公共工事中止における最近の和解例に、平成30年に市長が交替し新庁舎建設(総工費約87億円)の契約を解除した近江八幡市と ㈱奥村組(大阪市)の争いがある。
入手したNEXCO3社の標準的な契約書から、大島産業の耐震偽装発覚後、中日本が本来どう対応すべきだったかが見えてくる。
大島産業が施工し 契約解除となった2工事についての追加会計検査、2日目は現場検査の予定である。
7月5日、本日から3日間、NEXCO中日本において 大島産業が施工して契約解除となった 2つの工事に対しての 追加会計検査が始まる。
全国数カ所で、次期衆議院選挙に向けての公認争いが勃発する一方で、中には潔く後進に道を譲るベテラン議員もおられる。
梓設計は業界トップクラスで 実力、実績共に 素晴らしい企業である。
ある意味分かりやすい、会計検査前のあからさまな人事異動、そこまでしても隠したい不都合な事実があるということの証と言ってよいだろう。
7月の早い段階で会計検査が行われるという情報が入った。
6月中旬、NEXCO中日本において、令和3年7月1日付の定期人事異動が発表され、大島産業が行った耐震工事で、契約書の決裁権者の殆どが異動になることが判った。
大牟田市新体育館整備の最終段階で DB(実施設計及び施工)を行う業者の プロポーザル方式による選考が 下記日程で行われる。
一般社団法人日本コンストラクション・マネジメント協会(以下CM協会)という団体がある。 一般社団法人日本コンストラクション・マネジメント協会 役員一覧
大島産業は、低入札価格による落札後の審査で、「本件工事で 下請けに不払いや粗雑工事をしない」という誓約書をNEXCO中日本に提出している。
さらに続けて
発覚した耐震偽装問題を調査する第三者調査委員会で、2月18日に開催された第4回の議事概要に、「変更契約に関して、増額の根拠に不明確な点があることなどが判明しており、変更契約金額の妥当性に疑義が生じていることから、工期延長の理由と合わせ、更なる調査・検証が必要である」と記載されている。
Y社は、昭和48年創業の老舗の無借金経営で技術的にも定評のある企業、平成17年には Y社代表が居住する嘉麻市に、代表の妻を社長とする同業会社E社を新設し、嘉麻市発注の工事に参加を始めた。
福岡市都心でも、建設業界におけるコロナ不況の足音が微かに聞こえてくるが、地方では人口減に伴い民間工事が減る一方で公共工事の抑制も見られ、受注競争は激化している。
③ 令和2年 事業者選定等支援業務(公募型プロポーザル方式・随意契約)
専門家の指摘はまだ続く。
ちなみに、805万円もの随意契約だったが 市のホームページでは公表されていない。
NEXCO中日本が昨年11月、大島産業との契約の解除を行い、耐震偽装箇所の「緑橋」「北原橋」「絵堂橋」において 中日本自身が再施工を行っているが、他の橋梁においても杜撰な工事を行っていた疑いが出てきた。
順を追って見ていく。
大牟田市の市民体育館は お世辞にもきれいとは言えない。
福岡市の方針決定に、全会派一致で請願に賛成していた議会をはじめ、井尻地区の関係者に衝撃が走った。
現在福岡市は、福岡県と共に 令和4年度8月末の高架切り替えを目標に、西鉄天神大牟田線連続立体交差事業に取り組んでいる。
暴力団との不適切な関係を指摘されていた、㈱九設(大分県大分市大字津守500 代表者田島貴博氏)が5月10日、大分地裁に破産を申請した。
九州北部をエリアに、主に大規模店舗建設工事の下請で業歴を重ねてきた企業が 窮地に追い込まれている。
NEXCO西日本の関係者から興味深い話を聞いた。
NEXCO中日本から大島産業への請求金額は、契約解除による違約金と「緑橋」「北原橋」「絵堂橋」3橋の再施工費の合計で 数億円に上るようだ。
NEXCO中日本では、天の声に忖度した幹部主導で、大島問題の早期解決を図る動きが加速しているらしい。
東証一部上場の 住宅メーカー サンヨーホームズ㈱(本社 大阪市)が施工した、住宅型有料老人ホームの内覧会(大野城市瓦田)を訪ねた。
3月17日、全国紙が朝刊一面で LINEの個人情報保護に不備があったと報道、19日には総務省はじめ行政サービスなどにLINEを活用していた各地の自治体が、利用の一時停止を相次いで表明した。
今年3月10日、国交省九州地方整備局 北九州国道事務所の入札で、大島産業が福岡3号野間ランプ(下り線)改良工事を 1億9225万8000円(税込)で落札し、契約している。
鉄筋の不足と切断では意味合いが全く異なる。
4月9日、NEXCO中日本は プレスリリースで、大島産業が施工した橋梁の耐震補強工事で判明した不良箇所について、再施工が完了し安全性が確保されたことを発表した。
団体は県に対し、漁協から工事毎に 協力金を要求されている現状を報告、対策を訴えた。
突然のルール変更には、年間数十億円とも言われる災害復旧工事が集中していたことが背景にある。
協力金で問題になっているのが 有明海の注ぐ1級河川の漁協だ。
次に、なぜ大島があってはならない主鉄筋の切断をしてまで工事を急いだのか。
元号が令和に変わった頃、既に工程に大幅な遅れが出ていて、とても10月22日までの工期に間に合わないことは、誰の目にも明らかだった。
取材を進めていく中で、2つの疑問点が出てきた。NEXCOと大島産業(34)■ 建設工事紛争審査会
県建設工事紛争審査会の勧告に基づき、今年1月、市は奥村組に4億0600万円を支払うことで和解合意したと発表した。
これは甲乙の責の立場は逆だが、NEXCOの契約書にも「建設工事紛争審査会」への付託についての記載がある。
令和2年10月23日の5回目の契約金額の変更の際、当初大島産業は10億円の増額を要求、あまりの無茶ぶりに本社工務部門も含め社内では反発し、審査会に仲裁に入ってもらうつもりだったという。
ところが、天の声が聞こえたのか 途中から方針が転換、本社の指示だから仕方がないということで支社の決裁権者も同調し、最終的に6億円までは増額を認めたのが真実の様だ。
(決裁権者の中には よくわきまえた者もいれば、「赤木さん」のように抵抗した方もおられるらしい。)
6億円を認めてしまった以上、中日本には支払うつもりはあったが、蓋を開けてみると品質証明や立会検査等 出来高を裏付ける書類がない、あるのは 警備費や型枠工事の材料費など 根拠不明の書類のみ。
今後、最終的な精算に関し、大島との間に主張の相違が生じることが予想され、当然審査会に付託されるだろう。
中日本は「違約金+補修費」を請求することになるが、「出来高部分」をどう算定するかで 中日本のコンプライアンスの姿勢が問われている。
前述のように、辻褄合わせのために中日本は、貴重な労力と時間を使い 大島に代わって「出来高部分」を確定させるための書類を作成してやった。
そのプレゼントは、国民の税金が原資ということを忘れてはならない。
ー 続 く ー

NEXCOと大島産業(33)■ 触れてほしくないこと
契約上、受注者が契約に違反し 目的を達することができないと認められるときは、発注者は契約解除ができるとされているが、その後問題となる支払い関係について、「発注者は 請負代金の 10分の3の違約金を請求できる」、「工事完了した出来高部分については受注者から引き渡しを受け 相応の請負代金を支払わなければならない」、「必要がある場合は最小限度の破壊検査をできる」等細かい規定がある。
今回の場合、違約金については当初の請負代金 約6億の3割で、1億8000万円が請求されると思われる。
問題は出来高部分だ。
この半年間、中日本は大島が完了した出来高部分について調べていたが、必要な品質証明や立会検査が無いのが殆どということが判っている。
通常の工事では 多額の費用をかけ管理することで 支払いに至るのだが、今回の大島の工事に関しては、何故か 中日本が調査を尽くし 肩代わりしたのである。
工事の補修や品質の裏付け調査は 中日本の将来の管理のために必要だが、わざわざ支払い対象とすべき出来形確定のために行ったという。
この根本が間違っていることに、検査官が気がつかないはずはない。
ー 続 く ー

NEXCOと大島産業(32)■ 国立橋の施工は支払いに値するか
NEXCOをよく知る関係者は次のように述べた。
「耐震補強工事を行なった跨道橋の多くは交通量の多い高速道路からしか近づく事が出来ません。
検査する場合、中日本は 路肩規制を警察に緊急申請する必要があります。
申請しなければ、パトロール車で素通りするしかなく、 『はとバス』状態です。
雨の予報ですし、中日本は安全確保も持ち出し 十分な検査はできないと思いますので、中日本の作戦勝ちでしょうね。」
だが、弊社が報じた 国立橋については、国道と交差しており 歩道から粗雑施工の補修箇所が見られる場所である。
中日本は今後、粗雑構造物を 長期に亘り管理していく事になる。
補修はしているが、他の優良工事で作られたものとは違い、早く劣化しコストがかかるお荷物だ。
福岡県民新聞「中日本が問題なしとした国立橋」
検査官におかれては、その施工が支払いに値するものか 第三者の目で判断して頂きたい。
ー 続 く ー

NEXCOと大島産業(31)■ 会計検査、本日から3日間
会計検査院の検査官が 5名、3日間張り付くというのも異例というが、それだけ闇が深いという事だ。
幾つもの決済をくぐり抜け、支払いが決まった13億2千万円という工事の最終変更金額について、実態の裏付の無い警備費、埋設型枠の材料の加工賃、特殊工法の諸経費のダブル計上等、大島側の水増し請求に対する疑念は何一つ払拭されていない。
被害を被った複数の業者は中日本の調査に事実を伝えたというが、検査官にはどのような回答をするのだろうか。
昨年10月まで 度重なる下請業者からの告発があり、通常なら はるか昔に契約解除となっているはずが、政治案件工事として 本社からの指示により放置されたことが、工事費の異常な増額と耐震偽装施行に繋がった。
その経緯を事細かに知っている7名のうち6名は左遷人事で検査会場にはいないが、唯一人 異動を免れた担当者がいる。
会計検査=国の税金、国民の財産に関わる問題であるが、担当者がどっちを向いて証言をするのか 社内でも注目されている様だ。
ー 続 く ー

栗原渉氏を支援する団体と地方議員(福岡5区)
福岡5区では、現職の原田義昭議員(76)には 公認を譲る気持ちはなさそうだが、選挙区内の 団体や地方議員らの支援はどれだけあるのだろう。
反対に 立候補を予定している栗原渉県議には続々と支援の輪が広がっている様だ。
6月現在の推薦団体と、支援する地方議員の名前が分かる資料が手元に届いたが、あまりの数の多さに驚いてしまった。
原田議員に関しては、マルチ商法で全国に被害が広がり 複数の裁判沙汰になっている ジェイコスメ(菅原淳司氏)との関係が取り沙汰されており、週刊誌が動き出している様だ。


大牟田市新体育館建設の不思議 ⑦ ■ 糸島市庁舎設計ポロポーザルも1社で決定
大牟田市新体育館建設で、梓設計が本気を示したことで 業界内で他社が遠慮したと思われるのは前述の通りである。
同じく県内で、梓設計が参加したプロポーザルにおいて、他社が遠慮したと思われるケースがある。
令和元年7月に実施された 糸島市庁舎の基本設計・実施設計・監理業務の公募型プロポーザルは 予定価格 214,457,000円に対し、梓設計1社(者)が参加、審査の結果、191,400,000円 で梓設計に決定している。

市役所に尋ねたところ、1社参加となった理由は特には分からないとのことだった。
競合がなく、1社のみで決まるのは市民にとっていいことではない。
提案内容は1つで比較対象がないばかりか、価格も1社の言値で決まる。
現在、計画や設計・建築の分野の発注方式で、主流になっているプロポーザル方式だが、必ずしも発注者の思惑通りに進んでいないのが現状だ。
競争入札と違い プロポーザル方式は業者にとって 手間がかかり面倒、更にJVを組むとなれば多くの労力と時間を要する。
競合が多かったり、有力な参加者がいたり、取れる可能性が低ければ 無駄な参加は避けたいところだろう。
そのため参加者が限られ、発注者は 数少ない提案の中から選考せざるを得なくなる。
今回の大牟田市の一連のプロポーザル選考結果を見るにつけ、現在のプロポーザル方式では限界があるように思われる。
前述の業界関係者が プロポーザル方式の問題を指摘する。
「業界ではプロポーザル方式そのものが恣意的に決められるというのが常識です。
選考委員は発注者の息がかかっていることが多く、市の関係者が半数以上という酷い自治体もあります。
地元の首長や国会議員の筋から どこの業者が取りに来るか想像はできますので、手応えがなければ他社は 鼻から参加せず、無駄な労力を使うことはしません。
でもそうなって困るのは 本命の会社、1社のみの参加となると 議会で追求されることもあるので、競争しているように見せるために、形式的にお友だちに参加してもらって 体裁を整える必要が出てくるのではないでしょうか。」
仮に体裁を整えるために ダミーに参加させるとなれば、それこそ出来レース、談合だ。
次回、今年プロポーザル方式で体育館建設の業者選考が行われた2つの自治体の結果を紹介する。
ー 続 く ー

NEXCOと大島産業(30) ■ 舐められた会計検査院
これまで会計検査院で公表されている多くの不正工事の事例では、何故間違ったのか、どこが無駄なのかが詳細に説明されているが、中日本は耐震偽装工事が起こった経緯について、真摯に、そして正直に話す意思は無いということになる。
会計検査院は「内閣から独立して存在する国家機関」であるが、中日本の受検姿勢を見る限り、国の調査に誠実に回答することを拒絶するという愚かな意思表示にしか思えない。
会計検査院も舐められたものである。
中日本は耐震偽装判明後に行った補修記録と形式的な予防対策のみを報告して、早期に幕引きを図るつもりかもしれないが、大島を契約解除した後の構造物の扱い、中日本の補修費の扱い、損害賠償費の支払についての扱いは一切決まっていない。
内規に拠らない不正精算、国の資産としての粗雑構造物をどうするのか、明確な回答を得ない限り、会計検査を終えることはないはずだ。
中日本の冷酷な人事は、社内のみならず東日本や西日本の社員も知るところとなっているという。
NEXCOの社員たちが 会計検査院の独立を信じ 検査の行方を注目している。
ー 続 く ー

NEXCOと大島産業(29) ■ 会計検査直前に人事異動
会計検査院は、大島産業の耐震偽装が発覚した直後、NEXCO中日本八王子支社の検査を行った様だが、当時は内部でも真相が不明な点が多かった。
会計検査は通常は年度を跨がないと言われているが、第三者調査委員会の調査結果の進行具合を見ながら追加検査の時期を見計らっていたと思われる。
しかし、調査が予想以上に時間を要していることから、会計検査院の堪忍袋の緒が切れたといったところか。
今回、会計検査院がターゲットにしている項目のうち、大島になぜ7億円もの大幅増額が認められたのか、その経緯や指示系統が最大のポイントと思われる。
前述のように、国会でも取り上げられたが、材料費や警備費の水増しが疑われている問題に中日本は未だ回答しておらず先延ばしにしたままだ。
その真相は、増額の契約書の決裁をした7名に直接聞けば判る。
簡単なことだ。
しかし、そのうち6名が会計検査の直前に異動となり、会計検査は 新しく赴任したばかりの6名の後任者が受検することになる。
本当に何も知らない者たちは、「知らない。分からない」と 事実だけを話すことになり、ある意味、正直に受検することになるだろう。
中日本に 誠実に検査に協力する気持ちがあるのなら、会計検査が全て終わってから人事を行うのが、公共事業を担う企業の本来あるべき姿ではなかろうか。
ー 続 く ー

NEXCOと大島産業(28) ■ 衝撃の左遷人事
当初6億円の契約が最終的に13億円に増額、その内訳の中に不正が疑われるものも含まれており、国会でも質問されていたが未だ正式な回答はされていない。
しかも、第三者調査委員会が終了していない中でのこの人事は 何を意味するのだろうか。
前の記事「契約変更に何重ものチェック(2021年6月19日)」で書いた通り、決裁権者は7名だった。
八王子支社長は、本社に異動予定だったが 6月24日付で退職していた。
八王子支社の高速道路事業部長と構造技術課長、保全・サービスセンター所長の3人はグループ会社に出向、同副所長と担当課長は別の支社に降格左遷となっている。
決裁権者7名のうち6名が異動(うち1名は既に退職)というのは衝撃だ。
中日本では人事異動を行う場合、発表の1ヵ月程前には希望の聞き取りがあったり、内示が出されることが通例であるが、今回は発表前日に急遽決定したという。
実は、その直前に会計検査院の検査が行われる日程が通知された様で、そのことが 人事に関係しているのではと 噂になっている。
ー 続 く ー
大牟田市新体育館建設の不思議 ⑥ ■ DBプロポーザルに梓が参加?
既に、参加表明の締め切りは終わっており、あとは技術提案の評価が7月下旬~8月上旬に予定されている。
参加条件は、経審1500点以上のゼネコン、経審790点以上の市内業者及び設計会社3社によるJVとされ、梓設計が準大手ゼネコンF社と地場U社とJVを組んで参加表明をしているという噂がある。

業界関係者は次のように話す。
「今回の大牟田市新体育館、梓さんの本当の狙いは額の大きい(約50億円)デザインビルドでしょう。
まず予定価格の半分に近い額で基本計画を受注した時点で、業界内で梓さんの本気度が分かりました。
それから他社は遠慮したようで、その後の基本設計とCMR(業者選定支援)のプロポーザルには お友だち以外は参加しませんでした。
基本設計は 1社参加でしたし、CMRは2社の参加でしたが1社が失格したので実質1社、不自然ですよね。
DB(実施設計及び施工)のプロポーザルも 梓さんのグループ以外に 参加するJVがいくつあるか見ものです。
競合があったとしても 結局梓さんところが勝つと思います。」
妙に説得力のある内容だが、確かに ここで梓が取らなければ 何のために基本計画を半額で受注したか分からない。
ー 続 く ー

大牟田市新体育館建設の不思議 ⑤ ■ CMRと設計会社の強い絆
コンストラクション・マネジメント方式とは、建築物の発注や管理業務において、これまで発注者と施工業者と直接やり取りをしていたものを、コンストラクションマネージャー(CMR)に間に入ってもらう 発注方式で、発注者側の時間や労力、金銭的コストの削減ができるとして、公共工事で 採用する自治体や団体が増えている。
CM協会は、その発展と普及を目的に 2001年に設立された団体で、その現在名簿に記載されている事業数は 団体会員26、個人会員5、会員を見ていくと、CMに特化したコンサル会社もあるが その性格上 設計会社が多い。
そして、注目すべきは協会の役員(下表)だ。
会長には ㈱山下設計のグループ会社 ㈱山下PMC代表取締役社長が、そして 常務理事に 明豊ファシリティワークス㈱代表取締役会長 と ㈱梓設計の執行役員が就いている。
これを見ると、CMRと設計会社はそもそも強い絆で結ばれている印象を受ける。
そう言えば、SAGAアリーナの基本設計業者選考の際のCMRは 山下PMCで、プロポーザル方式で 梓設計が最優秀者に選定されていた。
大牟田市新総合体育館整備事業に話を戻す。
梓設計 → 明豊ファシリティワークス → 山下設計
これが、今までの流れとなっており、間もなくデザインビルド方式の業者選考が始まる。
ー 続 く ー

NEXCOと大島産業(27) ■ 上層部の関与で機能不全に?
それにも拘らず、工事期間中に数回、下請け業者と思われる差出人から、福岡県やNEXCO3社、国交省、政治家宛に 不払いや施工体制の偽装を告発され、工期も大幅に遅延していた。
なぜ中日本は この段階で工事を打ち切り、契約を解除できなかったのだろうか。
仮にそうしていたら、中日本自体の信頼性を貶めることになる この騒動は起きなかったはずだ。
「今回 社内の幾つものチェック機能が働かなかったことで、歴史に汚点を残す耐震偽装工事を引き起こしましたが、NEXCO中日本の上層部の関与、便宜指示により組織全体が機能不全になったことが原因ではないでしょうか。」
前出の関係者はこう指摘する。
第三者調査委員会というが、実質的に聞き取りを行っているのは社内の人間、その聞き取った資料を基に、外部の有識者が判断する仕組みとなっている。
社内の人間が調査するのだから 当然忖度が働き、真の第三者調査委員会と言えるかというと 疑問だ。
その聞き取り調査でも、職員らの主張に食い違いが見られる案件が多過ぎて、真相解明に時間が掛かっているのが現状だが、こうした委員会の仕組みでは 核心に迫るのは難しいと見られる。
現在、中日本と取引がある大手施工業者の間では、前代未聞の不正業者の特別扱いに「あまりに不公平」という声が上がっている。
第三者調査委員会の最終報告を含め、中日本の後始末の行方を 数多くのNEXCOの工事請負企業も注目しているのだ。
ー 続 く ー

NEXCOと大島産業(26) ■ 契約変更に何重ものチェック
「また、契約金額が 50%を超える変更となれば、出先機関の上部に位置する支社担当部門も含めた何重もの厳しいチェックが必ずあります。
つまり末端の 工事事務所の一課長の一存で、工事費を2倍になどできません。
13億円に変更する契約が確定したとなれば、①保全サービスセンターの課長、②同副所長、③同所長、その後に 支社の ③担当課の担当者、④担当課の担当者、⑤課長、⑥部長、⑦支社長の決裁が済んでいるはずです。」
と話してくれた。
つまり、現在 水増し請求の疑いがある異常な変更金額について、少なくとも支社までは同意していたのである。
この7名全てが 気が付かなったというのは 有り得ないのだ。
加えて、NEXCO3社においては、工事体制や金額など全般について要領を管理する工務部門が 絶対の権限を持っていると言われており、黙認していたと思われる。
これが真実なら、NEXCO中日本は組織ぐるみ、政治案件ということで上層部に忖度し、チェック機能が働かない組織体質になっているということが言える。
ー 続 く ー

NEXCOと大島産業(25) ■ 政治案件工事の金額変更
つまり、当初契約額6億円から 最終変更金額13億円になった経緯について明らかにするということだ。

工事費が水増しされた疑いがあることについては弊社記事でも指摘してきたが、7億円も増額される過程で、NEXCO内部にチェックが働く仕組みがあったかどうかという点が疑問である。
その点について、NEXCOの内情をよく知る関係者に尋ねてみた。
「この契約変更の途中には、大島産業がNEXCO担当職員からパワハラを受けたとして告発がありました。
地元国会議員を使って国交省経由でNEXCOに抗議があり、担当を外す形でNEXCOは謝罪しています。
この工事自体が政治案件ということで、NEXCO本社は認識していますので、工事の精算状況を経営陣が知らずに現場任せにしていたはずはありません。」
つまり、経営陣は 政治案件の工事だったため、契約金額の大幅変更について承知していたというのである。
ー 続 く ー

やったもん勝ちで終わった無許可工事・嘉麻市 (後)
その翌年の18年、E社と同一住所に Y社嘉麻支店を併設(無許可)している。
そのことで、1つの工事に 実質ワンオーナーが 2社で入札に参加できるようになった。
無許可で受注した2件のうちの1つが、平成30年8月に行われた市営農泊施設の衛生設備工事(予定価格税抜4904万8000円)だ。
一般競争入札だったが、応募条件から市の業者の参加が限られており、Y社嘉麻支店と E社、そして別の1社の3社競合となり、 結果的に Y社が落札率99.9%で受注している。
市は昨年、住民からY社が無許可受注しているとの指摘を受け調査を開始、虚偽申請が認められたとして、Y社を1月付けで3ヵ月間の指名停止処分とした。
そして6月11日、工事の不備はなかったとして、Y社に工事代金の返還までは求めない方針を示した。
結局、入札の経過も不透明なまま、 無許可の「やったもん勝ち」となり、業者選考のルールの不備が露呈した格好となった。
今後 仕事の全体量が減る中、一部の業者があの手この手を考えて仕事を奪い取りに来ることが想定され、ルール違反に行政が甘い対応をすれば、「やったもん勝ち」を良しとする業者が後を絶たないのではなかろうか。
ー 了 ー

やったもん勝ちで終わった無許可工事・嘉麻市 (前)
筑豊地区の指名競争入札では、コロナ禍以前から最低制限価格で複数の業者が札を入れ抽選で決まるという傾向にあったが、中には仕事欲しさにアンフェアな手を使う者も出てきた。
問題となったのは 飯塚市を拠点に管工事等を手掛ける Y社(本社:飯塚市)だ。
Y社の嘉麻支店が県の建設業許可を受けていないにも拘わらず、嘉麻市発注の公共工事2件(計7912万円)を受注していたことが判った。
建設業法では、請負契約を常時締結する支店は建設業の許可が改めて必要とされているところ、許可を得ないまま同市に公共工事の指名登録願いを申請していた。
しかし、嘉麻市の登録業者の話では、市の契約担当課による必要書類のチェックは厳しいため、許可証を持っていないことを見抜けないはずがないという。
少なくとも、Y社は分かっていた。
そして、平成30年8月に行われた入札は、不可解なものだった。
ー 続 く ー

大牟田市新体育館建設の不思議 ④ ■ CMR選考で2社中1社失格
次は事業者選定等支援を担う業者、いわゆる コンストラクションマネージャー(CMR)と呼ばれる業者の選定である。
公共施設整備は、基本設計 → 実施設計 → 施工 という流れであれが、ここ数年、施工業者(デザインビルド方式を含む)の選定に、自治体が CMRの手を借りるケースが増えてきている。

発注者する自治体は、CMRからの技術的な助言・指導により 工事の品質を確保でき、事業全体を最適化することでコストダウンができるメリットがあるとされている。
CMRはその性質上、業務を設計会社が担っており、後述するが、ある意味 業界に創出された新たな業務と言える。
話を戻すが、CMR選定においては また不思議なことが起こった。
公募型プロポーザル方式で募集があったのが昨年7月、応募したのは2社、A社と 東証1部の明豊ファシリティワークス㈱だった。
1次審査では、A社の点数が上回っていたので 相応の実力を持つ設計会社だったと思われる。
ところが、1次審査後に応募要件を満たさない項目があったことが発覚したということで失格になり、2次審査に進めなかったというのだ。
結局、1社のみの審査で明豊ファシリティ―ファークスに決定、2552万円で契約が結ばれた。
事業者選定等支援業務も 基本設計に続き1社で決まる結果になったが、これは偶然と言えるだろうか。
ー 続 く ー

NEXCOと大島産業(24) ■ 今後もひび割れが広がる可能性
最悪なことに、その場所がグランドアンカー台座という耐震構造で重要箇所の付近であるため、将来の損傷劣化により機能障害が懸念されるとのことである。
そして、専門家が何より驚いたのが横方向のひび割れだ。
この道30年のベテランだが テキストですら見たことがない症状で、単なる粗雑施工の結果とは考えにくいというのだ。
「NEXCO中日本が 本当に調査をしたのか疑問で、心ある技術者なら100人中100人が問題ないとは言わないレベル」とまで言い切った。
そして、補修箇所のひび割れ幅の程度と 工事完了時期から、ひび割れの進行が停止したかどうかを 中日本は十分確認し 補修していないのでは、と疑問を呈した。
補修したとしても、ひび割れが広がる可能性があり、今後長期的に劣化、耐久性に心配がある構造物の可能性が高いということだ。
国立橋の場合、国道の歩道から確認できたが、「緑橋」のように高速道路からしか行けない橋梁でも、同様の施工がされている可能性がある。
弊社記事「NEXCOと大島産業(21) ■ 早期幕引きを図る声 (2021年4月28日)」で書いたように、仮に天から早期幕引きを図る声が聞こえたとしても、中日本は踏み止まるべきだ。
拙速な判断、妥協、うやむやな精算処理を行った場合には、後々粗悪な品質から起こった事故、不具合の賠償責任、補償義務は中日本となることに留意しなければならない。
ー 続 く ー

大牟田市新体育館建設の不思議 ③ ■ 基本設計に応募したのは1社のみ
大牟田市の契約規則には、「工事に係る測量、設計等の委託契約 50万円以上」の随意契約は公表することになっている。
この点を尋ねたところ、基本計画は設計ではないので 規則に該当しないという回答だった。
厳密には設計ではないが、委託先は設計会社だ。
それに、該当しないから公表していないという理由は、情報公開制度の趣旨に反していると指摘されても仕方がないだろう。
② 令和2年 基本設計策定業務(公募型プロポーザル方式・随意契約)
基本計画の次は基本設計、大牟田市のホームページには、昨年5月に 公募型プロポーザル方式の公募が広告され、6月末に最優秀者が決定したことが書かれている。
書かれていることは間違っていない。
しかし、これだけ読むと 複数の業者が技術提案をしたように捉えられるが、実際に参加したのは ㈱山下設計1社のみ、 4741万円の契約である。
仮に指名競争入札の場合 1社入札は成立しないが、プロポーザル方式だったから 1社応募でもセーフだった。
審査した結果、同社の提案は素晴らしかったということだが、競争相手がいれば 更にいい提案があったかもしれない。
参加者が少なかった理由について市の担当者に尋ねたところ、「基本設計業務のみというのは 設計会社にとって旨味の少ないためでは」ということだった。
山下設計は、令和元年6月の基本計画の見積り合わせの際、予算額1500万円と分かっていながら 1500万円で見積った いわゆる 取る気がなかった業者だ。
業界大手の山下設計に 基本設計を取る旨味があったということか。
それとも何か他に メリットがあったのだろうか。
ー 続 く ー

NEXCOと大島産業(23)■ 中日本が問題なしとした国立橋

東京都国立市で中央自動車道が国道20号と交差する箇所にある「国立橋」、ここでも大島が耐震補強を行っている。
今 現地の橋台を確認すると、工事後1年も経たないのに、樹脂塗料にて幾筋もの補修後がある他、壁面から水が滲み出た白い筋が数箇所見られるのだ。
問題発覚後、中日本が調査報告を行った結果「品質的に問題無い」と発表した箇所である。
道路建設の専門家に 現況の写真を見せたところ、問題と思われる点を幾つか指摘してもらった。
まず、補修の跡が数多く見られ幅も広いことだ。
コンクリートの打ち重ねの箇所であろうか、白い横線の一部が剥がれ落ちており、後々剥がれ落ちが進行して、水分、酸素が侵入し内部の鉄筋の錆につながるという。

次に、壁の途中の白いシミと黒い筋が見られる。
壁の中に水の通り道があり、コンクリート中の成分を溶かして滲み出てきているもので、いずれコンクリートの中の鉄筋が錆びて膨張し、歩道に剥がれ落ちてくる危険性があるそうだ。
ー 続 く ー

大牟田市新体育館建設の不思議 ② ■ 基本計画の見積り、本気は2社
① 基本計画策定業務(見積もり合わせ・随意契約)
平成31年度(令和元年度)の当初予算では、1500万円が基本計画策定費用として計上されていたが、令和元年6月に 見積もり合わせで ㈱梓設計(東京都)に決定、契約金額は805万円だった。
見積り合わせとは、発注者(市)側が 市に登録した業者の中から、条件に合致した業者数社に見積もりを依頼した上で決定することで、随意契約となる。
そもそも 予算が1500万円の高額にも拘わらず、なぜ随意契約かという疑問がある。
通常、市町村が随意契約できるのは 工事または製造の請負においては130万円以下とされているが、性質または目的が競争入札に適しない場合は随意契約できると 法令で認められている。
確かに、総合体育館の基本計画なので 誰でも参加できる一般競争入札には適していないと思われるが、多くの自治体で「指名競争入札」や「プロポーザル方式」で業者選定が行われることが殆どだ。
見積り合わせの結果だが、見積りを6社に依頼、そのうち3社が辞退している。
残った3社が見積った金額は下表の通りである。

落札した梓設計が 805万円、パシフィックコンサルタンツ㈱が1189万円、㈱山下設計が 1500万円 と 金額にかなりの開きがあった。
予定価格は事前、事後も非公表ということだが、当初予算の額が1500万円ということは業者も調査済みだったはずで、このことから本気で取りに来たのは、梓設計とパシフィックコンサルタンツの2社だったと思われる。
それにしても、予算の半分近い金額で見積もった業者、その思惑は…?
ー 続 く ー
大牟田市新体育館建設の不思議 ① ■ 50億円以上のプロジェクト
築47年が経過、耐震基準を満たしておらず、またバリアフリー対策もされていない、昭和の遺物だ。
市民から早期建て替えの要望が出るのは 当然のことである。
市は 新体育館建設のため、平成26年より基礎調査を開始し、市民の意見聴取を経て今年度実施設計から建設までを担う業者選定を進めているところで、同5年度中の完成を目指している。
市民が心待ちにする新しい総合体育館、大牟田市では滅多にない50億円以上のプロジェクトだ。
弊社も注目していたところ、これまで競争らしい競争がない業者選考が続いているという情報が入った。
令和元年以降、当事業に係るの業者の選考は以下の4つ、選考方法を整理してみると次のようになる。
① 令和元年 基本計画策定業務(見積もり合わせ・随意契約)
② 令和2年 基本設計策定業務(公募型プロポーザル方式・随意契約)
③ 令和2年 事業者選定等支援業務(公募型プロポーザル方式・随意契約)
④ 令和3年 実施設計及び新築工事業務(公募型プロポーザル方式・随意契約)
調べたところ、確かに ①から③まで 参加業者は少なく すんなりと決まっていた。

ー 続 く ー

井尻駅周辺・連続立体交差事業化を断念?(後)
国庫補助採択の前提条件は、費用対効果(B/C「便益を費用で除した数値」)が「1」を超えることであるが、検証結果では井尻駅周辺については 「0.58」 と予想以上に低い数値だった。
その理由として、外環状線ができて以前ほど井尻駅周辺の交通渋滞がなくなったことや、労務単価や原材料費が高騰して建設コストが上昇したこと等が考えられる。

しかし、他の案件で B/Cの算出に携わってきたコンサル業者によると、同じ国交省のマニュアルを使っても条件設定次第でいかようにもなり、依頼者の意向を反映して数値を操作することは簡単というのだ。
それが 仮に事実なら、コロナ禍で税収が落ち込む中、工期が15年以上の長期に亘り 市の財政負担が大きいことから、恣意的に数値を低く抑えた可能性もあるのではなかろうか。
高島市長の政治的な思惑があったという声も一部では噂され、いずれにしても 高島市政の中で優先順位が低かったということだろう。
だが、西鉄にとっても 連続立体交差が実現すると、安全性の向上と列車速度のアップの他、新たなビジネスチャンスも生まれるなどメリットは多いはずだ。
一旦方針を決定した以上、短期間で覆すことは難しいと思われるが、前述のように建設コストが上昇したことで B/Cが「1」を超えることは難しくなっている中、国交省のマニュアルにはない事業効果を加味することで国庫補助の基準の見直しを図るなど、政治的な働きかけも 必要となるだろう。
高島市長の「やる気」に注目していきたい。


井尻駅周辺・連続立体交差事業化を断念?(前)
そのうち福岡市分は、雑餉隈駅周辺1.9km、事業費415億円となっている。
同事業には、踏切が無くなることによる道路交通の円滑化、沿線地域の環境改善など高い効果が見込まれており、雑餉隈駅周辺の次は 井尻駅周辺(大橋側から雑餉隈側まで)を 継続して事業化することで、更に利便性が向上すると考えられている。
井尻駅周辺の事業化については、慢性的な渋滞や踏み切り事故もあって 平成23年10月に井尻地区まちづくり期成会が高島市長宛に要望書を提出された。
また、同28年6月には3205名の署名と共に「早期実現を求める請願」が市議会に提出され、同年12月議会において全会派一致で採択され、関係者は高島市長の決断を待ち望んでいた。
井尻駅周辺1.6kmの区間の事業費は343億円と試算、そのうち西鉄が受益相当分として10%を負担し、国庫補助が採択されれば残りを国と福岡市で折半することとなっていた。
ところが、令和3年2月議会の中で 井尻駅周辺の事業化について、福岡市は国庫補助の採択基準を満たしていないことを理由に検討しない方針を示したのである。
ー 続 く ー

㈱九設・破産を申請
申請代理人は松田健太郎弁護士(まつだ総合法律事務所 大分市中島西1-1-28 電話097-535-1515)で、負債総額は約30億円が見込まれる。
同社は平成3年3月に設立された管工事・設備工事業者で、大分県内で相応の経営基盤を確立、同19年10月には福岡支店(福岡市博多区上牟田1-11-25)を開設、同23年5月には熊本支店も開設し、ゼネコンなどを得意先に積極的な営業展開で売上は上伸、直近3期の売上は50億円を超え、一般管工事業者として大分県ではトップクラスに成長していた。
ところが、既報のように4月27日、県警から県など自治体に対し、同社と暴力団の不適切な関係が通報された。
大型連休前には、現代表は弁護士を伴い取引先などへ謝罪を行い、取引継続を模索していたが反応は非常に厳しく、更には取引銀行がコンプライアンス違反を理由に、同社の預金口座を凍結、5月5日の手形決済が不調に終わった。
福岡支店では9日午前8時に社員を集め、解雇通知を行うと共に営業車両やセキュリティカードを回収、排除通報から僅か2週間の出来事に、約30名の社員からは困惑の声が上がっている。

年商50億円の企業が窮地に
同社は平成8年設立、空調衛生消火設備・電気設備の設計施工で、顧客との信頼関係を築き事業規模を拡大、年商50億円、社員数約70名、同業種で 九州トップクラスの企業に成長していた。
ところが、同社の経営者が、2月に風営法違反で逮捕された暴力団幹部と定期的に飲食を共にしていたことが県警の調べで判り、4月27日に同社を公共工事から排除するよう 国の機関や自治体に要請がなされた。
それを受け指名停止措置が検討されているが、暴力団絡みの場合は18ヶ月程度の長期に亘ることが常である。
同社の場合、公共工事の受注はなく民間工事が主体、社長は弁護士と共に 取引先へのお詫び行脚を行っているが、素早く反応を示した企業もあると聞かれる。
既に大手企業が取り引き停止を決めたとか、 金融機関が口座を凍結したという情報も錯綜しており、死活問題となっている様だ。
誰もが暴力団との付き合いが 命取りになることは分かっているが、携帯電話の履歴や防犯カメラ等から簡単に足が付く時代、どんな事情があったとは言え、経営者の認識が甘過ぎたと言わざるを得ない。
NEXCOと大島産業(22) ■ 道路資産の取り扱い
前述のように、大島産業の工事では、証明する検査手続きや書類の不備、数量が不正解、確認できていないものが多いが、資産の取り扱いの関係から 引き渡しが簡単ではないというのだ。
高速道路に係る道路資産は国に帰属しており、「独立行政法人 日本高速道路保有・債務返済機構」が保有し、NEXCO各社に貸し付けている。
同機構は NEXCOが高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に充てるために負担した債務の引き受けを担っている。
その際、対象となる道路資産に対し、証書類や道路資産原簿等を照合することで、引き受け額が適正ということを確認するという。
NEXCO中日本が現在、本来大島が負担すべき品質と寸法の適合調査に協力しているという話だが、その結果 全て証明ができて書類が全部整えば 引き渡しに問題はなくなる。
しかし、証明できなかった場合や、規定の方法での確認ができず 別の簡易な方法で規定品質に類似判断ができたという場合はどうするのだろう。
当然のことながら、国への引き渡しはできず、品質不明、もしくは規定に不適合なものが、多くの一般通行車両が通る場所に放置されることになる。
また、跨道橋を管理する地方自治体にも引き渡しができない。
仮に放置扱いされた場合、資産としてどう取り扱うのか 悩ましい問題である。
書類の不備は、工事代金の確定に止まらず、国の資産にまで関係してくるということだ。
まずは 適正な価格である事、品質、耐久性を確認した根拠を明らにする必要がある。
国や自治体に引き渡す資産に、特定業者の優遇や不透明な処理、隠蔽は絶対にあってはならない。
NEXCOと大島産業(21) ■ 早期幕引きを図る声
それに加え、水増し請求で 未だに説明されていないものがある。
大島の工事では複数の下請より見積りの水増し請求強要の申告があり、中日本自身も(虚偽と申告された)見積りを元にした精算自体について報告で触れている。
→ NEXCOと大島産業 ⑨ ■単純作業で1000万円超の水増し
更に、国会の委員会の場で 4億円の保安費を含めた異常な工事変更額の妥当性について、昨年11月に野党からの質問されているが、5ヵ月過ぎても中日本と国交省は未だ何一つ回答していない。
→ NEXCOと大島産業 ⑩ ■6億の工事に4億の保安費
以上の合計が 中日本から大島に請求されるはずだ。
当然、大島も損害賠償額の妥当性については主張を行い、争うことになるだろうし、中日本を訴えることも考えられる。
中日本としては、書類の未提出や不備があれば 支払う義務はなく、徹底的に争うべきである。
仮に天から早期幕引きを図る声が聞こえたとしても、拙速な判断、妥協、うやむやな精算処理を行った場合には、後々粗悪な品質から起こった事故、不具合の賠償責任、補償義務は中日本となることに留意しなければならない。
第三者調査委員会は 開催して約1ヵ月後に中間とりまとめを発表したが、その後3ヵ月過ぎても最終報告に至っておらず、調べれば調べるほど 疑問点が噴出し、終了の目途が立たない様だ。
この耐震偽装問題の解決は前途多難である。

- 続 く -NEXCOと大島産業⑳ ■ 証明義務を肩代わり?
工事契約では「品質証明」と「規格寸法適合」の2つの書類が揃って、初めて発注者は施工者に支払いをすることになるが、これは民間工事と公共工事、どんな小さな工事でも同じである。
通常、これら2つの書類での工作物の証明については施工者側が義務を負っており、書類の提出に基づき 発注者は検査を行い 公正に判断するという流れだ。
発注者は、工作物の寸法を申告させ、品質が証明できなければ 施工者負担で調査報告と撤去再施工を求めることができる。
大島産業の天神橋他の6橋の工事では、それらの書類や調書の多くが未提出や不備とのことだ。
また、中日本の立会検査が義務付けられている作業の無断施工も多く、大島自身が検査をしたという書類が数多く提出されているが、その殆どが不備または不適合という。
中日本が昨年11月に異例となる契約の解除を行い、耐震偽装箇所の「緑橋」「北原橋」「絵堂橋」において 中日本自身が再施工を行ったのは、大島の杜撰な管理体制の事績が積み上がり、再施工する能力がないと判断したからだろう。
ところが今、中日本では 書類の証明義務が大島にあるにも拘わらず、頼まれもしていないのに中日本自身が肩代わりして 書類を揃えたり、試験を行ったりしているという 信じがたい話が聞こえてきた。
これは、他の全施工業者には行わない特例扱いの措置で、中日本が大島にスムーズに出来るだけ支払えるよう手を貸すという不公正な便宜供与と言える。
事実であれば、公平・公正な業者対応が求められる公共工事でコンプライアンス上の問題となり、国会でも事実確認をする必要があるだろう。

- 続 く -
サンヨーホームズの土地活用提案
現地建物は2階建ての軽量鉄骨、周囲には戸建住宅やアパートが立ち並ぶ地域だ。
これまで、賃貸アパート・マンションや駐車場が 土地活用の中心だったが、少子高齢化によるニーズが数年前から急拡大していることで、同社の提案の一つに 介護施設の建て貸しが加わった。
介護施設は賃貸アパートより建築費は高くなるが、メリットとして場所を選ばないこと、建物丸ごと借りてもらっているので入居率を気にしなくていいこと、入退去のクロスの張替え等の手間は借り手側にあること等が挙げられる。
ただデメリットとして、事業者(借り手)が退去するリスクはあるので、信頼できる事業者を見つけることが必須条件である。
サンヨーホームズでは、高齢者施設の他、障がい者等の福祉施設の建て貸しをメインに、土地活用の提案をしていくということだ。
サンヨーホームズホームページは こちら




NEXCOと大島産業⑲ ■ 省庁で異なる対応
LINEを運営するZホールディングスは 第三者調査委員会を設置し 23日には第1回、4月13日に第2回の会合を開催、結論はもう少し先になるようだ。
第三者調査委員会の結論を待たずして、総務省や自治体は利用を停止したが、当然の措置である。
このことと、国交省が大島に新規発注をしたことを同列に語るには異論があるかもしれないが、本質は同じではなかろうか。
国交省は、令和元年10月に下請虐めの告発文が出ていることを承知しており、昨年10月の文春報道で施工不良が発覚し中日本が契約を解除していることや、12月26日の第三者調査委員会の報告書で杜撰な管理体制と指摘されていること、1月22日に鉄筋切断後コンクリート打設して耐震偽装を行っていることなど、全て把握している。
それでも 3月10日、国交省九地整の入札に大島産業が参加し、約2億円の工事を落札している。
NEXCOを所管する 国交省道路局国道・技術課に尋ねたところ、「現在第三者調査委員会の中で原因究明が行なわれており、その結果報告を待って対応する予定だ。中日本からの報告内容について省内では情報共有はしておらず、各担当部署で手順を踏んで契約を行っている」という回答だった。
つまり、「様々な報告はされているが、(いつ終了するか分からない)第三者調査委員会の結論が出てから対応を検討、それまで国交省として新規契約は行う」というスタンスである。

ー 続 く ーNEXCOと大島産業⑱ ■ 国交省が新規契約の不思議
折しもNEXCO中日本では、大島の施工不良が判明し契約解除後、箇所の再施工が行われている最中で、第三者調査委員会では施工不良の原因究明の調査が継続しており、国交省の新規契約を疑問視する声が 弊社に数多く届けられた。
民間企業が建設の施工業者を選定する際、例えば工事中に死亡事故が起こったとか、反社との関係があると報道された企業については 当然外すことになる。
仮に 検証する委員会が開催されていたとしても、その結果が出る前に契約するのは躊躇するだろう。
なぜなら、シロの場合もあるが、契約後にクロと出た場合に取り返しがつかないからだ。
地方自治体においても、こういったケースでは一般競争入札で当該企業が潜り込んで来ないように、何等かの防御策を講じるのが通例という。
当然、国交省も何らかの防御策を講じていると思われていたが、九地整で新規契約を行っていたことから、中日本が国交省に報告していないのではないかという疑問が浮かんだ。
結論から言うと、国交省は全て報告を受け把握していた。
中日本の第三者調査委員会には 国交省担当課長がオブザーバーとして参加しており、1月15日に発覚した鉄筋切断を含む耐震偽装についても、中日本が1月22日に 国交省に報告を行っていたことが判った。
それにも拘わらず、国交省が何もしないのはなぜだろう。

- 続 く -NEXCOと大島産業⑰ ■ 耐震偽装は経営責任
切断は明らかに故意で 耐震補強工事の目的に反する行為、その後コンクリートを打設した偽装であり、中日本にとってみれば契約違反で刑事告発レベルだ。
笹子トンネル崩落事件の反省から、安全を最優先とした企業風土への改革と信頼回復に取り組んできたはずのNEXCO中日本だが、再び信頼を裏切るような耐震偽装工事を招いた事は取り組みの失敗であり、トップの経営責任と言えるだろう。
更に、その事実を経営者が再施工の終了後まで公表しないとしたのは、公共工事を担う企業としていかがなものか。
中日本は 1月15日に鉄筋の切断を確認したのだから、即座に公表すべきだったと思われるが、増田優一副社長の意向に沿って社内では事実上のかん口令を敷き、4月9日まで詳細を公表しないまま突貫工事を行っている。
週刊文春には、鉄筋切断等新たな施工不良の報告後、増田副社長らの発言の議事録の写真が掲載されていたが、中日本にそれは実在するか問い合わせたところ、「確認できません」と残念な答えが返ってきた。
社内で かん口令を敷いたことは分かったが、では監督官庁の国交省には報告を行ったのだろうか。

- 続 く -NEXCOと大島産業⑯ ■ 中日本が認めた鉄筋切断
プレスリリースはこちら
その中で、昨年11月13日時点で公表されていない、新たな施工不良箇所があったことを明らかにしているが、見過ごせないのが 絵堂橋(調布市)の橋台における主鉄筋の切断である。

今週発売の週刊文春では、中日本は今年1月15日に主鉄筋6本が切断されていたことを確認していたが、その後の社内会議において 増田優一副社長が、
「世間に対して余計な心配を惹起するような公表内容にしてはダメ」
「再施工の中でいろいろ見つかったが、それも安全な状態にして再施工完了しました、と言えばよい」
と発言したことを 議事録の写真付きで伝えている。
いやいや、増田副社長におかれて法令遵守担当役員、まさか そんな発言をしていたとは驚きだ。
この鉄筋切断と同社のコンプライアンスについては、弊社記事を参考にして頂きたい。
ー 続 く ー
河川漁協への協力金 ④ ■ 今後を見据えた対応を
県も重く受け止め、昨年12月末、県内全漁協宛に 、三重県の漁協組合長の逮捕を引き合いに 公共工事にかかる不当要求行為の防止と法令遵守の行動を求める文書を送付した。
その文面に、「工事着手前に過度な協力金の支払いなど公共工事に係る法的根拠の存在しない要求を受注業者に強要するなどの不当要求行為、並びに不当要求との誤解を生じるような行為に関与されることのないよう、適正な組合運営をお願いします。」とある。
なんとも もどかしい内容だが、協力金の性質上 致し方ないだろう。
そもそも協力金には法的な根拠は無いが、一切禁止にすると漁協の運営に支障が出るのが分かっている。
また、県が漁業権を認めている以上、公共工事の影響で本当に魚の生育に影響が出るのであれば、それは発注者の責任で 対応しなければならない。
現在も自治体から漁協に補助金が支出されているが、更なる予算措置が必要となるだろう。
県の要請には我関せず、同漁協では 現在も 団体加盟の業者への協力金の要請は続いている様だ。
漁協の組合長が逮捕・起訴された三重県では、地元漁協に長年続けてきた 河川工事における業者単独での現場説明と協力金の支払いは廃止することにしたという。
他の漁協の幹部が心配していたのは、同漁協による協力金が問題化することで、三重県のように 他の漁協にまで影響が及ぶことである。
協力金を拒否する業者が増えれば、漁協が担う 水産生物の増殖や河川の保全事業に支障が出る。
繰り返すが、同漁協の組合員の殆どが地域の担い手で良識ある人たちだが、理事が何をしているかはよく分かっていない状況である。
同漁協の理事は、ルール変更が 想定以上の地雷源となっていることに気づいていない様だ。
まずは、団体と取り決めた従来のルールに戻すことが最善策と思われるが、6月末に開催予定の漁協定期総会までに 今後を見据えた対応が求められている。

ー 了 ー河川漁協への協力金 ③ ■ 変わった漁協内の空気
漁協にとってみれば、団体からは年間200万円しか徴収できないが、個別だと合計で その10倍以上は得られる。
だが会計上、協力金は 漁協の事業にしか使うことができないことになっている。
過去に 某漁協が協力金を分配し、組合員の出資金に加算していたことが問題になったことがあり、以後 都道府県が指導しているという。
同漁協の組合員数は約300名、生業としていない者でも 年間一定の日数、漁を行う者(釣りを含む)であれば 各地区の組合員の同意を得た後、10万円を出資することで組合に加入できる。
前述のように殆どの組合員が地域の担い手、 ボランティアで活動に参加し、慣例に従って運営してきたが、ある時期に Aという人物が理事になってから、漁協内の空気が変わったという。
Aは逮捕歴のある人物、現在も公共工事のまとめ役のような仕事で小銭を稼いでいるとの噂もある。
今回の複数の組合員を取材したが、その全員が「今の理事が 何しようか わからん」と話し、協力金で土木業者とトラブルになっている事実を伝えると、「やり過ぎたらいかんもん」とのコメントが返ってきた。
漁協側の一方的なルール変更に悲鳴を上げたのが 団体に加入している業者だ。
昨年10月、団体の代表者が県庁に出向き、現状報告と対策を訴えた。

ー 続 く ー河川漁協への協力金 ② ■ 突然変わったルール
協力金の歴史は意外と浅く、半世紀もない。
それまでは河川工事を受注した業者が、一升瓶1本を持って漁協事務所に出向いて挨拶する程度だったが、40年程前、ある大型の河川工事で組合員1人当りに30万円の補償金が支払われたことを切っ掛けに、組合員が増え 工事毎に落札額に応じて協力を求めるのが慣例となったという。
平成12年に竣工した橋梁新設工事では、中堅ゼネコンが漁協に800万円を協力金として支払っており、地元業者にとってみると悪しき前例となったようだ。
繰り返すが、協力金により水生生物の増殖や河川の保全が地域の担い手によってなされているという側面があり、「協力金=悪」ではない。
ただ、業者の話によると、過去には協力金の支払いを拒否すると、工事現場の近くに舟を近づけるなどの嫌がらせがあったようで、スムーズに工事を行うために協力金を支払うようになった経緯もあるとのこと。
頭を痛めた業者らは、個別に対応するのではなく、土木業者が加盟している団体が一括して年間120万円を協力金として支払うことで 漁協と合意し、団体に加盟していない業者に対しては、漁協が 個別に落札額の 0.5%の協力金をお願いすることで落ち着いた。
6年ほど前に協力金は 200万円に増額され、一昨年までは問題なく履行されていた。
しかし、令和元年夏、支流の災害復旧工事で河川水の濁りや土砂の流出により、漁業権の行使に支障が出ているということで、漁協から団体に対し、工事差し止め等法定闘争ではなく、金銭での円満解決の申し入れがあり、双方が弁護士を立てて協議を始める。
以後漁協は、これまで団体から支払われてきた年間200万円の協力金は不要とし、工事毎に落札額の 0.4%の協力金を支払うようにルールを変更、団体に加盟している受注業者が漁協事務所に工事の挨拶に行っても、協力金の支払いを求める「覚書」を渡されるようになったという。

ー 続 く ーNEXCOと大島産業⑮ ■工事を急いだ理由
鉄筋の不足、そして切断、耐震偽装までして何のメリットがあったのだろうか。
現場で技術的な課題が出た場合は、発注者であるNEXCOと協議をして 解決するために工期を延ばすことは可能で、最大の疑問だった。
そうしたところ、下請業者から一つ重大な証言を得た。
令和元年7月頃、大島の協力企業の社員で 福岡から中日本の現場に来ていた者が、「来年、大島の仕事で四国に行くことが決まっているが行きたくない」と不満を漏らしていたという。
東京と違い、長期に亘る四国の工事は割が合わないということらしい。
この話を聞いて、大島が工事を急いだ謎が解けた気がした。
調べてみると、その1年後の同2年7月に香川県、8月に徳島県で耐震補強工事が始まっている。
2つの四国の工事の一般競争入札は同元年11月に行われていたが、それぞれ2社、3社が応札、全社が予定価格を上回り、規程により不落札随意契約となっている。
その場合、NEXCOが応札した会社に見積依頼をして受注者を決定するという流れだが、いずれの工事も他社が辞退をしたため大島の受注が確定、12月からNEXCOと大島が価格協議に入り、夏までには工事が始まることが決まった。
その頃は、工程が大幅に遅れていて、工期の3月11日までは到底間に合わないことが分かっていて、現場では大声や怒声が飛び交っていたという。
そこに来て、夏から四国で2件の工事が始まることが決まり、どんなに遅くても夏までの終了が絶対条件になった。
鉄筋不足が発覚した緑橋で配力筋が施工されたのが 12月、そして、絵堂橋で主鉄筋が切断されたのが1月、時期が一致する。
その後、3月6日には2回目の契約変更が行われ、工期が7月10日まで延期されている。
つまり、今回発覚した施工不良・耐震偽装は、夏に始まる2件の四国の工事を受注したことで、工期までに終わることを最優先としたため、現場で技術的な問題が見つかったにも拘わらず、NEXCOに報告しないまま 施工不良を認識しながら工事を進めたことが、直接的な原因と考えられる。
間もなく第三者調査委員会の最終報告書が提出される。
報告書が水増し請求の詳細や、その背景に政治家への忖度があったことまで踏み込むかは不明だが、笹子トンネル事故以来、安全第一をうたってきたNEXCO中日本が、施工不良な工事で社会不安を引き起こし、国会を騒がせたことに対し
この問題の核心は、政治忖度によるコンプライアンス違反にあると思われるが、報告書が弊社の取材内容と一致するか 注目したい。

ー 続く ーNEXCOと大島産業⑭ ■低入受注、後で増額
その頃大島の人間が、「政治家の先生がロッキング橋脚の補修の仕事は儲かるからやれと言ったので始めた」と複数の下請業者の前で話したという。
この工事は低入札で契約しているので利益はない、むしろ赤字。
だが、その後工期と金額について、計5回の契約変更を行っており、当初6億0242万円の契約金額が最終的に13億2910万円と7億円以上も増額されている。
ある下請の業者は、塚本總業のF次長が「大島のOさんは工事費清算の名人、2倍にもできる」と話すのを聞いたという。
ちなみに、工事費が倍増している工事がNEXCOの工事で少なくとも2件あることが確認されている。
余程増額に自信があるということだろう。
また、前述のように、おそらく根拠不明な保安員費、材料費の水増しで清算させられているが、それには上層部からの強い意向がなければ倍額清算の決済は通常認められない。
つまり、「低入札でも受注さえできれば、後は増額を認めて儲けが出るようにする」というスキームが、大島と政治家、そしてNEXCOの上層部との間で 共有されていた可能性も考えられる。
改めて、法令遵守担当の増田優一副社長におかれては、NEXCO上層部に政治家とつながっている人物がいなかったか、いたとすれば指示を受けて従った社員は誰か、徹底的に調査して頂きたい。

ー 続 く ーNEXCOと大島産業⑬ ■大丈夫? 落札率74%
なぜ大島産業が中日本の工事に低入札で参加したか、そして、なぜ耐震偽装までして工事を急いだかだ。
まず、低入札で参加した理由であるが、この工事は 第1回目の入札が平成29年11月、2回目が同30年2月と2回連続で不調となり、同年7月に行われた3回目の入札に、2社のみが応札している。
そのうちの㈱今重興産(大阪府堺市)が「契約制限価格」の7億5585万円(税抜)を大きく上回る9億4700万円の札を入れているが、それは 決して無理はせず、あと2億円出してくれれば受けてもいいということだ。
それに対し、大島産業は「重点調査価格」を下回る5億6688万円で落札、その後 低入札調査を経て契約に至っている。
落札率は、公表されている同種の工事と比較しても極端に低い74%で、計算ミスか、もしくは初めての中日本の工事を確実に手中に収める意思があったと思われる。
3回目の入札で決めたい中日本にとって、大島は低入札 且つ 初めての受注ということで、不安はあったと思われるが、オリンピック景気に沸く時期、手を挙げてくれる業者がいただけでありがたかったという側面もあった様だ。
工期は当初、平成30年8月29日から令和元年10月22日(1年2ヶ月)となっていたが、下請業者の話によると、現場のことが分かる人間が大島にいなかったことが原因で、初期段階から工程に遅れが生じていたという。

ー 続 く ー
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