらいで我慢しなければならない。

サラリーマンも、中途半端に飲むくらいなら飲まないという選択が増えるかもしれない。
報道を知って、忘年会を減らす職場も多くなるのでは。



 

リクデンと陸田議長(再掲)

田川市で最近、市議会の陸田孝則議長が話題になっているらしい。
ということで、今年1月12日に弊社が報じた記事を 加筆修正して再掲する。




政治倫理という言葉がある。
「政治家が全体の代表者として公平・公正に行動するために持たなければならない行動規範」とされ、法律に触れずとも 倫理上どうかという点で使われる。

既報の通り、田川市の㈱リクデンが 東芝インフラシステムズ㈱とのJVで 21億7千万円の電気工事を受注した1ヵ月後に、建設業法違反で県から1週間の営業停止 及び 2ヵ月間の指名停止処分を受けた。
同社の創業者で、最大株主である陸田孝則氏は 現職の田川市議会議長である。

リクデンと陸田議長の関係について 現状をお伝えするので、政治倫理上の問題があるか、田川市民の皆さんに是非考えて頂きたい。



 




1.リクデンとは?

昭和46年12月、陸田孝則氏が電気工事業を目的に陸田電気として創業、同54年に㈲武孝電気工事として法人化、平成2年に株式化と同時に現商号に名称を変更した。
同15年4月、陸田氏の市議会議員当選に伴い 同氏は役員を退任、陸田実氏が代表就任、同24年に陸田和子氏が3代目の代表に就いている。

リクデンの発行株式数は900株とされ、そのうち陸田議長は420株(46.6%)を保有する最大株主である。ちなみに 陸田実氏と陸田和子氏はそれぞれ60株ずつ保有している。

リクデンの過去5年の売上と利益、及び 主な田川市発注の工事は以下の通り。



以上の通り、田川市から毎年工事を請けていることが分かる。
令和4年7月期の工事以外は全て田川市からの元請工事、田川西中学校の電気設備工事は 元請ではないが鉄建建設㈱の下請工事として田川市の工事を間接的に請けている。
ちなみに、陸田議員(当時)は令和3年3月議会において、鉄建建設㈱との契約議案(33億6352万円)が議会で審査された際、同じ会派の3人が反対に手を挙げたにも拘わらず賛成に手を挙げている(→ 賛否表)

この他、田川広域水道企業団発注の工事も不定期だが受注しており、特に令和4年12月7日の入札では 前述の大口工事を落札している。
21億7千万円の落札についてはこちら

また、これまで 県発注の工事の受注が多かったが、最近は国立大学、大阪航空局、裁判所など 国が発注する工事にも手を伸ばしており、来期は売上が倍増しそうな勢いだ。




2.陸田議長とは?

陸田孝則議長の経歴は、
・昭和46年12月 陸田電気創業
・昭和55年4月 株式会社リクデン創業 代表取締役就任
・平成14年9月 社会福祉法人真養会創設 理事長就任
・平成15年4月 田川市市議会議員1期目当選
.......  リクデンの役員退任
・平成16年4月 田川市立弓削田中学校PTA会長
・平成19年4月 田川市市議会議員2期目当選
・平成23年4月 田川市市議会議員3期目当選
・平成27年4月 田川市市議会議員4期目当選
・平成31年4月 田川市市議会議員5期目当選
・令和5年4月   田川市市議会議員6期目当選(議長就任)

前期(令和5年3月迄)の役職は、
・田川市議会建設経済委員会 委員長
田川広域水道企業団議会 議員
・田川地区消防組合議会 議員
のほか、令和4年4月まで
「田川市議会議員の政治倫理の確立に関する検証等特別委員会」の委員長を務めた。
今期は、議長の座を強運で引き寄せ、引き続き 田川広域水道企業団議会 議員を務めている。


また、市議会以外から、リクデンからの給与所得と社会福祉法人「真養会」からの役員報酬がある。

田川市の政治、建設業、福祉、学校教育など全般にわたり、尽力していることが分かった。


3.この関係で行政の監視ができるか?

田川市政治倫理条例 第3条には次の基準を遵守するよう定められている。

(1) 市民の代表者としての品位を保ち、名誉を損なうことのないよう自粛し、地位を利用して不正の疑いの念をもたれるおそれのある一切の行為をしないこと。
(2) 市が行う請負契約、委託契約及び物品納入契約に関し、特定の業者の推薦又は紹介をしないこと
(7) 政治倫理基準に反する事実があるとの疑いをもたれたときは、自ら疑いを解き、その責任を明らかにするよう努めなければならない。




また、地方自治法92条の2に「地方議員の兼業の禁止」という規定があり、建設業を営む者が市議に当選した場合、役員から退かなければならず、陸田議員(当時)もリクデンの役員から外れ、現在は陸田和子氏という方が社長に就いている。
陸田議長は役員ではないものの 最大株主で実質オーナー、それでいて社員の肩書はもったままだ。
会社の売上増のために様々な場面で努力することが想定される。

公表されている令和4年7月期のリクデンの損益計算書によると、株主配当は出ていないが、役員報酬が合計で360万円支払われていることが確認できる。
つまり、現在社長を務める陸田和子氏に支払われた金額が 最大360万円と推定される。

一方、陸田議員(当時)は リクデンから  給与として 年間720万円(月平均 60万円)を貰っており、社長の2倍の収入を得ている。
市や水道企業団の仕事を請け負う企業の実質オーナー、役員は外れているが、しっかり給与は社長の2倍の金額を受け取っており、立派な脱法行為ではないかと 関係者は指摘する。

それだけではない。
自身が理事長を務める社会福祉法人真養会から、役員報酬として年間 288万円(月平均 24万円)が理事長本人に支払われているという。
真養会が行っている福祉事業には、もちろん田川市の税金が投入されており、その中から 陸田議長に報酬が出ていることになる。
事実であれば かなり問題と言えるのではなかろうか。

いずれにしても 陸田議長は 月額 47万6000円の 議員(議長)報酬の他、リクデンから給与として 月平均 60万円、社会福祉法人真養会から 月平均 24万円の兼業収入を得ている 裕福な方ということが判った。

まとめると、
・陸田氏は、今期は市議会議長、前期は 建設工事関連を所管する「建設経済委員会」の委員長、更に「田川広域水道企業団議会」の議員を務めており、行政の監視をする役割がある。
・陸田氏が最大株主であるリクデンは、田川市や田川広域水道企業団の工事を毎年受注し、特に昨年度は 21億7千万円の工事を1者入札で落札している。
・その売上の中から陸田議員に 年間720万円の給与が支払われている。
・社会福祉法人真養会から理事長報酬として 年間288万円が支払われているが、田川市はその事業に支出している。
・この関係で 果たして行政の監視ができるか。


田川市政治倫理審査会は、毎年市議の資産報告をチェックしているはずだが、おそらくこの点については議論になっていないと思われる。






4.疑問をぶつけてみよう

令和4年4月27日、陸田議員(当時)が 「田川市議会議員の政治倫理の確立に関する検証等特別委員会」の委員長として政治倫理についての発言をしている。
議場で25分間に亘り演説を繰り広げ、他の議員がいかに政治倫理というものを理解していないか 徹底的に非難しながら以下のように述べた。
(委員会の動画は → こちら

「敢えて申し上げますが、倫理とは善悪を判断する根本である人の守るべき道理、人が行動する際の規範となるもので、このことから政治倫理とは市政が市民の厳粛な信託によるものであることを深く認識した上で、我々議員が政治的にも道義的にも批判を受けることのないよう身を律しなければならない。」

これを聞いて安心した。
次の様な疑問が市民から出ている。
本来なら 政治倫理審査会が聴くべきことだが…
  1. リクデンの役員を退任した理由は何ですか?
  2. 役員を退任しても最大株主ですが、それは問題ないのですか?
  3. リクデンからの年間支払われる給与の額は?
  4. 市議とリクデン社員と真養会理事長とを兼ねていますが、それぞれの業務内容と勤務体制は?
  5. 建設経済委員会の委員長や水道議会議員の立場で、市や水道企業団から仕事を貰っていますが、政治倫理上の問題はないと思いますか?
  6. 浄水場の電気工事の入札は、東芝インフラシステムズJVの1者のみ参加、21億7千万円で落札に成功しました。企業団議員として、最大株主として、このようなことが許されるとお考えですか?
  7. 陸田議員は、田川西中建設工事における鉄建建設との契約議案に賛成をしています。その下請にリクデンがちゃっかり入っていますが、政治倫理上の問題はないと思いますか。
  8. また、初めから鉄建の下請に入ることが決まっていたという指摘もありますが、それは事実ですか。
  9. 真養会から報酬は年間いくら貰っていますか?
  10. 社会福祉法人の現況報告書(→こちら)で、殆どの法人が理事長報酬を公開しているのに、なぜ真養会は公開しないのですか?
  11. 真養会の運営に市から負担金を支出していますが、市議が報酬をもらいながら理事長を務めていることについて政治倫理上の問題はないと思いますか?
  12. 西保育園の民営化にも手を挙げる予定ですか?
「道義的に批判を受けることのないよう身を律しなければならない」とおっしゃっているので、直接疑問をぶつけてみることをお薦めする。
特に現在は 議長という要職にあられるので、いつでも どなたにでも、快くお答え頂けるものと確信している。


筑豊の高齢女性、接種2時間後に死亡

11月8日の地元紙スポーツ面に、モデルナが目立つようにカラー広告を掲載した。
「特に 高齢の方 基礎疾患のある方 免疫機能が低下している方 新型コロナワクチン接種はお早めに」と接種を促すものだ。

弊社記事「福岡県内の死亡による申請 41件!(2023年10月10日)」では、福岡県内で ワクチン接種が原因で死亡したとして 健康被害救済申請をしている人が 9月11日現在で41人、既に死亡認定が出た人が5人、また 41人のうち年齢と性別が判っているのが33人、そのうち25人は高齢者であることなどを報じた。

現在、最後の無料接種が行われているが、接種会場で配布されているチラシには、「副反応リスク」について書かれてはいるものの、「死亡リスク」があることについてまでは一切触れていない。
国・自治体、医療機関、ワクチンメーカー、そして大手マスコミが、死亡リスクがあるのになぜ伝えないのか、高齢者の死亡者が出ているのに なぜ 高齢者に接種勧奨をするか疑問が尽きない。

今月に入り、弊社の記事を読んだ筑豊地方の自治体にお住まいのAさんから、前述の33人の中に 自身の母親が含まれているという連絡を頂いた。
健康被害救済制度については、制度そのものを知らない方、知っていても書類作成で申請に至っていない方、それ以外に 申請までに 様々なハードルがあり、十分機能しているとは言えない状況にある。
取材したAさんも、その問題点が浮き彫りとなったケースである。



亡くなったAさんの母親は79歳、アルツハイマー型認知症で Aさんの介助により在宅生活を続けていたが、昨年7月26日、かかりつけの病院で4回目のワクチンを接種した直後、2時間50分後に死亡が確認された。
その経過は 下表の通りである。



接種後約2時間、突然の母親の死が受け入れられなかったAさんは、ワクチン接種との関係を疑った。
その当日に 警察に届け出て 司法解剖を依頼したこと、そして、かかりつけ医が翌日PMDAに「予防接種後副反応疑い報告書」を提出していたことが、後の予防接種健康被害救済制度の申請に生きたという。

ただし 申請まで 全てが順調という訳ではなかった。

Note: 医師等は予防接種法の規定に基づき、接種を受けた者に副反応疑いの症状が起こった場合、診療した医療機関から(独)医薬品医療機器総合機構(PMDA)に「副反応疑い報告」を提出することが義務付けられている。

かかりつけ医がPMDAに提出した「予防接種後副反応疑い報告書」

 

Aさんが 司法解剖を希望したのは、当時の担当警察官からの助言があったからだ。
母親死亡当日の7月26日、同警察官が死体調査結果の報告をAさんに伝えた際、Aさんに今後のために解剖をすることを勧めてくれた。
母親の遺体は、翌27日に某大学病院に移送され解剖されている。

Aさんは担当警察官から、解剖結果が出るまで2~3ヵ月程掛かると聞かされていたが、10月になっても連絡がなかったので警察署に問い合わせたところ、助言をした警察官は移動になっていた。

ところが、後任の警察官からは 「解剖結果の検査書は出したことがない、出せない」と言われたという。
埒が明かなかったため、Aさんは県警に出向き 現状を訴え、10月12日に「死体調査等結果書」が ようやくAさんに手渡された。
対応が担当者によって異なることが露呈した格好だが、Aさんが県警に訴えなければ それで終わっていただろう。

ワクチンとの因果関係を検証する上で、司法解剖をしたのと していないのでは 大きく異なる。
突然家族が亡くなって 混乱している遺族が、司法解剖という発想に辿りつかないかもしれない。



問題はそれだけではなかった。
司法解剖を担当した医師の所見は、次のような内容だ。

鑑定結果は、死亡の原因を「左右気管支を含む気道、食道内に食物残渣(パンケーキ)を比較的多量認めることから、直接死因は食物誤嚥により気道が閉塞されたことによる窒息の可能性が高い」、「解剖所見及び検査結果からは食物誤嚥の原因は判然としない」としながら、ワクチン接種2時間後に亡くなっていることについて、「断定はできないものの、死亡とワクチン接種の因果関係についてはほとんど無いものと考えられる」と さらりと触れただけで、その根拠については言及されていなかった。

納得がいかなかったAさんであったが、その後11月19日に北九州市黒崎で ワクチン被害者の声を伝える自主制作映画の上映・講演会が行われることを知る。
Aさんはこの催しに出向き、講演者にこれまでの経過や解剖結果について説明した。
その講演者から、Aさんは 某国立大学のワクチン研究で著名な B氏を紹介された。

B氏は、解剖結果の所見にワクチン接種との因果関係が無い根拠が示されていなかったことから、11月25日に福岡まで 飛んできて解剖を行った医師と面談を行った。
その面談結果と厚労省等が公表している資料を元に、「接種後の副反応で嚥下機能が低下し、嘔吐物が気管支内に流れ込み窒息死に至った可能性が高い」と判断、救済申請書に添付する意見書を書いてくれたのである。
意見書があるのとないのでは 大きな違いだ。

黒崎の映画上映・講演会に行ってなかったら…。
B氏が意見書を書いてくれなかったら…。
Aさんはこれらの偶然が重なって、予防接種救済に申請に解剖の検査結果書と、その内容を補う専門家の意見書を添付することができた。

冒頭で述べた通り、健康被害救済制度については、制度そのものを知らない方、知っていても書類作成で申請に至っていない方、それ以外に 申請までに 様々なハードルが存在する。
行政には 救済制度の更なる周知と、申請を支援する仕組みづくり、更には ワクチン行政に関わる全ての職員や医師らに ワクチン副反応について理解を深めてもらう必要があるだろう。

武井氏当選、課題解決に期待

12日投開票された飯塚市長選挙は、前市教育長の武井政一氏(62)が三つ巴戦を制し初当選を果たした。
自民が推薦し組織戦を展開、麻生太郎副総裁の「公明党ガン発言」の影響が危惧されたが、2位の候補を約7000票差で振り切った。



前市長の片峯氏と同様、前教育長からの転身となり、教育施策については期待がかかる。
但し、人口減少と高齢化対策、地域コミュニティの活性化など、専門外の分野で課題は山積で、目に見える結果が求められている。

そして、入札改革である。
現在 地場建設業界の不満が積もっている。
既報の通り、平成29年の市議会で 道祖満市議が公共工事の入札に総合評価方式導入を求め、それに市が応じた結果、坂平末雄市議が関連する特定の企業グループが有利になった。
その後4年間で 飯塚市と消防組合が発注し 地場企業に支払われた工事総額 約62億円のうち、同グループが3分の2を得たとされている。

また、昨年発覚した 新体育館移動式観覧席の官製談合疑惑や、市発注の大型工事において実績のないインテリア会社が一次下請となり差配している いかがわしい事案も発生している。
更に、今年になってからも 官製談合の疑いがある管工事の入札があった。

まずは、飯塚市にそぐわない総合評価方式の撤廃に着手すること、そして コンプライアンスの徹底と クリーンで透明な入札が行われるよう、人事を含めた抜本的な改革が必要だ。

筑豊の10万人都市の行く末は、武井新市長の手腕にかかっている。

最後に投票率と得票数について。
投票率は、2006年の合併後 過去最低となる 37.52%だった。
また、当選した武井氏の得票数も過去最低の 1万8377票、有権者の2割の支持も得ていないことになり、決して安心できる数字ではない。
今後は一部の声だけではなく、市議会や 広く各種業界・団体の声を拾いながら 前に進めていかれることを期待したい。