カテゴリーアーカイブ: その他ニュース

崖っぷち、田村委員長で反転なるか

党勢衰退で崖っぷちに立たされている日本共産党が、15日から党大会を開催している。
最終日には、志位和夫委員長の後任に田村智子政策委員長が就くことが有力視されている。

自民党裏金問題を最初に追求したのが党の機関紙「しんぶん赤旗」だったことで注目された。
国会でも立憲民主党や日本維新の会に「脛に傷」を持つ議員が多く含まれる中、共産党の議員は政府与党のチェック機関としての役割を発揮していると言える。
また、地方議会においても、あまり働かない保守系議員が多い中で日々弱者と向き合っているのは共産の議員たちだ。

「消滅してもらったら困る」ということで、2022年7月の参院選後に書いた弊社記事を再掲したい。
山添拓委員長、田村智子書記局長という提案をしていたが、やはり山添氏では若過ぎるということか。
もちろん、田村氏が委員長になれば、この流れを変えられるかもしれない。

以下 2022年8月5日の弊社記事。




(2022年)8月15日に日本共産党は創立100周年を迎えるそうだが、現在 党存亡の危機に直面していると言っても過言ではない。
昨秋の衆院選で 比例票416万票に終わった後、深い分析をくわえ、参議院選挙で反転攻勢に転じ「比例票 650万票、得票率 10%以上、5議席絶対確保」を目標に闘うも、得票は 361万8千票、得票率 6.82%、改選 5議席から 3議席への後退する惨敗を喫した。

8月2日、参院選の結果を受け、志位委員長が「総括と教訓について報告」として 党員に向けて談話を発表したのだが、筆者の感覚とあまりにもかけ離れていた。

志位委員長の幹部会報告はこちら

票を減らした原因が、二大逆流にあるとし、一つが衆院選において 共産党を含めた野党共闘が批判に晒されたこと、もう一つがロシアのウクライナ侵攻に乗じて共産党が攻撃されたこととしている。
この点については、野党共闘を批判した人たちは そもそも共産党支持者ではないので影響はあまりないと思われ、また、ロシアはプーチンの独裁国家で もはや共産主義国家のイメージはない。
敗戦の責任をかわすための、もっともらしい理由づけをしているだけだ。

一番大きいのは やはり 党員の高齢化による運動力の低下、そして、ネットを活用できず 時代遅れの戦略に固執してきたこと。

そして、来年4月の統一地方選挙で勝利・前進を勝ち取るとして、8月~12月の5ヵ月間を、「党創立100周年記念、統一地方選挙勝利・党勢拡大特別期間」に設定し、新規入党者を毎月1000人以上、赤旗の読者を増やす、市町村市議選の立候補予定者を10月末までに決める、などの素晴らしい目標を掲げている。
まるで、精神論で押し切った旧日本軍の様だ。

・これじゃ誰も着いてこんばい。
・目標が達成できなかったら どげんするとね?
・これ以上酷使されたら死んでしまう
そんな高齢党員の声が聞こえてくるようだ。

そこで、僭越ですが党を再生させるための提案を。

1.志位委員長と小池書記局長には 敗戦の責任を取って 裏方に回る。
2.委員長には 山添拓議員(37)、書記局長には田村智子議員(57)を抜擢。

今回、山添議員は 下馬評を覆し、東京選挙区で3位当選、あの立憲民主党の蓮舫氏や、れいわ新選組の山本太郎氏を上回ったのだ。
山添議員は SNSを使って若者の間で支持が拡大、もの腰も柔らかく 花がある。
田村議員は 質問にも定評がある実力者、党が女性活躍の社会を訴えるなら前面に出すべき。

若い党員を獲得し党を再生させたいと本気で考えるなら、これくらいの荒療治が必要だ。

余計なことですが。



 

立件見送りは本当か

毎日新聞が13日正午前、「安倍派幹部の立件断念へ 会計責任者との共謀、立証困難」という見出しの記事を配信、Yahooニュースでも報じられ、SNSでは検察批判が一気に広がった。
14日には地元紙が「安倍派幹部立件断念検討、還流共謀証拠乏しく」と報じ、立件見送りが確実となった雰囲気になっている。

今回全国からエース級検事を集め100人規模で捜査を進めていると言われており、立件見送りが事実なら、検察の敗北と言われても仕方ないだろう。
ところが、朝日、読売、産経が後追い記事を出していないのである。
特に、これまでいち早く報じてきた朝日が書いていないのは不可解だ。

毎日新聞より早くこの件に触れたのがNHK、13日深夜「安倍派と二階派の会計責任者を在宅起訴で検討」という記事の最後に、「安倍派の会計責任者との共謀は認められないとして立件を見送る方向で調整している」と小さく報じていたので、検察が世論の反応を窺う意図、いわゆる観測気球で情報を流した可能性もある。
世論の反応を見て矛の収め方を決めるということだ。

他紙が後追いしない理由として、「その後の取材で見送り検討の確認が取れない」、「観測気球ということが分かった」、「幹部の立件が見えてきた」などが考えられる。
いずれにしても疑問の残る報道だが、今後1週間で何らかの動きがあると思われる。
検察の威信をかけたサプライズが起こるかもしれない。

簡単な質問への回答拒否

日本郵便 ㈱ が 変だ。
簡単な質問への回答を拒否し、日本郵政グループの行動憲章に反した対応をしている。

一昨年、福岡市内の 大型マンションの敷地内に、郵便ポストが新たに設置された。
最近はSNSの普及により 手紙を送ることが極端に減っている。
「郵便物数の減少に応じて 郵便ポストも減少する中、新設は抑制されているというのに なぜ?」
こうした読者からの問い合わせがあったので調べてみることに。

日本郵便のウェブサイトで確認したところ、「集配業務を受け持つ郵便局長が、市街地については、利用見込戸数が200戸以上で、かつ、隣接ポストとの距離が250メートル以上ならば設置できる」という社内規定があり、新たに設置されたとしても不思議ではない。

福岡市は大型マンションが次々に建設されており、新設を希望するところが増えてくることが想定される。
そこで、ポストを設置した郵便局を訪ね、今後の参考のために、
「どういう経緯でこのマンションの敷地内に郵便ポストが設置されたか」
「文書で依頼があったか、口頭だったか」
「設置費用はどれくらいかかったか」
と 簡単な質問をしたところ、マスコミ対応ということで 熊本市にある 日本郵便㈱九州支社の広報担当を紹介された。

そこから電話があり同じ質問をしたが、1日置いて「取材に応じられない」との回答があった。
日本郵便ともあろう会社の 理由なしの回答拒否には驚いた。

日本郵政グループのウェブサイトには、「行動憲章」が掲載され、「透明性の高い業務運営と公正な開示を通じて、企業としての説明責任を果たします」とある。
また、日本郵政グループの社長は、岩手県知事時代に情報公開を積極的に進めた増田達也氏、社長が知ったらどう思うだろう。

簡単な質問への回答拒否、裏には何かあると勘ぐりたくなる。

比例復活を巡る 身内の戦い

昨年4月の統一地方選で地方議員数を大幅に増やした日本維新の会、「身を切る改革」を掲げながら大阪万博の経費増大が響き、ひと頃の勢いを失いつつある。
とは言っても、それ以上に自民党が政治とカネをめぐる問題で打撃を受けており、次期衆院選で保守や中道の支持層の受皿として議席増が見込まれる。

前回、令和3年10月の衆院選では、九州内で福岡県から4名、宮崎県と沖縄県から各1名の計6名が立候補、選挙区では全敗するも比例で2枠を獲得し、その結果福岡4区の阿部弘樹氏が 惜敗率38.5%、同1区の山本剛正氏が 37.8%で、いずれも福岡県の2人が復活当選を果たした。

次期衆院選では立候補予定者が倍増、選挙区で勝てるかは微妙だが、比例区で3~4枠を獲得、比例復活ラインは惜敗率50%を超えると予想される。

福岡県内では、全11区のうち現職がいる1・4区の他、2・3・5・6・11区で新人の立候補予定者が決定、どの候補にもにチャンスがあると思われる。
福岡以外では、大分を除く各県に候補を擁立予定、熊本4区の元衆院議員の矢上雅義氏(63)、沖縄2区の現県議会議長の赤嶺昇氏(56)も相応の支持を集めそうだ。
また、沖縄1区には現時点で候補者はいないが、元郵政民営化担当相の下地幹郎氏(62)の維新の除名処分が撤回されており、直前に公認される可能性もあり注目されている。

いずれにしても、 比例復活をかけ 維新の候補同士で激しい戦いとなるだろう。

飯塚市有地開発を受注したのは?

飯塚市の中学校跡地の開発を、プロポーザル方式で 現職市議会議員個人が受注するという珍事があった。
「市有地の開発を市議が受注」というだけで政治倫理上おかしな話だが、これがまかり通っているのが飯塚市だ。

市議会議員というのが 昨年何度となく話題となった 副議長経験者なので 興味をそそられる。
今回はその関連で、同時期に別の市有地の開発を受注した業者について調べていたところ、市議会から公共事業の受注者に相応しいか質問が出ていたので触れておきたい。

飯塚市は、令和元年度に用途廃止した旧立岩交流センターの民間事業者への売却を決め、昨夏「まちづくりに資する土地活用」を含めたプロポーザル方式で事業者を公募した。
建設費高騰で採算が合わないと 地元不動産業者が敬遠する中、手を挙げたのが C社という 福岡市中央区に本社を置く不動産会社1社のみ、その後 市の選定委員会を経て その1社に決定したことが今年の8月に公表された。
飯塚市の公表結果はこちら
だが直後から、会社のホームページもなく 業界でもあまり聞かれない社名だったため、心配する声が上がるようになった。

同社プロポーザルの内容は、現建物を解体後 14階建のマンションを建設し、1階にコーヒーショップ及び多目的広場を設置、2~14階に 52戸を分譲するというもの。
問題は実現できるかだが、同社は現社長が同業者から事業を引き継ぎ10年と業歴も浅い上、年商1~2億円台で推移、長短借入金が 年商の倍近い約3億5000万円と窮屈感が窺える財務内容である。

同規模のマンション建設には 10億円超の資金が必要で、単独では金融機関から調達ができないと思われる。
また、過去にマンションを建設して販売した実績がないことも判明、不安材料が増えることとなった。
昨年10月に同社を訪ねた際は、対応した社員に「この件は社長の専権事項で詳細は知らない」という理由で断られてしまった。

その後、社長に面談が叶い、間もなく80歳(当時)、営業意欲が旺盛な方ということは確認できた。
また、資金計画についても言及があり、JV(共同企業体)を選定中という話も聞かれた。

市議会からは 市の業者選定のあり方に問題があるのではと指摘する声も上がっているが、契約が締結されているので 決定した以上は覆すことができない。
今のところは、同社に JVパートナーが見つかるかも含め、計画を実行できるのか見守っていくしかない状況となっている。

新年の始めに

今年は元旦から最悪のニュースが次々と飛び込んできました。
石川県を震源に最大震度7を記録する地震が頻発、今も大きな余震も続いています。被災された方に心よりお見舞いを申し上げます。

2日には羽田空港滑走路で航空機の接触事故が起きました。
原因は調査中とのことですが何らかの人為的なミスだと思われます。
3日には 福岡県北九州市小倉北区の商店街で 3度目の火災が発生しました。

年始にこのように不幸な知らせが相次いだのは記憶になく、今年が災害や人災の年になる前触れのような気もします。
私たちは 様々な災害や事故を想定して、命を守る備えや意識を向上させ、国や地方自治体においては 無駄を省き防災・減災に対する施策を優先的に進めていく必要があると思います。

国会議員、地方議員におかれては、選挙で生き残ることばかり考えていないで、国民の生命と財産を守り抜くことだけに集中して 政治に取り組んで頂きたいものです。

弊社と致しましても、福岡県の話題を中心に、今年も皆様にとって有益なニュースを配信していくつもりですので 宜しくお願い致します。

また、情報提供、内部告発等ございましたら、弊社までご一報頂ければ幸いです。
皆様からの情報をお待ちしております。

今年の十大ニュース

今年もあと残すところあと3日となりました。
県内各地から数多くの話題を提供頂きました。
感謝の意を込め、弊社が選ぶ十大ニュースを発表します。




10位 春日市長、資産報告に虚偽記載の疑い

7期目の選挙も楽勝だった春日市の井上澄和市長、情報開示を拒む姿勢は大任町並みと指摘する声も。
関連記事



 

9位 我がことだけ、なりふり構わない 稲富修二代議士

4月の統一地方選、立憲の稲富代議士は 他党の県議と2連ポスターを作ったかと思えば立憲のN市議の支援は一切せず、理解に苦しむ行動が目立つ。
いったい何がしたいのか。
→ 関連記事


守谷県議は国民民主党幹事長代行(当時)、現在は常任幹事

 

8位 ワクチン接種後の副反応被害が表面化

今年も新型コロナウイルスワクチン副反応被害に関連する記事を書いた。
来年も マスコミが報じない影の部分にスポットを当てていきたい。
→ 関連記事



 

7位 立憲県連顧問の吉村氏、政党支部の残金900万円を自身の政治団体へ

「政治とカネ」の問題を追求するはずの立憲民主党、その県連顧問がこれでは まともな追求ができるはずがない。
→ 関連記事



 

6位 飯塚市の坂平副議長、百条委員会を振り切る

「今すべき事を、今行います。」と当たり前のことを公約に掲げたにも拘わらず、再選を果たした飯塚市の坂平市議、来年は 素晴らしいゴミ焼却施設建設のオピニオンリーダーとして期待が集まっている。
→ 関連記事



 

5位 田川地区、介護と政治の深い闇

田川地区の介護保険料が高いのはなぜか。
政治家が介護事業に関わっていることとの関係を検証した。
→ 関連記事



 

4位 現職の二場公人氏を破り 村上卓哉市議が新市長に

今年の統一地方選も各地でメイクドラマがあった。
中でも特筆すべきは田川市長選挙だろう。
→ 関連記事



 

3位 佐々木県議会副議長、説明責任果たさず

田川市には清潔な県議会議員が必要です。
政務活動費の支出の仕方や、親戚の県道取得への担保提供、報道を無視し続ける不誠実な態度は、政治の不信と疑念を増幅させています。
→ 関連記事



 

2位 進む 利権絡みの国道3号広川~八女バイパス建設

国道3号、八女市と広川町の住民が 渋滞解消を望んでいるのは 広川から久留米に向かう箇所だが、広川~八女に600億円の利権バイパスが実現しようとしている。
福岡県民の負担は200億円、その分他の道路の整備が遅れる。
誰も止めようとしないのはなぜ?
→ 関連記事



 

1位 町村会会長選挙で大どんでん返し、永原町長敗れる

田川市長選で永原氏の義弟、二場公人氏が敗れたのに続き、福岡県町村会会長選挙で永原町長がまさかの敗戦、流れが変わったと実感した瞬間だった。
→ 関連記事






以上ですが、こうして振り返ると やはり筑豊の話題が多いことに気づかされます。
来年も良い世の中になるよう情報発信に努めて参ります。
それでは、良いお年お迎えください。

大任町の建設発生土、虚偽報告と新たな疑惑

今年1月、福岡県民新聞では 大任町(永原譲二町長)のゴミ焼却場等建設で発生した土砂が 添田町の処分場(管理者 永原譲太郎氏)に、県に報告した以上の量を搬入している疑いがあると報じた。
昨年、大任町の住民が、町の工事の建設発生土が分かる資料の情報公開を求めたところ、開示を拒否され疑念が深まったという内容だった。

ところが3月になって、永原町長が情報公開を進める方針を発表、改めて情報公開を求めたところ、平成30年度~令和3年度までの建設発生土の資料が開示されることになった。

関係者がその資料を精査、その結果、永原譲太郎氏が福岡県に提出していた「土砂埋立て等報告書」に虚偽記載があることが判明した。
今回は、その顛末と新たな疑惑について報じるが、その前に 1月の記事を下記に再掲するのでご一読願いたい。

以下 今年1月の記事。




昨年8月に「大任町から出た違反盛土の全容」という記事を書いた。
大任町の隣、添田町の土砂処分場に計画を6mも上回る高さに積み上げられた盛土が下流域の住民を脅かしているという内容で、週刊Fridayも報じたほどである。

Friday記事は → こちら



大任町では衛生処理関連の大型施設や関連する道路整備工事が集中して行なわれ大量の建設発生土が出て、それを永原譲太郎氏が許可を受けた添田町の処分場に搬入していたと思われる。



その後、県が永原氏に土砂の撤去命令を出し、状況が改善されたというところまで報じたところである。

しかし、これで終わらせていいものだろうか。
大任町発注工事の建設発生土の全てが永原町長の家族の土地に捨てられたとなれば、かなりの利益を得ていることが考えられ、政治倫理上の問題が出てくる。
昨年9月7日、大任町の住民が勇気を出して、「平成31年以降の町発注工事の建設発生土の処分場所、量(㎡)、期間が分かる書類」の情報開示請求を行った。

本来2週間で出てくるはずだが2週間延期、いろいろと理由をつけて再提出、そして期限延長を経て、12月28日になってようやく通知が送られてきたという。

2ヵ月半経って出てきたと思ったら不開示決定、理由は例によって「公にすることにより、人の生命、健康、生活、財産、又は社会的地位の保護、犯罪の予防…云々」、つまり、出すことで反社からの被害を未然に防ぐというお決まりの言い訳である。

請求内容をご覧頂くと分かる通り、「業者名不要」と書いてあり、誰が捨てたかは問われておらず、業者が反社に狙われるということは有り得ない。
いつ どこに どれだけの量を捨てたかが知りたいだけだ。

これでは、永原町長が発注した建設工事の発生土の全てが子どもの処分場に捨てられ、家族でぼろ儲けしていると思われても仕方がない。



建設発生土の受け入れをしている事業者は、半年に1回、搬入量・搬入割合・今後の搬入可能量の書類を提出することが県条例で義務付けられている。
当然、添田町の処分場で受け入れている永原譲太郎氏も提出していたので、平成24年以降の報告書を情報開示請求で取り寄せた。

それをまとめたのが下記の表である。
令和3年10月18日の報告では、2851㎥搬入して 搬入割合が 99.64%とほぼ限界に達していたが、同4年4月18日の報告の際、これまで搬入した土砂量に 締固め率 0.85を乗じた数値に変更し、搬入割合が 91.51%に減少している。
「これまでは土砂搬出したときの量で計算していたが、搬入後踏み固めているので実際の体積は0.85倍である」というのが業者の言い分で、県もそれを認めており それについて異論はない。



しかし、これまでの報告書の数値に虚偽の疑いがあると関係者は指摘する。
というのも、平成29年10月23日に汚泥再生センターの契約議案が可決して以降、建設現場の造成工事や付帯する道路工事が一気に行われ 大量の土砂が出て、同処分場に搬入されているはずだが、その後の土砂の搬入量が極端に少なくなっているからだ。
また、令和2年11月16日に最終処分場、同3年3月17日にごみ処理施設の契約議案が可決しており、その後も大量の土砂が搬出されていると思われる。



まさに急激に土砂が積み上がり、添田町民を不安に陥れた時期と重なる。
20日の記事で紹介した情報開示請求「平成31年以降の町発注工事の建設発生土の処分場所、量(㎡)、期間が分かる書類」というのは、報告書に記載した「期間中の搬入量」が正しいかどうかを確認するためのものだった。
その書類を開示しないというのだからますます怪しい。

虚偽報告は条例違反となり罰則が定められており、政治倫理上の問題に止まらない。
疑いを払拭するには永原町長が情報を開示をすればいいだけ、簡単なことだ。






以上が過去記事で、ここからが今回の内容となる。

大任町(永原譲二町長)が公開した「建設発生土処分地報告書」には、報告した建設会社名、事業名、工事名、現場の箇所、工期、そして、建設発生土量と運搬距離が記されている。
「上記建設発生土を引き受けました。」と受入地確認をしているのは、有限会社譲(代表者 宮田芳光氏)、株主は同処分地の管理者である永原譲太郎氏だ。

公開された資料(下図)を元に、関係者が平成30年4月19日から令和3年10月18日までの建設発生土処分地報告書 128枚を集計したところ、管理者の永原氏が県に報告していた量と大きな乖離があることが判った。





永原氏 が県に報告していた、平成31年4月18日から 令和3年10月18日までの搬入量合計は 3万8958㎥、ところが ㈲ 譲が 同処分場に受け入れていた建設発生土の合計は 25万6540㎥、なんと約 6.5倍も 多かった。
つまり、譲の報告通りなら 永原氏が県に虚偽の報告をしていたことになる。
県条例では、虚偽の報告をした者には 20万円以下の罰金刑が科せられると規定されており、県は事態を重く見て永原氏へのヒアリングなど調査を行ったという。



その結果、県は悪質ではないと判断した模様で、永原氏は「顛末書(下図)」を提出することにより不問に付されている。
情報公開で入手した顛末書の写しでは、永原氏が搬出した合計量が黒塗りで確認できないが、「報告書には (搬出して)再利用した量が含まれていなかった。虚偽の報告を行う意図はなかった」と弁明、県は「刑事告発するレベルではない」と判断したもようだ。

ただ、永原氏が同一の処分場において、2年連続で顛末書を提出(1回目は 許可されていない場所に土砂を捨てたり 計画高を6mも超過、2回目は虚偽の報告)という杜撰な管理を行っているのは事実である。

そして、何より 政治倫理上の問題がある。
田川郡東部環境衛生施設組合(永原譲二組合長)が、大任町(永原譲二町長)を経由して発注した公共工事で出た建設発生土が、永原譲二氏のファミリーが管理する処分場に搬入され、この4年間で最低でも3億円以上の収入を得ていると見られている。

福岡地区であれば、こうしたあからさまなスキームは有り得ない。
公共工事でファミリーが大儲け、これを知りながら指摘もしない田川郡東部環境衛生施設組合議会の議員の皆さん、大丈夫ですか?



土砂処分場の管理者である永原譲太郎氏が、県に提出していた「土砂埋め立て等状況報告書」の虚偽記載疑惑は、同氏の顛末書提出で解消された。
しかし、地元では 新たな疑惑が生じている。

それは、大任町が発注している田川郡東部環境衛生施設組合関連施設の土木工事の建設費が、過大に見積もられているというものだ。
大任町が公開した「建設発生土処分地報告書」には、建設発生土量と共に運搬距離が記されているが、注目はその運搬距離だ。

ゴミ焼却施設の造成工事が行われている場所から 添田町の土砂処分場までは 片道約11km、どんなに遠回りしても15km圏内である。
ところが、汚泥再生処理センター外構整備工事、ゴミ処理施設造成工事、東部縦幹2号線道路新設工事の多くが、なぜか22.5kmと同一距離で報告されていた。



そのうち、東部縦幹2号線道路新設工事だけを抽出したのが下図である。
令和元年2工区から始まり令和2年34工区まであるが、運搬距離が 6.0kmから 22.5kmとかなり異なっている。
町の担当者は、「地元から苦情が出たので、令和2年6月以降、遠回りするルートに変えた結果 22.5kmになった」と説明した。

しかし、令和3年2月からは 10.0kmと距離が短くなっている。
その点について尋ねたところ、 「自分は設計していないので分からない」と回答、「忙しいので」と電話を切られ その後も折り返しはなかった。
設計・積算を行ったのは設計会社かもしれないが、それを認めたのは町であり、分からないではすまない。
疑問は膨らむばかりだ。

関係者は次のように話す。
距離が伸びれば 土砂の処分費用が積み上げり、工事費も上がる。
町が設計業者と組んで、工事費の上積みに関与した可能性もゼロではない。
距離をごまかしたとなれば、発生土量についても 多めに見積もっているかもしれない。
発生土量が増えると、建設業者と土砂処分場の両者は その分 利益が増え、Win Winである。

現時点では疑惑の域は出ないが、これが事実なら不利益を被るのは、発注者である田川郡東部環境衛生施設組合、ひいては田川地区の住民だ。
今後、組合や関係市町村においては、組合が支払う工事の各工区ごとの設計・積算の根拠書類、各工区を担当した設計会社の選定方法など、大任町に情報を公開させ説明を求める必要があるだろう。



ー 了 ー

政治とカネの騒動、国民の目を逸らすため?

今年の合計特殊出生率は1.26と過去最低、国力を左右する少子化問題が喫緊の課題だ。
今秋国会では 総理主導で減税表明をした直後に、財務省からのリークと言われる 神田前財務副大臣の税金滞納問題が表面化、辞任に追い込まれた。
「異次元の子育て支援」を掲げた岸田総理だが、財務省に逆らえないことを悟ったからか、「子ども3人以上の扶養で大学無償化」に象徴される、お茶を濁す程度の対策しか打ち出せなかった。

財務省のお金の出し方を見ていると、インボイスなどで 搾り取れる国民からは搾り取る一方で、新型コロナウイルスワクチンやミサイルや戦闘機などアメリカの利益になるものには 気前がいいのがよく分かる。
財務省、つまり我が国はアメリカには逆らえないようだ。

今月 アメリカとEUにおいて ウクライナに対する軍事支援を含む予算が否決されたのに、19日のG7の会合で、日本は総額45億ドル(約6500億円)の追加支援を表明、財源は今年度の補正予算と新年度予算から捻出するという。
国会議員の先生方はこれについてどう考えているのだろうか。

現在は東京地検特捜部が 自民党の政治資金パーティの裏金問題を追及し、マスコミは「政治とカネ」一色。
今回の騒動についても 、アメリカが背後で特捜を動かし 国民の目を逸らしたところで、どさくさに紛れ 日本から資金を拠出させようとしていると指摘する専門家もいる。

グローバルサウスは もはやアメリカやEUを見限り、ロシア・中国寄りになりつつある。
資源の乏しい我が国の立ち位置を含め、アメリカの意のままに ウクライナにこれ以上 追加支援を行うことが 国益にかなうのか。
イスラエルの問題も含め、これ以上犠牲者を出さないために 戦争終結に向け我が国ができることがないのか、
国会議員の先生方には真剣に議論してもらいたい。



 

安倍派更迭、二階派続投、総理はOKの基準は?

誰の入れ知恵か、早めに清和会の5人衆を切れば支持率が上がると踏んだ岸田総理だが、その後 次々と他派閥、そして自分自身にも疑惑が出てきた。
総理の人事の基準が不明確と批判が高まっている。

総理は、東京地検特捜部が強制捜査に入る前の段階で、清和政策研究会(安倍派)所属の大臣・副大臣を事実上更迭したが、志帥会(二階派)が家宅捜索を受けても 小泉龍司法相には「職責を果たしてもらいたい」と続投させた。
小泉法相と自見英子地方創生相が慌てて二階派を離脱したが、全く筋が通る話ではない。

また、しんぶん赤旗が、新しく官房長官に就いた林芳正氏が、昨年1年間で8回の政治資金パーティを開催し 8468万円の収入を得ていたことを報じた。
林氏が外相就任中だったことから、「閣僚は大規模パーティを開かないとする『大臣規範』に抵触している」と指摘している。

総理自身も11月29日の参議院予算委員会で、昨年1年間で政治資金パーティを6回開催、計1億4730万円を集めていたことが明らかにされた。
「大臣規範」で大規模パーティを開かないとされている理由は、省庁トップの大臣からの呼び掛けを利害関係者は断ることができないからだ。
総理は「パーティーに分類されるが、勉強会だ」と訳の分からぬ屁理屈をこねていたが、大臣規範の趣旨からするとパーティも勉強会も同じである。

更に、総理が会長を務めていた 宏池会(岸田派)も政治資金パーティの収入のうち、2018~20年の3年間で2千万円余りを収支報告書に記載していなかったことをマスコミ各社が報じた。
そして、総理個人に、政党交付金が含まれる選挙資金 192万円を着服した疑惑があることを 週刊ポストが報じている。

繰り返すが、清和会の大臣・副大臣は 強制捜査前に更迭された。
岸田総理には、自身や林官房長官が居座ることができる理由を、分かるように説明してほしい。

副大臣は簡単になれない

政治の世界、一寸先は闇と言うが、清和政策研究会の今が正にそうだ。
先日更迭された宮澤博之防衛副大臣は、3年間で140万円のキックバック、様々な団体の年会費や政治的な交際費に使っていたという。
裏金はアウトだが、テレビのインタビューで、「副大臣は、簡単になれるものじゃない」と涙を流す姿には、ほんの少し同情してしまった。

悪い人間には見えない。
宮澤氏を知らなかったので調べてみた。
昭和50年生まれの48歳、小学校では、山道を徒歩で1時間かけて通学、東大法学部卒、静岡県磐田市議(3期)を経て、2012年12月の衆院総選挙で静岡3区から立候補し初当選、いわゆる安倍チルドレン、魔の4期生。

2014年12月の選挙で再選、2016年には安倍内閣で防衛大臣政務官に任命され、2017年10月の選挙で3選を果たす。
しかし、2021年10月には小選挙区で敗れ比例復活、決して選挙も強いという訳ではなさそうだ。

そして、今年9月の内閣改造で晴れて副大臣に抜擢され、ゆくゆくは大臣になる資格を得たばかりだった。
ところが、清和政策研究会に所属しているというだけで 大臣4人、副大臣5人が事実上の更迭となり、辞表を書く羽目に。

かつて、小泉総理が「人生には上り坂、下り坂、そしてまさかがある」と述べたことが話題になったが、宮澤氏の場合も 「まさか」だったろう。
ここを逆境と捉え、めげずに大臣を目指して頑張ってほしい。


宮澤博之氏ホームページより

次の総理候補 上位3人

新聞各社が、世論調査による次の総理候補を報じているが、概ね 1位 石破茂氏、2位 小泉進次郎氏、3位 河野太郎氏の順となっている。

1位の石破氏はチャンス到来とばかりにテレビやネット番組に出演し、政治とカネの問題について批評、無派閥ということでクリーンさをアピールしている。
しかし、本当は派閥を維持できなかったのでは。
自民党国会議員に不人気過ぎて 話がまとまるかどうか。
石破総理のイメージは湧いてこないが、菅前総理らが担ぎ出すという話も聞こえてくる。

2位の小泉氏、ポエマー総理は考えられない。

そして3位、政治資金パーティー裏金問題を巡り「きちんと膿を出し切ることが大事だ」と述べた河野デジタル相であるが、この人物は総理に向かないとつくづく思う。

以下、12月12日の記者会見でのやり取りの一部。




記者「保険証廃止の前提条件は、『国民の不安が払拭されること』と岸田総理が発言している。世論調査、全国保険団体連合会の方と意見交換で納得してもらったなど、国民の不安が払拭された根拠はあるのか。」

河野デジタル相「不安を払拭するための措置を取るということで、措置を取ったので廃止する。」

記者「措置を取れば不安が払拭されなくてもいいということか。」

河野デジタル相「イデオロギー的に反対する方はいつまでたっても不安だ不安だと言う。それでは物事が進まないので、措置を取ったということで進める。」

記者「医療現場の人から撤回しないでほしいという声が出てるのにそれすら調査しないのか。」

河野デジタル相「措置を取ってやるということだ。」




それで質問は打ち切られた。
この人物に丁寧さを求めても仕方がないと思われるが、反対意見をイデオロギーの一言で切り捨てる荒っぽさ、その傲岸不遜な態度は見ている者をじゅうぶん不愉快にさせる。
これを「突破力」とは言わないだろう。

以上、次の総理候補の上位3人は 期待できない。

国は自分の首を絞めることに?

最近、猿が出没することで知られる那珂川市であるが、市道で起きた怪我の損害賠償裁判が注目を集めている。
記録によると、令和2年8月の朝、国土交通省勤務の50代男性がランニング中、那珂川市が管理する歩道に生えたコケで滑って転倒し、坂道で5m程滑り落ちたとされる。

男性は右背中を打ち通院を繰り返し、同3年3月には右第3~10肋骨の骨折と胸椎部の障害が認められると診断された。
その後男性は市道の管理に瑕疵があったとして福岡地裁に提訴、男性の損害賠償請求額は約1652万円、うち治療費は3万6860円に過ぎなかったが、傷害慰謝料約287万円、後遺障害逸失利益約1070万円、後遺障害慰謝料290万円が請求の大部分を占めていた。

裁判では事故発生時刻や打撲の箇所に変遷があったと記載があるなど、男性の主張に不確かな点もあり争点となったが、10月19日の判決では、後遺障害逸失利益を177万円、後遺障害慰謝料を110万円と大幅に減額したものの、その他の請求は大筋で認め、市側に過失割合が 6割あるとして約280万円の支払いを命じた。



那珂川市は11月2日、判決を不服として福岡高裁に控訴している。
管理責任はもちろんあるが、山間部の市道全てに苔が生えているかどうか把握するのは現実不可能で 全国の地方自治体にとっても共通の問題だ。

男性は国交省の職員とあって役所の攻め方を熟知していたと思われるが、事故後の那珂川市の対応に落ち度があり 男性を怒らせた可能性もある。
損害賠償請求額には、傷害慰謝料、後遺障害逸失利益、後遺障害慰謝料という名目で計約1484万円が含まれていた。
1審の判決では 計約407万円まで大幅に減額されたが、2審では それらの内容や額、6割という過失割合の妥当性についても争われることになりそうだ。

このまま確定すれば、将来 「国」が管理する道路において類似の訴訟があった場合の判例として、自分の首を絞めることになりかねない。
また、自治体が賭けている保険料にも影響が及び、我々納税者にも関係してくる話である。

男性は順調に怪我から回復し、昨年と今年のハーフマラソン大会において素晴らしいタイムでフィニッシュという嬉しい話もある。
ひと頃のマラソンブームは落ち着いてきた様だが、公道を走る際は怪我のないようランニングを楽しんで頂きたい。

自民党批判、稲富氏にブーメラン

12日の衆院本会議に、松野博一官房長官の不信任決議案が提出されたが、賛成少数で否決された。
立憲民主党が松野官房長官の辞任を求めるのは最大野党として当然であるが、趣旨説明の登壇者の人選を間違ったようだ。

登壇したのは福岡2区の稲富修二議員、自民党の政治資金パーティの問題、裏金づくりを
疑惑の域を超えて、疑獄といわれるほど、近年まれにみる異常事態
政治に対する国民の信頼は、地に堕ちた
と痛烈に批判、更に
自民党政権のもとで真相解明が進むのか甚だ疑問
自民党政権の自浄作用にはとても期待できない
と畳み掛けた。

堂々とした趣旨説明だったが、一方で稲富氏を知る関係者から批判の声が上がっている。
というのも、令和2年9月の国民民主党解党時、残った1億円以上の資金を将来にわたり身内に還流させるための政治団体が新たに設立され、同3年10月の衆院選前に 500万円を受け取っているからだ。

この件については 後日報じるが、税金が原資の政党助成金の還流である。
パーティ券のキックバックを誤魔化して脱税した自民党議員も悪いが、国民の血税をマネーロンダリングして懐に入れている点ではもっと悪質だ。
立憲には「政治とカネ」の問題は厳しく追及してほしいが、ブーメランが返ってこない議員を選ぶ必要があるだろう。

立憲「政治とカネ」追求、問われる本気度

立憲民主党の城井崇議員や稲富修二議員は、12月8日の衆議院予算委員会を どういう思いで聞いていただろう?
質問に立った元代表の枝野幸男議員の追求は迫力があった。

安倍元首相が亡くなった昨年7月8日付で、「自由民主党山口県第4選挙区支部」と安倍氏の資金管理団体「晋和会」の代表者が妻の昭恵さんに代わり、7月から12月までの間に約1億3000万円が 第4選挙区支部から晋和会に寄付として移されていた。

枝野氏は、同選挙区支部には県議市議が多数いるにも拘わらず、安倍氏が亡くなったその日に政治家でもない私人の昭恵さんが支部長に就いた点、昭恵さんが代表を務める第4選挙区支部から同じく昭恵さんが代表を務める晋和会に資金移動がされた点について、公党の体を成していないと断じた。

支部の資金には ①政党助成金や②支援者からの寄附金の他に、③安倍氏個人の寄附金、④安倍氏の政治資金パーティーで集めた金が含まれているので、一部を 安倍氏の資金管理団体に戻すというのも分からないではないが、問題は支部内で民主的な手続きを踏んだ上で 昭恵さんが代表になり、資金移動が行われたかだろう。


枝野氏の追及はさすがだが、立憲福岡県連顧問の吉村敏男氏が行った資金移動はご存知だろうか?
全く同じ構図であり、枝野氏が事前に知っていたら この日の質問はできなかったかもしれない。

吉村氏は平成31年4月、県議に落選し他の地方議員がいたにも拘わらず旧国民民主党福岡県第8区支部の代表に居座り、令和2年9月の同党解党に伴い、支部解散の直前に自身の後援会に約900万円を移動させた。
吉村氏の場合、支部の資金は 個人の寄付やパーティ収入ではなく ほぼ全額が政党助成金が原資なので 質が悪い。

折しも立憲福岡県連は、昨年市長選に出た田中慎介福岡市議の資金管理団体が、寄付金など収入約336万円を政治資金収支報告書に記載していなかったという理由で、田中市議を無期限の役職停止処分とすることを決めたばかり、「政治とカネ」の問題には厳しく対処する点をアピールした。

枝野氏が 衆議院予算委員会で 山口県「自由民主党第4選挙区支部」の資金移動がおかしいと指摘しているのに、城井氏や稲富氏が吉村氏の資金移動を不問にできるだろうか。
立憲民主党福岡県連が本気で「政治とカネ」の問題に取り組む気があるのか 地元マスコミも注目している。


立憲民主党福岡県連ホームページより

復興支援に6600億円、日本はアメリカのATM

既にレームダック化している岸田総理大臣であるが、12月6日のG7(主要7カ国)首脳とのテレビ会議で、ウクライナの復旧・復興支援ほか世界銀行融資への信用補完を合わせて45億ドル(約6600億円)規模の支援を行う とんでもない表明をした。

我が国の報道では、戦争が終わる兆しは微塵も感じられないが、なぜ復旧・復興という言葉が出て来るのか。
この他にも、2024年2月19日には「日本・ウクライナ経済復興推進会議」が東京で開催されることが決まっている。

戦争の真っ只中、勝つか負けるかの戦いをしている国が、3ヵ月後に復興会議を予定に入れることが信じられない。
この状況を「来年早々に戦争終結は既定路線、アメリカは財政的余裕がないので 日本に復興支援の金を強要している」と見る識者の声もある。

岸田総理は、先の中東訪問で、エジプトに約2.3億ドル(約338億円)、ヨルダンに約1億ドル(約146億円)の財政支援を実施すると表明したばかりだ。
外交戦略の一つとして、グローバルサウスへのインフラ整備を進めることで 将来我が国に有益になるということなら まだ理解できるが、アメリカがロシアを追い詰めて始まったウクライナ戦争で、桁違いの45億ドル(約6600億円)の復興支援をするのはなぜ?

米国債を買い支え続けている我が国は「アメリカのATM」と揶揄されてきたが、この6600億円もその延長と言える。
岸田総理は、ウクライナ復興支援が国益に叶うというのなら その金額の根拠を示す必要がある。
示すことができないなら さっさと辞めて頂いた方が国民のためだ。


内閣広報室より

 

新人県議、存在感を見せて!

明日からの予算委員会で野党は 派閥のパーティー券問題を徹底追及をする構えだが、共産党やれいわ新選組は別にして、立憲民主党が追求することができるのか。
自民党5派閥が政治資金パーティーの収入を過少記載した問題を 国会で批判してきた安住国対委員長も、30万円が不記載だったことが判明し、 訂正した上で陳謝している。
不記載による「裏金」が疑われているのだから 訂正すればいいという問題ではない。

ところで、「政治とカネ」の問題は、弊社も報じてきた通り 福岡県議会にもある。
法の網をすり抜けたコンプライアンス上の問題が放置されている。

県議が県道用地取得に担保提供(2023年11月21日)

事実確認をして、再発防止に向けて政務活動費の使途基準や倫理条例の制定などに動くことが必要だと思われるが、現在時点で県議会会派は動く気配がない。
今年4月の改選で、共産党が議席を失い そういった動きをする会派がなくなったということだろうか。

日本維新の会は新人3人が当選したが、「この半年間、できもしない提案をするだけ」「既成政党に物申せず、存在感なし」など期待外れの声が 関係者から上がり始めた。
「身を切る改革」を掲げる維新の皆さん、政治とカネの問題の追及、怖いもの知らずの新人だからこそできることがある。


県議会ホームページより

こういうのを嘘つきと呼ぶ

自民党の支持率が下がり 維新も大阪万博の無駄遣い問題で失速、存在感を増す千載一遇のチャンスなのだが、立憲民主党に失望する声が上がっている。

立憲の岡田克也幹事長が、11月26日のNHK「日曜討論」で「物価高対策として消費税の減税というのは考えられない」と発言、その後 28日の定例記者会見で、発言の趣旨を、「今回の物価対策として消費税の減税は考えられない」「法改正等を要するため短期的な経済対策としてなじまない」と釈明した。

「今回は時間がかかるので考えない」と受け止めるが、昨年7月の参議院選挙における立憲の公約には、「消費税を時限的に5%減税」と明記していた。
選挙後もあらゆる生活用品の価格が上がり、大多数の国民の可処分所得は下がっている。

「公約の実行、いつやるの?」「今でしょ」という声が聞こえてきそうだが、立憲が 消費税減税をやる気がないことが明らかになっている。
というのも、泉健太代表が 11月11日、次期衆院選公約の原案となる経済政策「人からはじまる経済再生」を発表しているが、そこで「消費税を時限的に5%減税」は削除されているからだ。

結局 消費税減税はやらないということらしい。

これについて、泉代表は、「今は需給ギャップが大きいとかコロナで消費が痛んでいるという環境にないので、消費税5%減税という局面ではない。撤回した訳ではないが、今それを訴える状況にはない」と説明している。

こういうのを 嘘つきと呼ぶ。
堂々と公約破りをするようでは立憲への支持は広がらないだろう。


立憲民主党ホームページより

年内退陣で茂木総理誕生?

永田町界隈では「岸田は既に詰んでいる」として、年内か、遅くとも来年4月までに退陣という話が出ている。
問題は次の総理、麻生副総裁が推す茂木幹事長は「次はオレの番」と笑いをこらえ切れないご様子。
一方で 菅氏と二階氏は河野氏推しで 既に 水面下で綱引きが始まっているとか。

こうした中、自民党を揺るがす派閥の政治資金パーティーの収支をめぐる問題が浮上、安倍派と二階派が標的になっているが、この時期になぜという疑問がわく。
ポスト岸田選びにおいて、結束力に陰りはあるが 何と言っても最大派閥、安倍派の支持があってほぼ決まる。

今回立件も視野に特捜が動いているとの報道もあり安倍派の政治家は気が気でなかろうが、安倍派が ポスト岸田を茂木氏で同意すれば捜査は終わるという声もある。
無論 そうなれば誰が特捜を動かしているのかがはっきりするが。

ところで、2日には福岡市内のホテルで、高市早苗経済安全保障担当大臣の講演会が開催され、1000人以上が集まり人気の高さを印象づけた。
閣僚として 経済安全保障の話に終始したが、周囲からは次の総理を期待する声が聞かれた。

岩盤保守層の支持を取り戻すなら高市氏が 党の顔に相応しいが、仮に今回岸田総理が退陣して首班指名がある場合は 党員投票はなく、永田町だけで決まるので高市氏は分が悪いだろう。

年末に向けて 岸田総理退陣があるのか、茂木総理が誕生するのか、政局から目が離せなくなってきた。

国民の金はわしのもの

福岡県選挙管理委員会が29日、政治団体の収支報告書を公開した。
国会では 自民党派閥の裏金疑惑などが問題視されているが、これから話す 県内の某政治家のケースも かなり悪質と言えるかもしれない。
法をすり抜ける上手さはどこかの副議長と同じだが、こんなことが許されるていいものか、特に この政治家に関わりのある方にはよく考えて頂きたい。

登場するのは 元県議会議員の吉村敏男氏、立憲民主党福岡県連の顧問を務め 佐々木允県議を副議長に押し上げた立役者、また「九州の自立を考える会」の副会長を務める人物だ。
吉村氏は平成31年4月の県議選で落選後、今年の統一地方選にも出馬はしなかったが、現在も自身が代表を務める後援会を維持し、公式ホームページも存在するので まだ政治家と言ってよいだろう。

→ 元福岡県議会議員 吉村敏男 ホームページ

下図は 令和4年分の吉村敏男後援会の収支報告書であるが、前年からの繰越額 832万3612円という額に注目してほしい。
国会議員でも 現職の県議でもないのに、これだけの額を後援会にプールしていることに驚きだ。

あまり知られていないが、政治団体を解散した場合、そこにある残金の報告義務はあるが その行き先について追跡する法的な規定はなく、大抵の場合、政治家個人の懐に入る いわゆる臨時収入になる。
後援会の資金は 政治家本人が寄附として入金することが多いので、解散時に本人に戻るという流れに、そこまで目くじらを立てることもないという考え方もある。

だが、吉村氏の場合、その金額の大きさ、入手した経緯が 看過できるレベルではないのだ。
令和4年分で 次年度繰越金として 772万9002円を計上、仮に 後援会を解散した場合、吉村氏の懐に入ることになる。

解散時の残金の行き先を届け出る仕組みになっていないのは 法の盲点と言える。
税務署が把握しなければ 税金もかからない。
与野党含め 国会議員はそのことを じゅうぶん承知しているが、故意に放置しているという指摘もある。
知り合いの国会議員に尋ねてみたらいかがだろう。






平成24年に民主党が下野して以来、「民進党」になったり「維新の党」やら「希望の党」が出てきて、今振り返っても理解することは容易ではない。
ここでは、どうやって吉村氏が後援会にこのような大金をプールしたかについて説明するが、ひとつ言えるのは 政党の離合集散のどさくさで、偶然 大金がそこに出現し、それを動かせる立場にあったということである。

平成29年10月の衆院選直前、福岡県では 当時「民進党」の現職衆院議員の城井崇氏と稲富修二氏、浪人中だった緒方林太郎氏らが離党して「希望の党」入り、一方で「希望の党」から排除された山内康一氏は枝野幸男氏が立ち上げた「(旧)立憲民主党」に参加、その後、参議院議員の野田国義氏も「(旧)立憲民主党」に合流した。
その結果、「民進党(同30年6月に(旧)国民民主党に名称変更)」福岡県連にとどまった国会議員は 参院議員の古賀之士氏だけになり、本来国政選挙に使うはずだった 潤沢な資金(約2億円)が残されたという経緯がある。

当時の「(旧)国民民主党」県連会長は吉村氏、その資金を仲間で合法的に山分けすることを決め、他の国会議員・地方議員らも損をする話でもなかったので その決定に従っている。
資金の流れを見て行くと、旧国民民主系の国会議員(城井氏、稲富氏、古賀氏)はじめ 地方議員に幻滅してしまうほど低レベルな内容である。
今回はそこには触れないが、中心人物の吉村氏が行った資金移動について、明らかにしておきたい。

前述の様に 同31年4月の県議選で吉村氏は落選、県議という身分を失ったが「(旧)国民民主党」 第8区総支部(直方市、飯塚市、嘉麻市、中間市、宮若市、遠賀郡、鞍手郡、嘉穂郡)の総支部長を辞任せず 居座り続けていた。

令和2年8月19日、「(旧)国民民主党」の党本部は、解党し「(旧)立憲民主党」と合流して 新党結成を決めた。
それに応じ、同年9月末までに「(旧)国民民主党県連」はじめ 各衆院選挙区の政党支部も、政治団体の解散届を提出している。

下の図は、県が公表している「(旧)国民民主党」第8区総支部が 同年9月28日に解散届と同時に提出した収支報告書である。
収入と支出の金額が1034万9775円なので 総支部の残高は0円だが、寄附・交付金として 912万2812円を支出していることが分かる。

いったいどこに寄附したのか。
もうお察しの通り、寄附の相手先は 吉村敏男後援会だった。

福岡県公報 令和3年3月26日
第186号増刊1 [PDFファイル/2.17MB] 13頁






令和2年8月31日付で、「(旧)国民民主党第8区総支部(飯塚市若菜52-1)」から「吉村敏男後援会(飯塚市若菜52-1)」に 912万2812円の資金が移った。
同住所の建物内で右から左への資金移動、名目は 政党支部から後援会への寄附である。
寄附とは、一般的に「公共の利益のために自身の金品を差し出すこと」を指すが、私たちの知らない もっと幅広の解釈があるようだ。

吉村氏は(旧)国民民主党第8区総支部で 自身が代表 兼 会計責任者を務めていた。
自民党の国会議員のように多額のパーティー券収入がある場合は別だが、野党議員の場合、後援会活動の収入の殆どは 自己資金か政党からの寄附金で、政党からの寄附金は「政党助成金」が 元になっている。
つまり、国民の税金が原資である。


令和2年分政治資金収支報告書
福岡県公報 令和3年11月30日
第254号増刊1 [PDFファイル/1.13MB] 112頁

 自身の後援会に 912万2812円を資金異動させた翌年、令和3年分の収支報告書では、収入は前年繰越額の 857万3050円のみ、自己資金や政党からの収入はなしで、事務所費として 24万9438円を支出し 前年入金した資金から支出している。

令和3年分政治資金収支報告書
福岡県公報 令和4年11月29日
第353号増刊1 [PDFファイル/1.01MB] 104頁

同じく令和4年分の収支報告書()では、収入は前年繰越額の 832万3612円のみ、自己資金や政党からの資金移動はなしで、事務所費として 59万4610円を支出している。
翌年への繰越金は772万9002円、(旧)国民民主党から入手した金を自身の後援会の事務所経費として使い続けている。

「国民の金はわしのもの」というタイトルは、(旧)国民民主党の資金を 我が物として使っているという意味ではなく、原資が国民の税金、政党交付金を我が物にしていることを指している。

そもそも、政党が政党交付金として国からもらった資金は、その政党の政治活動に使われなければならない。
党が解散して他党に合流する決定をしたのであれば、党に残った資金は 国庫に返納するか、合流する党に移動させるのが筋だろう。

ところが、(旧)国民民主党の県連会長の吉村敏男氏は、令和2年の解散時に残った資金を国庫に返納せず、立憲民主党に持ち込むこともせず、そこにいる 国会議員(城井崇氏、稲富修二氏、古賀之士氏)と地方議員で山分けする方針を決めた。(これについては別途報じる。)
そして、自らが代表と会計責任者を務める(旧)国民民主党第8区総支部に残った資金 912万2812円を自身の後援会に移し、使い込んでいる状況だ。

この厚かましさはとても真似できるものではない。
完全に国民の感覚とずれている。

そう言えば、佐々木允県議を県議会副議長に押し上げたのも立憲民主党に入党させたのも 吉村氏と言われている。
10月11日に行われた 佐々木氏の副議長就任記念祝賀会で、佐々木氏は 吉村氏を「私が新人の頃から 県議会の有り様を教え導いて下さっている」と紹介、強固な師弟関係であることを披露した。

この言葉に全てが集約されていると思われる。
こうした人物が 立憲民主党福岡県連の顧問であり、九州の自立を考える会の副会長を務めていることから、これらの団体の信頼が低下するのを心配する声が出始めている。

県議が県道用地取得に担保提供

弊社記事「政務活動費を姻族へ、これってOK?(2023年10月12日)」では、福岡県議会の佐々木允副議長の姻族が設立した会社が土地建物を購入し、佐々木氏が県議事務所として入居、以降 家賃月額18万7000円を支払っているが、そのうち半額の 9万3500円を政務活動費から充てていると書いた。

その続編だが、資金の出所について調べたところ、県道予定地の買収にも 佐々木氏とその家族が間接的に関わっていたことが分かった。

まず 、姻族の会社は T社(仮称)という商号で、設立は平成29年5月19日とされる。
本店住所は 当初、購入した建物の住所(田川市大字伊田4510-6 佐々木県議の事務所)で登記されていたことから、佐々木氏が同社の設立に深く関与していたことが推測される。

下図は T社が購入した建物の「所有権以外の権利に関する登記事項」の写しであるが、平成29年6月23日に T社が 金融機関から融資を受けたことが分かる。
一般の我々に「根抵当権設定」というのは馴染みのない用語だが、ここでは「共同担保目録第2052号」に記載された資産を担保に設定することで 「最高2880万円を限度に金融機関から借りることができる」という意味になり、万が一 T社が破産した場合はそれらが差し押さえられることになる。

その後、6月29日受付で本店住所移転と同時に 根抵当権極度額が 7700万円に変更され、更に 9月21日付で 極度額が 9100万円に変更されている。
平成29年に設立したばかりの会社に、金融機関が 1年3ヵ月で 9100万円もの資金の融資を決めており、相応の資産が担保として差し出されたことが考えられる。



金融機関から融資を受ける代わりに T社が差し出した担保「共同担保目録 第2052号(下図)」について解説する。
まず、同目録の左の列の番号 1~5 は、平成29年6月23日に T社が土地建物(田川市大字伊田4510-6、現佐々木県議事務所)を購入した際、極度額2880万円で根抵当権が設定されているが、取得した土地建物を担保に入れている。

続いて 番号 6~7、これは 同30年6月29日、根抵当権極度額が 7700万円に変更された際に、追加で差し出された担保である。
この日、T社は 県道田川直方線延伸のルート上にある ㈱上田自動車の土地建物(田川市大字伊田3565-1)を購入しており、ここでも取得した土地建物を担保に入れている。

上田自動車の土地が 県道延伸のルート上にあることは分かっていたので、上田自動車の経営者が直接 福岡県に売却すれば良かったが、同社は経営不振で売却先を探していた。
その情報を佐々木氏がキャッチし、T社が購入することになったと推測される。
ここまでは さほど問題はなさそうだが、番号 8~22 の内訳を見ると かなり違和感を覚える。

上田自動車跡の土地建物を購入して  3ヵ月後の 9月21日、この時 根抵当権極度額が 9100万円に変更されている。
担保設定(番号 6~7)されている上田自動車跡の土地建物は、県道用地として売却するためには担保を外す必要があった。

当然、その代わりになる資産を差し出さなければならない。
そして、なぜか T社は 同日付で 佐々木氏の父親が所有する土地(番号 8~16)と母親が所有する土地(番号 17~21)を購入し、それら担保に入れている。

そしてもう一つ、T社が 佐々木氏が所有する建物(番号 22、田川市大字糒824-13)を、所有権はそのままで 担保に入れていたことが判った。



T社が購入した物件に設定された根抵当権の「共同担保目録2052号」について、簡単に整理すると下図のようになる。
T社は3回にわたり不動産を取得、個別の取り引きに見えるが、3回とも同じ金融機関の融資を受け、一つの共担目録に記載があることから 関連していることが分かる。

ある現職政治家は、政務活動費を充当している事務所の物件取得、及び県道用地取得に関する共担目録に 佐々木氏所有の建物があることが一番問題と指摘する。
T社が破産した場合、佐々木氏所有の建物は差し押さえられる。
裏を返すと、佐々木氏所有の建物がなければ、T社の不動産取得は成り立っていない。



まず、佐々木氏の県議事務所の土地建物について。
T社は 同事務所の土地建物を維持していくのに 家賃収入(月額18万7000円)を得ているが、そのうち 9万3500円は政務活動費から充当している。
平成29年8月から6年余で 少なくとも700万円の政務活動費が充当されてきた計算になるが、このおかげでT社の経営は成り立ち、佐々木氏所有の建物が差し押さえられずに済んでいるという考え方もできる。

県議会の政務活動費使途基準に反していなければいいというものではない。
原資は県民の血税、それが政治家本人や家族や身内に還流していないと言い切れるかが問われている。



次に、県道用地となる上田自動車跡の土地建物について。
佐々木氏は、田川直方線延伸整備促進期成会の顧問を務め、選挙前の討議資料にも「田川直方バイパス延伸を後押し」「第1期工事の増や工事着手に向けた予算確保に奔走。大きく予算を拡充」と地元貢献をアピールしているが、地元県議としていち早く情報収集できる立場にあった。

T社が同土地建物を取得し抵当に入れた3ヵ月後、抵当から外す代わりに、佐々木氏が所有する建物を担保に差し出した。
不動産の専門家は、「この土地が、県に売却予定で担保を抹消する必要があるというのは分かっていたはずで、金融機関と佐々木氏らとの間で 代わりの担保を差し出すことで、話がついていたと考えるのが自然」と話す。

用地を購入したのは姻族の会社(T社)だが、その担保不足を佐々木氏が補ってやった。
期成会の顧問を務める現職県議が、バイパス延伸を後押しして大きく予算を拡充し、姻族の会社の県道用地買収を資金面で手助けしたという構図である。
いったい誰のために予算確保に奔走したのか疑問がわいてくる。



この土地取引の中で、公職選挙法違反逃れがあったと指摘する声がある。

繰り返しになるが、T社の設立は平成29年5月19日、代表者の住所は糟屋郡須恵町であるが、会社設立当初、本店住所は 田川市大字伊田4510-6で登記されている。
同年6月23日、T社は 前所有者から 同住所の土地建物を取得した。
それが 現在の佐々木氏の県議事務所で、佐々木氏のブログには 同年8月に入居したと記されている。

そして、約1年経った 同30年6月1日、T社は本店住所を 田川市から須恵町の自宅に移し、そして同じ月の 6月29日に 上田自動車跡の土地建物を取得、本店移転と土地建物取得は6月29日で登記している。



T社については 上記3回の不動産以外に取得した形跡がなく、それらの物件は全て田川市内にある。
会社設立の主目的は「不動産管理」なので、本店は田川市にあった方が利便性が良いはずだ。
なぜ 土地建物を取得した日と同じ 6月29日の登記受付で、T社が6月1日に須恵町の自宅に本店移転の事実を作らなければならなかったのか。

それは、公職選挙法に抵触する可能性が高いと判断したからではないかと言われている。
法律では、選挙の有無に関わらず、政治家や政治家が関係する団体が、選挙区内の人や団体に寄附を行うことが禁止されている。
今回、T社が取得した土地建物の担保に、佐々木氏が所有する建物が差し出されているが、T社の本店住所が田川市だと 選挙区内の団体への寄附行為と見做される可能性が極めて高い。

佐々木氏がこれを回避するために、T社が急遽本店を移転することに協力したと見られても仕方がないだろう。



佐々木氏の政務活動費の支出や、県道予定地に関連して姻戚関係にある企業への担保提供について、県議会の事務局に適正かどうか尋ねてみた。
「『道義的な適否』については、政務活動費制度では特に問題とはしていない」、「当議会のルール上、(担保提供などの)行為を禁じる規定が現状では存在しないため、いいとか悪いとかは言えない」との回答だった。

昨日今日と地元紙が政治資金収支報告書の公開について、県議会からの圧力があったことを報じたばかりだ。
現在 佐々木氏は福岡県議会を代表する副議長という立場、個人だけの問題ではなく、県議会として政治倫理に対する姿勢が問われている。

以前も紹介したが、あらためて 佐々木氏のチラシ(平成31年4月の県議選前に配布された討議資料)を読んでみたい。

「県議会議員には多くの権限があり、発言や行動は、地域に大きな影響を与えます。政務活動費の不正や 汚職事件、そして不誠実な態度は、政治の不信と疑念を増幅させています。」とある。
県議会議員に多くの「権限」があるかどうかは別として、県政の情報をいち早く取得できたり、県の幹部や職員に要望を直接伝えられる立場にあるのは事実だ。



このチラシ配布時には 一連の不動産取り引きや担保設定は終わっていたので、ここまで堂々と書けるということは、やましいことをしたという意識はないものと想像する。
この連載では、T社の土地売買の登記情報を元に客観的に報じてきたつもりだが、佐々木氏の言い分もあるだろう。

今後は 佐々木氏が、
・T社が 法の抜け道のためのペーパー会社ではないこと
・政務活動費が姻戚関係者に還流していないと言い切れるか
・県道予定地の取得と自身の建物を担保に提供したのは無関係であること
・T社の本店移転が公職選挙法違反を逃れるためではなかったこと
などを 集会やブログ等で有権者と県民を説明し、政治倫理上 問題がないと納得させられたらそれで良いだろう。

説明責任を果たさなければ、佐々木氏がチラシで述べているように「不誠実な態度」と取られ、県議会や立憲民主党に対して「不信と疑念が増幅」し、火の粉が飛ぶことになるだろう。
佐々木氏におかれては、「利権や自己の利益に執着した政治ではなく、清潔で誠実な政治をつむいでいくことの大切さ」を示して頂けるものと期待している。

ー ひとまず 了 ー

忘年会シーズンを前に。

福岡県は、男性職員(45)が職場に酒気帯びの状態で車で通勤したとして、停職3ヵ月の懲戒処分にしたことを発表した。
役所だけあって厳正に対処せねばならず 警察にも通報、その後書類送検されるも不起訴となっている。

前日のアルコールが残っていたから停職3ヵ月というのは厳し過ぎる感もあるが、もはや 許される時代ではない。
上司の女性職員も速やかに上に報告しなかったとして戒告処分を受けているが、職場の仲間を警察にまで通報することになり気が引けたのではと想像する。

同職員が前日飲んだアルコールはビール2杯と焼酎ロック2杯、ビール500ml または 25度の焼酎100mlを分解するのに 男性は4時間掛かると言われるので、16時間分の計算になる。
翌日 仕事で車の運転をする人は、夕方飲み始めてから2杯くらいで我慢しなければならない。

サラリーマンも、中途半端に飲むくらいなら飲まないという選択が増えるかもしれない。
報道を知って、忘年会を減らす職場も多くなるのでは。



 

リクデンと陸田議長(再掲)

田川市で最近、市議会の陸田孝則議長が話題になっているらしい。
ということで、今年1月12日に弊社が報じた記事を 加筆修正して再掲する。




政治倫理という言葉がある。
「政治家が全体の代表者として公平・公正に行動するために持たなければならない行動規範」とされ、法律に触れずとも 倫理上どうかという点で使われる。

既報の通り、田川市の㈱リクデンが 東芝インフラシステムズ㈱とのJVで 21億7千万円の電気工事を受注した1ヵ月後に、建設業法違反で県から1週間の営業停止 及び 2ヵ月間の指名停止処分を受けた。
同社の創業者で、最大株主である陸田孝則氏は 現職の田川市議会議長である。

リクデンと陸田議長の関係について 現状をお伝えするので、政治倫理上の問題があるか、田川市民の皆さんに是非考えて頂きたい。



 




1.リクデンとは?

昭和46年12月、陸田孝則氏が電気工事業を目的に陸田電気として創業、同54年に㈲武孝電気工事として法人化、平成2年に株式化と同時に現商号に名称を変更した。
同15年4月、陸田氏の市議会議員当選に伴い 同氏は役員を退任、陸田実氏が代表就任、同24年に陸田和子氏が3代目の代表に就いている。

リクデンの発行株式数は900株とされ、そのうち陸田議長は420株(46.6%)を保有する最大株主である。ちなみに 陸田実氏と陸田和子氏はそれぞれ60株ずつ保有している。

リクデンの過去5年の売上と利益、及び 主な田川市発注の工事は以下の通り。



以上の通り、田川市から毎年工事を請けていることが分かる。
令和4年7月期の工事以外は全て田川市からの元請工事、田川西中学校の電気設備工事は 元請ではないが鉄建建設㈱の下請工事として田川市の工事を間接的に請けている。
ちなみに、陸田議員(当時)は令和3年3月議会において、鉄建建設㈱との契約議案(33億6352万円)が議会で審査された際、同じ会派の3人が反対に手を挙げたにも拘わらず賛成に手を挙げている(→ 賛否表)

この他、田川広域水道企業団発注の工事も不定期だが受注しており、特に令和4年12月7日の入札では 前述の大口工事を落札している。
21億7千万円の落札についてはこちら

また、これまで 県発注の工事の受注が多かったが、最近は国立大学、大阪航空局、裁判所など 国が発注する工事にも手を伸ばしており、来期は売上が倍増しそうな勢いだ。




2.陸田議長とは?

陸田孝則議長の経歴は、
・昭和46年12月 陸田電気創業
・昭和55年4月 株式会社リクデン創業 代表取締役就任
・平成14年9月 社会福祉法人真養会創設 理事長就任
・平成15年4月 田川市市議会議員1期目当選
.......  リクデンの役員退任
・平成16年4月 田川市立弓削田中学校PTA会長
・平成19年4月 田川市市議会議員2期目当選
・平成23年4月 田川市市議会議員3期目当選
・平成27年4月 田川市市議会議員4期目当選
・平成31年4月 田川市市議会議員5期目当選
・令和5年4月   田川市市議会議員6期目当選(議長就任)

前期(令和5年3月迄)の役職は、
・田川市議会建設経済委員会 委員長
田川広域水道企業団議会 議員
・田川地区消防組合議会 議員
のほか、令和4年4月まで
「田川市議会議員の政治倫理の確立に関する検証等特別委員会」の委員長を務めた。
今期は、議長の座を強運で引き寄せ、引き続き 田川広域水道企業団議会 議員を務めている。


また、市議会以外から、リクデンからの給与所得と社会福祉法人「真養会」からの役員報酬がある。

田川市の政治、建設業、福祉、学校教育など全般にわたり、尽力していることが分かった。


3.この関係で行政の監視ができるか?

田川市政治倫理条例 第3条には次の基準を遵守するよう定められている。

(1) 市民の代表者としての品位を保ち、名誉を損なうことのないよう自粛し、地位を利用して不正の疑いの念をもたれるおそれのある一切の行為をしないこと。
(2) 市が行う請負契約、委託契約及び物品納入契約に関し、特定の業者の推薦又は紹介をしないこと
(7) 政治倫理基準に反する事実があるとの疑いをもたれたときは、自ら疑いを解き、その責任を明らかにするよう努めなければならない。




また、地方自治法92条の2に「地方議員の兼業の禁止」という規定があり、建設業を営む者が市議に当選した場合、役員から退かなければならず、陸田議員(当時)もリクデンの役員から外れ、現在は陸田和子氏という方が社長に就いている。
陸田議長は役員ではないものの 最大株主で実質オーナー、それでいて社員の肩書はもったままだ。
会社の売上増のために様々な場面で努力することが想定される。

公表されている令和4年7月期のリクデンの損益計算書によると、株主配当は出ていないが、役員報酬が合計で360万円支払われていることが確認できる。
つまり、現在社長を務める陸田和子氏に支払われた金額が 最大360万円と推定される。

一方、陸田議員(当時)は リクデンから  給与として 年間720万円(月平均 60万円)を貰っており、社長の2倍の収入を得ている。
市や水道企業団の仕事を請け負う企業の実質オーナー、役員は外れているが、しっかり給与は社長の2倍の金額を受け取っており、立派な脱法行為ではないかと 関係者は指摘する。

それだけではない。
自身が理事長を務める社会福祉法人真養会から、役員報酬として年間 288万円(月平均 24万円)が理事長本人に支払われているという。
真養会が行っている福祉事業には、もちろん田川市の税金が投入されており、その中から 陸田議長に報酬が出ていることになる。
事実であれば かなり問題と言えるのではなかろうか。

いずれにしても 陸田議長は 月額 47万6000円の 議員(議長)報酬の他、リクデンから給与として 月平均 60万円、社会福祉法人真養会から 月平均 24万円の兼業収入を得ている 裕福な方ということが判った。

まとめると、
・陸田氏は、今期は市議会議長、前期は 建設工事関連を所管する「建設経済委員会」の委員長、更に「田川広域水道企業団議会」の議員を務めており、行政の監視をする役割がある。
・陸田氏が最大株主であるリクデンは、田川市や田川広域水道企業団の工事を毎年受注し、特に昨年度は 21億7千万円の工事を1者入札で落札している。
・その売上の中から陸田議員に 年間720万円の給与が支払われている。
・社会福祉法人真養会から理事長報酬として 年間288万円が支払われているが、田川市はその事業に支出している。
・この関係で 果たして行政の監視ができるか。


田川市政治倫理審査会は、毎年市議の資産報告をチェックしているはずだが、おそらくこの点については議論になっていないと思われる。






4.疑問をぶつけてみよう

令和4年4月27日、陸田議員(当時)が 「田川市議会議員の政治倫理の確立に関する検証等特別委員会」の委員長として政治倫理についての発言をしている。
議場で25分間に亘り演説を繰り広げ、他の議員がいかに政治倫理というものを理解していないか 徹底的に非難しながら以下のように述べた。
(委員会の動画は → こちら

「敢えて申し上げますが、倫理とは善悪を判断する根本である人の守るべき道理、人が行動する際の規範となるもので、このことから政治倫理とは市政が市民の厳粛な信託によるものであることを深く認識した上で、我々議員が政治的にも道義的にも批判を受けることのないよう身を律しなければならない。」

これを聞いて安心した。
次の様な疑問が市民から出ている。
本来なら 政治倫理審査会が聴くべきことだが…
  1. リクデンの役員を退任した理由は何ですか?
  2. 役員を退任しても最大株主ですが、それは問題ないのですか?
  3. リクデンからの年間支払われる給与の額は?
  4. 市議とリクデン社員と真養会理事長とを兼ねていますが、それぞれの業務内容と勤務体制は?
  5. 建設経済委員会の委員長や水道議会議員の立場で、市や水道企業団から仕事を貰っていますが、政治倫理上の問題はないと思いますか?
  6. 浄水場の電気工事の入札は、東芝インフラシステムズJVの1者のみ参加、21億7千万円で落札に成功しました。企業団議員として、最大株主として、このようなことが許されるとお考えですか?
  7. 陸田議員は、田川西中建設工事における鉄建建設との契約議案に賛成をしています。その下請にリクデンがちゃっかり入っていますが、政治倫理上の問題はないと思いますか。
  8. また、初めから鉄建の下請に入ることが決まっていたという指摘もありますが、それは事実ですか。
  9. 真養会から報酬は年間いくら貰っていますか?
  10. 社会福祉法人の現況報告書(→こちら)で、殆どの法人が理事長報酬を公開しているのに、なぜ真養会は公開しないのですか?
  11. 真養会の運営に市から負担金を支出していますが、市議が報酬をもらいながら理事長を務めていることについて政治倫理上の問題はないと思いますか?
  12. 西保育園の民営化にも手を挙げる予定ですか?
「道義的に批判を受けることのないよう身を律しなければならない」とおっしゃっているので、直接疑問をぶつけてみることをお薦めする。
特に現在は 議長という要職にあられるので、いつでも どなたにでも、快くお答え頂けるものと確信している。


筑豊の高齢女性、接種2時間後に死亡

11月8日の地元紙スポーツ面に、モデルナが目立つようにカラー広告を掲載した。
「特に 高齢の方 基礎疾患のある方 免疫機能が低下している方 新型コロナワクチン接種はお早めに」と接種を促すものだ。

弊社記事「福岡県内の死亡による申請 41件!(2023年10月10日)」では、福岡県内で ワクチン接種が原因で死亡したとして 健康被害救済申請をしている人が 9月11日現在で41人、既に死亡認定が出た人が5人、また 41人のうち年齢と性別が判っているのが33人、そのうち25人は高齢者であることなどを報じた。

現在、最後の無料接種が行われているが、接種会場で配布されているチラシには、「副反応リスク」について書かれてはいるものの、「死亡リスク」があることについてまでは一切触れていない。
国・自治体、医療機関、ワクチンメーカー、そして大手マスコミが、死亡リスクがあるのになぜ伝えないのか、高齢者の死亡者が出ているのに なぜ 高齢者に接種勧奨をするか疑問が尽きない。

今月に入り、弊社の記事を読んだ筑豊地方の自治体にお住まいのAさんから、前述の33人の中に 自身の母親が含まれているという連絡を頂いた。
健康被害救済制度については、制度そのものを知らない方、知っていても書類作成で申請に至っていない方、それ以外に 申請までに 様々なハードルがあり、十分機能しているとは言えない状況にある。
取材したAさんも、その問題点が浮き彫りとなったケースである。



亡くなったAさんの母親は79歳、アルツハイマー型認知症で Aさんの介助により在宅生活を続けていたが、昨年7月26日、かかりつけの病院で4回目のワクチンを接種した直後、2時間50分後に死亡が確認された。
その経過は 下表の通りである。



接種後約2時間、突然の母親の死が受け入れられなかったAさんは、ワクチン接種との関係を疑った。
その当日に 警察に届け出て 司法解剖を依頼したこと、そして、かかりつけ医が翌日PMDAに「予防接種後副反応疑い報告書」を提出していたことが、後の予防接種健康被害救済制度の申請に生きたという。

ただし 申請まで 全てが順調という訳ではなかった。

Note: 医師等は予防接種法の規定に基づき、接種を受けた者に副反応疑いの症状が起こった場合、診療した医療機関から(独)医薬品医療機器総合機構(PMDA)に「副反応疑い報告」を提出することが義務付けられている。

かかりつけ医がPMDAに提出した「予防接種後副反応疑い報告書」

 

Aさんが 司法解剖を希望したのは、当時の担当警察官からの助言があったからだ。
母親死亡当日の7月26日、同警察官が死体調査結果の報告をAさんに伝えた際、Aさんに今後のために解剖をすることを勧めてくれた。
母親の遺体は、翌27日に某大学病院に移送され解剖されている。

Aさんは担当警察官から、解剖結果が出るまで2~3ヵ月程掛かると聞かされていたが、10月になっても連絡がなかったので警察署に問い合わせたところ、助言をした警察官は移動になっていた。

ところが、後任の警察官からは 「解剖結果の検査書は出したことがない、出せない」と言われたという。
埒が明かなかったため、Aさんは県警に出向き 現状を訴え、10月12日に「死体調査等結果書」が ようやくAさんに手渡された。
対応が担当者によって異なることが露呈した格好だが、Aさんが県警に訴えなければ それで終わっていただろう。

ワクチンとの因果関係を検証する上で、司法解剖をしたのと していないのでは 大きく異なる。
突然家族が亡くなって 混乱している遺族が、司法解剖という発想に辿りつかないかもしれない。



問題はそれだけではなかった。
司法解剖を担当した医師の所見は、次のような内容だ。

鑑定結果は、死亡の原因を「左右気管支を含む気道、食道内に食物残渣(パンケーキ)を比較的多量認めることから、直接死因は食物誤嚥により気道が閉塞されたことによる窒息の可能性が高い」、「解剖所見及び検査結果からは食物誤嚥の原因は判然としない」としながら、ワクチン接種2時間後に亡くなっていることについて、「断定はできないものの、死亡とワクチン接種の因果関係についてはほとんど無いものと考えられる」と さらりと触れただけで、その根拠については言及されていなかった。

納得がいかなかったAさんであったが、その後11月19日に北九州市黒崎で ワクチン被害者の声を伝える自主制作映画の上映・講演会が行われることを知る。
Aさんはこの催しに出向き、講演者にこれまでの経過や解剖結果について説明した。
その講演者から、Aさんは 某国立大学のワクチン研究で著名な B氏を紹介された。

B氏は、解剖結果の所見にワクチン接種との因果関係が無い根拠が示されていなかったことから、11月25日に福岡まで 飛んできて解剖を行った医師と面談を行った。
その面談結果と厚労省等が公表している資料を元に、「接種後の副反応で嚥下機能が低下し、嘔吐物が気管支内に流れ込み窒息死に至った可能性が高い」と判断、救済申請書に添付する意見書を書いてくれたのである。
意見書があるのとないのでは 大きな違いだ。

黒崎の映画上映・講演会に行ってなかったら…。
B氏が意見書を書いてくれなかったら…。
Aさんはこれらの偶然が重なって、予防接種救済に申請に解剖の検査結果書と、その内容を補う専門家の意見書を添付することができた。

冒頭で述べた通り、健康被害救済制度については、制度そのものを知らない方、知っていても書類作成で申請に至っていない方、それ以外に 申請までに 様々なハードルが存在する。
行政には 救済制度の更なる周知と、申請を支援する仕組みづくり、更には ワクチン行政に関わる全ての職員や医師らに ワクチン副反応について理解を深めてもらう必要があるだろう。

武井氏当選、課題解決に期待

12日投開票された飯塚市長選挙は、前市教育長の武井政一氏(62)が三つ巴戦を制し初当選を果たした。
自民が推薦し組織戦を展開、麻生太郎副総裁の「公明党ガン発言」の影響が危惧されたが、2位の候補を約7000票差で振り切った。



前市長の片峯氏と同様、前教育長からの転身となり、教育施策については期待がかかる。
但し、人口減少と高齢化対策、地域コミュニティの活性化など、専門外の分野で課題は山積で、目に見える結果が求められている。

そして、入札改革である。
現在 地場建設業界の不満が積もっている。
既報の通り、平成29年の市議会で 道祖満市議が公共工事の入札に総合評価方式導入を求め、それに市が応じた結果、坂平末雄市議が関連する特定の企業グループが有利になった。
その後4年間で 飯塚市と消防組合が発注し 地場企業に支払われた工事総額 約62億円のうち、同グループが3分の2を得たとされている。

また、昨年発覚した 新体育館移動式観覧席の官製談合疑惑や、市発注の大型工事において実績のないインテリア会社が一次下請となり差配している いかがわしい事案も発生している。
更に、今年になってからも 官製談合の疑いがある管工事の入札があった。

まずは、飯塚市にそぐわない総合評価方式の撤廃に着手すること、そして コンプライアンスの徹底と クリーンで透明な入札が行われるよう、人事を含めた抜本的な改革が必要だ。

筑豊の10万人都市の行く末は、武井新市長の手腕にかかっている。

最後に投票率と得票数について。
投票率は、2006年の合併後 過去最低となる 37.52%だった。
また、当選した武井氏の得票数も過去最低の 1万8377票、有権者の2割の支持も得ていないことになり、決して安心できる数字ではない。
今後は一部の声だけではなく、市議会や 広く各種業界・団体の声を拾いながら 前に進めていかれることを期待したい。

お宅のマンションは大丈夫?

分譲マンションの管理組合が、まるで反社の様な言動をする人物たち(ここでは悪徳グループと呼ぶ) に乗っ取られるケースが全国で報告されている。
6日と7日で既報のタワーマンション管理組合も、この類と言ってよいかもしれない。

マンションを購入した区分所有者は管理組合をつくって 管理・清掃・修繕等を行うが、組合の事務は煩雑、理事や区分所有者の中には時として うるさい人物もいる。
その対応はかなり面倒なので、多くの区分所有者は管理組合の理事になるのを敬遠したり、総会も委任状を提出しただけで済ませてしまう例が多い。
その無関心さが 悪徳グループの狙い目だ。

いったん悪徳グループが管理組合の主導権を握ると、管理費や積立金を自分たちの裁量で使うことができるようになる。
息の掛かった業者らから 合い見積もりを取り、通常より高い価格で工事や管理、清掃などを発注、そしてリベートを受け取る。
億単位の金が動く大規模改修はリベートも大きくなる。

殆どの区分所有者は工事などの知識が乏しい上に無関心で 何が起こっているか分からない。
知識があり問題を指摘する区分所有者に対しては、恫喝するなど様々な手で黙らせようとするのが常套手段だ。
管理組合の動かす金が大きいほど、悪徳グループの標的になりやすい。

そうやって区分所有者から集まった大切な資金の一部が吸い上げられていく。
大規模改修時に 組合の通帳に残高が残ってなかったという話もある。
ご自分の分譲マンションの管理組合の経理情報はじゅうぶんに公開されているか、管理組合の理事長や経理を同じ人物が長期間担当していないかなど、一度チェックした方が良いのではなかろうか。

篠栗町が産業団地広場で初イベント

篠栗町が開発した篠栗北地区産業団地内のイベント広場で、初の屋外イベントが企画されている。
同広場は、明太子の「やまやコミュニケーションズ」の新社屋に隣接した町有地、駐車場からは 米ノ山はじめ 篠栗町を一望することができる。

会場では音楽などのステージはじめ、キッチンカー、物販、体験会等が行われる。
JR篠栗駅北口からシャトルバスも運行する予定となっている。

この機会に、新しい篠栗町の観光スポットを訪れてみてはいかがでしょうか。





嫌がらせで管理会社が撤退 ②

その後も管理会社の社員に対するカスハラは続いた。
昨年6月に同社が管理組合理事長宛に「業務改善要望書」を提出しているが、幹部に不都合な内容だったことから、他の理事に見せないまま握り潰しているらしい。
要望後 一時的に収まったものの、昨年末から年始にかけてエスカレート、ある担当者は精神を病み退職を余儀なくされた。

そして、遂に今年6月、限界に達した管理会社は 3ヵ月後に撤退する旨の通知を管理組合に送付、9月に予告通り引き上げていった。
管理会社が管理組合のカスハラで撤退というのは異例のこと、同社が企画・設計・販売を行った財閥系グループ内の会社だけに 業界内では注目が集まっている。

現在は一時的に 代わりの管理会社が業務を行っているが、既に清掃とコンシェルジュ業務を行っている管理組合の副理事長Bが経営する会社が 取って代わると見られている。

管理組合幹部3人はいずれも会社経営者、ハラスメントがいかなるものか熟知しているはずだが、これまで現場を目撃した人たちは「あの恫喝の仕方は普通の人間ではない」と口を揃える。
反社紛いの輩に牛耳られているとは知らず、マンションを購入して居住してしまった住民から、事業協力者として彼らを優遇した財閥系グループの会社の責任を問う声が上がっているが、現時点では何の対応もなされていない。

財閥系グループが「売って終わり」で良いはずはない。
管理を放棄し、後は住民任せという状況を放置すれば、同マンションの資産価値が下がるばかりか、今後の同グループのマンション販売に影響を与えることになりかねず、解決に向け早急に取り組む必要があるだろう。

ー 続 く ー

嫌がらせで管理会社が撤退 ①

財閥系グループの企業が企画・設計・販売をし、管理もしていた福岡市中央区の高級タワーマンションが揺れている。
同マンションは完成して4年が経とうとしているが、管理組合の幹部によるカスタマーハラスメントが原因で 管理会社が撤退したというのだ。

その幹部は、理事長Aと副理事長のBとCを指す。
3人は法人名義で最上階の部屋をそれぞれ所有し、マンション完成直後から管理組合の理事に就いている。
最上階の部屋は「事業協力者」に優先的に分譲され、管理組合の幹部になった経緯も同グループの企業から推薦されたとの話で、当初から特別扱いされてきたことが窺える。

彼らが人格者なら良かったが、最上階から見下ろしているうちにマンション全体を我が物と勘違いしてしまったのか、反社と見紛うような輩だった。
月一回の理事会の場では 毎回 管理会社の社員を罵倒、清掃やコンシェルジュの担当者、更には警備員らを 事あるごとに怒鳴りつけるなど ハラスメントを繰り返していた。
あまりの酷さに耐えられず、昨年3月に清掃会社とコンシェルジュを請け負っていた業者が撤退してしまったのである。

そこで代わりの清掃会社とコンシェルジュの業者が決まったのだが、なんと副組合長のBが代表を務める会社だった。
嫌がらせで業者を追い出し、管理組合幹部の会社が手配するという、今どき暴力団もやらない手口である。

ー 続 く ー

叩きやすい人を叩く国家権力

今年は関東大震災からちょうど100年、マスコミは震災直後に起きた虐殺について一斉に取り上げ、福田村で起きた事件は映画にもなった。
同映画の紹介記事には「日本社会が抱える同調圧力や忖度の正体を暴きだす」とあり、同調圧力でいつでも人権侵害や犯罪が起こり得ることに触れられている。

最近身近にあった同調圧力と言えば「マスク」だ。
私もマスクが嫌で仕方がなかったが、自身の感染予防というより、他人の目を気にして着用していたという方が正しいだろう。

その マスク着用の同調圧力に抵抗し 話題になったのが、「マスク拒否おじさん」こと奥野淳也さん、おじさんと言うが実は37歳、東大法学部出身のエリートである。
ピーチ航空機内でトラブルを起こし、客室乗務員に暴行を加えるなど乗務員や機長の業務を妨害したなどとして、1審で懲役2年・執行猶予4年の有罪判決を受け控訴していたが、10月30日、大阪高裁が控訴を棄却したことが報じられた。

判決言い渡し後、被告の大野さんは、「司法を歪める裁判長はおかしい!法壇から下りなさい!」と裁判長に詰め寄ったという。
裁判をいくつも傍聴していると、同じように思ったことは何度かある。
裁判官が国家に不利な判決を下すとその後の出世に影響が出るという話もあり、批判を浴びにくい無難な判決で済ませておこうという意識が働くのかもしれないと。



→ ダニエル社長の週刊ニュース
【事件は偽造された?】ピーチ航空事件「マスク拒否おじさん」が語る警察権力と企業・マスコミの闇

確かに、サービスを提供する側がマスクの着用を求めた時、利用させてもらう側がそれに従うのが当然だろう。
その点で言えば、奥野さん側に非があるように思える。

だが この裁判は、マスクを着用していなかったことが争われたわけではなく、ピーチ航空機での威力業務妨害・暴行・航空法違反、そして 同じくマスク未着用による千葉県館山市の飲食店での威力業務妨害・公務執行妨害があったかどうかである。

報道を見ていると とんでもないワガママな印象を受けるし、SNSの動画で見る奥野さんのキャラクターは かなり変わった人に映り、どちらかというと 杉田水脈氏のように マスコミが叩きやすい部類に入る。
不器用で世渡りが上手には決して見えないが、その言葉は理路整然で説得力があり、嘘をついているふうではない。

奥野さんは一貫して暴力行為を否定、実際に暴力行為のカメラ映像は一つもなく、証言と医者の診断書によってのみ暴行が認定されてしまったと主張する。
その著書「マスク協奏曲」では、これは冤罪で、国家権力(警察、検察、裁判所)やマスコミから同調圧力に抵抗した個人が殺されたと綴っている。
その体験ひとつひとつが重大な人権侵害に当たり、形を変えていつ自分の身に降りかかってもおかしくはない気がした。

関東大震災の時の虐殺行為は、自警団の結成を呼び掛けた行政の責任を問う声もあり、マスコミは、同調圧力による犯罪を反省し 現代に活かすべきという論調だった。
奥野さんに対してはどうか。
同調圧力に抗った叩きやすい人を叩いてはいないか。
同じ過ちを繰り返しているとしか思えないのである。

逆効果になりそうな市議の応援

11月5日告示、12日投開票の飯塚市長選には、現在までに市教育長の武井政一氏(62)、市行政経営参与の倉智敦氏(64)、そして市議5期目の上野伸五氏(57)の3人がいずれも無所属で立候補する意向を表明している。

麻生副総裁が応援を表明している武井氏には、自民県連の推薦も出て比較的優勢に見えるが、最近の麻生氏の「公明党はがん」発言に 学会関係者の間で反発が広がっているという。
約7000の学会票が 自主投票になれば 勝負は分からなくなる。

立憲民主党の道祖満市議が引っ張り上げたと言われる倉智氏には、市職員OBらの応援に加え 自治労の推薦が出る模様だ。
そこに学会票が倉智氏に回れば一気に優位に立てると思われるが、そう単純ではないらしい。



それは、道祖氏と歩調を合わせている坂平末雄市議の動きが影響しているというのだ。
地元では、坂平氏が倉智氏の討議資料を地域の有力者に配布して回っていることが話題になっている。

弊社記事「坂平氏告発議案の賛否 (2023年3月20日)」で既報の通り、坂平氏と道祖氏が共闘すること自体は不思議ではないが、坂平氏は 麻生グループと取引きのある ㈱サカヒラ(飯塚市)の株主でもある。
その坂平氏が、麻生副総裁や自民県連が支持する武井氏ではなく、自治労や立憲市議が支持する倉智氏を支持、選挙とビジネスは別物とはいえ、営業への影響を考慮して行動を控えるのが一般的である。

今年4月の市議選前には「今すべき事を、今行います。」と意味不明な公約を掲げただけに「あまり深く考えて行動していないのでは」と見る関係者がある一方で、地場建設業界は「あの2人の市議がつくなら絶対阻止」と別の厳しい見方をしている。



地場建設業界が「2人の市議がつくなら絶対阻止」という理由、それは 平成29年の議会で 道祖氏が公共工事の入札に総合評価方式導入を求め、それに市が応じた結果、坂平氏が関連する特定の企業グループが有利になったという経緯があるからだ。
その後4年間で 飯塚市と消防組合が発注し 地場企業に支払われた工事総額 約62億円のうち、同グループが3分の2を得たとされる。

また、飯塚市・嘉麻市・桂川町・小竹町で構成される「ふくおか県央環境広域施設組合」では、総工費約500億円のゴミ処理建設を控えており、同グループが何らかの形で受注を目指していると言われている。
情報収集や組合執行部に提案ができる組合議会議員として、道祖氏と坂平氏がしっかりと名を連ねているのは偶然ではないだろう。

それに加え、弊社記事「議長ポストを500万円で」で既報の通り、坂平氏は 議長選挙や入札で 様々な疑惑が浮上したことで知られる。
特に新体新育館の移動式観覧席の入札では、これまで受注実績が殆どない坂平氏の妻が代表を務める会社と、坂平氏の後援会長の会社が応札し後援会長の会社が落札、入札の数ヵ月前には 契約担当の課長と飲食を共にしていたことも判明した。
昨年12月議会に設置された百条委員会は改選により尻切れトンボに終わったが、官製談合の疑惑は残ったままである。

話を戻すが、気になる学会票の行方である。
公明党は党の方針として、「政治とカネの問題は国民を裏切る行為として、断じて許さない」としている。



下表は 飯塚市議会における坂平副議長(当時)に関係する議案の賛否表である。
緑色の網掛けが公明党会派の賛否だが、令和3年6月の辞職勧告決議案は棄権、同4年9月の百条委員会設置議案は反対で、どちらかというと一歩引いていた感があった。
ところが、疑惑が深まった同12月の百条委員会設置議案では4人全員が賛成、同5年3月の告発議案では4人のうち3人が賛成した。


ちなみに道祖氏は4回とも反対するという徹底ぶり、どんなに疑惑が深まっても坂平氏を擁護しているように見えるが、公明の市議は 「政治腐敗は許さない」党方針を念頭に是々非々で判断していると思われる。
こうした状況も含めると、2人が応援する候補に学会票が行くことはないと予想される。

いずれにしても 三つ巴の短期決戦、激しい戦いになることは間違いないだろう。

那珂川市で 和の響きコンサート

箏曲演奏家で邦楽の作曲家として知られる吉崎克彦さんと、テレビでお馴染みの尺八演奏家 藤原道山さんを迎え、地元福岡の演奏者70余名が集うコンサートが那珂川市で開催されます。

茶道や華道、舞踊の世界でもそうですが、邦楽界にもそれぞれ流派があり、流派を超えて互いが交わることは あまりありません。
しかし、少子高齢化や音楽の多様化により、邦楽の継承者が軒並み減少しているという現実があります。

吉崎さんはこうした現状に危機感を覚え、現実から目をそらさず、未来に向けたサスティナブルな箏業界の構築が急務と判断し、2021年に「吉崎箏派」を立ち上げ、様々な人、情報が出入りするチームとしての活動を始めました。

今回のコンサートは、吉崎さんの協力の下、流派の垣根を越えて演奏者が集い、箏・三絃・尺八という 日本の大切な伝統音楽の良さを 一人でも多くの人に伝えたいという思いから企画されました。

この機会に邦楽の生演奏を楽しんでみませんか。




日時:令和5年11月26日(日)
開場 13時00分、開園 13時30分
開場:ミリカローデン那珂川(那珂川市仲2-5-1)



マスコミによる杉田議員への人権侵害

「杉田水脈議員の人権侵犯が認定された」と マスコミは繰り返し報じているが、杉田氏は自身のXで「私に来た通知とは違う、事実とは異なる報道がされている」とつぶやいている。

某全国紙は 9月23日の社説で「杉田水脈氏 もう議員の資格はない」、9月25日には某地方紙が「杉田氏の人権侵犯 議員の適格性に欠ける」 と議員辞職を迫る内容、他の新聞・テレビ各社も畳み掛けるように「人権侵犯認定」を報じている。

22日のネットニュース番組では、お笑い芸人に「すっごい面の皮ですね」と言われ、また、25日の参議院代表質問では 立憲民主党の女性議員が 内閣改造人事の話題から、わざわざ「人権侵犯を認定された杉田水脈衆議院議員」と名指しで読み上げられるなど、集団リンチのようだ。
人権侵害を報じる側に、人権に対する配慮がない状況に違和感を覚える。

東京新聞の10月22日付のネット記事、「<Q&A>杉田水脈衆院議員も…「人権侵害」認定の手続きって? どういう措置が取られる?」をご覧頂きたい。

東京新聞の記事はこちら

そこには、「Q 杉田氏に対する札幌、大阪両法務局の措置が『啓発』でした。」、「A 啓発は人権侵害が認定できない場合でもとりうる措置で、『あなたの行為は正しくない。理解が間違っている』と伝えます。反省を促し善処を求める『説示』よりは軽い措置」とある。

つまり、人権侵害が認定されてもされなくてもとられる同じ措置で、反省を促すほどでもなかったということだ。
政治課題が山積している中で、敢えてこれをニュースとして取り上げる必要があったのかという疑問が湧く。



そこで、法務省の「人権侵害を受けた方へ」というページを参考に、制度について確認してみた。

法務省「人権侵害を受けた方へ」

まず、人権を侵害されたと感じた人は人権擁護機関に申告をする。
例えば、福岡市では福岡法務局の人権擁護課の職員が応じることになる。

申告書を読んで職員が「調査は必要」と判断すれば、申告者と侵害を行ったとされる者の両方から話を聞き、そうした事実があったかどうかを確認、侵犯事実があったと判断した場合は「認定」となる。

中には認定が受け入れられないケースも考えられる。
しかし、この「認定」は行政処分ではないとの理由で、不服があっても申し立てができる仕組みにはなっておらず、黙って受け入れるしかないという。
たった1回の職員の判断が全てで、反論の機会が与えられないというのも おかしな話だ。



次に、侵犯した事実があると認定された場合、救済するために必要な措置を講じるとされている。
程度によって「援助」「調整」「説示・勧告」「要請」「通告」「告発」「啓発」の7つに分類されおり、一番重い措置は「告発」で 刑事訴訟法の規定により告発され、起訴され有罪になることもある。

最も軽い措置が前述の「啓発」で、人権尊重に対する理解を深めるための働きかけを行うとされている。
認定後に行われる措置と一口に言っても、「告発」と「啓発」では 雲泥の差だ。

法務局が杉田氏に取った措置が 最も軽く 反省すら促さない「啓発」レベルだったにも拘わらず、「人権侵害が認定された」という部分だけが強調されている。
何ごともない結果を矮小化して一部の言葉だけ大きく報じることで、杉田氏を人権軽視の議員というレッテルを貼り 貶めようとする意図があるとしか思えない。

法務局は個別の結果について公表をしておらず、冒頭述べたように杉田氏は「私に来た通知とは違う、事実とは異なる報道がされている」としている。
それが本当なら重大な人権問題だ。
マスコミは冷静に振り返ってみるべきではないだろうか。

市議こそ身体検査が不十分

政治家と旧統一教会との関係には興味はないが、解散命令請求を受けて地元紙が教団と関わりがあった現職市議、宗像市議会の福田昭彦市議(64・5期目)に取材した記事が10月14日に掲載され、それについて関係者から市議の説明内容が事実と異なるという指摘があったので取り上げたい。

昨夏、旧統一教会がクローズアップされたことから、宗像市議会では全市議に教団との関わりについてアンケート調査を行っている。
福田市議はその中で、2020年(令和2年)10月の市議会議員選挙から「平和大使協議会」に支援してもらい、会員として月額2000円の会費を支払い、また、平和大使として活動(同4年11月4日で辞任)していたと報告している。
そして、同紙の取材には次のように答えている。

2020年春、ある年配女性からビラ配りを提案され、8~10月に女性の友人を含め 約300枚ずつの配布を依頼、9月には平和大使協議会に入会し、10月25日に行われた市議選で当選後 平和大使に任命された。

平和大使に任命されたのは 当選した10月25日より後という説明になっているが、選挙期間中の2020年10月20日時点の福田市議のホームページが記録されているデジタルアーカイブ(米国の非営利団体「Wayback Machine」が運営)によると、役歴として「国連UPF任命機関メンバー/平和大使」と記述があり(現在は削除)、時期が一致していないことになる。



また、福田市議は「(2020年の)選挙の頃は相手の身体検査をする余裕はなかった」、「協議会が旧統一教会の関連団体で、女性が信者と知ったのは2022年7月の安倍氏の銃撃後」と取材に答えている。
2020年9月には 自らの意思で平和大使協議会に入会していながら 「身体検査」とはよく言ったものだ。
お世話になるだけなって 随分失礼な物言いである。

そして昨日、福田市議をよく知るという女性から、記事の説明が全く違うという話が入ってきた。

その女性は福田市議が兼業している保険代理店のビジネスパートナーだったことがあり、2020年1月頃から福田氏と会うたびに3~6時間程度、文鮮明氏の話やキリスト教の教示について聞かされていたという。
女性は子どもの病気について相談をしたところ、「子どもに治療したら不幸にになる。献金した方がいい」と諭され、教団が韓国に500億円かけて新施設(天苑宮)を作っているという話から、一口100万円で寄附を募っていると説明された。
100万円の持ち合わせがないので、2月に手渡しで10万円、3月に10万円を銀行から振り込み、その後は、福田市議の保険業のコンプライアンス違反問題が発覚したことで寄附は中止している。
他人の家庭を壊した「平和大使」市議(2022年10月6日)

以上が事実であれば、福田市議は2020年の1月の時点で 既に教団と深く関わっていたことになる。

福田市議は行政視察中に居眠りを繰り返したり、兼業の仕事を優先して議会を欠席したりして、昨年12月に議会から問責決議を受けるなど問題の多い市議として知られる。
関係者の間からは今回の件も含め、資質の面で 市議こそ身体検査が不十分だったのではという声が上がっている。

他人の家庭を壊した「平和大使」市議



 

自民候補は戦々恐々、日本保守党の動き

22日に投開票された衆参2補欠選挙は1勝1敗という結果に終わり、年内の衆院解散は難しくなるという論調が増えてきた。
それでも、年内解散はあると心しておきたい。
というのも、岩盤保守層の自民離れが加速しているからだ。

2年前の衆院選と違い 野党共闘の足並みが揃っていないという理由で、解散は早いほどいいという考え方はあったが、百田尚樹氏らが立ち上げた日本保守党の動きも軽視できなくなってきた。

首相秘書官の失言に始まり自民党内の協議を経て法律が成立するまで、とにかくLGBT法案のプロセスが酷かった。
党内手続きを無視したやり方も論外だが、これまで保守を標榜してきた稲田朋美氏や新藤義孝氏らが法案成立に尽力、新藤氏に至っては論功行賞で先月の内閣改造で経済再生担当大臣に就任するなど、安倍元総理への裏切りとも取れる行動に対する岩盤保守層の怒りは半端ではない。

米国大使と財務省に逆らえない岸田総理と、総理に黙って従うだけの自民党議員に愛想を尽かした支持者が日本保守党支持に乗り換え、17日に結党したばかりというのに 既に党員が5万人超えた。
更には 名古屋市長の河村たかし氏を共同代表に迎え入れ、政治経験のなかった不安要素を補完する手を打ってきた。

衆院選における選挙区の勝利は難しいが、仮に候補者を立ててくる場合、一番影響を受けるのは自民党の候補者だ。
日本維新の会が候補者を擁立する選挙区では、自民だけではなく中道寄りの立憲民主党候補の票にも影響するが、日本保守党が候補者を立てれば確実に自民票だけが奪われることになる。
当然、自民の比例枠も前回より減少し比例復活の可能性も低くなるだろう。

参政党が出てきた時と同様、日本保守党についてマスコミはあまり報道をしていないが、ネットの世界ではかなりの盛り上がりを見せている。
マスコミが無視できない勢いになったとき、一気に全国に広がる可能性がある。

自民党を一度下野させてお灸をすえた方がいいという声も出ているが、自民候補にとっては全く笑えない話である。

意味不明、立憲民主党が分裂選挙

片峯誠市長の死去に伴う 飯塚市の市長選(11月5日告示、12日投開票)は、現在までに 元市部長の倉智敦氏(64)、前市教育長の武井政一氏(62)、元市議会議長の上野伸五氏(57)の3人が出馬を表明している。

短期決戦で各陣営が準備を進めているところ、武井氏の討議資料を入手した。
麻生副総理とのツーショットや、自民党の江藤県議と高橋県議の顔写真が掲載されていて、地元政財界が支持していることが窺える。
気になったのが、その中に元県議で九州の自立を考える会 副会長の吉村敏男氏の写真、吉村氏は現在立憲民主党県連の顧問を務め、あまりいい評判を聞かないだけに 武井氏の支持者からはマイナスイメージを心配する声が上がっている。

その一方、同じ立憲民主党の道祖満市議が 倉智氏を支援しているという。
道祖市議自らが倉智氏を引っ張り出したと言われているが、立憲県連の方には道祖氏から報告はされていないらしい。
党人としては不可解な動きであり、立憲内部からも疑問の声が上がっている様だ。
尚、議長ポストを500万円で買おうとした市議が倉智氏支持に回っているという噂もあり、道祖氏の思惑に憶測が広がっている。

本来、政党同士で争う市長選挙、立憲県連顧問と市議が別々の候補を支持する珍しい「野党分裂」となっている。
結局政党は二の次ということだろうか。



ここは大任町?「おやつ代」非開示で争う井上市長

弊社では昨年来、春日市の放課後児童クラブの指定管理者「㈱テノ.コーポレーション」が事業報告書の中で、保護者から実費徴収しているおやつ代の支出額を黒塗りにして公開している問題を報じてきた。

おやつ代と保険代を隠す学童保育(2022年8月20日)

令和2年度と3年度のおやつ代の収支が黒塗りで公開されておらず、現在 住民が開示を市に求め裁判で争っているところだ。
ところが、この黒塗りをしたことで、市民図書館など他の公共施設の収支の一部も黒塗りにすることになり、市民はもとより 議会ですらその中身を知ることができなくなった。
さすがに、市長派の議員からも指摘があり、テノ社の令和4年度分の事業報告書からは黒塗りがなくなり 全て公開されている。

それなのに、令和2年度と3年度分については まだ黒塗りのままで、裁判が継続中という矛盾、令和4年度で 黒塗りを止めた訳だから、これ以上市民の税金を使って裁判で争う必要はないはずである。
余程 黒塗りの中身が見られたくない酷い内容と想像が膨らむばかりで、井上市長の情報公開を拒む姿勢については「大任町と同じ」という声も上がっている。

さて、公開された令和4年度分の事業報告書から判ったこと。
実費徴収した間食代(おやつ代) 2275万4600円に対し、支出が 2056万6964円、執行率にすると約90%、約 218万円の残が出ている。
一般的に、実費とは「実際に支払った金額」を表す言葉で手数料や利益は含まない。
余ったら返すのが実費徴収の常識だろう。

しかし、9月議会の一般質問で教育長が、
「おやつ代については、指定管理者との協定により、実費相当額となるよう保護者から徴収し、指定管理者の収入とすることができる旨を定めている。保護者が負担したおやつ代の合計額と、実際におやつ購入に充てた費用総額との差額が生じた場合であっても、保護者に返金するようにはなっていない。」
と答弁、協定書そのものが考えられない内容になっていることが判った。
この内容で通るなら、徴収したおやつ代の半分だけ提供して、残りは利益に回しても問題にならないことになる。
市は執行率が何%までなら実費相当額として許容するか基準を決めるべきだろう。

テノ社もやましいところがないなら、堂々と 令和2年度と3年度分を堂々と公開すればいいはずだ。
市がテノ社の主張に沿って 未だに黒塗りの正当性を主張し争っているのは「執行率が常識の範囲を超えて、後ろめたいところがあるからでは」と疑われても仕方がない。
テノ社が、常識の範囲を超えて他の経費に回していたことになれば、上場会社としての信用を大きく失墜させることになる。

テノ社がそんな疑念を払拭し今後発展していくためにも、井上市長におかれては 直ちに裁判を中止すると同時に 令和2年度と3年度の黒塗り部分を公開するよう決断することを期待したい。

頼母子講にご用心

頼母子講をご存じだろうか。
その歴史は古く 参加者が決められたルールでお金を出し合う互助会のようなものだ。

3年程前、頼母子講を行っている経営者のグループがあった。
会員は12人、毎月1回集まって 1人10万円の掛金を支払うので120万円集まる。
まとまった金が必要な者が札を入れ、最安で落とした者が総取りできる。
但し 権利は1年間に1度だけ。
120万円と落札金額の差額は、権利を行使していない会員に均等分配する仕組みだったという。

世間の金利の高い頃は流行ったと言われている頼母子講、傍目には面白そうだが 思わぬ落とし穴が…。

旧知の仲間に誘われて そのグループに参加した建設会社経営のAさん、飲食店経営のメンバーの1人がヤクザの組長とは知らず続けていたが、ある時その組長が逮捕された。
その後、組長の資金の流れの捜査の過程で、頼母子講のグループLINEにAさんがいたことから 任意で事情聴取を受けることになった。

Aさんは「組長とは知らなかった」と主張したが 状況証拠等から密接な関係があったと県警が認定、その後、公共事業からの排除措置通報がされ、各公共機関で入札が指名停止とされたばかりか、銀行口座を凍結され 瞬く間に倒産に追い込まれた。
Aさんは現在、取調べのやり方に違法性があったとして裁判で争っているが、倒産した会社は元には戻らない。

ちょっとした興味本位で参加した遊び、そのせいで 築き上げてきた地位を失い、多くの社員とその家族の生活も一瞬にして変わってしまった。
悔やんでも悔やみきれなかっただろう。

現代の頼母子講は、警察の目には「堅気の遊び」には映らない様だ。
皆さんも ご用心を。

立憲県連代表が欠席

近頃 立憲民主党に入党した佐々木允県議の第86代福岡県議会副議長就任祝賀会が11日、市内のホテルで盛大に執り行われた。
原口剣生自民党県連会長はじめ、県議会各会派の代表、県の幹部職員も多数参加、また地元田川市からは約200名が駆け付け、副議長就任を祝福した。

ある政治家が挨拶の中で、「九州の県議会の中で、特に自民会派が過半数を占める福岡で、民主系会派の県議が副議長に就くのは 普通ではあり得ないこと、そこには『高度な政治的判断』があった」と述べた。
佐々木氏本人も 「近畿・中四国を含め 西日本の地域で、民主系会派から選ばれた唯一の副議長」と表現した。

確かに、「民主系(昨年まで社民党)」「3期目」「42歳」と 副議長になるには不利な条件が揃っているにも拘わらず、並み居る自民会派の県議や 期数の多い県議を押しのけて副議長に就くというのは不自然だ。
この人事を快く思わない者が相当数いることが想像されるが、不利な条件を覆すだけの「高度な理由」があってのことだろう。

さて、この有り難い人事にさぞや 立憲の政治家は喜んでいると思いきや、今一つ お祝いムードが伝わって来なかった。
というのも、福岡県内の国会議員5人のうち、本人が姿を見せたのは稲富修二衆院議員だけ、それも短時間いただけで 会場を後にしたからだ。
3人の国会議員は秘書が代理出席、そして肝心要の党県連代表 城井崇衆院議員は 代理出席すら出さない「欠席」だった。

自民党県連の幹部らがはるばる遠方から出席していたのとは対照的で、マスコミ関係者には 佐々木氏の立憲入党が歓迎されていないと映ったようだ。

政務活動費を姻族へ、これってOK?

政治とカネの問題は多岐にわたるが、法を犯しているものと、法は守っているが道義的にどうかというものに分かれる。
今回紹介する佐々木允県議会副議長のケースは、法を犯している訳ではないが 首を傾げたくなるケースなので、同義的に許されるかどうか判断を仰ぎたい。

まず下の図、これは 福岡県が公開している政治資金報告書(平成30年分)から抜粋したもので、「佐々木まこと連合後援会」の収支の内訳である。
収入の7割程度が寄附によるもので、佐々木県議本人が 270万円を寄附している。

興味深いのは、介護事業を行う両親が 個人名義でそれぞれ150万円を寄付していること、田川地区で 年間300万円を政治家に寄附できる世帯がどれくらいあるだろう。
更に、県内各地で介護施設を運営している会社経営の兄も150万円を寄附している。
実に羨ましい一家である。

ちなみに、父親は 現在 田川市社会福祉協議会の理事長、 母親は 田川地区の約300の介護施設が加入させられている「田川地区介護サービス事業所協議会」の理事長を務め、夫婦で介護関連の主要ポストに就いている。
選挙前には 母親が、同協議会から理事長名で、 二場公人市長と 息子の佐々木允県議を推薦する文書を会員に送付していた。

弊社記事 →  政治と介護施設の深い関係 ③ (2023年6月23日)



さて本題だが、支出の内訳を見ると 佐々木県議が事務所費として 237万0890円を支払ったことが分かる。
家賃は月額18万7000円、所在地は田川市大字伊田、鉄筋コンクリート造、地下1階付2階建の建物で、これほど立派な政治家の事務所を県内で見たことがない。

建物の貸主はT社(本社 粕屋郡須恵町 代表者A氏)、不動産賃貸業を主目的に平成29年5月19日に設立された会社である。
T社は同年6月 同物件を前所有者から購入、その際 銀行から融資をしてもらい、同年8月、佐々木県議が賃貸契約を結び入居している。

平成29年5月 T社設立
→ 6月 T社が物件購入
→ 8月 佐々木県議入居

この流れから、佐々木県議が田川市内に気に入った空物件があったので、須恵町のA氏に不動産賃貸業の会社設立・物件購入をしてもらい、その後入居したことが想像される。
そのA氏について調べて行くと面白いことが分ってきた。



佐々木県議事務所の貸主A氏は、平成17年8月に 介護施設の運営を目的にS社を設立し、須恵町内でデイサービス施設(定員33人)を運営しており 地域の評判は良い。
ほぼ同時期に佐々木県議の実兄が、介護施設の運営等を目的に法人を設立し県内各地で事業展開を行い成功を収めているが、それとは対照的にA氏は 事業を拡大する方ではなかったようだ。

転機が訪れたのは 同29年、佐々木県議事務所の賃貸を皮切りに不動産関連の業務を開始し、同30年6月には 県道田川直方バイパス延伸に掛かった自動車販売会社を買収し県に売却、法人所在地は須恵町だが田川地区のインフラ整備に貢献している。
同年9月には 佐々木県議が所有する田川市糒の土地建物を担保に、A氏が銀行から借り入れを起こしており、2人が強い信頼関係で結ばれていることが窺えた。

A氏と佐々木県議の実兄が同時期に介護事業を始めていたので調べてみると、S社の役員に実兄の奥様が就いており、その後の取材でA氏と佐々木県議が姻族関係ということが判った。



佐々木県議がT社に家賃月額18万7000円を支払っていると書いたが、そのうちの半分の 9万3500円は 政務活動費から支出している。
平成29年8月の入居以来、約6年間の合計は約700万円に達する計算になる。

県議会の政務活動費使途基準によると、2親等以内の親族が所有する事務所の家賃に政務活動費を充当することは認められていない。
その趣旨は「近親者への政務活動費の還流禁止」と解していいだろう。

佐々木県議の場合、良い空物件があったが2親等以内の両親や兄が物件を購入しても入居できないので、A氏に会社設立と物件購入を依頼したと疑われても仕方がない。
確かに法律や政務活動費使途基準には違反していないかもしれないが、原資が県民の税金である政務活動費が佐々木県議の姻族の資産形成に寄与していることになる。

これを知る議会関係者からは、「脱法行為」「マネロン」「姑息」「道義的に問題」という声が上がっている。
このケース、法を犯している訳ではないが同義的に許されるかどうか、皆さんはどう思いますか。

そう言えば、佐々木県議のチラシに「政務活動費の不正や汚職事件、そして不誠実な態度は、政治の不信と疑念を増幅させています」とある。
もう何を信じていいのかさっぱり分からなくなってきた。