政治と介護施設の深い関係 ⑤

福岡県介護保険広域連合には 県内33の自治体が参加しているが、自治体ごとに介護サービスの量が異なり介護報酬にかなりの差がある。
これを一括りで平均して介護保険料を算出すると 介護報酬の低い自治体から不満が出るので、介護報酬によって A・B・C 3つのグループに分け、それぞれのグループの平均で介護保険料を決定している。

下表は、広域連合が公表している 「高齢者一人当たり給付費 市町村ごとの詳細」に、 令和5年4月現在の高齢化率とその順位を付け加えたものである。
最も介護保険料が最も高いAグループを見てみよう。
東峰村・赤村・川崎町・大任町・小竹町・宮若市・福智町・糸田町の順に 高齢者一人当たりの給付費が高い、つまり サービスが充実していて介護報酬が他の自治体より多く支払われていることになる。

問題はここからだ。
東峰村・赤村・小竹町は高齢化率が高く、高齢者一人当たりの介護給付費も高いので理解できるが、他の自治体を見ていくと 必ずしも 自治体の高齢化率の順位と高齢者一人当たりの介護給付費が一致していないことが分かる。

例えば、宮若市は高齢化率16位と中位に位置するが 高齢者一人当たり給付費は6位と高くAグループに入り、つまり 平均以上の介護サービスが行われているということになる。
また、築上町を見ると、高齢化率は8位と上位だが 高齢者一人当たり給付費は19位と平均以下に抑えていることが分かる。

一般的に、都市部で自治体に病院など医療機関が充実していれば介護施設は比較的少ないが、一方で 過疎地で病院が少ないところでは 介護施設が必要とされる傾向にあると言われている。
しかし、それだけではない。
首長が 雇用創出という視点から 積極的に介護サービスを充実させ、介護施設を増やす場合もあるという。

地域にそうした事情があるのは理解できるが、介護サービスを拡充すればその分 お住まいの方の介護保険料は上がるし、国・県の負担(原資は税金)も大きくなっていくことも忘れてはならない。

さて、上表のピンクの網掛けが田川地区の市町村である。
詳しく見ていくと 興味深い事実が分ってきた。

- 続 く -

政治と介護施設の深い関係 ④

満40歳になると徴収される介護保険料は、自治体によって異なることをご存じだろうか。
その差は 最大で 月額 2389円、年額にすると2万8668円になり、関係自治体にお住まいの方にとって 気になる金額では。
筆者も田川地区の介護施設について取材をしていく中で、いろいろと気づかされたが、政治と介護施設が密接に結びつき、介護保険料に影響していることが分ってきた。



この表のうち、Aグループ(8市町村)、Bグループ(17市町)、Cグループ(8市町)の計 33自治体は「福岡県介護保険広域連合」に加入、同組織では介護保険事業を効率的かつ効果的に遂行するため 平成11年に設立された特別地方公共団体で、生活圏域ごとに設置した8つの支部で構成され、市町村と事務を分担しながら運営を行っている。

事業者が特別養護老人ホームや軽費老人ホーム等の施設を開設したい場合は県の認可が必要となる。
手順は、まず要望書を市町村に提出、市町村が必要と認める場合は意見書を添えて県に申請、県の審査を通ればスタートという流れだが、上記の広域連合に加入している自治体の場合は介護保険料に直接影響が出るため、市町村からまず広域連合に書類が届き、広域連合が認めないと県に上がらない仕組みになっているという。

そういう意味では、広域連合が実質的な認可の権限を持っていると言ってよいだろう。
現在、連合長は あの永原譲二大任町町長、平成25年に就任し 10年間 広域連合加入自治体の高齢者福祉サービス向上のために汗をかいてきた。
現在3期目、任期はあと2年残っている。

ー 続 く ー

野見山曉治さん、逝く

洋画家 野見山曉治さんが102歳で亡くなった。
今年に入ってから お元気な姿を報道でお見かけしていただけに驚いた。
追悼記事も多数、多くの方から慕われていたことが窺える。

多くの文化人や政治家が集った西中洲の高級クラブ「みつばち」のママ、故 武富京子さんの夫として知られ、2001年に京子さんは 閉店後間もなく 75歳で旅立った。
先妻は 故 内藤陽子さん、パリに留学中の野見山さんが呼び寄せてたが、ガンを患い29歳の若さで亡くなっている。
陽子さんの兄の 内藤武宣さんは 故 竹下登総理の次女と結婚、タレントのDAIGOさんは二人の間に生まれた次男で、野見山さんはDAIGOさんの義理のおじに当たる。


昨年12月にも紹介したが、飯塚市の「みぞえアートギャラリー 野見山曉治館」で、野見山さんの絵を鑑賞できる。

「女やけん、細かいところに気がつきますと」のCMで知られた みぞえグループの創業者、溝江スヱコさんが生前お住まいだった邸宅をリフォームし、昨年8月、野見山さんの作品を常設展示するギャラリーとしてオープンした。

開館は 金・土・日・祝日のみ、場所はコスモスコモンから歩いてすぐ。
入場無料、鉄筋3階建ての 明るいスペースに油彩画など約50点が展示されている。

野見山さんが亡くなられても、遺した作品をゆっくり鑑賞できるギャラリーがあるのは有難い。

みぞえアートギャラリー 野見山暁治館のホームページは こちら

どうなる?9区

次期衆院選で福岡9区から鞍替え出馬を表明している 大家敏志参院議員の政治資金パーティーが25日、福岡市内のホテルで開催された。
派閥の領袖 麻生太郎副総裁の反対を押し切っての行動と報じられたその日、来賓挨拶を予定していた 鈴木俊一財務大臣(麻生派、麻生氏の義弟)が急遽キャンセル、当日はビデオメッセージでの挨拶となった。
また、出席した国会議員は 福岡2区の鬼木誠衆院議員のみ、あとは秘書が参加しいていた。

来賓挨拶の中で、現在 9区の支部長代行を務める 松尾統章県議がこれまでの経過について触れた。
今年4月末、三原朝彦前支部長と協議をした際、後継指名・世襲はしない、公募で決めてほしいという意向を確認、 5月26日に三原前支部長、2名の参院議員、9区内の県議・市議、支部内4つの地域支部の支部長が集い会議を行い、保守分裂を避け候補者は党員投票で決めることを申し合わせた。
その後 6月10日に開催された会議で、「ある人物」が手を挙げて「党員投票(公募)にエントリーをするけれども 負けても出たい」と発言、それには 若松区の支部長から理屈が通っていないと批判があったことなど、裏話も含め時系列で説明があった。


「ある人物」と名指しは避けたが もちろん三原朝利市議のことである。
各メディアが三原氏を取り上げ、出馬の意志が有権者に広く伝わっているだけに、もう後には引けないだろう。
三原氏が自民党から立候補したい気持ちは分かるが、公募に手を挙げ 負けても無所属で出るというなら 党内の理解は得られないと思われる。
何が何でも出るというのなら、公募に応じず離党して挑戦するのが筋だ。

仮に三原氏が離党して無所属で出る選択をすれば、党員投票で大家氏でほぼ決まるだろう。
仮に大家氏に決まっても、現職の緒方林太郎氏は強敵だ。
日本維新の会が候補者を擁立する可能性も高い。
負けると麻生派の議席が減ることになる。

麻生副総裁の意向、県議団や市議の意向、国会議員の派閥の思惑などが複雑に絡み合う中、三原氏が公募に手を挙げるのか、それとも離党して挑戦するのか、また 大家氏で決まるのか。
自民党県連による公募の受付は今日26日までとなっている。


 

第28回きままに音楽の夕べ チャリティコンサート

㈲福岡経営企画主催、弊社後援の第28回チャリティーコンサート「きままに音楽の夕べ」が今週6月29日(木)にアクロス福岡シンフォニーホールで開催されます。
3年ぶりの開催となる今回は、ウィーンで学んだチェリスト宇野健太・ヴァイオリニスト山下大樹とその仲間たちが織りなす軽快なアンサンブルをお届けします。

出演
ヴァイオリン/山下大樹・飯田拓斗
ヴィオラ/橋本和樹
チェロ/宇野健太
コントラバス/皆川直輝
ピアノ/古賀美代子
フルート/八木ちはる
クラリネット/宇根康一郎
打楽器/吉永優香

日時  2023年6月29日(木)
開演  18:00(開場17:00)
入場料 3000円(全席自由)

チケット販売中、お早めにお求めください。
㈲福岡経営企画
Tel 092-714-2306

政治と介護施設の深い関係 ③

田川地区には 介護サービスの向上のため研修等を目的として結成された「田川地区介護サービス事業所協議会」という任意団体がある。
福岡県介護保険広域連合(33自治体で構成)の組合長を務める永原譲二町長(大任町)の肝煎りで始まったとされ、 約300の介護事業所が加入する、県内他の地区には見られない珍しい団体だ。

同協議会の会長は 佐々木陽子氏、介護福祉施設「暖家の丘」を運営する社会福祉法人猪位金福祉会の理事長で、県議会副議長 佐々木允氏の母親として知られる。

公式サイトはこちら

ところがこの協議会、サービス向上のための先駆的な取組みをする団体として尊重したいところだが、一方で政治利用されているという話もある。
会員からは「年会費10000円も支払う価値がない」、「研修に出たこともない」など、会の意義を否定する不満の声が多く聞こえて来る。
そればかりか、「監査が来ると脅かされて仕方なく入っている」という事業所も。
結成された平成27年当時、未加入だった施設に広域連合が不定期な監査に入ったという噂が広がり、加入した事業所が多いという。

問題は 昨年12月1日付で各事業所に送られてきた通知で、二場公人田川市長と佐々木允県議から 統一地方選挙の推薦願が提出され、理事会で協議し推薦を決定したという内容だ。
母親が息子の推薦決定のお知らせをするところが笑えるが、それはさておき、やはり政治利用という指摘は間違っていないのではなかろうか。


田川地区において 介護施設は貴重な雇用の受け皿であり、大小各事業所には相当数の従業員が働いている。
協議会から特定の政治家の推薦を決定したという通知が来れば、各事業所も従業員にそれを伝えることになるだろう。

4月10日付の通知(下図)は、佐々木県議の無投票当選のお知らせに加え、二場市長の後援会への協力を各事業所にお願いする内容だ。
加入している事業所が300以上、この影響は計り知れない。
従業員に周知されれば、入所者や利用者に伝わっていくことも考えられる。


介護サービス事業所を選挙に結びつける仕組みを発案し実現させた人物の手腕に、あらためて感服させられた。


- 続 く -

政治と介護施設の深い関係 ②

表の解説の続き。

不在者投票で、気になるのは 指定施設で公平公正な投票が行われるかどうか。
公選法には不在者投票の「公正な実施の確保に努める努力規定」が設けらており、総務省は 指定施設等で行われる不在者投票について、「選挙管理委員会が選定した立会人」を立ち会わせる取り組みを積極的に進めるよう通知している。

しかし、今回の田川市の不在者投票で、選管が選定した立会人を求めた指定施設はわずか2施設、赤い星マーク がある特別養護老人ホーム寿楽園と障害者支援施設月の輪苑のみだった。
その他の施設では 施設の職員が立会人を務めるが、ここは性善説で 施設の職員が公平公正に立ち会うというのが前提である。

本当にそれを信じていいのだろうか。
その施設の経営者が 政治家やその親族だとしても?

例えば、シントラスト夢美苑を経営する社会福祉法人真養会の理事長は現職の陸田孝則市議である。
陸田氏は今回、我田引水の仕事ぶりと横柄な態度が影響したためか票を減らし、18人中16位で何とか滑り込んだ。
弊社記事→ 田川市の政治倫理 ~リクデンと陸田議員~(2023年1月12日)

陸田氏の獲得した票は 923票、次点で敗れた候補は882票で その差は41票、シントラスト夢美苑では 32人が不在者投票(うち代理投票15人)を行った。
福智町の町長選で7票差で勝敗が決したことを思えば、不在者投票がいかに貴重かお分かりだろう。

この他にも、サンプレイス暖家の丘・あいあい田川(田川市)、レイクヴィラたぎり(糸田町)は 県議会副議長の佐々木允県議の親族、グッドライフ・よろこび(大任町)は 永原譲二町長の親族が経営している。
弊社記事 「介護施設の不在者投票前に二場候補が挨拶(2023年6月15日)」で紹介した 不正のあった施設は、この中に含まれる。

殆どの介護施設で公平公正な投票が行われているとは思うが、実際に政治家の親族が経営している施設で不正が行われていたことを、田川地区の有権者の皆さんに認識して頂きたい。

ー 続 く ー

政治と介護施設の深い関係 ①

弊社記事「介護施設の不在者投票前に二場候補が挨拶(2023年6月15日)」では、選挙期間中に候補者の二場市長が、不在者投票が行われる介護施設を直前に訪れ、挨拶をした上で 法定外のチラシを配布しており、公選法違反の疑いがあると書いた。

なぜ田川地区で 堂々とこの様な不正が行われているのか、取材するうちに 政治と介護施設に深い関係があり、起こるべくして起こったということが判ってきた。
これは 田川地域の住民の介護保険料にも直結する話であり、数回にわたり報じていくので ご留意頂ければ幸いである。

今回と次回は、4月の田川市長選挙、田川市議会議員選挙の不在者投票の結果について解説する。
ここで言う不在者投票とは、「選挙期日(投票日)または期日前投票の投票所で投票することができない人が、選挙期日(投票日)前に投票する制度」のことで、主に県の選挙管理委員会に登録された病院や介護施設などの指定施設で行う投票のことを指す。

指定施設になるための申請は比較的簡単で、県のホームページで、病院、老人ホーム、身障施設、保護施設で 計999の施設名が確認できた。
不在者投票指定施設一覧(令和5年1月19日現在)


さて、前述の介護施設ではこの制度を悪用していたのだが、4月の田川市の選挙における不在者投票について情報公開請求を行い、それをまとめたのが下表だ。
これを見ると、有権者は田川市だけではなく、田川郡内ほか飯塚市や北九州市ほか 複数の自治体に入所・入院していることが確認できる。

表の見方であるが、例えば 一番上の行の「田川市立病院」では、市長選挙と市議会議員選挙にそれぞれ 11人の有権者がいて、選挙管理委員会から送付された投票用紙を 11人が受理して投票、投票しないで返票した人は0人、投票した人のうち 1人が代理人に投票をしてもらったと見る。

注目は 老人ホーム、特に 特別養護老人ホーム、それも代理投票だ。
代理投票のできる人は、「心身の障がいのため、または文字の読み書きができないため、自ら候補者の氏名を書くことができない人」とされ、不在者投票管理者に投票する意思を伝えないといけない。

特養の関係者によると、少なからず認知症の方もおられ、自らの意思で投票した旨を管理者に伝えることができない方の方が多いという。
また、施設には選挙公報もなく、投票の際は 候補者の氏名と所属政党しか分からない。

こうした条件の中で、老人ホームの不在者投票が行われているということを知ってたいへん驚いた。

そうやって下表を見ると面白い。
例えば、特別養護老人ホームことぶき園、ここは26人が投票して全員が代理投票である。
一度 投票の様子を見てみたいものだ。

ー 続 く ー

「なんぼかいい世に…」 FBS退社の理由

今年の統一地方選の前に、地元テレビ局の「浜崎さん」という男性アナが退職して 立候補するという噂が流れた。
テレビを殆ど見ないので 恥ずかしながら浜崎正樹というアナウンサーを知らなかったが、FBSの局アナで 野球中継やズームイン朝などの番組で知名度が高い人物という。

結局、それは単なる噂に過ぎなかったが、浜崎さんのTwitter の「元FBS福岡放送アナウンサー、コロナ禍報道に耐えきれず退職した男、局アナではできなかったこと、言えなかったことを発信します!」という紹介文が目に止まり興味が湧いた。
そこで 知人を介し、取材をすることができた。




浜崎さんは、FBSの看板アナとして 長年お茶の間に親しまれてきたが、今年1月、アナウンス部長という肩書を投げ打って退社、合同会社 hammar’s(はま~ズ)を立ち上げた。

退社に至るきっかけは 新型コロナウイルスに関する 局の報道姿勢だった。
2021年の春からワクチン接種が始まり、浜崎さんも2回目までは接種、しかし2022年の3回目接種から違和感を持ち始める。

当時既に1200件以上の接種後の死亡が報告されていたのに、国は接種と死亡の因果関係を明らかにしようとする姿勢に欠けていた。(現在も同じであるが。)
また、厚労省の資料が 未接種者の方が感染しにくいというデータを隠蔽していたことも発覚、国の情報統制に対し不信感を抱き、その情報を垂れ流すだけの局の姿勢に疑問を抱くようになった。

→ 弊社記事 未接種の方が感染しにくい60代 ([2022年8月2日)

浜崎さんは局内で、ワクチン接種推奨一辺倒ではなく、せめて副反応や死亡例などの危険性についても併記して放映することを主張するも、上層部の理解は得られず実現しなかったという。
殆どのマスメディアが連日感染による恐怖を煽っている状況の中では 如何ともし難いものがあった。

しかし、名古屋市のCBCテレビ、神戸市のサンテレビ、週刊誌では女性セブンなど、ごく一部に こうした危険性などについて 取り扱っているマスメディアがいたのは事実である。

→ 弊社記事 CBCが動かした河村市長「ワクチン後遺症窓口」設置(2022年2月15日)

特に、CBCテレビの大石アナウンサーとは同期で、ワクチン後遺症患者にスポットを当て、寄り添い、情報を発信している姿に刺激を受けた。
もちろんそれは、局の理解があってできることだ。

「うちの局は変わらない。黙って局の方針に従うか、それとも 思い切って辞めて 独立するか。」
4人の子育て中の浜崎さんであるが、相当悩み出した答えが 退社だった。

安定した身分を捨て 大海に飛び出し 不安はあるが、それでも 浜崎さんは「なんぼかいい世にしたい」と 真っ直ぐ前を向いている。
Youtubeチャンネルも開始し、情報発信も始めた。
ハマちゃんねる (チャンネル登録お願いします)

これまでの経験とスキルを活かした 浜崎さんならではの発信が楽しみだ。




司会、講演、ナレーション、映像制作(撮影・編集・対談・配信)など、お仕事の依頼は hammar’sまで。
hammar’s 公式ウェブサイト

ワクチン投与量、日本は首位

日本小児科学会は、新型コロナウイルスの重症化予防のため「全ての小児にワクチン接種を推奨」という考え方を示した。
小児への新型コロナワクチン接種に対する考え方

国内には未感染の子どもが多く、感染すると稀に急性脳症や心筋炎を発症、後遺症が残ったり死亡したりするケースがあるというのがその理由だ。

しかしちょっと待ってほしい。
ワクチン接種による重篤な副反応の疑い報告は約2万7000件、接種後の死亡者数は 既に2059人に達している。
その中には 10代の子どもも複数含まれ、今年4月には1歳児の死亡も報告された。

ところで、Our World in Data ( OWID )という 世界各国の感染者数・死亡者数・ワクチン接種回数などを比較できるサイトがある。
→ Our World in Data

興味深いのが、100人当たりのワクチン投与量の比較で、先進国の中で日本人の接種量は最も多いことが判る。(下図)
我が国のワクチン接種は出遅れたが 昨年8月の4回目の接種で首位に躍り出た。
つまり、日本だけがワクチン接種に励んでいるということだ。
岸田総理が世界のワクチン在庫処分を引き受けたという説もあるが、国会ではこうした疑問点を追及してもらいたい。

なお、NHKの「新型コロナ感染症・医療情報」というサイトでも、このOWIDのデータを元に様々な比較ができるので確認して頂きたい。

NHK 新型コロナ感染症・医療情報

上場企業が協定書違反、監査から厳しい指摘

春日市の監査委員が、放課後児童クラブを運営する指定管理者 ㈱テノ.コーポ―レーションの監査を行った結果を公表した。
同社は福岡発の上場会社、異次元の少子化対策で株価も上昇しているが、情報公開においては極めて消極的、実費聴取のおやつ代さえも 何に使ったか黒塗りで公表しない残念な企業だ。

今回の監査で、テノ社が複数の基本協定書違反を行っていることや、基本的な経理の知識が不足している点を指摘されており、公共事業にも拘わらず ブラックボックス化していたテノ社の運営が、いかに杜撰だったかが明らかになった。
また、市側も 補助金で購入した備品の取り扱いについての規定に則っていない点など不備が指摘されている。

監査結果(春日市公式ウェブサイト)はこちら

これで謎が解けた。
今まで 情報公開請求で テノ社と市が結託し、肝心な箇所を黒塗りにしてきた理由は ここにある。

そもそも、上場企業が 協定書違反を犯すこと自体が考えられない。
市側も基本協定違反を把握していたのではないか。
情報公開請求があった時に気づくはず、気がつかなければ 行政のプロ失格だ。

おそらく、情報公開請求を受けた際、市はテノ社の違反と自らのミスに気がつき、公開することができず黒塗りで提出する判断をしたのだろう。
そして、公開している他の公共施設の事業報告との整合が取れないため、 他の公共施設の事業報告まで黒塗りにしたと思われる。

おかげで 春日市民は図書館がいくら分の図書を購入したか 知ることができなくなった。
また、議会も 予算決算の審査で公共施設の収支を見ることができない。
これは異常なことだ。

6月20日から一般質問が始まり、岩渕穣議員、吉居恭子議員、船久保信昭の3人が監査結果について質問する。
特に、岩淵議員と船久保議員におかれては、この異常事態を改め、公共施設の収支は全てオープンにするよう求めて頂きたい。

大任町と同じと言われないように。





令和4年度公の施設の指定管理者に対する監査結果報告

(1) 指定管理者に対する指摘事項

ア 帳簿の整備及び経理の区分について
指定管理者は、本業務に係る帳票や記録を整備し、常にその状況を明らかにしておかなければならず(基本協定書第23条)、本業務の実施に係る経理についてはその他の事業に係る経理と区分しなければならない(基本協定書第28条)。
しかし、本業務に係る請求書、領収書等の証憑や帳簿を本業務以外の業務に係るものと一括して管理しており、本監査においてそれらの書類を円滑に提出することができなかった。
本業務に関する帳簿と証憑を区分して保管し、独立した経理規定及び会計帳簿書類を設け、会計年度における施設の収支状況が明らかになるようにすることが必要である。
基本協定書違反

イ 支出(計上)内容について
(ア)児童クラブを利用する児童の父親に係る弔慰金10,000円児童クラブを利用する児童の父親に係る慶弔は、本業務の範囲外(基本協定書第7条ほか)である。
(イ)小口現金の紛失金16,000円現金の管理は、厳重かつ適切に行う必要がある。
基本協定書違反

ウ 収支決算書等について
(ア)収支決算書は予算と比較する形で作成されているところ、予算は現金主義で計上されているが、決算において発生主義に基づく項目(減価償却費)が計上されていた。予算と収支決算書は計画された業務が適切に実施されたかどうかを確認できるように、同じ基準で作成すべきである。
(イ)新型コロナウイルス感染症対策関連の補助金等に関する収入及び支出が計上されていなかった。また、一部の支出について、計上区分が誤っていた。
(ウ)「その他」の項目があり、その内容が分かりづらいものとなっていた。
基本的な経理の能力がない

 

(2) 所管課(市)に対する指摘事項

ア 補助金の活用により購入された備品について、備品台帳への登録が行われていなかった。
基本的な業務を怠っている

イ 指定管理者は、指定管理料について、児童クラブに係る修繕費の年間の実績額が基準額に満たない場合は、その満たない部分の金額(以下「剰余金」という。)を本市へ返還しなければならない(基本協定書第25条第3項及び年度協定書第4条第4項)。しかし、指定管理者に対し、令和3年度における剰余金147,787円の返還を求めていなかった。
協定書違反を指摘していない

 

介護施設の不在者投票前に二場候補が挨拶

昨日地元紙が、田川市の課長が 4月の市長選挙期間、現職だった二場候補に投票を呼び掛ける内容を LINEの同級生グループに送ったことが発覚し 戒告処分となったと報じた。
また、他のニュースサイトでも 同市における期日前投票の買収の実態について 詳細に報じていた。

田川地区の不正選挙はまだある。
介護福祉施設を利用した選挙違反が堂々と行われている。

同選挙期間中の4月18日、二場候補が 田川市内の有料老人ホームの食堂に訪れ、昼食前 入所者ら 約80人を前に 挨拶し、自身の後援会チラシを配布したことが、利用者の関係者の話で判った。
事実であれば、これだけで「戸別訪問の禁止」と「法定ビラ以外のチラシ配布の禁止」、2つの公職選挙法に抵触する可能性がある。

問題はこの先だ。
あろうことか、その2時間後、同施設では市長選と市議選の不在者投票が行われていたのである。
選挙管理委員会に確認したところ、入所者のうち18人が投票していたことが判った。

入所者には 選挙公報も届けられておらず、投票する際は 候補者名と政党名しか情報がない。
こうした中で、直前に候補者本人が挨拶に訪れ チラシまで配布すれば 有利になるのは間違いない。
福祉施設も二場候補に不在者投票の日時の情報を提供したと思われ、不正に加担したことになる。

ちなみに、その施設は某政治家の親族が経営している。
現在、田川市選挙管理委員会が鋭意調査中で、政治家がらみで及び腰になることはないと思われるが、証拠や証言が残っており これを見過ごすことはできないだろう。

当日配布されたチラシ

良識の府に少しだけ期待

昨日の衆院本会議において、 国民の不安を解消することなく LGBT法案が可決された。
国民の意識とこれだけずれた法案審議も珍しい。

自民党は党議拘束をかけた。
郵政民営化法案の時の様に さすがに造反者は出なかったが、2人が採決に加わらず小さな抵抗をした。

そのうちの一人 杉田水脈議員について、某新聞が「過去にLGBTのカップルは『生産性がない』と主張した杉田水脈氏は、体調不良を理由に衆院本会議を欠席した」と書いている。
既に
杉田氏は「不適切な表現、差別する意図はなかった」と釈明しているにも拘わらず、わざわざ引用するところに 悪意を感じる。

今後、15日に参議院内閣委員会、翌16日に参議院本会議で成立する予定という。
こうした理念法の成立を急ぐ意味はなく、社会がどう変わるのか、女性が安心して生活できるのかなど徹底的に審議を尽くし、国民の不安を払拭してから採決しても遅くない。

参議院が良識の府であることに 少しだけ期待したい。

維新参戦で三つ巴

解散風が吹く中、日本維新の会が衆議院福岡5区に元県議会議員(春日市選挙区)の松尾嘉三氏(54)を擁立する方針と報じられた。
松尾氏は 4月の統一地方選で県議4選を目指すも惜敗、その後 自民党を離党し維新から国政挑戦を決めた。

前回 第49回(2021年)は自民 現職 原田義昭元環境相と立憲 新人 堤かなめ氏の一騎打ちだったが、選考段階の保守分裂が影響し原田氏への支持が広がらず堤氏が競り勝った。
今回 まだ候補者が出揃ったわけではないが、自民・立憲・維新の3つ巴戦として予想してみる。

自民党は 元県議会議長の栗原渉氏(57)が準備を進めている。
これまで11万票を下回ることはなかったが、前回の保守分裂のしこりが残っている上に、4月の統一地方選では軒並み自民が票を減らしており、油断すると10万票を切ることも考えられる。

民主系(希望・立憲)は、その時々で票の振れ幅が大きく、今回は維新が浮動票の受け皿になるため 堤氏にとって前回より厳しい選挙になるだろう。
減らすにしてもどの辺で食い止めるかであるが、10万票台なら勝ち負け、8万票まで減らすと比例復活も難しい。

維新の得票数については第46回(2012年)の選挙が参考になる。
橋下ブームに乗り、維新新人で落下傘候補の吉田俊之氏が 4万6416票を獲得、目下の維新の勢いは当時を思い起こさせる。
選挙区で勝利するまでにはいかないが、松尾氏が5万票前後を獲得すれば 比例復活する可能性はじゅうぶんにあるだろう。


 

川崎町議会が永原組合長に挑戦状

目に見える様にツキから見放されいる大任町の永原譲二町長に、追い打ちをかけるような悪い知らせが お隣の川崎町から飛び込んできた。
6月9日の町議会において、田川郡東部環境衛生施設組合(組合長 永原町長)に対し情報公開を求める決議案が「全会一致」で可決、田川地区に激震が走っている。

8市町村で構成される同組合は、約400億円を投じて建設している衛生関連施設について 予算を拠出している自治体に十分な説明をして来なかったが、これまで 各首長や議員も声を押し殺してきた。
実力者に盾突くと どんな仕打ちをされるか分からない恐怖、まさに学校の虐めと同じ構図と 関係者は話す。

そうした中、これでは良くないという田川市議4人が昨年4月、勇気を出して情報公開についての勉強会を開催したところ、 案の定 組合から猛攻撃が始まった。
同7月には 組合長及び全市町村長の連名で抗議文が送られ、今年2月には組合議会が異例の百条委員会を設置、挙句の果てに 証人尋問に応じなかったという理由で福岡地検に告発までされている。

しかし、潮目が変わった。
4月の田川市長選で、この4人うちの1人の村上卓哉氏が 永原町長の義弟である二場公人氏に4000票もの大差で勝利、そして今月6日の町村会会長選で 永原町長がまさかの敗戦を喫したのである。

今回の川崎町議会の決議は、全会一致というところに価値がある。
町全体として異議を唱えたことになり、組合は無視することができない。
田川市議会などでも追随する動きが出ており、今後 同様の決議案に賛成しない議員らも踏み絵を踏まされることになるだろう。

ますます目が離せなくなってきた。




田川郡東部環境衛生施設組合に対し情報の公開を求める発議

令和5年6月7日

 報道への回答では、機会あるごとに財政状況や進捗状況、 事業費用、 事業推進状況を説明しているとされている汚泥再生処理センター、ごみ焼却場、リサイクルセンター、最終処分場の詳細が、住民に知らされることなく数百億円の公費を投じて進行していることに際し、関係市町村住民の知る権利に基づき情報の公開を求める。

趣旨説明
上記一連の工事積算根拠、 施工体制、 予算の根拠となった参考見積り、審査員、審査内容、入札結果など他の自治体同様に開示し、知る権利を保障したうえで検証できるものにすべきである。
開かれた行政運営の要である情報公開制度は1982年発足以来、全国に広まり1999年に国でも法整備され、公正で民主的な政策を行政自ら情報提供していくものです。

現在の関係市町村では、マスコミに対し状況報告は行っているが当該の契約文書などを保有していないとの回答であり、前提となる根拠に乏しい。
以上のことから、 法律第四十二号第一章一条から第二章五条に基づき田川郡東部環境衛生施設組合に対し、情報の公開を求めるものであります。



決議文全文

 

ちょっと待った! 各党、国民に説明不足

与野党3案が提出されたLGBT法案、そもそも自民党内から強い反発が出ていたため、今国会の成立が見送られると安心していたが、会期末を前にして 成立に向けた動きが出てきた。
性的少数者の人権は守られるべきだが、「女性の権利」が保護されなければ本末転倒だ。

自民・公明案と維新・国民案で 文言のすり合わせ協議が行われる様だが、この理念法が成立したら、社会がどう変わるのか、女性の安全・安心は担保されるか、肝心なところを国民は何も知らされていないし、メディアも報じようとしない。
最も心配されるは、女性トイレ・公衆浴場・更衣室に 男性の姿をした人が入って来るケースであるが、その点について明確な説明を求めたい。


米国バーモント州の高校で、高校の女子更衣室に 外見は男性で心は女性のトランスジェンダーの生徒が入ってきた際、出ていくように求めた女子生徒が 学校から停学処分になり、それに抗議した父親は 職場で無給停職の処分を受けた。
また、米国ノースカロライナ州では、高校のバレーボールの試合で、女子生徒がトランスジェンダーの選手に顔面に強烈なスパイクを打たれ重症を負う事故が起こり、スポーツへの参加の有り方が社会問題となっている。

このようにLGBTの先進国で混乱が起きている。
民主党と共和党では真っ向から考えが対立しており、州によって司法の考え方もそれぞれ異なる。

他にも この法律は、職場や学校でLGBTに理解を深めるための教育や研修などを施す努力義務が課せられており、学校で過激な性教育が行われる危険性や 新たな利権を生む可能性が指摘されている。

国政政党でLGBT法案に明確に反対しているのは参政党のみ、各党は法案成立を目指すなら、想定される様々な場面で「女性の権利」が保護されるのか、社会がどう変わるのかについて 国民に説明を尽くしてから前に進めるべきだ。

風向きは変わった

福岡県町村会会長選挙から2日過ぎた。
事前の票読みで完勝を確信していた永原町長、博多駅界隈で祝勝会の予約をしていたという話もあるが、現実を受け止められなかったのでは。

田川市長選挙で 義弟の二場公人市長が敗れ、福岡県町村会会長では自らが敗北を喫し、将来 全国町村会長として 926町村の頂点に立つ夢も消えてしまった。
我が世の春を謳歌してきたこれまでとは 勝手が違うというのを、誰より感じておられることだろう。

そうは言っても、まだ下記団体のトップを務めている。
県下で最も人口の少ない町の町長が、福岡県全体・田川地区全体を取り仕切る団体の代表に、長いもので10年近く君臨している。
このうち、県の団体は充て職も含まれ 町村会長でなくなったことで 外れるものもあるが、福岡県介護保険広域連合や田川地区の一部事務組合は 自ら手を挙げてトップに就いている。

これらの肩書で、県の職員や田川市郡の町村長や地方議員に影響力を行使できる。
本来 誰もこうした状況を良しとしないが、勢いに押され これまで沈黙してきたのではなかろうか。

風向きは変わった。
下記団体の改選時にも 他の首長が対抗馬として名乗りを上げることを期待している。




永原町長がトップを務めている広域の団体

・福岡県国民健康保険団体連合会副理事長
・福岡県介護保険広域連合長
・福岡県自治会館管理組合長
・福岡県市町村振興協会理事長
・田川地区消防組合管理者
・田川地区広域環境衛生施設組合長
・田川地域国道整備促進期成会会長
・田川地区中等教育環境整備検討委員長
・田川郡東部環境衛生施設組合長

速報! 美浦氏が永原氏を破る

6日、福岡県町村会の会長選挙が行われ、水巻町の美浦喜明町長が5期目を目指した大任町の永原譲二町長を破り新会長(1期2年)に決まった。
投票は無記名方式で行われ、美浦氏16、永原氏14、無効票1の僅差だった。

マイナ保険証はキケン

参院本会議で改正マイナンバー法が成立し、来年秋には現行の健康保険証が廃止となり「マイナ保険証」に一本化されることが決まった。
任意となっているマイナンバーカード取得を実質強制するもので、今国会の中で LGBT法案と並ぶスジ悪の法律だ。

河野太郎デジタル大臣が昨年10月、いきなり現行の保険証廃止を発表、公式動画では享受するメリットを並べ立て、カード紛失時でも個人情報流出の心配がないことを強調しているが、デメリットや危険性についての言及はない。

マイナポータルは個人情報の宝庫で、万が一鍵が破られた場合は取り返しのつかないことになる。
これまでも 国内の政府機関や民間企業にサイバー攻撃が仕掛けられ、情報が漏えいしたりサイトが改ざんされるなどの被害が数多く報告されており、セキュリティが完全と言い切ることはできないことは政府も認識しているはずだ。

マインナンバーカードの取得が「任意」とされている理由はまさにその点で、マイナポイント利用規約にも「利用者本人又は第三者が被った損害について、デジタル庁の故意又は重過失によるものである場合を除き、デジタル庁は責任を負わない」と免責の記載がある。
つまり、情報漏えいで損害が生じても、故意または重過失ではないとデジタル庁が主張すれば免責されるのである。
マイナポイントを得るため市役所に殺到した市民に対し、免責についての説明はされていなかった様だが、それでいいのだろうか。


一方、最近は口座の紐づけで誤登録があった問題がクローズアップされている。
これは人の手作業で起きるミスである。
当初から反対を表明している全国保険医団体連合会 は、誤って別人の血液型や既往歴が登録されると、命に関わる重大な問題が発生する可能性があることを指摘、マイナ保険証を導入した医療機関への調査で、他人の情報が紐付けされていた例など 半数以上でトラブルがあったことを報告している。

法案の審議中、同連合会の竹田副会長が参考人質疑に呼ばれ意見陳述をするも、その声は自民・公明・維新・国民の議員には届かなかった。

この他にも 申請漏れや保険料未払いで無保険の若者や高齢者が増え、国民皆保険制度が崩れていく危険性も指摘されている。
マイナ保険証の問題について解説は多いが、以下の動画は分かりやすいので参考にされたい。
法案は成立してしまったが、命に関わる問題を孕んでおり もっと慎重な議論が必要だったのではなかろうか。

全国保険医団体連合会ウェブサイトより

議会承認ありきの新規事業告知

北九州市議会の6月定例会が1日に召集されたが、直前の5月29日に 北九州市が公式ウェブサイトで公表した告知に市議会が反発を強めている。
それは「(仮称)北九州市“新ビジョン”策定支援業務委託 公募型プロポーザル方式の実施」という事業者募集の告知、独自カラーを打ち出したい武内和久市長が 北九州市の基本構想・基本計画に代わる新しいビジョンを策定するのは分かるが、その進め方が良ろしくない。

この業務は 今後の北九州市政の最上位の計画を策定する新規事業となり、外部に丸投げになっていないか、タイミングとして適当か、予算として十分かなど、6月議会で審議が尽くされ、承認が得られてから はじめて執行されるものだ。
業務内容の説明の中に、「なお、本件は令和5年度の本予算の成立をもって実施となるため、市議会での議決によっては、変更や中止を行う場合がある」と注釈があるので、執行部もそのことを分かった上で告知をしている。

しかしである。
鼻から「議会承認ありき」で告知をすれば、国会ではもちろん、どこの地方議会でも「議会軽視も甚だしい」と議員の怒りを買い 執行部は謝罪に追い込まれることになる。
ましてや 北九州市議会はオール野党状態、「否決できるもんなら否決してみろ」と喧嘩を売っているに等しい。

会期中、委員会や一般質問で、告知に至った経緯等について 各会派から追求があると見られている。
武内市長は官僚出身なので こうした手続きの大切さについては百も承知のはずだが、なぜ議会承認されるまで待たなかったのか、その真意について明らかにしてほしい。

原口議員、覚醒!

立憲民主党の原口一博衆院議員が覚醒した。
原口氏は 今年1月、悪性リンパ腫と診断されたことを公表していたが、その後自身のYoutubeチャンネルで 歯に衣を着せぬ発言が話題になっている

まず、自身が悪性リンパ腫を患った原因として、新型コロナウイルスワクチン接種との関連の可能性を否定していない。
副反応を疑い、相変わらず接種を勧奨し被害者救済に消極的な国の姿勢を批判している。

また、一見 成功に見えているG7サミットについて、軍需産業を持つDS(ディープステート)の描いた通りの戦略にまんまと引っかかり、西側と中露との対立の構図が鮮明になって 日本がウクライナの様に戦場になる危険性が増したと猛烈に批判している。

元総務大臣とは思えぬ発言は 痛快だ。
「これまでは国益を考えぬ諸先輩方がいても政界で生き残るため耐えてきたが、癌を患い 死を意識したことで政治家を目指した原点に立ち返り、死力を尽くして国民のために働く」
原口氏のYoutubeチャンネルからはそんなメッセージが伝わってくる。

立憲の議員が 原口氏に倣い 国益を優先して行動すれば、支持率が回復するだろう。


原口一博チャンネル
越境3.0チャンネル 石田和靖氏との対談動画

カンボジア遊学生募集?

今日の朝刊に、在福岡カンボジア王国名誉領事館が主催し、地元新聞社が後援する短期遊学の参加者を募集する広告が掲載されている。
「半田スカラシップ~カンボジア遊学生~」第12期生募集、審査で合格した遊学生には1人あたり最高30万円が支給され、30日間のカンボジア遊学ということで、高校生の子を持つ親として興味が湧く。

審査員は半田晴久氏、在福岡カンボジア王国名誉領事、カンボジア政府上級大臣級顧問、カンボジア大学総長という肩書が付いているが、複数のペンネームを持ち執筆活動や芸術・スポーツイベントの後援を行っている。
また、深見東洲という名前で自らも芸能活動を行い、世界的に有名なオペラ歌手や 米の元大統領らとのイベントの告知で 新聞広告が出ていたこともあり、なぜ こうした人脈があるのか以前から気になっていた。

この深見氏、実は宗教団体「ワールドメイト」の教祖として知られる。
あまり馴染みのない団体だが公式ウェブサイトには、神道系の宗教で総本部は静岡県の伊豆の国市、会員は 8万2千人と紹介されている。
昨年統一教会が問題になった際は、複数の国会議員に献金している宗教団体として名前が上がっていた。

半田氏がカンボジア遊学を重ねてこれたのは、これまで 同国に対し幅広く金銭的・人的支援を行い、政府との信頼関係も構築してきた結果だろう。

ただ、遊学が どういうものなのか?
その先はどうなるのか?
それが気になる。

ワールドメイトの公式ウェブサイト

永原会長5期目なるか?⑥ ~問われる町村長の良識~

永原会長5期目なるか?④(2023年5月29日)で、永原町長が 「逃げずに反社と戦う町長として 関東や関西の警察関係者からは高い評価を得ているらしく、町長さん方には『頑張った』と言ってほしい」と述べたと書いた。
これは、法令違反には正当な理由があり 福岡県町村会の5期目をさせてもらうのに何の問題もない、ということを主張する中で出てきた発言だ。

しかし、永原会長5期目なるか?⑤(2023年5月30日)で書いた様に、脅迫行為で起訴されている組長の裁判において、永原町長とは食事やプレゼントをするなど交際をしていたとの証言がされている。
これが事実なら、「反社と戦っている」のではなく、内輪揉めの類と言えるだろう。
公の場での発言ということで、今後 マスコミが取材を続けていけば、更なる証言や証拠が出てくるのではなかろうか。

さて、会長選の対抗は水巻町の美浦喜明町長である。
各町村長宛に、美浦町長と賛同者の鞍手町 岡崎邦博町長の連名の手紙(下写真)が送付されてきたという。
そこには、過去の事件の反省から 任期を4期(8年)までと規約改正をした精神を遵守するという立候補の理由が綴られていた。

町村長が 5期目の永原町長に1票投じるのか、多選禁止を訴える美浦町長を選ぶのか、政界関係者の注目が集まっている。

- 了 -

永原会長5期目なるか?⑤ ~逮捕された組長の証言~

先週 5月24日、ある刑事事件の裁判の最終弁論が行われ結審した。
昨年11月に大任町の商業施設で、町内の土木建築業者の男性を脅した疑いで逮捕された指定暴力団 組長A氏の裁判である。

永原町長は、法令で定められている入札結果の公表を拒んでいた理由について、「町の発注工事を受注した会社に対する暴力団員の脅迫行為がエスカレートしており、住民の生命と財産を守る必要があるため」と説明していた。
しかし、3月7日にA氏が逮捕されたことを受け、同14日に記者会見を開き、「業者が反社会的勢力の影響を受けない環境が整った」として、4月1日から入札結果を公表するとした。


こうしたことから、裁判で A氏が何を語るか注目されていた。
傍聴者の話では、
「永原さんは、今でこそ暴力団排除の姿勢を打ち出しているが、23~24年前は 地元の暴力団3代目の取り巻きの1人で、企業舎弟のようなことをしていた。」
「永原さんとは みやこ町のHという割烹で 1席もうけたことがある。」
「白いハット(帽子)をプレゼントしたことがある。田川で白いハットをかぶっているのは、自分と永原さんくらいだった。」
などの証言があったという。

お友だち…。

永原町長の過去の話はこれまでも聞かれていたが、公の場で語られるのは初めてである。

- 続 く -


大任町のパンフレットで着用している
白いハット

永原会長5期目なるか?④ ~「頑張った」と言って欲しい~

マスコミが永原町長を批判している理由は、田川地区のゴミ焼却施設等の公共工事で不透明な点が多いのに 情報公開に消極的だからである。
入札結果を法令に反して非公表にしていることは、そのうちの一つに過ぎない。

理事会の中で、そういう点には触れず 法令違反を正当化するどころか、自分がいかに高い評価をされているという趣旨の発言をしているので、ご一読願いたい。

以下、永原町長の発言




マスコミは一点突破で法違反を仕立てるということだけで攻めて来たんですよ。
だからそこもね、ここにおられる皆さんは今、私が言ったから分かるけども ほかの町長さんは分からないと思います。
何で会長は法違反するのか、って言う。
改めなければ駄目じゃないかと。

じゃあ一つ聞きますけど、自分のところの町で そんなことが起こったら、反社と戦ってやりますか、町長様方。
自分の身に置き換えてください。
鞍手町は工藤会が居るでしょう。
繩張りがあるんですよ。


そういう事例があったら、町長さん方、「お前が死ぬか、それとも業者が」と言われて、被害届出して逃げますか。
逃げる人が殆どじゃないかと思いますよ。
戦いますか。
戦ってるんですよ私は。

だから 警察が一時間おきに家の周りを全部巡回してますよ。未だに。
そういう事態が起こったんですよ。
だからそれに対して私はしたんですよ。

だから知事も分かってるんですよ。内容は。
ただ表に出ないだけなんですね。
私はだから「法違反してる」などと言ってますけど、町長さん方には「頑張った」と言って欲しいんです。

私はそう思ってるんですよ。
反社と戦ってるんです。
だから警察も表立っては何も言いませんけど、福岡県では町長が人気が悪いと。
しかし、関東とか関西の方が、「こんな町長が今時居るのか」って言ってますよ。
言ってたんですよ。そうなんですよ。
私の自慢のようなことは言われませんけど、そういう声も警察関係者から聞きます。




まだまだ続く。

逃げずに反社と戦う町長として 関東や関西の警察関係者からは高い評価を得ているらしく、町長さん方には「頑張った」と言ってほしいそうだ。

ー 続 く ー

永原会長5期目なるか?③ ~規約改正はマスコミ対策~

福岡県町村会は 公的機関ではなく 任意団体であるが、市町村が拠出する予算で運営されており、各町村長や議員は公務として町村会の会合に出席している。
厳密には理事会の会議録は公文書に当たらないということだが、公文書に準ずるものとして捉えてよいだろう。

会議録の中で、公人にあるまじき 永原町長の発言があった。
それは規約が改正になった経緯についてである。

第11条 会長、副会長及び幹事の任期は2年とする。
2 会長の任期は、4期までとする。ただし、全国町村会の役員就任中で理事会の同意を得た場合は、この限りではない。

2010年に 福岡県町村会の汚職が問題となった際、当時の会長は10期目で、その頃の規約には 任期の制限(赤字の部分)はなかった。
永原町長は理事会で、規約を改正した経緯を次のように話している。

マスコミがうるさいので、マスコミ対策として じゃあ 町村会の自浄能力を発揮するという形で、取り敢えず4期という歯止めをかけようじゃないかという話が出ました。但しその時に、4期では山本会長のように九州会の役員にもなれないし、全国町村会の役員になれないと。だから、この中に特記事項として、『もし4期の満了が来た時点で役員をしていたらその限りではない。 その時に理事会の承認をいただければ5期目にも入れる』というようなことで、この特記事項を付けたんですよね。」

つまり、マスコミを騙すために4期までという多選制限を設けたというのである。
当時の町村長の方は、 こういった趣旨をご承知で この規約改正に賛同されたのだろうか。
マスコミも 随分と馬鹿にされたものだ。

現在の町村長の皆さんの考えは分からないが、永原町長は この事を 4月14日の理事会で話したのだから、間違いなく 「マスコミは騙せる」という考えの持ち主だ。
永原町長の発言、大任町や 永原町長が関わる一部事務組合から出てくる公文書、これらは全て信用するに値しないということである。

次回、議事録の中から 永原町長の承認欲求(褒めて欲しい、認められたい)が見てとれる発言を紹介したい。

ー 続 く ー

永原町長の5期目を決める町村長名

永原会長5期目なるか?② ~全町村長に送付された会議録~

会長を務める永原町長は、会長選挙を前にして  4月4日の定例理事会と 4月14日の臨時理事会の会議録を、全町村町長宛に事務局から送付させている。
ある町長の元に届いた会議録を拝見したが、21ページにわたり 文字数約3万字、うち8割は永原町長の発言である。
理事会に出席した別の町長の話では、永原町長が約90分間、延々と一人でしゃべり続けたという。

永原町長のその長い話の内容は多岐にわたるが、冒頭で

  • 2010年に起きた贈収賄事件の顛末
  • 規約が改正された経緯
  • 期数が多い方が 九州町村会で発言力が増し、全国町村会の役員になれること
  • 多選だから過去の過ちを繰り返すという認識は誤っていること
を述べ、続けて、
  • 大任町で入札規約適正化法違反を犯していたが、現在は解消していること
  • 会長任期を全国町村会の任期に合わせるという考えに対する反論
  • これまで全国町村会の役員になって 過疎法の成立や宝くじ補助金の分配で福岡県に貢献してきたこと
  • 5期目が決まれば、全国町村会で会長代行になるのが内定していること
など、同じ話を繰り返しながら説明している。

何が言いたかったか まとめると、
「これまで全国町村会の役員になって福岡県の町村のため尽力してきた。役員になるためには期数が多くなければならない。批判する人はそうした事情を理解していない。法令違反を犯したという指摘する人がいるが、町民を反社から守るためだった。今は解消しているので問題はない。禍根を残さない様に 選挙なんかしない方がいい」
ということだ。

永原町長にとって、自分を否定する理事がいることが 許されなかったのではなかろうか。
その場にいた理事は、延々と話を聞かされて さぞ お疲れになったに違いない
恐らく、そのうち どうでも良くなって、「もうわかった、あなたが正しい、面倒なので やりたければやんなさい」という心境になるのではないかと想像する。
相手に隙を与えれば 更なる批判が出てくるかもしれない、そんな心理が働いたのかもしれない。

この21ページの会議録の中で、聞き捨てならない問題発言があったので、次回紹介したい。

ー 続 く ー

前町村長に送付された4月4日と14日の会議録

 

永原会長5期目なるか?① ~慣例破り選挙へ~

6月6日、31町村から構成される 福岡町村会の会長選挙が行われる。
現在の会長は 大任町の永原譲二町長、間もなく4期目(1期2年)が終わろうとしてる。
事務局によると、会長は指名推薦で決まるのが慣例で、30数年前に副会長選挙があった記録はあるが、会長選挙の記録は確認できないという。

今回選挙となったきっかけは、規約で会長任期が4期(8年)までとなっているにも拘わらず、4月4日の定例理事会において、正副会長から 永原氏の5期目続投で同意を求める提案があったことだ。
ちなみに、副会長は 篠栗町の三浦正町長である。

実は、福岡県町村会では過去に贈賄事件があり、再発防止のために多選を制限し 4期までに規約を改正した経緯がある。
参考 → 福岡県町村会汚職事件

その改正した規約には「全国町村会の役員就任中で 理事会の同意を得た場合は この限りではない」という但し書きが添えられている。
永原町長は現在 全国町村会の副会長を務めており、この但し書きに該当するので 5期目は可能というのが提案理由だった。

しかし、「全国の役員だからといって5期目も正副で決めるのはどうか」と、待ったをかけたのが 水巻町の美浦喜明町長である。
確かに、会長任期 は6月6日、それに対し全国町村会の役員任期は7月30日と約2ヵ月遅く、次の改選で役員にならない可能性があるので、あまり意味をなさない但し書きと言える。

美浦町長は、「会長任期を全国町村会の任期に合わせ、4期までというのを厳守するべき」と主張している。
この日は 話を持ち帰ることにして、1週間後の4月14日の 臨時理事会に結論は持ち越されることになった。

ー 続 く ー


 

50年後、外国人が10人に1人?

厚労省の国立社会保障・人口問題研究所が 2070年までの将来推計人口を公表した。
こちら → Click 
「総人口は50年後に現在の7割に減少し、65歳以上人口がおよそ4割を占める。前回推計よりも出生率は低下するものの、平均寿命が延伸し、外国人の入国超過増により人口減少の進行は わずかに緩和」するという。

今回推計では、合計特殊出生率(1人の女性が一生に産む子どもの数)の中位推計を1.36 と見込んでいるが、前回5年前の 1.44から「下方修正」している。
岸田総理が異次元の少子化対策を掲げているのに、この推計ではその効果が全く考慮されていないらしい。
対策を打つなら 出生率上昇の KPI(目標値)は設定するはず、それなら 推計に織り込むべきだ。

そうは言っても、政府が25年以上にわたり 少子化対策に取り組んできたにも拘わらず効果がないのだから、織り込みたくても できないのだろう。
この調子では異次元の少子化対策も空振りに終わりそうだ。

それより驚いたのが、前回推計で 平均 6万9275人/年としていた 外国人入国超過数が 今回は 16万3791人/年と倍増し、2070年には10人に1人が外国人という計算になることだ。
国内の労働者不足を補うため外国人労働者の受け入れが進んでいるが、こうした現実を考慮しての推計である。

厚労省が 自身の省庁が主体となって取り組む少子化対策に期待せず、外国人労働者の増加だけは計算に入れて推計をしているところが恐ろしい。
私は50年後は生きていないが、 10人に1人が外国人の日本を想像したくない。





一生に一度の買物で後悔しないために

資材や人件費の高騰により新築の戸建てやマンションの価格も上がっている。
一生に一度の買物で誰もが失敗はしたくないが、入居後に欠陥が判明し泣いている人も少なくないという。
建築業者を選ぶ際、殆どの人はテレビCMが流れ 耳に馴染みのある大手ハウスメーカーに依頼するが、本当にそれでいいのだろうか。

2000年の創業以来、全国各地で2000件以上の欠陥住宅の調査を行い、被害者をサポートして心無い業者と戦ってきた ㈱日本建築検査研究所の岩山健一社長に話を聞いた。


 

- これまで調査された住宅で、どういう欠陥が多いですか?-

(岩山社長)
一番多いのは断熱材や防音材を故意に施工していないケースで、一般の人はこれを見つけることができません。
冬場に部屋が温まりにくいとか天井や壁に結露が多くてカビが発生しやすい時は断熱材、お風呂場の音が反対側の部屋に聞こえたり隣の生活音が異常に聞こえたりするのは防音材の施工不良が疑われます。

酷いケースでは、耐火基準を満たしていない材料で施工する業者もあります。
火災が発生しても延焼を防げない構造になっていて、命の危険もあり悪質です。
屋根裏だったり壁をはがさないと確認できないことをいいことに、法令違反と分かっていながらやるんです。
悪徳業者は目に見えない箇所で手抜きをして利ザヤを稼ぎます。

- 大手の業者なら安心という気がしますが?-

(岩山社長)
そんなことはありません。
戸建て・マンションに限らず、上場会社の建築物件でも 断熱材の手抜きなどは よく見られます。

- どうやったらトラブルを防げますか?-

(岩山社長)
入居前の検査をお勧めします。
弊社では、新築建売や中古住宅の瑕疵検査、これから作る場合は全体の監理、また、リフォームの検査や契約書類監査などを行っています。
設計通りに施工していない箇所が見つかったら、業者の責任で 手直しをさせます。




㈱日本建築検査研究所は、全国 多数のマンションの検査で 水漏れや傾きなどの施工不良の原因を突き止めた検査会社として知られ、 施工会社等を相手取った裁判での実績も多数。
マイホーム購入前、慎重を期す方は 同社に問い合わせてみては。


日本建築検査研究所公式サイト

村上新市長が 初のがぶり指揮・川渡り神幸祭

田川市 風治八幡宮の川渡り神幸祭は2日間の日程で行われ、青空に映える2基の神輿と11基の山笠、これを担ぐ約1000人の男衆の躍動が 観客を魅了した。
コロナ禍で3年間連続で中止を余儀なくされ、男衆も観客も 行動制限から解放された喜びを噛みしめているようだった。

神幸祭は福岡県五大祭の一つ、初日には服部誠太郎県知事も駆け付け 激励の挨拶を行った。


また、村上卓哉新市長が初日、下伊田山笠(一番)に乗り、初めての「がぶり」の指揮をとった。
2日目も武徳殿で栄町山笠(七番)に乗り、川端町山笠(五番)で川の中へ、川に入ってから新町山笠(四番)に乗り移り、水しぶきを浴びながら指揮。
その後も 本部席前で山笠側から求められ、鉄砲町山笠(三番)、番田山笠(六番)、下魚町山笠(二番)と乗り移り1日で計6基の山笠に。
実況席の祭り関係者からは「こんな市長は史上初」と驚きと喜びの声が聞かれた。

この祭りで 田川の悪疫が退散しますように。

市民不在の行橋市議会③ ~ 元部長、書類送検の衝撃 ~

本日の地元紙朝刊に「行橋市元部長を書類送検、採用試験の漏洩容疑」という記事が報じられ、たいそう驚いた。
令和2年の職員採用試験において、元部長が面識のあった受験者1人に試験内容を漏らした容疑で 福岡地検に書類送検していたことが分かったという。

16日付で略式起訴されているので 容疑は固まっており 有罪は確定すると思われる。
ただ これは”令和2年”のことで想定していない話で、行橋市で問題になっていたのは”令和元年”の職員採用試験だ。
県警がそこまで立件できなかったということか、それとも捜査が続いているのか、現時点では不明だが、いずれにしても 市職員の採用試験で不正があったという事である。

ところで、行橋市議会は 何をやっているかというと、弊社記事「市民不在の行橋市議会(2023/03/23・27)」で報じた通り、市長が提案する予算・条例改正・人事の議案に悉く反対し、市民のためにならないことに 時間と労力を費やしている。
終には15日の百条委員会で、来たる6月定例会において工藤政宏市長を地方自治法違反(虚偽陳述など)の疑いで刑事告発する方針を決めた。

昨年12月議会で設置された百条委員会の目的は、「採用試験受験者に関する個人情報漏えい問題の調査」で、県警に誰が情報を漏らしたかということである。
目的が違うという声がSNS上でも上がっているが、市民が明らかにしてほしいのは「職員採用試験で不正があったか、なかったか」ということで、本当なら百条委員会で、前市長や試験に関わった関係職員などを証人喚問し、真相究明をするべきところである。

百条委員会にも税金が使われており、委員には費用が支払われている。
元部長の書類送検は、市議会が本来 やるべき調査をやっていなかったことを露呈したものだ。

再発防止に向け検証を

NHKの報道番組「ニュースウォッチ9」が 公式サイトで 放送したVTRが不適切だったとして謝罪をした。
テレビ局全体の信頼を失墜させる内容であるが、「伝える。深く、ひたむきに。」の同番組に何が起こったのだろう。

問題となった約1分間の動画は、登場した3人はワクチン接種後に家族を失った遺族で、無念な思いについてコメントを述べていたが、テロップでは「夫を亡くした」「父を亡くした」「母を亡くした」という紹介があるのみで、「ワクチンで接種で亡くなった」という説明はなく、あたかも新型コロナウイルスに感染して死亡と受け取られる編集になっていた。

NHK ニュースウォッチ9より
 

この3年間、CBCテレビ(名古屋市)とサンテレビ(神戸市)を除き、NHKはじめ全国・地方の民法局は、副反応被害に関する情報があることを知りながら、一切報じて来なかった。
本来マスコミは両論併記の姿勢で臨むべきところ、まるで戦時中の大本営発表の様に、政府の方針に沿って偏った情報のみを垂れ流してきた。

もちろん、現場のスタッフの中には、ファクトがないまま「コロナは怖い」、「ワクチンは打った方がいい」と、繰り返し報じる局の方針に 異論を唱える人は多い。
しかし、彼らが取材に基づいた真実を放送しようとしても、国のご機嫌を伺う局幹部の指示で潰されてきたという。

今回の放送を前に、これまで大手がスポットを当てて来なかったワクチン被害をNHKが取り上げてくれるということで、 遺族とそれを支援する団体の期待はかなり大きかった。
実際に取材したNHKのスタッフは、初めから騙そうとしたのではなく、遺族の悲痛な声を直接聞いて、何とか形にして伝えたいと思っていたはずである。
それが、編集段階で意図的に捻じ曲げられ、結果的に取材に応じた遺族の好意を踏みにじった。

私たち視聴者が気づかないうちに、これまでも他の番組で 意図的な編集が行われててきたと疑われても仕方がない。
誰がどういう指示を出して こうした編集になったのか、謝罪して終わりではなく、再発防止に向けた検証が必要ではなかろうか。

ワクチン被害者の遺族会結成の記者会見(2022年10月20日)
※ CBCテレビ以外は報じなかった

ワクチン接種後の健康被害救済制度

弊社記事「新型コロナワクチン後遺症患者からのSOS(2022年10月25日)」で取材したAさんに 10ヵ月ぶりに再会した。
治療の効果もあり 前回お会いした時より 楽になったそうだが、不定期に身体の締め付け感、皮膚の異常、歩行困難などの症状が出て対処療法を続けているということだった。

医療費や薬代も馬鹿にはならない。
現在Aさんは、国の健康被害救済制度を利用して、医療費給付を申請する準備を進めている。
認められれば、月に通院が3日以上の場合、月額 3万7800円が支給される。

予防接種健康被害救済制度について(厚生労働省)


申請に必要な書類として、Aさんがこれまで通院した医療機関に、自身の診療録(医師の作成したカルテや検査結果報告、写真等)の写しを請求した際、その費用に開きがあることが分かり驚いたという。

原本をコピーするだけなので 11の医療機関中 3 つのクリニックで無料、実費徴収するクリニックもあった。
一方で4000円以上するクリニックも。
K耳鼻咽喉科医院 4000円、M整形外科内科医院 5530円、そして 最も高かったのが、Aさんがかかりつけ医と信じていた K内科クリニックで 1万2100円、医療費の給付申請に使う目的だが、国が認めなければ 無駄になる費用である。

証明書の発行手数料に基準となるものはない様だが、患者負担の限度を超えていると思われる。
医師会におかれては このようなことがないよう ご指導頂きたいものだ。

副反応が疑われる症状が出たAさんは、複数の医療機関を受診するも、かかりつけ医はじめ 殆どの医者が 向き合ってくれず、県が指定する病院へ紹介状すら書いてもらえなかった。
また、職場でも 自身の体調不良についても なかなか理解してもらえず、辛い思いをしたという。

Aさんは、「自身と同じような経験をした人は必ずいるはず。もしそういう人がいたら、話を聞いて寄り添ってあげたいです。」と話している。

アサデスが特集

県議会では15日、臨時議会が開催され、新議長に香原勝司県議(直方市)、副議長に佐々木允県議(田川市)が選出された。

佐々木県議は田川市議を経て現在県議3期目、政策提案能力が高いと評判の人物だ。
特に 再生可能エネルギーの導入には熱心で、2018年6月議会では「バイオマス発電」を県として推進するよう訴えた過去がある。

二場公人前市長と佐々木県議は、4月の統一地方選で 互いの集会に出席しエールを交換するなど 昵懇の仲として知られている。
水面下での2人の努力が実を結び 南国殖産(鹿児島市)を誘致することに成功、現在 田川市糒(ほしい)地区の 長閑な田園の一角に、住民の反対をものともせず バイオマス火力発電所の建設が進められている。

参考:弊社記事
前代未聞!住民説明ないまま火力発電所着工(2022年8月8日)
南国殖産、永山社長はご存知か?(2022年9月5日)
南国殖産に 田川市議会がイエローカード (2022年12月21日)






偶然にも 同日の朝、KBCの「アサデス。」が、この バイオマス火力発電所を取り上げ、事業を進める南国殖産が資源エネルギー庁に「住民説明会を行い理解を得られた」と虚偽の報告をするなど不誠実な対応をしていることを報じた。

田川バイオマス発電所 地域住民「知らないうちに建設が・・・」

どうしちゃった自民党? LGBT法案通過なら…

自民党が「LGBT法案」について、反発する保守派議員らに配慮した修正案を党内会合で事実上了承し、総務会で正式決定した後、19日に議員立法として国会提出するというニュースがあった。

しかし、「内閣第一部会・性的マイノリティに関する特命委合同会議」に参加していた議員のSNSで、継続審査を求める声があるも 採決が行われ、反対15・賛成10・中間3の 反対多数という結果だったということが判った。
ところが、役員が議論を打ち切って「一任願いたい」という流れで 提出が決まったことが明らかになったという。

もちろん総理の指示あってのことだと思うが、反対が多いのに 力技でひっくり返すことが罷り通れば 自民党は民主的な政党とは言えないし、もはや保守政党とは呼べなくなるだろう。

そもそも、G7広島サミットに間に合わせるとか、エマニュエル駐日大使が法案成立を求めているなどと報じられているが これは内政問題。
エマニュエルは民主党のバイデン大統領が任命した大使であって、仮にLGBTに否定的な共和党が政権を取れば 首になる人物、アメリカという国の恒久的な立場を代弁している訳ではない。

仮にこの法案が通れば いかに社会に影響があるか等、起こり得る問題についての議論は全くされていないし、総理も もともとそういう認識だったはずである。
重要なのは、身体も心も女性の権利が脅かされる危険性を孕んでいることだ。

例えば、トランスジェンダーで「外見は男性だが心は女性」という人が女性トイレに入ってきた時に、一般女性は拒否できなくなる。
今でさえ女性トイレでの性犯罪が繰り返し報道されているが、これを悪用する輩も出てくることは間違いない。
もちろんトランスジェンダーの方の人権に配慮する必要はあるが、こうした重大な点について答えがないまま法案が通ろうとしている。


本来、女性や女性の人権を守る団体が反対の声を上げるべき法案だが、安全が脅かされる可能性があることなど デメリットについて周知がなされていない。
自民以外では、立憲、国民、共産、社民、そして 維新が この法案の速やかな成立を目指している。

この法案を無理に通せば、自民党を見限る党員が出てくる可能性もある。
唯一、参政党だけが 反対を表明しており、自民党の動き次第では 保守層が参政党支持に流れるかもしれない。


参照:弊社記事「LBGT法案提出の前にやるべきこと (2023年3月30日)」

費用弁償等 900万円を県に寄付

福岡県議会では、4月の改選で共産党が改選時の議席を2つとも失うという結果に終わった。
県議会の選挙区定数が1~2人区が殆ど、最大でも5(久留米市・福岡市東区)なので、支持率が低下している 同党の候補者が 滑り込むのは難しい。
国政選挙では比例枠があるが県議会にはないので、今回の結果は予想通りだった。

同党の議員の多くは勉強熱心で、他の政党がしない(できない)分野で 鋭い質問をし弱者の代弁をしてくれることは、多くの県民が知っている。
他党の議員も 根本の考え方が違うこともあって口にこそ出さないが、リスペクトしていると思われる。

5月末の任期で県議を辞した高瀬菜穂子氏(北九州市小倉南区)らが、2期8年で議員に支払われた費用弁償(交通費)から、交通費や政務活動費の補填分等の実費を差し引いた額を県に寄付するという。
北九州市の県議が公務で県議会に来る場合、1日につき1万7000円が支払われるということになっている。

高瀬氏らは 費用弁償(交通費)の実費支給を求めていたが、条例で決まっており公選法で政治家の寄附行為は禁じられていることから一旦は受け取る必要があったので、その分を預金していた。
今回、政治家を辞めたことで 県への寄付を行えるようになった。
2期8年間の費用弁償の合計支給が2001万5000円、これから交通費の実費410万5680円と政務活動費(議会ニュース発行やアンケート調査に使った分)の赤字補填に699万3605円を差し引いて 891万5715円を寄付することになった。

費用弁償が高過ぎるというのは、県議会議員選挙の中で 日本維新の会が訴えていたことと同じである。
初当選した3人の会派「日本維新の会県議団」が引き継ぎ、身を切る改革として提案していくことだろう。



 

「議員バッジ粉々」に疑問

昨日、安倍元総理が銃撃を受けた際、粉々になった議員バッジの破片を奈良県警の捜査員が集め、当時の県警本部長が安倍氏の妻昭恵さんに手渡したという新聞記事があった。

美談の様に聞こえるが、この銃撃事件には様々な疑惑があり、奈良県警は未だにそれらに答えていない。

記事には、

安倍晋三元首相を襲った凶弾は、胸の国会議員バッジも撃ち抜いていた。(中略)弾は安倍氏の胸にあった議員バッジ(直径約2センチ、厚さ約1センチ)の側面に命中し、バッジは粉々になった。事件後すぐ、県警は現場の実況見分を実施。バッジは複数の小さな破片となって散らばっており、安倍氏が倒れた位置から約10メートル離れた場所で見つかったものもあった。北朝鮮による拉致問題の解決を願うシンボルの「ブルーリボンバッジ」も二つに割れていた

とある。

偶然でも本当に命中したのか?
当たってバラバラになるのか?
議員バッジとブルーリボンバッジの両方に命中したのか?
その弾はどこに行ったのか?
左肩に1か所、首に2か所の銃創との関係は?

ところで、大阪の毎日放送が、興味深い動画を公開している。
3つの視点で再現する事件の75秒間 安倍元総理”銃撃の記憶”」というタイトルで、安倍元総理視点/山上被告視点/現場視点 という3つの視点で、銃撃当時の様子をCGで作成、緊迫した場面を再現している。

そのうちの山上被告視点の動画、11時31分07秒92 の時点で、 安倍元首相が山上被告側を振り返った瞬間が確認できるが、山上被告から議員バッジは見えない。

国会もマスコミも 銃撃の不自然さについて追及しようとしないのも謎である。
山上被告の裁判で これらが明らかになればいいが、弁護士との出来レースで裁判の争点にしない可能性もあり、あまり期待できないのではなかろうか。


3つの視点で再現する事件の75秒間 安倍元総理”銃撃の記憶”(毎日放送)

候補者が決まっていない自民、9区・10区

昨日「維新と立憲の立候補予定者が全く決まっていない」と書いたが、自民も決まっていない選挙区がある。
前回、9区三原朝彦氏、10区山本幸三氏がそれぞれ選挙区で敗れた後、総支部長(立候補予定者)はいずれも空席となっている。

自民党の衆院議員の席が空くというのは滅多にない話で、保守系の政治家なら誰もが目指したいところだろう。
9区では、かねてより大家敏志参院議員は衆院鞍替えを希望していると言われており、最近も頻繁に選挙区内で辻立ち姿を見かけたり、ポスターが新しく貼り替わったりしているという。
また、10区では 4選を果たしたばかりの吉村悠県議の名前が聞かれる。

ただ、今年2月の市長選で 武内和久氏を当初から応援し、自民党市議団を離脱した2人の市議の動きにも注目が集まっている。
特に9区の三原朝利市議は 三原朝彦氏の甥、知名度があり 無所属でも衆院選に挑戦するという噂もある。

近いうちに 党が公募を始めるということだが、9区の緒方林太郎氏(無所属)、10区 城井崇氏(立憲)は選挙に強いので 保守系が1本化しないと 勝負にならないだろう。
調整ができるかが鍵だが魑魅魍魎の世界、 この先 何が起きるか分からない。

立候補予定者が決まっていない維新と立憲

中身はともかく 外交でポイントを稼ぎ、支持率アップに努めている岸田首相、G7広島サミット後、最短で6月の国会閉会と同時解散という噂もあるが、福岡県でも まず困るのが維新と立憲、現職以外の候補者選定はこれからとなっている。

統一地方選で躍進した維新は全選挙区擁立を目指すとしている。
選挙区で勝つのは難しいだろうが、都市部においては浮動票が期待され、2・3・5・10区あたりで擁立か。
4万票を超えてくれば 比例復活の可能性が出てくる。
前回比例復活を果たした1区 山本剛正氏、4区 阿部弘樹氏もうかうかしていられない。

野党第1党の座が危うい立憲は、前回の様に野党共闘路線か、維新と何らかの協力体制をとるのか方向性が見えてこない。
そうした中での候補者選定となるが、統一地方選でも候補者擁立できなかった自治体もあり、人材不足の傾向にある。
福岡市議選では12人の公認候補を擁立するも、現職2名、新人3名が落選する結果に。
「無理な選挙戦略で使い捨て」と厳しい指摘もあるが、県連幹部からは反省の声も聞こえて来ない。
これでは いい候補者は集まらないだろう。

維新が候補者を出すと、自民・立憲 両党の票が食われるが、維新候補が立った福岡市議選の結果を見ると 自民が減らした票の方が かなり多かった。
その自民も、前回選挙区で負けた5・9・10区のうち、候補が決まっているのは5区の栗原渉氏だけ、9・10区の候補者選定を急ぐ必要があるのだが、すんなりとはいかない事情があるみたいだ。

ー 続 く ー